熱い人です、高氏は!

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特定非営利活動(NPO)法人ノーベルは2009年に関西初の共済型・地域密着型の「病児保育事業」を確立した。
子供が生まれたら女性だけが決断を迫られる(10人のうち6人が仕事を辞める)女性は第一子出産後なぜ仕事をやめるのか?女性の家事・育児時間は男性の5倍。


子育て支援不足、GDP比1%、日本の公的支援支出額は高齢者(11):子供(1)、子育て世帯に対する支援が圧倒的に少ない。子供の病気で会社をクビになる現実、保育園では37.5度以上の熱を出すと子供を預かってくれない。
外科医で在りながら手術を断念するという前代未聞の事態も起こった。「病児保育事業」が必要となる社会の背景・文化・価値観を高氏は熱く語った!

 

0歳児は年間31.2日熱を出す。子供が成長する中で当たり前のこと。
圧倒的に不足する「病児保育施設」はなぜ増えない?赤字になる、予測ができない、このような社会に共済型・地域密着型の「病児保育施設」をノーベルは2012年大阪市内全域に展開していく。

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大学は関学大でアルバイトに明け暮れ、そこで得た資金をトルコ・インドへバックパッカーの旅の資金にした。
いずれの国も貧困を社会問題として抱える。社会人としてJTBからリクルートと官僚型男社会を営業として経験する。
いい青春、青年期を重ねたと思う。現代の世界における貧困の問題、資本主義の中の消費社会の現実。さらに韓国留学での自己のアイデンティティへの問いかけ、熱く現実と世界に問いかけるスタイルはこの時、身についたのでは。

 

様々な社会の現実の中で、大阪に7万人余り数えるひとり親と出会いながら、ノーベルの高さんは成功事例を重ねていく。
治体のサポート(淀川区で利用料金半額)、個人のサポート(年収300万円以下の人の利用料金引き下げ)、電通とタイアップしコミュニケーションデザインを展開、「働くおかん図鑑」を2010年にリリース、子供の貧困の連鎖を断ち切るためその背景に在るものを問い続け活動をつないでいく。

 

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新たな挑戦、子供が病気のときぐらい本当は休みたい、子供がしんどい時に預けることが罪悪感、そこまでして働きたいのか!消費社会は不足しているから満たす、困っているからお金を払って解決する。お金の無い人はどうなっていく。病児保育の必要の無いそんな街を創りたい。
今、時代の流れの中でどんな街を創っていけばいいのか、社会と人と地域(街)の在り方、繋がり方は、熱い問いかけは続いていく。

ノーベルの2020年までの5か年計画は住み慣れた大阪の中心部に病児保育の必要の無い街をつくる。低所得でも心豊かに暮らせる街、いろいろなものがシェアできる街、子育て支援の拠点をつくること。2014年ノーブルはグーグルインパクトチャレンジで「みんなのグランプリ賞」を受賞、「助けて」と「助けたい」をつなぐマッチングのためのアプリを開発した。

今更昔に戻ることは難しい。
今あるモノをどうつなぐのか、目指すべき社会とは子供を産んでも当たり前に働ける、人と人が助け合える社会だ。
地域社会を変えるソーシャルプロモーションを持続的に続けることが大切である。
そのためには、巻き込む力が必要である、地域が中心に在り、NPO・企業・行政・個人が影響し合うイメージ(構想力)と体験に基づくVISIONを示すことが大事、でもVISIONだけでは人はついてこない、結果を生み出すサイクルを示し、実践しなければなければならない。

世の中が求めているものをSTORYにしてイメージと体験に基づいて行動することだ、高氏の熱い物語は続く。

 

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2015年9月11日(金) MCEI大阪 理事長  橋詰 仁

猛暑が続く大阪に、久しぶりに佐藤尚之氏に登場いただきました。

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“圧倒的な絶望から始めよう、露出量勝負は終了”
1ゼタバイト(1ZB)は世界中の砂の数、人類は今圧倒的な情報量にさらされている。
2020年には35ZBに達するという、情報 “砂の一粒”時代 世界中の砂浜のどの部分を取り出せば生活者のこころに伝わるのか、伝えるのはもはや無理で自分に関心の無い情報はすぐにデリート(Del)される。今メディアランドスケープは「世の中ごと」、「仲間ごと」、「自分事」これらが複層的にフィルターとなり超成熟市場にメディアツールとしてあふれ、従来のマス広告が効かなくなってきている。

ソーシャルメディアを駆使する人たちと全くネットに触れない人たち。
日本人の約半数がネットを使用しない、見ない人たちである。
新しい人たちとの関係より今までのつながりを大事にする、郊外の地元族やヤンキー文化にシンパシーを抱く人たち、そのような中で二極化する層を切り分けてコミュニケーションプランを立案することを佐藤氏は提案する。

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SNSを駆使する層に情報を届ける方法は“FanBace”友人、知人を介せば伝わる、伝わる言葉は“オーガニックな言葉”友人が語った自然な発言で態度は変容する。
①信頼メディア(友人、知人に頼った情報源)
②拡散メディア(友人、知人の共感を伴った拡散)』
③便利メディア(ソーシャルなフィルタリングによる有益な情報取得)
④常時メディア(スマホの普及により友人、知人と24時間繋がっている)
とはいえ人は簡単に“オーガニックな言葉”で勧めない!大ファンであるもの。
事前の期待を大幅に上回ったもの。
リアルに体験したもの。
自分の価値を上げそうなもの。
Fanから“オーガニックな言葉”を引き出す方法は、社員という「最強のファン」を活用する、ファンをもてなし特別扱いする、生活者との接点を見直すこと、ファンと共に育つこと。

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20世紀はマスコミュニケーションを中心に興味関心の無い人にも広告はアプローチした、広告は伝える方法、見させる方法であったがその圧倒的露出量はもはやウザイ。
21世紀は個の1対1の時代、その個がネットワークでつながった1対N対N・・・・・・の時代。
広告は、コミュニケーションは生活者の中に入って「笑顔」を引き出す。intoC、生活者の中で機能する。

佐藤氏は情報の洪水に晒される世界を「情報砂の一粒時代」と表現した、しかし「情報砂の一粒時代以前」の人たちも6000〜7000万人いるという。
どうやら我々はいずれの極に位置しようが“圧倒的絶望”から始めなければならない様だ。

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くしくも今年は戦後70年である、焦土と化しデリートされたタブララサ(空白的に消去された)の地平から、より生活者の細部の真実せまるにコミュニケーション手法を創らなくてはならない様だ。
虚無化し肥大する空間文化の地平に向かって、立ちはだかる氷河期の眼前の氷壁に向かって脳内ニューロンを組み替える潮目にいるのでは。

2015年8月13日 橋詰仁

梅雨の晴れ間、明るい曇り空の中真宗佛光寺派本山佛光寺の境内にお邪魔しました。

高辻通りから見た本堂の姿は漆喰で塗り込められたあたかも城郭建築のような印象をうけました。高い塀に囲まれ閉じられた境内にナガオカケンメイさんが運営するD&Dデパートメントストアとカフェが佇んでいました。

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京都芸術造形大学に迎えられたナガオカ氏が偶然にも佛光寺の関係者と出会い、それぞれの思いが偶有性の中で切り結び今回のような京都でのD&Dストアとなった訳です。

大学の思いはどのようなものでしょうか。「アートで世の中を平和にしたい。」商売が目的ではなくナガオカ氏のロングライフデザインを大学を通して具現化したい、学生を集めたプロジェクトで大学は佛光寺の境内でD&Dストアを運営し、5つあるデザイン学部ではそれぞれにロングライフデザインを共通テーマとして課題に取り組んでいます。

佛光寺の思いは何だったのでしょうか。導入に当たり、創建800年、この地においても500年経つ寺の理事会では、一度否決されながらも関係者の努力で再度決定され導入に至りました。今、寺は少子高齢化や宗教離れという社会変化の影響を受け変革を迫られています。寺を風景でしかないという人々を寺に関わってもらい、社会にどう解放していくのか。餅つき、さくら祭り、野菜市の開催、他団体との協力、伝道掲示板の活用など、寺を開くための様々な活動を展開しています。

それぞれの思いと行動が参拝者と観光客の増加、そして知名度のアップという結果をもたらしていました。3万人〜4万人に及ぶ信徒を抱える本山佛光寺の伝統と格式を守るならば閉じていればいい!しかし、寺はD&Dと京都造形芸術大学との出会いを逃さず彼らの思いを受け入れました。

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大学も社会の変化に対峙しています。高校生までに子供達が美術やデザインを学ぶ機会が極端に減っている、デッサンなどの基礎的な技術を持たない生徒にいかにアートやデザインを教えるのか!大学は「デザインを育てる!」という理念のもと、今社会で活躍する造形家、デザイナーを招へいし社会に開き繋がろうとしています。

「10年後には物を作るデザイナーは十分の一でよい」という学内の討論会での、ある教授の言葉に涙して抗議する学生がいたと聞きます。しかし受け入れなくてはいけない社会変化はあるのです。デザイナーは、芸術家は、建築家は、社会に世界にかかわり貢献しなければならない。ものを作ること、造ることは人が人生を営む中で決してなくなりはしないのです。しかし、作ることが目的となり世界にものを溢れさせたことが近代、現代の一側面であれば、今、ものを作るデザイナーを十分の一にリセットしてもよいのではないでしょうか。

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当然われわれマーケティングに関わるものも!ただし、なくなるのではなく社会との関わり方を変える、制度や歴史に縛られることなく考え、発言し、行動し、耳を傾け、見るべきものを観る、未来に向けての鼓動を聴き取ることなのではないでしょうか。

ここ10年が勝負だ、これから面白くなる!

橋詰 仁

「今どきの消費者と、これからの消費者コミュニケーション」

このテーマでMCEI大阪支部6月定例会の場で株式会社インテージ様のプレゼンテーションをいただきました。
1960年創業、従業員2527人の大手マーケティング調査会社です。
東京に情報が集中する中、情報ビジネスが圧倒的に少ない関西中心に地方を拠点とするビジネスを強化しています。
アジアにおいても7か国にて拠点を置いているそうです。


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2006年より人口減に転じている日本の社会は、その世帯構造が大きく変わっている。
晩婚率、未婚率が増え、シニアの単身世帯が増加し、全ての年代で15年前に比べて収入が伸びない、さらに所得の2極化も鮮明になっています。
物価においても過去10年間で最も上昇している。
このような状況の中で消費者の価値観はどうなっているのか。

自分のライフスタイルへのこだわりが細分化し重複するなか、消費マインドのインサイトは「カテゴリーNO1ブランド」の存在をも曖昧にしている。
あふれる情報の海の中で消費者が消費できる情報は限られている。
混沌とした情報の海で泳ぐ多様な消費者、そのような世界でできることは!

