理事長の橋詰です。10月定例会(2017/10/12)のレポートです。

巨大艦隊パナソニックが挑む大企業からのゲームチェンジ! 

大企業の枠組みを崩さないままイノベ―ティブな商品や技術に取り組もうという活動が活発化しているが、そもそも従来の“活動”でイノベーションは起こせるのか?企業組織というのは、個人よりも全体の和で物事を進める機能が強く働く。雁首を揃えて討議する中で個人の考えは抑えられる傾向が強く、個性とともに前へ前へと駆動する個人の思いが届かないことが多い。これでは組織全体に影響を与えるほどの大きなエネルギーは生まれない。つまり大企業の活動によってイノーベーティブな新規事業の“創出”はできないかもしれないのだ。しかし大企業というスケールの大きな枠組みが在れば、イノベ―ティブな発想・事業提案を生み出す環境を整えられる可能性は大きいと言える。“新規事業開発室”まさにイノベーションの源泉ともいうべきアイディアを求められる部署の室長を任された深田昌則氏は半年間考えた。

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大企業は鈍するのみで、変化の速さに追従できないのか。大企業には重さもあるが、一方でゆるぎない基盤もある。要素技術の蓄積、細かな機構設計から量産、流通、保守に至るまで必要な要素は全て社内出そろう。費用もかかるが、大きな規模でのビジネスを作れることに大企業の価値があり、そこにベンチャー的な“小回りが利く組織で革新的アイディアを素早く始める”という手法を持ち込んでも大企業本来の強みを活かせないこともある。“社外に対して開かれた手法でなければオープンイノベーションではない”という制約を外してみると、既存の大企業という枠組みの中で企業が持つ本来の力を引き出すという意味において“オープンイノベーションの精神”を取り入れることができるなかもしれない。大企業ならではの良さを活かし、新しいアィディアを製品化へとつなげる流である。1989年入社、以来一貫して海外でキャリアを積んでいた深田氏は2014年夏まで、商品販売の現場を経験していた。そんな中、カナダにおけるパナソニックブランドの急速な伸長を目の当たりにしていた。理由は高画質なプラズマテレビの供給に在った。その後パナソニックはプラズマテレビからの撤退を決め、カナダのパナソニックは中心となる商品を失うことになる。しかしブランドの中核を担うユニークで画期的な製品があれば、パナソニックブランド全体の底上げができると確信も得られた。同じような事は、中国における商品でもあった。キッチン家電や美容家電に対する厚い信頼であり、常に新たな商品ジャンルの開拓への期待にあふれていた。しかし、ひとたび日本に戻り日本の家電事業における新規事業開発を見ると、ほとんどが既存事業の継続商品ばかりであった。すでに既存領域で出来上がっている大きなプレゼンスを既存事業領域で改良していれば、収支は確実に取れるからだ。当然ながらそこからは新しいアィディアは生まれない!

アプライアンスが見る未来とは!
 

2016年4月、アプライアンス社は立ちあがった!アプライアンス社の概要は、パナソニック社の社内カンパニーとして家庭からオフィス・店舗にいたる幅広い空間に対応」した商品を提供することによって人々の豊かな暮らし、快適な社会に貢献するグローバルトップクラスのアプライアンスカンパニーを目指している。

2015年に2025年に向けてアプライアンス社の社長 本間哲郎氏を中心に、中期経営計画を立案するプロジェクトを進める中で、社内の事業再建や構造改革という枠にはまらない、未来の家電市場を支えるアイディアを育てるという方針が固まった。10年後にパナソニック・アプライアンス社はどうあるべきなのか。これまでは「暮らしの願いを形にする。」が事業ビジョンであった。技術の前進が、常に商品の改善を意味する時代はそれでも良かったが、あらゆる商品ジャンルの性能・機能が底上げされてくる時代となると、別の切り口が必要となる。「これまで成功してきた経営手法、発想、組織の形が今後通用しなくなるのではないか。ではどうすればいいのか?従来とは異なる発想を、社内から集めていくにはどうすればいいかを議論した。」(深田氏)