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インテージの若きマーケッターは悩み、考えている。


そのような中で、企業経営者の課題にインテージシングルソースパネルは答えようとしている。



5万人のシングルソース対象者から「購買履歴」と「メディア接触」データを収集しクロスメディアにおけるコミュニケーション施策のPDCAサイクルを高速化させる支援ツールである。


TVとWebを重ねると体験が深まり記憶に残る。


消費者のインサイトの細かく、深く、複層する襞にどこまで迫れるか・・・・



今どきの消費者は、実体験することに価値を見出し、お金を払ってでもと思っている。


スタバのコンセプトはThird Place 洗練された場でゆったりと。


場と体験で情報の洪水を泳ぎ渡るのか!

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人は対話をしながら自分の話を聞いて自動的に頭の整理をしたり行動を確認したりする「オートクライン」が起きている。


他者と切り結ぶ偶有的な世界においていかに秩序が生成するのかという問題がマーケティング研究の第一義的問題である。


隣り合う個と個が互いに刺激し合い価値が生成する。


コミュニケーションについて考えさせられる研究会であった。

MCEI大阪支部 橋詰 仁

5月の定例会でお話しいただいた塩崎氏は、ファッションメーカーのムーンバットから京都で100年以上続く老舗の履物店に転職され今日いたるわけですが、履物をすげる職人さんが常駐し平均年齢50代という職場風土の中で20代の企画職に対する風あたりの強さは察してあまりあります。ましてや1975年のピーク時の2兆円から比べて売り上げが15%減という縮小していく和装市場での転職は想像以上の困難を伴うものであったと思います。


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事業の始まりは東京の竺仙という会社とコラボした「ゆかたに合わせる下駄」が日本橋三越に認められ、和装に合うアイテムを基本とたファッションブランドの確立を目指すが、塩崎氏は失敗だという。(着物=ファッションの一種、ぞうりバッグ=ファッションアイテム、2005年5月カランコロンブランドを立ち上げる)

ブランドの転換をはかる中で、着物の多彩な素材や柄、生地とぞうりバッグを伝統地場産業の技としてオリジナルテキスタイルを使ったアイテムを京都雑貨ブランドとして始動させた。
2006年新宿ミロード出店を皮切りにファッションを中心としたSCに出店を拡大、ブランディングデザインでは自らもディーブロスを運営するドラフトの宮田氏と出会いブランドを拡大していった。
ファッションブランドとして失敗し、京都雑貨ブランドとして全国に拡大する中で、再びファッションとして消費されていくブランドの現実のなかで、京都ブランドとして再度輝きを取り戻すには京都ならではの老舗の技と職人達の生産現場が息づく京都の地へとブランドが回帰していくのは必然であった。

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あまたあるマーケティングの基本戦略を駆使するだけでは真の京都ブランドにはなれない。
京都の人と物と文化が歯車のように力強くかみ合い駆動するイメージを塩崎氏は力強く語った。
オリジナルで昔から変わらないことをしていても古臭くない、自信に満ち溢れた京都、ここ10年の買いたいものを自分で見出すという消費者マインドの変化をとらえながらスーベニールは京都の土地に根差して消費者の生活レベルの向上を目指し 真の京都ブランドを発信し続ける。
京都の地霊(ゲニウスロキ)と応答を繰り返しながら塩崎氏は京都ブランドのブランディングを力強く推進している。いいお話でした。

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魔法瓶製造って堺の地場産業だって知りませんでした。3月のMCEI大阪支部の定例会は久しぶりの野外研修、「大阪庶民の町、天満の今昔を巡る」でした。

まずは、「大阪くらしの今昔館」 見学。

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大阪くらしの今昔館は2001年に開館した住まいの歴史と文化をテーマにした日本で初めての専門ミュージアムです。大阪市立住まい情報センターのエレベーターをあがり、9階に上がるととても街中のビルの中とは思えない実物大で復元された大坂の町並みが広がっていました。

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天保元年頃といいますから、1830年頃で江戸時代では経済的にはもっとも充実していた時期ではないでしょうか。この頃から異国船がちらほら沿岸に現れはじめ、幕末へと向かってゆく時期です。

町並みはかなりリアルで、空も昼から夜へ、そして朝への変わるだけでなく、嵐なども表現されていました。
元々、ここは自由観覧の予定でしたが、当日、館の方が案内に立って頂き丁寧にご説明頂きました。
ただ、観るだけではなく、ちゃんとお話をお聞きすると理解が深まりますね。

続いてはジオラマのコーナー「モダン大阪パノラマ遊覧」。
明治から昭和にかけて大阪の風景が再現されておりました。

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さて、「大阪くらしの今昔館」 を出ると、南北に長さ2.6kmと直線距離で日本一長いとされる大阪市の天神橋筋商店街を歩きます。

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大阪らしいアーケード商店街。
最近ではアーケード商店街も減って来ていますが、やはり、私はこの昔ながらの雰囲気が好きです。
端から端まで歩くと、「満歩状」がもらえます。

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最後は象印マホービンさんが運営する「まほうびん記念館」を訪問。

魔法瓶メーカーって大阪に集中していたんですね。というより、大阪・堺の地場産業だったんですね。
知りませんでした。

参加した会員も「あ、これ使ってた!」「これ今でも家にある!」と大騒ぎ。

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現館長の山口さんにご案内頂いた後、元館長の粟津さんに「企業博物館から見えてくるもの」という演題でお話を伺いました。

企業博物館は単なるメセナではなく、内外様々なステークホルダーに対して企業のアイデンティティを伝える重要な役割があるのだと知りました。

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最後に、「日本のまほうびんを育てた人々」というパネルがあるのですが、驚くことにたくさんの象印以外の方が掲載されていました。業界を皆で育てるという意識ことが人を育てているのだと実感いたしました。

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新年度に入って最初の講師は、MCEI大阪ではお馴染み、株式会社JOYWOWヘッド・コンサルタントの阪本啓一氏。3月に出版された『繁盛したければ、「やらないこと」を決めなさい』に沿った講演を拝聴した。

会社の業績を伸ばしたい等の課題に対して、まずは、何をすべきかを考える。しかし、阪本氏は、何をするか、ではなく、「やらないこと」が重要で、そのことが、“とんがり”、つまり、強味、ユニークセールスポイントをつくると説く。経営の前提がコロコロ変わる今の時代こそ、大きくしないで筋肉質な中小企業に活躍出来る場があるという。

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阪本氏は、「大阪をシリコンバレーにする!」ビジョンのもと、中小企業経営者塾「Maido-international」を2011年から主宰、現在、100人以上の卒業生を輩出している。今回の講演は、多くの中小企業の経営者等と会い、直接現場に足を運んでいる阪本氏ならでは視点で中小企業から有名企業までの豊富な事例を紹介しながら、マーケティングやブランド論に踏み込んだ内容で、興味が尽きない濃縮の90分だった。

中小企業が筋肉質になるために、阪本氏の提唱する7つの「やらないこと」とは?

 

 

① 業界常識を「やらない」。
業界常識となって戦略の基盤にあるものを捨ててみる。
例えば、「俺のフレンチ」、俺のイタリアン」は、高級フレンチのドメイン「高価格」「豪華パッケージ」から「低価格」「回転率」へと転換してイノベーションを興した。グランメゾンの原価率が18%であるのに対して「俺のフレンチ」は90%、つまり、1/5の価格で、カジュアルながらも美味しいフレンチが食べられる。「俺のフレンチ」は業界の常識をやらないで新しい顧客を創造した。

 

② 自社を商品(サービス)で定義することを「やらない」
木幡計器製作所は大阪の100年以上の老舗計測器メーカーで、圧力計や差圧計などを製造販売している。主な市場用途は舟であるが、リーマンショック後、「2014年に日本で新たにが建造される船はゼロになるかも知れない」と言われた。そこで自社の事業定義を計器の製造販売から「圧の可視化」に見直した。その結果、医療業界などの新分野に参入するようになった。

<定義例>
・ダイソン=空気の流れ
・仁丹=包んで守る技術 例)シームレスカプセル
・アマゾン=届ける

③ よそで売っているものは「やらない」。
他社が提供しない価値、つまり、ブランドを立てるということ。
ブランドを構成するのは次の8つの要素である。
「世界観」、「ブランド・エッセンス」、「パッケージ」、
「カラー」、「ロゴ」、「ネーミング」、「ブランドゾーンと機能ゾーン」「価格」

④ ヨコを見てのプライシングを「やらない」。
価格は価値の宣言である。価値とは、ブランドゾーンと機能ゾーンを足したものである。

ブランドゾーン+機能ゾーン=価値
注意すべき点は、ブランドゾーンは、時間と共に、機能ゾーンに変わったり、薄まったりする。逆に、機能ゾーンがブランドゾーンに変わることもある。
また、本当のコストを知ることが大切である。顧客の支払う価格は、値札の金額ではないという認識を持つことが大切である。「東京と大阪の間には、3万円の川がある」。これは、東京から大阪のUSJに来てもらうということは、入場料以外に3万円の交通費を払ってもらうということである。

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⑤ 数字だけの顧客管理を「やらない」。
会計の原則、P(Price価格)×Q(Quantity数量)=S(Sales売上)に顧客価値体験値E(体験)という新たな変数を加えて考えることがこれからのビジネスでは重要である。

P(価格)×Q(数量)×E(体験)=S(Sales)

顧客は、体験をするために、店に来、買い物をする。
中央書店(広島)は、ボーイズラブ(以下、BL)専門のオンライン書店(ブランド名は「コミコミスタジオ」)としてBLファンの世界では圧倒的な存在感がある。

 

出版業界やリアルな書店がシュリンクしている中、中央書店は本の売上が年平均15〜25%増と成長している。成功の秘訣は、BLという狭く濃いインタレスト(興味・関心)に絞ったこと。中央書店中島社長は、「お客様は本から20%しかエンタテインメントを得ていない。残り80%を提供するのが僕たち書店の役割」という。

 

だからこそ、作家先生のサイン会や各種イベントなどを展開している。リアルなBLカフェも検討中ということである。また、「クレーム」とう顧客とのタッチポイントにきちんと向き合うことに決め、毎日の朝礼で昨日顧客からのいただいたご要望(クレーム)を共有することにした。

 

BLファンは好みが繊細であるので、少しの汚れや折れでもクレームの対象になる。濃いファンにしか「見えない」ものがある。お客様を変えようとせず、こちら(店)が変わるという方針を打ち出した。だからこそ、送料が有料(※)であっても、アマゾンと差別化出来、有料会員が1万人あると購入希望などが把握でき、出版社との関係が逆転するのである。※月額315円のプレミアム会員になると3,000円以上で配送料無料。

 

中央書店の事例は、BLファンに限ったことではなく、プラモデル、鉄道ファンなどの濃い興味がある顧客ファン向けに応用可能である。

 

⑥ 大企業に依存するのを「やらない」。
B to Bでは、中小企業は、大企業の協力業者となりがちで、原価を提供することになる。

河合電器製作所(本社:名古屋)は、創業90年近いヒーターのメーカーである。トイレの便座を温めたり、高速道路の料金ゲートのバーを温めたりするのはヒーターの働きである。

シャープ・ヘルシオの初代機にも河合電器にヒーターが搭載された。その後、ヘルシオの生産拠点を海外に移す際、河合電器は家電メーカーと一緒に海外に行くということを選ばなかった。自社の提供価値を、「ヒーターの製造販売」から「熱のコンサルタント」に変えた。「熱の困りごとを解決する」ことが商品になった。

 

⑦ 昨日と同じことを「やらない」。
古典『大学』の中に文章。
「まことに日に新た日日に新たに、また日に新たならんと。」
「日々、自己を新たに更新続けよ。」という意味であるが、日々、いつもsomething new、
昨日と違うことをやり続けることが重要である。

1995年創業のTシャツ専門ネットショップのイージーでは、自社ブランドの「nuts」シリーズは、販売開始時から、バージョンアップが一度もない品は1点も存在しない。

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最後に、阪本氏から、上手くいく魔法の自問として紹介された言葉が
「いま、楽しんでいる?」。
楽しくない時、自分の何か、何故なのかを考えてみる、決して、他人の責任にしないこと

自責で、NOT他責。

以上、阪本氏がMCEI大阪4月例会でお話された7つの「やらないこと」を簡単に紹介した。広島のビールの美味しい店「重富」や大阪・南森町のユニークなお土産店「MAIDO屋」などの事例、マーケティング・会計など、ここに紹介出来なかった興味深い内容が一杯ある。例会に参加いただいた方も、されていない方にも、是非、阪本氏の新著をお読みいただきたい。中小企業だけでなく、どんな会社・組織にでも活用出来る気付きが、必ず、あるはずだ。

お薦め著書
『繁盛したければ「やらないこと」を決めなさい』
著者:阪本 啓一 出版社:日本実業出版社

例会の後、FM802の開局時のことを思い起こしていた。
26年前、802の選曲コンセプトは、ロック・ポップスに絞り、演歌・歌謡曲・アイドル系はオンエアしないというものに決めた。FMラジオでいうと、選曲は、ステーションコンセプトをつくる重要な要素である。
何をオンエアするかだけでなく、何をオンエアしないかも重要。
1990年頃、アメリカのアーバン・コンテンポラリー(ブラック・ミュージック)の専門局では、マイケルは、”POPS”なのでオンエアしないと宣言していたFM局があったりもした。
そして、心に浮かんだのは、チャールズ・ダーウィンの有名な言葉。

『最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である』 

キリンのRTD戦略について聴講した。RTDとはReady To Drinkのことでそのまますぐに飲める缶チューハイなどの低アルコール飲料のことである。講師はマーケティング部の女性の井本さん。1970年生まれのキャリアウーマン、生き生きとした笑顔がすばらしい。

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まずは市場動向について、2014年度RTDは13000ケース、前年比+7%の伸び、2015年度も4〜5%の伸びが期待できる成長分野である。酒は甘めが好き、ブランドよりフレーバー(イチゴ、レモン他)でいろんな味を楽しみたい、アルコール度数の低いもの等が20代の若年層に受け入れられてきている。またビールを飲んでいる人も、たまには違った味を楽しみたいといったビール派からRTDを併飲する人が徐々に増えてきているそうである。キリンさんは2014年度4380ケースを出荷、伸びも15.6%増と非常に好調である。それでもまだまだビールの10数%の構成ということである。

キリンの缶チューハイにはRTD全体の30%近い販売力を誇る主力ブランドの「氷結」そして高果汁の「本搾り」が有名であるが、新たな市場を開拓した「ビターズ」を昨年販売した。「ビターズ」のコンセプトは〜とりあえずビールからとりあえずチューハイ〜ということで今までビールを志向した人が、時にはRTDを飲むことを想定し「ほろにがさ」を特徴としている。こだわりのビターリキュールで大人の味覚、食事にも合うコンセプトとなっている。低アルコール4%のビターズクワトロも発売、初年度は「氷結」に次ぐ実績となる。

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そして「お酒を魅力的に感じているが、がっつり飲むのはいやだ」「アルコールが入るとやりたい事ができない」といった初心者向け「バタフライ」を発売予定、アルコール1%、250mlのスリムサイズといった飲みやすさを狙っている。

現在キリン缶チューハイの人気ブランド「氷結」も、好きなチューハイは?という問いに対し2014年は40%の支持、2年前から8%ダウン。「氷結」ブランドの拡大を狙って、氷結らしい冷たさ→シャリシャリ感→凍らせるといった新たな発想で〜ぐっとにぎってチュー〜のコンセプト「氷結アイススムージー」を企画、夏のイベントや野球場でテスト販売、20代の若者がツイートしており話題になっている。

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年間120アイテムの新商品が開発されているRTD市場において、キリンさんはセグメンテーション→ポジショニングといった手法で更にマーケットを細分化し、次々と新たな市場を開拓し新商品を世に送り出している。井本さんは成功したときの喜びが非常に大きくやりがいのある仕事をされているなあと思いながら楽しく聴講させていただきました。

理事長の澤田がしばし入院生活をされておりますので定例会欠席されました。お留守番として「理事長ブログ」今月は理事の伯井裕子((株)萌企画「主婦っとサーベイ」)が担当させて頂きます。

MCEI大阪支部 2014年1月度 定例会は
『ピンチはチャンス』〜需要創造は「自己改革」から生まれる〜
江崎グリコ株式会社
オフィスグリコ推進部部長 古藪 啓介氏
オフィスグリコ推進部本部 佐藤 寛純氏
オフィスグリコ推進部市場開発チームリーダー小井手 靖子氏
の3名様のご講演。

グリコがこんな熱い会社だったとは知らなかった!!
大阪の道頓堀には全世界から観光に来られる
「道頓堀グリコサイン」があります。
一粒で300メートルのゴールインマークは
見るだけで元気になれますね!
このグリコのマークも7代目。
初代を選ぶ時も子供達に選んで貰った「ゴールマーク」
顧客は子供達だから。
その視点は今も「オフィスグリコ」に継承されています。

 

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「オフィスグリコを皆様の会社に置いて頂いておりますでしょうか?」
のご質問に大多数の方が手を挙げておられました。
私は初めて本物を拝見しました。
B5サイズでコンパクト。お菓子の宝箱ですね。
15年前にスタートした事業で2013年度に初めて黒字転換。

『オフィスグリコとは』〜グリコサイトより〜
http://www.ezaki-glico.net/officeglico/system.html
『・商品は全て1個100円。商品を取り出すときに、代金箱に入れてください。
・1週間に1回程度サービススタッフがお伺いし、
商品の入れ替え、補充、代金の回収等の管理を行います。
・ボックスの中には10種類程度、全部で24個の商品が入っています。
BOX内の商品は、サービススタッフが訪問時に、棚段ごとに新しい商品に入れ替えます。またリクエストにもお応えできます。
・ボックスの設置には、事業所様に負担は一切かかりません。
またメンテナンスも当社サービススタッフが責任をもって行います。』

1997年。市場環境の変化によりせっかく作った商品が並ばない
短命など、メーカーのリズムで商品を販売できない状況になり
ダイレクトチャネルを作る検討から始まった事業だった。
調査の結果
オフィス周辺はお菓子を購入する場が少ない。
実はお菓子を食べているシーンは屋外レジャーよりも職場が多かった。
それなら、職場でお菓子を食べるシーンを作って行こう。
ストレス解消、気分転換のニーズがあるのでは。
0からスタートの事業。
創業メンバーは人事凍結を依頼され15年経った現在も
同じチームにおられます。

 

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「駅弁スタイル」で始めた。
昼休みには喜んで受け入れてもらえるけれど
仕事中はオフィスに入る事が出来ない。
しかし、宅配便なら仕事中でも入って行ける事を発見。
それなら、納品スタイルで行こうと。
「富山の薬売り」「無人の農産物直売所」「宅配便」「ヤクルト配達」
を参考に現在の形を作られました。
箱の中には、グリコ商品ばかりと思っていたのですが、
スナック菓子、米菓など他メーカーの商品も沢山。
アイス、飲料の冷凍冷蔵什器もあり、マスクが欲しい、栄養ドリンクも欲しい、という声に対応され商品も増え、まさにミニミニコンビニエンス状態の商品群。
無人でもカエルちゃんの口にちゃんとお金を入れ
利益が出ている日本ならではのビジネスモデルですね。

 

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昔はあった、社内旅行、社内運動会の代わりに
コミュニケーションツールとして手軽な福利厚生の場
になっているケースや
震災の時にはBCP(事業継続計画)の備蓄として
本当に役立ったとの声が多数あった。
メーカーも予想しなかった使い方を消費者が教えてくれた事に。

現在57センターがあり、利用されている企業10万企業
12万ボックス 売上48億円。

センターは
・徒歩  1キロ圏内  16センター
・車両  10キロ圏内  23センター
・複合・バイク・徒歩  18センター

車両を使ったセンターは高コストのため、黒字化に時間がかかった。
1センター建設後は、半年で1500ボックス以上設置というミッションが営業にあり。
1日60軒〜70軒のご訪問。成果は0〜20ボックス。
当初は営業に回っても断られ続けたのに、今では商談に
来て下さいとの連絡が入ると笑顔でお話下さった。
全フロアに設置されているビルもあり。

3週間ですべての商品が入れ替わる補充の仕組みなど、オフィスグリコの謎も丁寧にご説明頂きました。
「置き菓子」「リフレッシュボックス」は登録商品となり
2007(平成19)年に
「商品」「ローテション」「オペレーション」はビジネスモデルも特許取得。

「ネスカフェアンバサダー」「オフィスおかん」など、
他企業も参入。グリコのオンリーワンだったところから、業態を作るまでに至られ、まさに世界で一番近い売り場です。

今後は、大学、24時間コールセンター、工場内、京都のお寺、学校の職員室
デーサービスの入居者の訓練のため、などなど、遭遇できる場所は増えて行くようです。

昨年の黒字化の時には、江崎社長から社員だけでなく、デリバリーに回っているパート含めて700名になんと、大入り袋が。
スタートした時から社内ではいつ止める事業かと言われ続け、
会議では社長にも来年も赤字なら終わりだと言われながら。
でも、陰では「お客様と直接接する部門はここだけなのだから、見守って行こう」と応援して下さっていたのも社長。
オーナー企業の良い一面である事を心から感謝されているのが印象的でした。

Glicoスピリット
『創る・楽しさ・わくわくさせる』
グリコにわくわくさせて貰い、オフィスでリフレッシュしている大人が増えているんだ!