2016年4月「GCカタパルト」が始動し、社内公募が始まった。社内の有志で新しい家電の開発を行なっていた挑戦的な社員たちや、志を一つにする社員が偶然出会いチームを作っていった。

社内で様々なアイディアを集める社内ベンチャーコンテストは、パナソニックでも松下電器産業の時代からあった。しかし実際に商品化するには、相応の予算と商品化するための組織が必要となる。まったくの新規プロジェクトはリスクが大きくて、成熟市場では既存の事業ラインに乗らないアイディアは、どの様なものでも投資が行われず消えていった。結果アイディアはアイディアだけで消えていくことが恒常化し、アイディアを商品化する雰囲気そのものが社内に存在しなくなっていった。このような流れを打破するために「GCカタパルト」は立ち上げられた。オープンイノベーションに長けた外部アドバイザーを迎え、方法論やコンセプトにオープンイノベーションを取り入れながら、社内の活性化、従来の方法とは異なる手法での製品開発、プロジェクト編成を模索する試みである。社内応募には44組の応募があった。まるで異種格闘技のようで、一つの枠組みで括れない内容であった。その中から一次選考にあったては基準としての考え方、ポリシーが存在した。「マイクロソフトやアップルが現れてもIBMが生き残ったのは、IBMだからこそ可能なITソリューションビジネスを提供し続けたからだ。」(深田氏)ベンチャーにできることを大企業が模倣するのではなく、パナソニックが持つ規模や生産技術、グローバルなネットワークを活かしたプロジェクトに仕上げられる可能性が見えることを規準とした。巨大企業の組織的問題はあるかもしれないが、これまで松下電器時代から築き、蓄積してきた長所を捨てる必要はない。従来のパナソニックからは生まれなかったアイディアを、パナソニックでなければ実現できないプロジェクトとして育てる。そんなコンセプトで開催された第一回GCCの結果が2017年3月「SXSW」で一つの区切りを迎えた。2016年7月」最終選考に選ばれた8つの事業がお披露目となった。

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楽観主義(オプティミズム)を危機に変えるということ、そしてその危機に何かを語らせるということ。 

危機的な現実から既存の枠組みを守り続ける大企業の心地よい虚栄心や自己愛から抜け出さなくてはならない。カタパルトとは発射台のことで、古くローマ時代は投石器のことである。パナソニックという巨大艦隊に備えられたカタパルトは社内のアクセラレータとなり、社内外の多くの人々を巻き込む共創の場をつくり、新しい製造業の在り方を模索していく。メーカーがメーカーで在ることがいつまで続くのか、事業アイディアを具体化できる風土づくり、ビジネスモデルに磨き上げる活動、事業化を実現する投資の仕組みづくり、これらを同時に一気にやる。リーン&スピードである!「仮説を立て形にし、絶えず修正を加えるリーン・スタートアップも含め、当たり前の事を当たり前にできる環境を大きな企業の中で実現したい。」(GCC事業開発リーダー真鍋馨氏)「事業のポートフォリオ自体を書き換えられるような、新たなビジョンや商品を生み出したい」GCC運営陣(鈴木健介氏)「新時代をつくるという熱意と、一気にプロトタイプを作成して具体的な議論から実現へ到ろうとするスピードに触れて、新たな道が開いていく感覚を抱いている。」(ヘルスケアウェアラブルチーム秋元伸浩氏)「商品のユーザーとメーカーといった壁が崩れていく感覚を体感している。」(住空間のディスプレイの感応性を探究する谷口旭氏)「商品開発の在るべきサイクルをしっかり回せることに、とてもやりがいを感じる。」(洗濯機の新規ソリューションを考える大倉さおり氏)プレゼンテーションを勝ち抜いた8つのチームのメンバーは、ポジティブなムードに満ちている。要因のひとつは“共感”である。GCカタパルトは家電=ハードウェアという枠組みを取っ払い、既存の事業形態では考えられないようなサービスまで含めて探究していく。「社内スタートアップをいち早くSXSWのようなイノベーション最前線に提示し、そこで得られた知見を社内にスピーディにフィードバックしていくのが狙いだ!」(深田氏)活動のキーワードとしては、Social<社会の課題を解決する家電>Engapement<繋がる事>Empathy<共感が呼べること>である。行動指針として、Unlearn<今までまなんできたことと、固定概念を頭からはらう。>Hack<叩き切って、固定概念を変える。>劇的な断定と荒々しい挑戦的態度である。