 

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澤田です。

「いやあぁっ!おもしろかったぁ!」

「明日のケメ通(理事長ブログ)の書き出しは
『いやあぁっ!おもしろかったぁ!』ですか?」

昨日のMCEI大阪支部定例会から帰るときに
参加者の方からかけられた一声です。
それくらいエキサイティングな講演でした。

東京からお招きした講師は
フロンティア・マネジメント株式会社の
代表取締役 松岡真宏氏。

パワーポイントの配布資料を参加者に配布され
PCそのものは使わずにペーパーベースの講演でした。
テーマは『コングロマリット経営と時間資本主義』

ぼくが冒頭のご紹介で「よう分らんテーマ」と
不躾な挨拶をしてしまっても
穏やかに説明していただきました。

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「コングロマリット経営」とは複合企業体 のこと。
そして「時間資本主義 」は11月に出版されたばかりの
松岡さんの近著のタイトルらしい。

『時間資本主義の到来』 
 あなたの時間価値はどこまで高められるか?
 松岡真宏/著
 出版社名 : 草思社
 出版年月 : 2014年11月
 ISBNコード : 978-4-7942-2088-2
 (4-7942-2088-X)
 税込価格 :1,512円

 [要旨]

 時間は、買うものから売るものへ。
 誰もが、わずかな時間を切り売りして稼ぐ時代がやってきた―。
 気鋭の経営コンサルタントが、
 消費行動、企業のあり方、個人の働き方まで
 「時間」と「いま」の関係を読み解く。
 「すきま時間」×「スマホ」=時空ビジネス。

[目次]
 
 第1部 時間資本主義の到来
 (人類に最後に残された制約条件「時間」
 時間価値の経済学
 価値連鎖の最適化から1人ひとりの時間価値の最適化へ)
 
 第2部 時間にまつわるビジネスの諸相
 (時間そのものを切り売りする
 選択の時間
 移動の時間
 交換の時間)

 第3部 あなたの時間価値は、どのように決まるのか
 (人に会う時間を作れる人、作れない人
 公私混同の時代
 時間価値と生産性の関係)

 第4部 時間価値を高めるために―場所・時間・未来
 (時空を超えて巨大都市隆盛の時代
 思い出の総和が深遠な社会へ)
 
 おすすめコメント

 流通専門家、経営コンサルタントである著者が、
 「時間価値」という切り口で、日本の消費経済を読み解き、
 個人として時間価値を高めることの必要性を説く。
 技術がいかに進化しても、時間は人間にとって自由にならない制約条件として残る。

 著者紹介

 松岡 真宏 (マツオカ マサヒロ)  

 フロンティア・マネジメント代表取締役。
 
  東京大学経済学部卒業後、野村総合研究所やUBS証券などで
 流通・小売り部門の証券アナリストとして活動。
 UBS証券で株式調査部長に就任後、
 金融再生プログラムの一環として設立された産業再生機構に入社し、
 カネボウやダイエーの再生計画策定を担当。
 両社では取締役に就任し計画実行に携わる。
 2007年に弁護士の大西正一郎氏と共同で、
 フロンティア・マネジメント株式会社を設立し、共同代表に就任。
 経営コンサルティング、M&A助言、企業再生を軸とした経営支援を行う

と、ネット上の本の紹介に書かれています。
フロンティア・マネジメント株式会社
http://www.frontier-mgmt.com/index.php

設立は2007年、産業再生機構で出会った仲間が
離ればなれになるのが惜しいと立ち上げた
企業と講演の冒頭に説明されてました。

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講演は三つのテーマでまとめられていました。
先ず一番目のテーマは消費関連企業の
業績不振要因は消費低迷ではないということ。

過去25年の消費は
総量ではほとんど変わっておらず
その内訳が変わっていること。

家計消費の消費支出は1989年を100として
25年経過した2012年を見てもたったマイナス4.5%。
減ったのは衣料が−46.8、家具−18.9、食料−11.0

そして大幅に増えたのが
電気代というか電気使用量で32.9UP
高齢化を反映して医療が54.5UP

さらに通信費の40.2UPと続きますが
総量は変化せずその内訳が変わっている。

デパートやGMSの売り場面積の推移をみても
減ることはあっても増えていません。

二番目のテーマは
不可避的な人口動態をベースにした
収益改善シナリオ。

東京圏、名古屋圏、大阪圏の三大都市圏への
人口動態の分析です。
1980年代ころまでは三大都市圏の人口動態は同じ動きでした。

東京へ人が流れ込むと名古屋も大阪も流れ込みがありました。
それはバブル経済までの高度成長の時期、つまり製造業の時代。
均質な労働者を地方から集めて製品を作ることが製造業です。

既存商品 VS 新商品・高齢化
製造業 VS 付加価値型サービス業・付加価値型情報産業
既存商品を作ってきた製造業はやがて衰退していきます。

それがバブル崩壊後製造業から
付加価値型サービス業の時代になり
東京のみに人口流入が集中します。

既存商品 VS 新商品・高齢化
製造業と付加価値型サービス業・付加価値型情報産業

世界のデパートで1店1000億円の売上を持つのは
11店しかないがそのすべてが日本のデパートらしい。
世界のターミナルの乗降客数は東京がずば抜けて多い。

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結論は「ロードサイド」から「レールサイド」へのパラダイム変換です。
1970年〜80年、地方の活性化、ロードサイドビジネスの開拓
それが現代は情報化、ITCの飛躍的な発達です。

情報化が進めば田舎でも情報は入手できるが
メールでやりとりできない本当の情報が欲しくなり
情報化が進めば都会に群れるようになる。

それが「レールサイド」だと。
分散型から一極集中になる。
一極で勝つしかない。

選択と集中  多角化はだめ
ひとつのことに特化しろ
それが間違いだと気づき始めます。

企業複合体で生活者の財布のシェアを奪う
有効な多角経営であり
異業種提携事例も教えてもらいました。

最後は『時間資本主義の到来』です。
それはこんなエピソードから始まりました。
「値段の高い洗濯洗剤が売れているらしい」

「それはすすぎの時間が10分短くなっている」
たった10分のことなのです。
しかし今は10分あればスマホでいろんなことができる。

ITCの発達はPCの発展よりスマホの浸透です。
PCは固定化された場所と時間でした。
スマホは外部化と自由な取扱いです。

仕事や睡眠・食事などの「かたまり時間」より
1分から10分の「すきま時間」が価値を持ち始めたのです。
詳しくは近著『時間資本主義の到来』をお読みください。

我が国人口12500万人のうち東京圏に棲むのは約3000万人
たった25%しかまだ集中していません。
韓国の首都への集中度は4割を超えるらしい。

まだまだ東京圏に集中が予想される。
そして人口減現象です。
1億人を切りやがて8000万人になっていきます。

東京圏に集中するのが4000万人とすれば
残りの4000万人で地方を支えなければなりません。
そんなことは絶対に無理なはなしです。

そんな未来がすぐそばにやってきています。
「あなたの24時間を企業が奪いに来る」
「失敗を嫌う消費行動は保守的になる」

まるでアベノミクスのからくりを
数字を含めて見せてもらったような
昨日の講演でした。

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MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む?マーケティングの可能性?」です。
まさに熱き思いがふつふつと伝わってきた昨日の定例会でした。

「いやあぁっ!本当におもしろかったぁ!」
松岡さんは今朝の早い便で関空から中国出張らしい。
まさにアグレッシブでワールドワイドの講演でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

「ヒット商品」とは。

 それは「時代を反映して
 熱狂的に消費者に受け入れられているもの」

 単に売れているというだけでなく、
 それを買わなければ社会から取り残されて
 いるという疎外感を感じさせるようなもので、
 必ずヒット商品の裏にはヒットトレンドがある。

ぼくが大学の授業でつかっている商品力のスライドです。
昨日のMCEI大阪支部 2014年11月度定例会では
そんな今年のヒット商品と来年のヒット商品予測を聞きました。

東京からお越しいただいたのが品田英雄さん
日経BP社の日経BPヒット総合研究所上席研究員で
日経エンタテインメント!編集委員です。
テーマは『2014年のヒット商品を振り返り、15年を予測する』

品田さんは1957年東京都出身となっていますが
本当は山形県生まれなんですと爆弾発言から始まりました。
小学生で東京に来られ学習院大学法学部卒業。

ぼくより10歳若いオシャレなシティボーイです。
1980年ラジオ関東(現ラジオ日本)入社。音楽番組を担当。
1987年、日経BP社に入社。業界向けの
           週刊誌「日経エンタテインメント」編集部に勤務。
1997年、総合誌「日経エンタテインメント!」を創刊、編集長に就任。

11月3日に発売されたばかりの月刊情報誌「日経トレンディ」の
「2014年ヒット商品ランキング」と「2015年ヒット商品予測ランキング」の
データをもとに熱く語っていただきました。

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いやあぁっ!声は大きい!動き回る!質問を投げかける!
まさに熱く語っていただきました。
ここで言うヒット商品とは基本的に新製品。

成熟社会の特徴として
1.モノもサービスもあり余る
2.先の読める未来
3.生きる手応えの希薄さ などが揚げられる。

いまどきのヒット商品のヒット傾向は
「質が悪いのに売れる」
「高いのに売れる」という商品が目立つと仰る。

2014年ヒット商品ランキングのヒット商品傾向は
女性が元気で強い。子供発から若い女性を巻き込む
去年は「永遠のゼロ」に象徴されるようにオトコが売れた

そして今年は結構高いものが売れた。
その上非日常も売れたと仰る。

【2014年ヒット商品ベスト30】
 1.アナと雪の女王
 2.妖怪ウオッチ
 3.ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッタ
 4.ジェルボール洗剤
 5.Ban汗ブロックロールオン
 6.伊右衛門 特茶
 7.TSUM TSUM
 8.クロワッサンドーナツ
 9.格安スマホ
 10.あべのハルカス

なんと1位が「アナ雪」2位が「妖怪ウオッチ」
そして3位がUSJのハリー・ポッタです。
まさに非日常も売れた!という結果です。

11位以下となると、じいさんのぼくには
まったく分からない商品が並びます。

室内を汚さない砂遊び道具「キネティックサンド」
「希少糖」に超高額のヘアアイロン「ミラカール」、
手編みのような玩具「ファンルーム」や子供用万年筆の「カクノ」等々。

他社メディアが発表するヒット商品番付に先駆けて
11月始めに発売される「日経トレンディ」の特徴に
「2015年ヒット商品予測ランキング」があります。

来年のヒット商品予測、それも商品名までも明記する。
実はこれはほとんど不可能なのだそうです。
3年前のヒット予測がようやく今、商品となって出てくる。

業界傾向やヒットトレンドなら書けるのでしょうけどねぇ。
敢えて商品名まで明記する。
それにチャレンジして発表されているらしい。

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2015年のヒット予測のキーワードは
「ゆる&得」「 楽する節約」
「過激化する楽しみ」
「自分がスターになる 素人が輝く」など。

2015年ヒット予測ランキング
●「ゆる&得ヘルス」「楽しい節約」「カスタ魔ー対応」…15年のキーワード
●メインカメラが回転! 美白・美顔機能も!「セルフィー」仕様にスマホが進化
●近くてうまい! 安い! 女性向けの「ちょい飲みコンビニ」がブレイク
●「都市型パリピフェス」「フローズンスモア」「2.5次元ファッション」


【2015年ヒット予測ランキング20】
1.グルメ「健効」系フーズ
2.セルフィースマホ(自撮スマホ)
3.北陸トライアングル
4.ライスミルク
5.得するスマートウエア
6.たまごっちラリー
7.遺伝子診断サプリ
8.ともだちロボット
9.超体感ゲーム
10.スター・ウォーズ・カウントダウン

ラジオ放送局から始まって雑誌まで
いろんなメディアに関わってこられた品田さん。
いま出版社は本が売れなくなって新規事業を模索中らしい。

出版社に収集されている膨大なトレンド情報
その情報を読み取りヒット予測ができる編集者たち
このビックデータを眠らして置く手はありません。

出版社の編集力をつかってコンサルタントを請け負う。
メーカーにも流通業界にも提案する。
とくに最近は購買接点 流通からヒット商品が生まれるらしい。

新製品がでても3カ月もすれば消えてしまう商品がほとんど。
そのデータはすべて流通が握っています。
ましてやS-N-Sで調べればだれでも詳細データが分かる時代です。

講演の最後は三つの「感」というお話でした。
その前に我が国のオトコたちが
もっといいオトコになれるための秘策も教えてもらいました。

そして「感」は感動 感情 感謝
それを大事にしてもっとコミュニケーションを。
見た目を褒めるんじゃなく内面を褒める。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む―マーケティングの可能性―」です。
まさに熱き思いがふつふつと伝わってきた昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

まだまだすごい人がいるもんだ!

そんなことを痛感した昨日の
MCEI大阪支部 2014年10月度定例会でした。
お越しいただいたのは辻野晃一郎さん。

辻野さんは1957年福岡県生まれと仰るから現在57歳。
1984年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニーに入社。
88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。

VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の
カンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。
翌年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。

2010年4月にグーグルを退社し、
アレックス株式会社を創業され
現在代表取締役兼CEO。


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昨日の講演テーマは『「成功体験はいらない」とは?』
今年7月PHPビジネス新書から発刊された
ご自身二冊目の著書「成功体験はいらない」からの引用です。

みずからは「失敗と挫折の人生」と仰る。
「栄光と成功の人生」ではありません。
成功体験は足かせになってしまうというお話から始まりました。

現代の社会は「変化が激しい、速すぎる時代」
成し遂げたことは瞬時に過去のことになります。
とくに我が国の社会状況は衰退期の日本です。

我が国の企業のライフスタイルが創業期から
成長期を経て安定期になりそれを持続できなくなり
今や衰退期に入っている企業が多くみられる。

SONYは家電で世界を制しました。
その「モノツクリ」はまさに垂直統合の擦り合わせ。
しかし現代は水平分業の時代。

アップル社の生産体制も水平分業。
アップルが考えアジアで生産し
世界で販売する。

自動車は車でなく「ITデバイス」になる。
Googleの自動運転やテスラの電気自動車。

世界の生産体制は ITリテラシーが主導している。
インターネット  クラウドコンピューティング
リアルな地球とヴァーチャルな地球

そこには時間差もなければ、国境もない。
地球人口70億人の内24億人がネットに繋がる
あらゆることの再定義が進んでいる。

新たなチャンスに溢れている。
世界に向けてのチャレンジが必要。
これまでの10年よりもこれからの10年が需要。

激することもなくたんたんと講演は進みます。
辻野さんに関する情報などを読んでいると
ものすごく熱い人かと思っていましたが話し方は違いました。

講演は後半に入ります。
「技術的特異点問題」という聞きなれない言葉が飛び出します。
それは「2045年にコンピュータが人類の能力を凌駕する」らしい。

まるでSFやハリウッド映画のストーリーですが
とくにアメリカを中心に国家的に大真面目に
科学者がこの問題に取り組んでいるらしい。

2008年にNASAは特異点大学を設立し
Googleはロボットベンチャー企業を多数買収しています。
人類の未来、テクノロジーは神の領域に届くと言われています。

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講演の最後は2010年に起業されたアレックス社のこと。
今後20年で雇用の50%が無くなってしまう。
ロボットが代わりに働く世界がやってきます。

新しい雇用の創出が急務です。
衰退期に入っているのに気が付かない企業のトップと取り巻き。
そんなノスタルジックな企業には成長は望めない。
とっとと日本経済の舞台から消えて欲しい。

20世紀の延長線上では戦えない。
意思決定と行動のスピード。
コンセサスを疑え。

みんなが頷いてそう思い込んでいるコンセンサスを疑う。
西欧的な国家論に組み込まれている我が国の概念を見直す。
日本的な良さが忘れられているのではないか。。

日本人のメンタリティー。
日本のすぐれた技術、商品、人を世界に
出る杭を探して育てる

クラウドソーシング
クラウドファンディング。
起業する人のための資金を集める。

ALEX社の行動理念です。【HPより転載】

我々の行動理念は以下の通りである。

最初から世界市場へ
日本経済の新陳代謝を加速
経営スタイル、企業カルチャー、ビジネス慣習の刷新
少数精鋭、パートナー重視
群衆の叡智の積極活用
20世紀的にならない
常識を疑う
10年早く、10倍速く
人にフォーカス
天真爛漫

【転載ここまで】

最後に「地球単位で発想する」
宇宙の起源、人類の起源、頭脳の構成などなど

「やってみる!」
「失敗を恐れない」
「失敗にはやく遭遇する」
そんなことばで締め括られました。

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「儲かりまっかぁ!」「まあまあでんな」
私たちはマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む−マーケティングの可能性−」です。
まさに熱き思いがふつふつと伝わってきた昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

ニコニコ笑いながらボソボソとお話。

こんな言い方をすると怒られそうですが
決してバリバリのキャリアウーマンのイメージはありません。
どっちかというと「普通の大阪のおばちゃん」

でもそんな外見とはちがい考えてられることは
ものすごく緻密で用意周到のPR戦略プラン。
「いえいえ!そんなことはありません」なんて仰るのでしょう。


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昨日のMCEI大阪支部 2014年 9月度の定例会の講師は
株式会社TMオフィス 代表取締役 PRプロデューサー
殿村 美樹さん。

講演のテーマは『心に響くPR』
〜隠れた良いものに新しい息吹を与える方法〜
生活者の心に響くPRについてを語って戴きました。

ピーアール会社ってご存知ですか。
株式会社TMオフィスのHPを見ると
こんなことが掛かれています。

「心に響くPR」・・・

勝ち負けの勝負を挑む戦略ではなく、
組織を取り巻くステークホルダー(利害関係者)と
それぞれWin&Winの関係を構築するという企業理念なのです。

先ずは「ひこにゃん」は
なぜ、ブレークしたか?から
昨日の講演は始まりました。

2007年に築城400年を迎えた彦根城の記念イベント
「国宝・彦根城築城400年祭」の観光客を集客のための
イメージキャラクターが「ひこにゃん」です。

ということでPR戦略の依頼主は彦根市でなく、滋賀県。
依頼があった段階ですでに「ひこにゃん」は存在していました。
「ひこにゃん」をつかって彦根城に観光客を呼び込むことです。

「づらす!」
昨日の殿村さんのお話ではこの「づらす!」がテーマでした。
ターゲットや目的をそれまでよりちょっと「づらす!」

「ひこにゃん」を一目見て「かわいいやん!」と
思われた殿村さんの戦略は誘客ターゲットを
「城好き」から「女性」へちょっと「づらす!」ことでした。

その戦略がまんまとあたり大勢の女性客がやってきて
まだ「ゆるキャラ」なんて言葉がなかった中で
「ひこにゃん」は一気にブレイクしていったのです。

日本に根付く伝統文化。
「いつの時代も無くならなかった文化は、
現代も繁栄するはず」がTMオフィスの信条。

それが一気に花が咲いたのがあの
毎年年末に京都・清水寺で発表になる
「今年の漢字」でした。

1995年に依頼されたPR戦略は「漢検受験を増やす」
「漢検」は公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施する
漢字能力に関する検定なのですがまったく知られていませんでした。

殿村さんたちは漢字のSWOT分析をします。
漢字って当時は子供たちからも嫌われていました。
だって宿題の「漢字ドリル」なんて大嫌いなんですから。

そこで思いついたのが一年の締めくくりに「今年の漢字」
漢字の日を制定します。毎年12月12日。
「いい字一字」(1(いい)2(じ)1(いち)2(じ))です。

全国的に「今年の漢字(今年を表現する漢字)」を募集してそれを年末に発表する。
1995年はあの阪神淡路の大震災があり地下鉄サリン事件があった年。
それを年末に京都清水寺奥の院で森貫主が揮毫して発表し奉納する。

分かりやすいストーリーです。
一気に受けます。
あっというまに年末の恒例行事になりました。

そして「漢検」も認知度はあがり
毎年毎年参加者の記録が書き直されることとなりました。
その結果、ばかな事件もありましたけど。


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香川県の「うどん県」のしかけもお話ありました。
知事が出席した記者会見はマスコミは無視
しかたなく食のカリスマブローガーをつかって
ツイッター中継すると県庁のサーバーがダウン
これをマスコミが報道して一気に過熱とか。

徳島県の「ゆるキャラ」を全国区にするため
子供の求心力をつかって
阿波踊りを一緒に踊り「トクシィ」を広めるとか。

伝わる情報の条件は
・共感できるテーマ
・テーマが10文字以内
・インパクトの強いビジュアル

船井総研の船井さんに教えられたという「100匹のサル」のお話
芋を洗う野生の猿がでてくるとマネをする猿が出始め
それが100匹を超えると一気に全体広がる。

我が国の人口の2%(250万人)が
同じことをし始めると一気にブームは起きる
そんな事例も数多くお話いただきました。

「辛い」という漢字に横一本加えると
「幸せ」になるんですよ。
これが殿村さんの最後のお話でした。


 日々、活発に動く経済や文化。
 その頂点に君臨する大企業や大規模なイベントなどの情報は、
 メディアを通じて常に全国報道されます。

 しかし、その基盤を支える中小企業、
 そして地方に秘められた貴重な文化や資源の情報はどうでしょう?
 “情報の東京一極集中”の陰で忘れられているのではないでしょうか?

 そんな秘められた地方の魅力を、いかにすれば活性化し、
 時代のニーズに合った魅力 として光を当てることができるのか?
 私たちは創業以来、大阪に基盤を置くことで
 その戦略を模索し、実績を積み上げてまいりました。

 おかげさまで今、私たちが手がけた貴重な文化や資源は、
 全国各地で注目を集め、新しい付加価値を得て業界全体が潤ったり、
 「地方ブランド」として定着したりしています。

TMオフィス社のHPより転載です。
http://www.tm-office.co.jp/index.html


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いやあぁぁっ!おもしろいお話でした
PR会社ってマスコミが集中している東京だけと思っていました。
ましてや大阪では企画にはお金は払ってくれません。

しかたなくモノをつくってそれに企画費も入れて
ようやく請求が許されます。
それが1982年から操業されています。

すごいことです。
いやいや!世の中まだまだすごい人がいます。
世の中すてたものじゃありません。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

いやあぁっ!じつにおもしろかった!