変化は外界と接するところで変化する。CoreはEdgeに移っていく。

世界は大きく変わりつつある。1920年からのシステムは70年の安定期の後1990年代のSNSの普及とAIの進歩をきっかけに2~3年のサイクルで大きく変化し続けている。現在は常に変化が発生する不安定な時代ともいえる。(John Seely Brown)「新しい」ということはすでに存在するものから外れている、あるいは離れていると定義するならば、「新しい」とは2次元の平面状のグリッドには映しきれない創造的で物質的な不安定さから産まれるものである。「新しいもの」は万人の周囲どこにでもある「外部」から届くものである。私たちは何かを実行する際の「過激」な状況の中に、また物質が熱狂的に流れている激しいモバイル環境へリアルタイムで関与している状態の中に、「外部」をはっきりと目撃している。あらゆる既存のものを排除する時、危険な状態になる。あらゆる過激なスポーツ、例えばスカイサーフィン、バンジーバレエ、BMX、スピードクライミングなどは到達し維持しなければならない限界がある。言い換えれば「ぎりぎりの境界」として理解される。ギリギリの境界に立たされた時、わたしたちは危険に晒されると言われる。物事の周辺では非常に多くの次元の事が一斉に重要なやり取りを強いられるのだ。GCカタパルトもこのような行動を目指しているように見える。カタパルトから放たれたそれぞれのプロジェクトはフルメタルジャケットをまとって空中戦に放たれる弾丸である。

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最後に第二次世界大戦時、天才的戦闘機のパイロット チャック・イエーガーの格言を記しておく。

敵よりも多くを見よ。パイロットにとってこの格言はただ一つのことを意味する。物体から目を離し、物体優先に目が行ってしまう癖を直せ、ということである。空間全体を取り込み、すべての物を見るような焦点を取るための矯正法を、イェーガーは明らかにしている。

四次元すべてを使え。標準的なパイロットであれば、空間を三次元の連続体と捉えている。しかし空中戦においては時間に対する正確な感覚、とりわけ、柔軟な感覚を持つことが重要である。「スロットルを操ることで時間も操っている」ということである。ここでいう時間とはすなわち、そこから他の全ての次元が繰り広げられていく次元なのである。時間という次元はあらゆるものに隣接し、どんな境界にも迫り、全ての新しい局面への入り口を指定し、あらゆる生成へと通じているのだ。

イェーガーの最も神秘的な弾丸を放て!という格言。飛行機を誘導するためには、飛行機を自分の体の延長にすることができなければならない。私達はまず飛行機の事を忘れなければならない。あなたの焦点が開くにつれ、飛行機はあなたの中に引き込まれてゆく。(宇宙は金属のようなものだ!)旋回のことすら考えるな。ただ頭か身体を回し、飛行機をついて来させるだけだ。狙いを定めたら、その位置に弾丸を放て。

理事長の橋詰です。9月定例会(2017/9/14)のレポートです。

まだまだ暑さの続く9月定例会は兵庫県芦屋生まれの東洋大学理工学部建築学科都市計画専攻の教授野澤千絵氏に登壇いただいた。氏は1996年大阪大学大学院を修了後ゼネコンで開発企画業務に従事するがその後2002年に東京大学大学院で都市工学専攻博士号を取得し同大学非常勤講師を経て東洋大学に移られ、2015年より現職に就かれている。今回は都市計画とマーケティングの関係を探ってみたいと思う。

私達は、「人口減少社会」なのに「住宅過剰社会」という不思議な国に住んでいる。

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高度経済成長という亡霊が残した時限爆弾 <1955年から2060年> 

世帯数を大幅に超えた住宅がすでにあり、空き家が右肩上がりに増えているにもかかわらず、将来世代への深刻な影響を見過ごし、居住地を焼畑的にひろげながら、住宅を大量に作り続ける社会を「住宅過剰社会」と野田氏は定義する。