大学の教壇で「営業力」を教えているぼくにとっては
昨日の講演はものすごくエキサイティングなものでした。
自分の頭の中もおさらいもできました。

昨日のMCEI大阪支部 2014年8月度 定例会は
マーケティングの勉強会には珍しく
東京から証券アナリストの講師をお招きしました。

メリルリンチ日本証券の青木英彦氏。
メリルリンチ日本証券の親会社は
あの米バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)です。

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ネット上にアップされたいた青木さんのプロフィールです
青木英彦(あおき・ひでひこ)
小売、食品、トイレタリー、医薬品チームヘッド。

1989年から20年間余にわたり小売セクターの調査を続けている。
1989年神戸大学経営学部卒。
1994年米デューク大学経営大学院にて
MBA(Health Care Management)取得。

日本証券アナリスト協会検定会員。
CFA 協会認定証券アナリスト。
経済産業省産業構造審議会 流通部会委員。

講演のテーマは「Amazonの躍進と流通業の今後について」です。
先ずは証券アナリストらしく今年4月の消費税増税前後の
景況感をグラフをつかっての説明です。

駆け込み需要も増税後の落ち込みも
政府もメディアも楽観論で統一されていますが
データを見るとこれからが本番で楽観は許されないとの見解です。

次はAmazonについてです。
これもデータに基づいていかにものすごい
高収益企業かを教えられました。

そして流通業の今後についてに入ります。
1970年ごろに日本で起きた流通革命です。
広域量販店やコンビニが、スーパードラッグが生まれます。

それはそれまでメーカーがすべての価格を握っていた
商品の価格決定権を消費者に取り戻すため
消費者の傍にいる小売業に価格決定権を取り戻すことでした。

そのころ我が国に鳴り物入りでアメリカから直輸入された
流通革命のいろいろな概念のなかでなぜか
日本に定着しないままに消えていった二つの概念があります。

ECR Efficient Consumer Response 効果的な消費者対応
カテゴリマネジメント category management カテマネ
この二つですが昨日の講演ではECRをちゃんとやり直そうと提唱されました。

ECRといえば1980年代のアメリカで起きた
ウォルマートとP&Gの組み合わせです。
当時ぼくは広告代理店の営業としてP&G FE社を担当していました。

当時のP&G FE社の社長 R.マクドナルドが言っている話があります。

「P&Gが考えるECRとはメーカーから小売りまでが協力し、
 消費者により高い価値をもたらすこと。
 顧客満足度(CS)を最重視し、メーカー、卸、小売りの
 非効率な商慣行などを廃止や見直し、コストを削減する。
 それにより、シェアを高め、利益を伸ばすことが目的

 現時点では、製造・卸、卸・小売りの各段階で交渉が存在するが、
 交渉はいずれかに損をもたらし、そのツケは消費者に回る。
 交渉を不要にしなくてはならない。透明な環境で取引することが必要

 具体的には
 1..品ぞろえ
 2.在庫管理
 3.プロモーションと値付け
 4.新製品の導入

 革新的な商品を、アイテム数をしぼって、
 価値が最大になるよう安定した価格で提供。
 取引は公平さを高めるため、色々な商品で
 価格条件を見直す」

製造・卸、卸・小売りの各段階で交渉が存在するが、
交渉はいずれかに損をもたらし、そのツケは消費者に回る。
交渉を不要にしなくてはならない。透明な環境で取引することが必要

201408定例会02.jpg

ひょっとして交渉って営業活動のことでしょうか?
P&Gは営業活動を止めろって言っているのか!
そんな社長発言にびっくりしたことを思い出します。

昨日の講演でもP&Gの営業マンの人数より
日本の日雑メーカーの営業マンの数の方が
圧倒的に多いと話されていました。

昨日の講演では青木さんが経産省産業構造審議会
流通部会委員をされており製販連携協議会で
メーカー、小売(量販店)の取引条件の最適化を協議されてます。

SCM Supply Chain Management 供給連鎖管理/製販同盟

主に製造業や流通業において、
原材料や部品の調達から製造、流通、販売という、
生産から消費にいたる商品供給の流れを
「供給の鎖」(サプライチェーン)ととらえ、
それに参加する部門・企業の間で情報を
相互に共有・管理することで、ビジネスプロセスの
全体最適を目指す戦略的な経営手法、
もしくはそのための情報システム

残念ながら時間がなくなり講演は
流通構造の再構築を目指せという
ところで時間切れとなりました。

P&G FEが1995年に新取引制度を導入します。
消費者、得意先、P&GのWIN-WIN-WIN関係を構築し、
「最も貢献し、信頼のおけるビジネスパートナー」を目指す

そのテーマは
Simple(簡素) Clear(透明) Fair(公平)です。
まさにこの方向が改めて再構築に必要な概念と再認識しました。

201408定例会03.jpg

いやあぁぁっ!おもしろいお話でした
証券アナリストってもっとクールな人だと思っていたのですが
ものすごく熱い思いをお持ちの青木さんでした。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

【最近のTwから転載】

 グランカルビー大人気!
 平均4時間待ち!阪急!高級お菓子ブーム!
 午前10時40分に売り切れです。
 関西人にがハマる!
 1箱540円のポテトチップス女性にオススメ!


 グランカルビー、
 未だに朝イチで整理券配布終了のレベルなんか……


 こんな時間から阪急D/Sの前には
 たくさん人が並んでいるけど、
 グランカルビーって“ぽてち”だよね。


 大阪土産に!阪急梅田百貨店のハッピーターンズ
 実は阪急梅田百貨店のグランカルビー買いたかったけど(^_^;)
 朝6時くらいからバイヤーが買いあさって
 5倍の値段2500円でネット転売してるらしい(´・_・`)
 

 昨日の姫がくれたグランカルビーっていう高級ポテチ。
 一袋に4〜5枚しか入ってないのに620円くらいするみたい。。。
 意味わからん。。。

この一週間ほどの「グランカルビー」で検索したTwです。

【転載ここまで】

昨日台風襲来が懸念されたMCEI大阪支部の7月定例会は
コミュニケーションサロンは中止となりましたが
定例会はいつになく女性の参加が多く盛会でした。

お越しいただいたのはカルビー株式会社執行役員
西日本事業本部 本部長 の駒田 勝さん。
昨日は東京から駆けつけていただきました。


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カルビーはそれまでの非上場創業者オーナー企業から
2009年にペプシコとの戦略的提携をしマネジメントの変革をし
震災の発生した2013年3月11日上場をしています。

講演前にご挨拶をすると大学は同志社大学文学部とか。
京都生まれの京都育ち京都の大学生だったぼくとは
年齢は違いますが一気に親近感が増します。

駒田さんは大学卒業後はカルビー一筋。
現在のご担当は西日本事業本部
広島工場や鹿児島工場もあります。

昨日の講演のテーマは「GRAND Calbee」
今年4月1日阪急うめだ本店地下1階にオープンした
カルビー直営ショップ「GRAND Calbee」で発売している「GRA
ND Calbee」

進出前からメディアに取り上げられ未だに待ち時間3時間以上。
10時の開店前から数時間並ばれる女性客
並ぶのが大嫌いな関西のおばちゃんにどこか受けたのか。

デパートのプレミアムスイーツ戦略です。
グリコのバトンドール (高級ポッキー)
亀田製菓のハッピーターンズ

そのネクストプランとして阪急百貨店からのリクエスト
カルビープラスではなくて百貨店向けプランを希望されます。
おもしろい!と駒田さんは社内で手を挙げます。


201407定例会2.jpg


カルビーの経営の基本方針は
「簡素化」「透明化」「分権化」
地方分権です。権限移譲です。

じつは3年前に赴任した西日本事業本部は
ビジネスの縮小などでラインや人材の
縮小などで苦しんでいました。

この阪急うめだ本店のプロジェクトで活性化が図れないかと
「どうしたらできる?」「できない理由はいらない」という
自らを乱世タイプという持論で立ち向かいました。

そして出来上がったのがマーケティング・ミックスの4Pで整理すると
Product:ポテトクリスプ 厚さ3倍  Price:60g @500(税別)
Place:阪急うめだ本店 Promotion:広報のみ

フレバーは
Plain:しお味  濃厚バター味
Meal:トマト味  チーズ味
Dessert:いちご味  焦がしミルク味

いままでのカルビーポテチは60g @100(税別)
それは「いつでもどこでも Any」です。
それが今までのカルビーポテチです。

しかし今回の企画は
「いましかここしか Only」です。
それが「Grand Calbee」です。

なんとお客様の1回の購入平均客単価は@8000〜9000に達するとか。
もはやお菓子じゃないですよね。
ましてやポテチなんてジャンルではありません。

冒頭のTwの転載はお客さんの3時間、5時間待ちの
行列の間はTwやFbでのS-N-Sで実況中継がアップされます。
中には毎日並んで購入した商品をAmazonに転売@2980する人もいるらしい。


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最後にこの3ヶ月の展開を受けて今後のあり方をお聞きしました
事業の採算性 オペレーション改善
需給バランス 希少価値

特別にお持ちいただいたGrand Calbeeを
インセンティブに質問コーナーです。
「何故!こんなに売れたのですか?」

残念ながら企業秘密なのか
それとも未分析なのか
明快なお答えはいただけませんでした。

「まだ3ヶ月ですからおばちゃんには飽きられていませんよね
 でもいつかは飽きられますよね
 あきられたらどうしますか?」

「飽きられないおいしさをイノベートしていきます」

いやあぁぁっ!おもしろいお話でした
まさに今を時めく旬なお話でした。
熱き思いを聞かせていただきました。


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MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

「壊すのでなく創るのです」

講演の最後の質疑応答の中での回答でした。
昨日はMCEI大阪支部 2014年 6月度 定例会でした。
お越しいただいたのはイオンモール株式会社 
開発本部 開発統括部長 岩村 康次さん。

千葉の幕張本社からお越しいただいたのですが
昨日のJALのトラブルで大阪到着が遅れ
大急ぎで駆けつけていただきました。

イオンモールの仕事は、
ショッピングモールという「まち」をつくり、
その価値を可能な限り高め続けていくことです。

開発前の立地評価から開発、日々の運営・管理まで、
トータルなモール事業に携わっています。
とHPを見ると書かれています。


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現在国内にあるイオンモールは135カ所
そのディベロップメントからテナントリーシング
そしてオープン後のオペレーションまで一貫運営されています。

イオンモールはイオングループ、12企業、250社の中核企業。
イオンモールの基本理念お客さま第一
そして経営理念は、「輝きのあるまちづくり」を目指します。

私たちは、パートナーとともに、輝きのあるまちを創造し、
地域で生活する人々の、より彩りあるくらしの実現に貢献し続けます。

輝きのあるまちとは、私たちが創る「驚き、感動、喜び」のある
生活拠点によって魅力あふれる新しい生活があるまちのことを指します。

そしてパートナーとは地域社会、行政、NPO、
テナント企業、協力企業、地権者、投資家など、
街づくりにかかわるすべての人を指します。
コーポレートメッセージはひとも、まちも、きらきら。

最近のイオンモールはまさに巨大なものとなっています。
昨年12月にオープンした旗艦店「イオンモール幕張新都心」は
劇場、職業体験テーマパークなどの「体験型施設」を
かなり充実させており、大きな注目を浴びました。

今後開発予定の沖縄や京都などのデザインパースも
特別にみせていただきました。
イオンモールは建物ではないですね。

建造物と言う範疇ではとてもとらえきれません。
それはまさに町づくりそのものです、
もちろん商業施設ですから住む人はいません。

しかしイオンモールにやってくる人。
そこに集う人、家族があり、出会いがあります
ペットもいればスポーツするひともいます。

こころをみたす「かたちのないもの」を望む生活者。
それは旅行、趣味、貯金、外食などにお金を支払います。
お互いは顔の見えるつながりです。

ハード面では地域の防災拠点 避難所を目指します。
セキュリティの保安関係もワンランク上の基準です。
そして環境マネジメントに関しても厳しい基準をつくっています。

同友会と名付けられたテナント専門店からも選ばれるモールでありたい。
接客研修やキメの細かいイベントなどもあります。
コトラーのマーケティング3.0の概念の話もありました。


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5年先の環境変化が読めない現在。
とくに急速に変化する人口減少時代に対して
小売業として、ショッピングセンターとして、
デベロッパーとしてどうあるべきか?