2060、日本の人口は約8700万人となり、人口減少が始まった2010年の人口1億2806万人の約7割にまで減少すると予測される。

日本の世帯総数は約5245万世帯で、すでに国内に建っている住宅は約6063万世帯(2013年度)。つまり世帯総数にたいして、住宅のストック数は16%も多い。日本では戦後から高度経済成長期にかけて住宅の量は極めて不足していたため、国は新築・持ち家重視の住宅政策を積極的に推進してきた。その結果1973年以降全国で住宅のストック数は一貫して世帯総数を上回り、年々積み上がり続けている。

欧米に比べても人口1000人当たりの新築住宅着工戸数は日本においてはここ20年間、イギリス・アメリカ・フランスの中で常にトップレベルである。欧米に比べて新築住宅を大量に作り続けている国なのだ。なぜ人口が減少しているのに新築住宅が作り続けられているのか?それは供給側である住宅・建設業界土地取得費や建設費といった初期投資を短期間で回収でき事業性の確保が容易で、引き渡した後の維持管理の責任も購入者に移るため事業リスクが低いからである。つまり売りっぱなしで済むからだ。住宅・建設業界というのは、「常に泳いでないと、死んでしまうマグロと同じ」と言われ、基本的にはつくり続けないと、収益が確保しにくいビジネスモデルである。その住宅を購入する側も「住宅は資産」と考える人が多く賃貸住宅や中古住宅よりも新築住宅中心の市場となる。「売れるから建てる」この流れはなかなか止まらない。住宅のストックが積みあがっていく一方で、空き家率も増え続けている。2013年の調査では全国の空き家は820万戸でまさに空き家増加国家、日本である。

2025、人口の5%を占める団塊世代が75歳以上となり、後期高齢者の割合が20%にまで膨れ上がる。「2025年問題」である。2035年前後から団塊世代の死亡数が一気に増えることが予測される。そのため、住宅地の行く末は相続する団塊ジュニア世代がどう振る舞うかにかかっている。野村総合研究所によると、このまま空き家の除去や有効活用が進まなければ2023年には1400万戸、空家率は21%に、2033年には約2150万戸、空家率30.25%になると予測される。3戸に1戸が空家という「時限爆弾」を日本は抱えているのだ。

2035、全国の世帯数は2019年の5307万世帯をピークに減少に転じ、4956万世帯まで減少すると予測されている。(国立社会保障・人口問題研究所)東京都・神奈川県・愛知県などの大都市部でも2025年頃から世帯数が減少に転じると予測される。にもかかわらず、国は経済対策や住宅政策の一環として、これまでと変わらず新築住宅への金融・税制等への優遇を行い、住宅建設の後押しを続けている。問題はこの新築住宅が居住地の基盤(道路・小学校・公園)が整っていない区域でも、野放図に作り続けられ、居住地の拡大が止まらないことであり、この拡大に多額の税金が投入されることである。自治体も開発業者もまるで焼畑農業(伝統的焼畑農業ではない!)のように、既存の街の空洞化を食い止める努力をせず、少しでも開発しやすい土地や規制の緩い土地を追い求めている。継続してその敷地で住宅を着工する再建築数が新築着工数に占める割合はここ数年10%を切り、既存の街並みが維持されずに新しい住宅地が広がり続けている。人口減少社会で住宅過剰社会が深刻化すると、将来売りたくても買い手がつかないで税金や管理費を払うだけといういわば「負動産」の増加を促すことになる。資産としての住宅の有用性が根本から揺らぎ始めている。

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1968年、高度経済成長期真只中「都市計画法」が制定された。都市計画法とは、個々の建築活動が都市全体に大きな影響をおよぼさないように、都市全体の土地活用を総合的・一体的観点から適正に配分・配置するためにあるものであるが、大都市部では都市全体の開発プロジェクトごとに国や自治体が容積率規制の緩和を行い、積みあがっていく住宅総量を調整する仕組みがないまま、超高層マンションの林立を後押しする結果となっている。1980年代後半から2013年まで東京都の超高層マンションは550棟近く建設された。2015年以降も109棟(約5万戸)建設される予定である。ちなみに東京都区部を除く首都圏では69棟(2.7万戸)近畿圏では39棟(約1.4万戸)、その他地域では46棟(約1万戸)である。つまり超高層マンションは東京都区部で集中的に増加する。東京湾岸エリアは超高層マンションが林立する光景に変貌した。しかし今後東京圏は急速に低下していくと予測される。