答えはまだ見つからないと仰る。
しかし巨額の投資を回収して
サステナブルな企業活動にするにはどうするのか。

講演終了後の懇親会でちょっと意地悪な質問をしました。
昨日のケメコ通信のテーマだった
「もはや成長は善ではない」に関連した話。

「以前大手スーパーが出店してくると
 その町では犯罪が増えるというデータがありました。
 大型店舗が商店街を疲弊させシャッター通り商店街に変えます。

 シャッター通り商店街はそれまでの人の往来を停めてしまいます。
 24時間営業の大型店舗の屋上には広大な駐車場があり
 そこには誰も立ち入らない暗闇が生まれます。
 反対運動はなにのですか?」

岩村さんは嫌な顔もせず明快でした。
「そのような事情はよく分かります。
 でもだからといって立ち止まっていていいのですか?」

イオンモールは2017年に国内外150モール体制 グローバル5を目指します。
中国では、既に出店している北京・天津に加え、
河北省、浙江省、江蘇省、湖北省、山東省、広東省において計画が進んでいます。

アセアン地域も2015年2月期(2014年度)以降、
ベトナム、カンボジア、インドネシアにおける
新規モール開設を積極的に進めていくと宣言されています。

そしてオムニチャネルへの対応として
2012年9月よりインターネットにおけるオンラインサイト
「イオンモールオンライン」をスタートさせ、Eコマース事業で
「コト・モノ・ネット イオンのオムニチャネル」目指します。

よどまることをしらないまるで巨大な宇宙船のイオンモールです。
昨日90分の講演でお聞きした内容のほんの少ししか書けません。
それぐらい、ものすごい予算と労力がつぎ込まれています。

イオンモールつくば  Area Only One. ここならでは
イオンモール幕張新都心  夢中が生まれる
そしてイオンモール京都桂川はどうなるのか


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いやあぁぁっ!さすがに旬なお話でした。
熱き思いを聞かせていただきました。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

いやあぁっ!おしゃれな街に行くと
おしゃれなものが欲しくなります。

昨日も日差しが痛いくらいのいいお天気でした。
帽子大好きのぼくとしてはスリーシーズンの
ベレー帽を被って出かけました。

でかけたところは大阪梅田グランフロント大阪。
ところが黒のベレー帽がちょっと暑つかったので
パナマ帽を思ったより高かったのですが買ってしまいました。

昨日はMCEI大阪支部 2014年 5月度 定例会でした。
昨年2013年4月26日にオープンし、まちびらきが行われ
ちょうど開業1周年を迎えたグランフロント大阪。

そのグランフロント大阪の開発から
オープン後の企画運営管理までを行っている
一般社団法人グランフロント大阪TMO事務局長で
三菱地所株式会社 大阪支店 副支店長 廣野研一さんを
お招きしてお話しいただきました。


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廣野さんは東京三菱地所で丸の内再開発に長く関わってこられ、
NYやロンドンなどの再開発にも視察され造詣が深いです。
そして20011年4月1日グランフロント大阪担当として大阪赴任。

あの震災の中、計画停電や節電が行われていた
暗い東京からの赴任はなんと大阪は光り輝いていて
元気なんだろうと思ったと仰っていました。

グランフロント大阪は以前は北ヤードと呼ばれた
JR大阪駅貨物ターミナル跡地でうめきた全24ha
そのうち先行開発拠点7haを一期工事として進められます。

南館(オフィス、商業施設)
北館(ナレンジキャピタル、オフィス、商業施設、
ホテル・サーヒスレジデンス、コンベンションセンター)

うめきた広場(商業施設)
クランフロント大阪オーナーズタワー(分譲住宅)の
4つのエリアで構成されています。

ナレッジキャピタル
産官学の研究施設が入ることで
容積率が約2倍に緩和され土地利用の効率化が図られました。

分譲住宅は昨年4月のオープン前に上層階から売り出され
億ションで誰が買うのかと言われたらしいですが
2ヶ月前に完売、購入者はほとんどが大阪在住だったとか。

そして先月オープン一周年を迎えます。
1年目の来館入場者数の目標が3650万人だったのが
なんと5300万人で商業施設の売上も400億円が436億円でした。

いろんな仕掛けが考えられています。
統一感のあるデザインが生み出す「風格」ある街並み、
多様なアクティビティがにじみだす「界隈性」の高いストリート、


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そしてそれらを包み込む「水と緑」のネットワークを。
とHPに書かれています。
http://www.grandfront-osaka.jp/concept

「いちょう並木」「せせらぎのみち」「けやき並木」など
「水と緑」のネットワークを意識する街づくりがされ
UMEGLE-BUS、UMEGLE-CHARI、UMEGLE-PARK
INGも面白い試みです。

そしてお祭りです。
梅田ゆかた祭り 盆祭りが開催されました。
北梅田界隈の婦人会にお願いして
若い女性たちと一緒に踊ってもらったらしいです。

クリスマスも、年末もカウントダウンなども開催されました。
これは北梅田だけでなく大梅田エリアとして
JR西日本 阪急 阪神 にグランフロント梅田TMOの
初めてコラボレーションでした。

最後のお話はこれから始まるうめきた二期工事です。
17haの広大な敷地面積です。
すでに第一回のプレゼンテーションは終わっているようです。

うめだが変わります。
未来が生まれ、大阪が変わり、時代が動き出す。
まさに『グランフロント大阪、先進的なまちづくりへの挑戦』です。

この挑戦はまだまだ続きます。
でも変わらないものもあります。
人とひととのふれあいです。

ゆかた祭りがあり、盆踊りがありました。
ハコモノの中での地域密着の夢です。
それが、この“まち”の夢。

その夢を多くの人たちと共有したい。
こんな熱き思いを聞かせていただきました。
いやあっ!ええ話しでした。


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MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

刻々と変わる二条城の『桜」だよりです。

朝、掲げられた開花状況がもうお昼には変わっています。
それくらい暖かかったのかそれとも開花状況と言う
データを入城者に伝えるために情報を大事にしているのか。

昨日のMCEI大阪支部定例会もある意味で
情報をどう伝えるかと言う企業の
すさまじい努力のお話を聞きました。

2014年度、新年度になっての初めての定例会。
MCEI大阪支部 2014年 4月度 定例会は
株式会社ぐるなびのお話でした。


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2014年1月から3月までをMCEI大阪支部40周年として
三回連続で記念定例会を開いてきました。
そして4月になった今月の定例会です。

そういえば40周年はMCEI大阪支部だけでなく
流通革命40周年、外食産業40周年と気づきました。

そこで今月は
『外食産業の現状と今後の展開について』を
語ってもらおうと株式会社ぐるなびにお願いしました。

講師はお二人に来ていただきました。
理事で大阪営業所長の竹内 則友さん
加盟店営業部門 ぐるなび大学 リーダーの藤川 充昭さん     

株式会社ぐるなびは1989年10月2日に会社設立
1996年6月に飲食店検索サイト「ぐるなび」を
インターネット上に開設サービス開始されています。

1996年というとあの阪神大震災のあった1995年の翌年、
その秋にウインドウズ95が発売されIT革命と
後に呼ばれるようになる1995年の翌年です。

まだインターネットがどれだけ普及するのか分からない時代です。
そのときにインターネットでユーザーに無料で
飲食店の情報を提供するという画期的な試みです。


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株式会社ぐるなびの企業理念には
“日本発、世界へ”と書かれています。
「日本の食文化は世界一」

ぐるなびの考える外食とは
「最も身近で、最も頻度の高い非日常」
と考えるというお話から始まりました。

水商売ともいわれる外食店は
以前は立地ビジネスそのもでした。
駅前の目につく場所でないと集客ができない。

それがぐるなびの出現によって変わりはじめる。
ビルの高層階や地下でも情報を発信することで
お客様はお店を探してやってきてくれるようになった。

2013年現在、外食産業業界売上約23兆円60万店。
しかし20歳〜60歳対象の外食人口は
3%ダウンしているといわれています。

2011年のあの震災の影響で外食する機会が減り
家で家族と一緒に食事をする人が増えています。
その結果が右肩上がりの売上を続ける中食です。

2013年の中食業界の売上は約6億円
持ち帰り総菜やお弁当などなんですが
そのなかで最大の業界はCVSです。

コンビニでのおにぎりやお弁当やサンドイッチです
結果食の外部化と呼ばれる外食中食の売上は
外食23兆円で中食6兆円を加えて29兆円になっています。

外食産業の今後の展開について
現在ぐるなびで考えているいろんな
取り組みもお話しいただきました。

Farm to Restaurant
トレーサビリティ
生産者と料理人の協働でテーブルへ

食の安心・安全のための取組
食材の生産者とシェフの連携
食材の多様性や保全も欠かせません。

そしてキーポイントは情報の取組です。
CRM(Customer Relationship Managemen
t)顧客関係管理
ポイントシステムを使った集客プロモーションです。

インターネット利用はもちろん
スマホ利用者は全体の50%にもなり
10年間で10倍に成長しています。

結果今日の情報の価値が増大しています。
空席情報や、今日のお勧めなどの情報が。
満足度は値段ではなく豊かな外食となります。

更なるぐるなびの展開はテイクアウトや
 デリバリーの提案に加えネット通販の仕組みもあります。
そしてアジアなどの海外展開や海外からの観光客対応。

『私たちは常に社会の変化を見つめ、
“レストランのサポーター”として
 価値あるサービスを提案します。

それは地域一番店つくりであり
その地域の活性化であり
食と地球の関係でもあります。

それはすべて情報発信から始まっています。
時代とともに進化する“食のトータルサイト”を通して、
常に満足していただける情報を提供します。と締めくくられました。


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MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む−マーケティングの可能性−」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

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澤田です。

「寄り添う力 Being with you」

昨日はMCEI大阪支部3月度定例会でした。
そしてMCEI大阪支部創立40周年記念の
三か月連続定例会の最後の定例会でした。

お招きしたのは流通科学大学 学長、
日本マーケティング学会 会長の
石井 淳蔵先生のご講演でした。 

「そうそう!それが欲しかったのよ」
そんな生活者の言葉を引っ張りだせるのが
マーケターですと仰る。


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今回は石井先生のご厚意で先生の近著
『寄り添う力 マーケティングをプラグマティズムの視点から』
 http://bit.ly/1hJDLa2

これを講演の教科書にしようと謝礼をお支払いする代わりに
購入させていただき会員のみなさんにプレゼントしました。

SGビジネス双書
石井淳蔵/著
出版社名 :  碩学舎
出版年月 : 2014年2月
ISBNコード : 978-4-502-08740-0
(4-502-08740-8)
税込価格 : 1,890円

[要旨]

相手に共感し、経験をともにする現場で
ビジネスの知は生まれる。

マーケターの仕事は、
「その人と同じ目線に立つ」
「その人のために、自分はなにができるのかを考える」
ところからスタートする。

出版社のコメントにはこんなことばが書かれています。

講演は「創造的瞬間」という先生の言葉から始まりました。

時間の流れが一瞬止まり、ある空白の時間が流れた後、
今まで自分を縛り付けていたフレームが弱まり、
逆に内的な創造性や連想力が活性化する。

こんな一瞬を軽軽したことがありませんかと
そんな投げかけから講演がはじまりました。
ずっとひとつのテーマを掘り下げる。

そのテーマを考え続ける。
考え続けて、考え続けて、続けていると
なにかがふっとやってくるときがある。

それは「インサイト」 
徹底的にこだわり続けて
現場にいないとでてこない。

現場での実践が社会を創る。
実践は、現場を乗り越え、
現実の壁を克服する。

実践は、理論の限界を乗り越え、現実の壁を克服する
現実は、成り立つべくして成り立つものではない。
必然のなかで生まれるものでもない。

現実は、いつも、常に、
“他でもありえた様相(偶有性)”のなかで成立する。
文字にしてみるととてつもなく難解な文章になります。

そかしお話しされたのは平易な当たり前のお話。
人に寄り添う:相手の身になって考えること。
先生がインタビューされた事例が紹介されます。

「モノからコトへ」
「ものを言わない生活者」に寄り添うこと。
「寄り添うことで生まれる力への信頼」

製薬会社のエーザイの定款に書かれている
「患者様と喜怒哀楽を共にする」

それは患者さんの気持ちに寄り添うことであり
なにか患者さんのニーズを引き出すことでなく
それ自体が目的であると掛かれています。

それが車いすの少年に「靴履いてみるか?」と
声をかける靴屋の社長さんの事例
車いすの少年には靴は無用のもの。

しかし靴を履いてみると少年はすばらしい笑顔になる。
病床に伏す高齢の女性に赤い靴を差し出す。
歩行すらできなかった女性が赤い靴を履いて歩けるようになる。

本人でさえ気づいていなかったものが
「そうそう!こんなものが欲しかったのよ」
そんな生活者の言葉を引っ張りだせるのが
マーケターだと先生は仰る。

石井先生はぼくと同じ歳。
ひょんなことでPCを使い始めたころに
先生とメールのやり取りをはじめました。

一時はケメコ通信にも返信をいただいたことも何度かあり
先生の研究会にも参加させていただくこともありました。
我が国のマーケティングをずっと研究されてきました。

多分研究に研究を重ねて他の先生方の論文も読み込まれ
そして今、「寄り添う力」に到達されたのだと思います。
「寄り添う力 Being with you」

「マーケターは、正解のない道を歩み、
 未だ存在しない現実、
 つまり未来に向けて挑戦することを課題とします。

 未来に向けての挑戦ですので、
 自分のなかに「これをやりたい」という、
 自身をも奮い立たせるような強い思いが必要です。

 その思いの核となるのは、
 現場のなかで掴んだ
 インサイトだろうと思います。

 現場発のインサイトこそが、
 未来を掴もうとするマーケターにとって、
 命の次に大事な宝物になります。」

(「寄り添う力」あとがきより)


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いやあぁ!今月の定例会もすごいお話を聞きました。
MCEI大阪支部の定例会はずっとマーケティングのことを考えています。
まさに今!旬のマーケティングのお話でした。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えました。
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を三ケ月にわたり開催してきました。

昨日の3月定例会で40周年記念定例会は終わります。
40周年。40年前は大阪で大きな世界の祭りがあった年です。
そんな時代からMCEI大阪支部はマーケティングを考え続けてきました。

私たちはマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む−マーケティングの可能性−」です。
まさに『寄り添う力』なんだと実感した昨日の定例会でした。


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MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

「かわいい女の子が産まれました。
 母子共に健康です。これで一安心です」
おとうさんになった彼からのFbです。

今朝、日付が変わったころに
大学院仲間同士のカップルそれも中国人の女性と
和歌山出身の男性に女の子が生まれました。

京産大経営学部大学院マネジメント研究科
院生どうしのカップルのベイビーですから
マネケンベイビーでしょうか。

ぼくは昨日遅かったのですがいつものように4時前に起きて
スマホでフェイスブックとツイッターで
ぼくが寝ている間にアップされたS-N-Sをチェック。

それをソーシャルフィルタリングと呼ぶらしい。
フィルタリングとは情報をふるいにかけるということ。
ぼくの知りたい友人の行動に関する情報だけを集める。

そんなお話が昨日のMCEI大阪支部定例会のテーマでした。
お越しいただいたのはご存じ@さとなおさんこと佐藤 尚之さん
株式会社ツナグの代表取締役でコミュニケーション・ディレクター

2014年2月定例会1.jpg

 

@さとなおさんには今までに二回
MCEI大阪支部で講演いただいています。
一回目は2010年の4月定例会でした

ケメコ通信VOL.3149 2010/04/08 ケータイ業界の切磋琢磨
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/13677950.html

 

 ソーシャルネットワーク、
 ツイッターやっていないビジネスパーソンさん、
 ヤバいよ、で締めくくり、MCEI大阪で「さとなお.comさん」

参加されていた会員の方のTwがさっそくアップされたのを憶えています。
ぼくにとって、というか参加された方全員にとって
ものすごいインパクトがあった講演でした。

そして二回目はその翌年、東日本大震災の影響が
まだまだ色濃く残る2011年6月の定例会でした。


ケメコ通信VOL.3573 2011/06/10 再び「素」のマーケティング
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/14014713.html
「SIPS」理論の話を聞きました。

これからのソーシャルメディアに対応した生活者消費行動を
『共感する:Sympathize → 確認する:Identify
 →参加する:Participate →共有・拡散する:Share&Spread』と
シンプルに整理し、その考え方を略して「SIPS」と名付けました。
<詳細・解説は>http://www.dentsu.co.jp/sips/index.html

 

そして昨日2年8か月ぶりにお願いしてお越しいただきました。
その間もなんどかお願いをしていたのですが
そんなに状況は変化していないということで固辞されてました。

 

今回は40周年記念ということでお越しいただきました。
ざっと40年を振り返るのではなく情報革命の
Windows 95からの20年をまとめていただきました。

 

1995年  インターネット
2000年  Google Amazon
2005年  情報洪水
2010年  ソーアシャルメディア
2015年  ?

 

こうやって見てみると5年おきに
大きな流れがあることが分かります。
Windows 95からの20年です。

 

ところがぼくらを含めて過去の安逸な
成功体験にしばられている広告マンたちは
この20年の変化を見ようともしません。

 

ナメるなよ!
ホントに大変化が起きているぞ!
人類史に残る大変化だぞ!

 

それでも彼らはその大変化を見ようとしません。
2005年の情報洪水は情報に関する大変化です。
情報は99.996%がスルーされていきます。
たった0,004%しか届いていないのです。

 

従来の情報のやり方ではうざい!の一言!
メディアもツールもエンタメ過剰!で
生活者の時間の奪い合い!取り合いです。

2014年2月定例会2.jpg

 

じゃあぁ!どうするか!
今回の講演テーマでもある
「日本を変える 3つのシフト」について聞きました。

 

・コミュニケーション・シフト
・プラットフォーム・シフト
・ソーシャル・シフト

 

@さとなおさんは2005年の情報洪水意向を
情報を伝えたい企業にとってチョー
アウェイな状態と言い切りました。

・コミュニケーション・シフト

今までの情報を伝えたい企業のコミュニケーションのやり方は
「邪魔して見せる」「強制的に見せる」
もともと関心のない人をターゲットにして無理矢理振り向かせること

 

本来の企業のコミュニケーションは
もともと関心のあるひとを見つけ出し
興味を持たせ、共感を抱かせることです。

 

それをするためにどうする!
友人がメディア。
信頼できるメディアは友人。

 

フェイスブックによると
Fbをやっているひとは
平均130人の友人がいるらしい。

そしてその友人から来た情報に約3%のひとが
いいね!ボタンを押し「RT」するらしい。
これってすごくない?

 

昨日の会場には約100人の参加者がいました。
@さとなおさんが「今大阪なう!」と書くと
100人の参加者が「いいね!」クリックし
その友達130人がそれをみて3%の人が「いいね!」をし
それが次々とあっというまに拡がっていくということ。

 

まさに友人や家族が最強メディアです。
そのことを考えて情報共有プラットフォームを
マーケッターは作り上げていかないといけません。

 

・プラットフォーム・シフト

お茶の間プラットフォーム 
トライブプラットフォーム
ソーシャルグラフプラットフォーム

 

お茶の間プラットフォームは一昔前の
消えてしまったようなお茶の間ですが
これがまだまだしっかり残っているところもあります。

 

トライブプラットフォームは
最近本もでているらしいですが
「閉じる」というか仲間うちの趣味の世界だったりします。

 

ソーシャルグラフプラットフォームは
アーリアダプターというかオピニオンリーダー的な人で
生活者が勝手につながっていくというもの。

 

メディア発想ではなくプラットフォームの場をつくる。
ひとが伝えてくれる場を設計する。
キーワードは「その情報は友人に教えたくなるか!」

 

・ソーシャル・シフト

 

最後はソーシャル・シフト
モノを売るという企業の課題の解決でなく
笑顔が溢れる生活者の課題を解決する。

 

もうマーケッターは情報発信を仕事にするのでなく
生活者そのものの課題を解決することが仕事となる。

 

今までの企業は生活者に自分をどう見せるかを考えてきた。
これからは社内の共感と社外の共感が必要となる。

 

ひょっとしたら次回講演に来るときには
もうマーケティングという言葉が
無くなっているかも知れない。

 

そんなショッキングなことばが最後の締めくくりでした。
いやあぁぁっ!さすがに旬なお話でした。
@さとなおさん!エキサイティングでした。

20142月定例会3.jpg

 

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えました。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

 

そんな時代からMCEI大阪支部は
マーケティングを考え続けてきました。
マーケティングができることを考えてきました。

 

MCEI大阪支部はマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

 

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。
マーケティングの可能性でしょうか。

MCEIのMはMarketingのMです。

マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの
儲け話のテクノロジーに陥れない。

 

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

 

MCEI大阪支部は創立40周年を迎え、
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を三ケ月にわたり開催しています。

 

来月は40周年記念定例会の最終回です。

 

●3月定例会

 

・開催年月日:2014年3月13日(木)18:00〜

・テーマ:『マーケティング思考の可能性』

・講師:流通科学大学 学長 日本マーケティング学会会長 石井淳蔵先生

・会場:OMMビル1+2+3号室(大阪市中央区大手前1-7-31)

 

そしてMCEI大阪支部の来年度
2014年度の年間テーマを決定しました。
「生活者とともに進む―マーケティングの可能性―」

 

まさに昨日聞いたソーシャル・シフト
モノを売るという企業の課題の解決でなく
笑顔が溢れる生活者の課題を解決することです。

 

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

 

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

 

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)