2010年以降東京では、30年で高齢者率が53.75も増える。さらに今後40年以上前に整備された大量の公共施設やインフラが総じて老朽化していく。1964年のオリンピックで整備されたインフラの更新の必要性である。2020年のオリンピックはインフラ再整備五輪とも言えるのだ。超高層マンション林立のからくりとは、国と自治体がその区域の都市計画規制を大幅に緩和しているからである。東京都中央区ではマンションを建てられる区域は「再開発等促進を定める地区計画」の区域であるが、1980年以降様々な形で緩和制度が肥大化していった。公開空地、総合設計制度はよく利用されている。「都心居住の推進」や「市街地の再開発」のために多額の補助金も投入されている。しかし住宅過剰社会に突入している日本はこのような過去の残像をひきずり、個々のプロジェクトごとの視点だけで、規制緩和や補助金をむやみに投入し住宅総量を拡大する時代は終焉しているのではないかと思う。

2000年、都市計画法が改正された。大都市で超高層マンションの林立が進んだ同時期に、大都市郊外に広がる市街地調整区域の開発許可基準についても大幅な緩和がなされた。バブル崩壊以降、日本経済の成長、景気刺激、不況対策などの経済政策と民間活力導入施策を背景にしたこの2000年の改正は、開発許可権限のある自治体が開発許可基準に関する規制緩和の条例を定めれば、市街地調整区域でも宅地開発が可能となったのである。その結果本来都市計画として、市街化を「促進・誘導すべき」市街化区域よりも、「市街化を抑制すべき」市街化調整区域での新築住宅の開発が活発に行われてしまった。日本の都市計画の枠組みは、日本の国土が3780万haでその中の都市計画区域は1076箇所ある。各都市計画区域は市街化区域と市街化調整区域に線引きするが、そのどちらにも入らない非線引き区域という不思議な区域が存在している。この非線引き区域は、都市計画法による開発規制が無いに等しい区域であり、農地関係の他法令の規制が許せば、住宅であればどこでも建てられるまさに新築住宅の立地が野放図に進んでいる地域で、全国に494万haある。これが居住地の広く薄い拡散が防げない原因である。他の市町村がどうなろうと、自分たちの町の人口をとにかく増やしたいという根強い人口至上主義も大きく影響しているのでは!

 

1950年代の高度成長時代の拡大主義による都市の膨張はビッグネスという亡霊にたとえてもいい。日本の都市はその亡霊が写しだす幻想から逃れなくてならないのでは。

 

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ビッグネス、または大きいことの問題

建築はあるスケールを超えると大きい(ビッグ)という資質を獲得する。大きいということ(ビッグネス)の話を持ち出す理由はエベレストに登る人の答えがいちばんいい。「そこにあるから」だ。ビッグネスは究極の建築である。

建築家の意志など関係なく、建物のサイズ自体が思想的な計画になるというのは、もの凄いことじゃないかと思う。

世の中のあらゆるカテゴリーのなかで、ビッグネスだけはマニフェストに値しなさそうに見える。知的な問題だとは思われておらず、まるで恐竜みたいに不格好で鈍重で融通が利かず厄介だから、絶滅してしまいそうにも見える。だが実際のところ、建築とその関連分野の全知全能を動員して「複合性の体系」をつくり出さるのは、このビッグネスだけなのだ。

100年前、革新的な発想とそれを支える技術が次々と生まれ、建築のビッグバンが起こった。エレベーター、電気設備、空調、スチール、そして最後に新しいインフラ基盤が人間のランダムな動線を可能にし、空間どうしの距離を縮め、室内を人工化し、量塊を減らし、寸法を伸ばし、建設のピッチを上げた結果、変異が群発してそれが新種の建築を誕生させた。こうした様々な発明の相乗効果により、構造物はかつてない高さと奥行―大きさ(ビッグネス)−を持つようになった。しかもそこには、社会が再編成される可能性も生まれた。以前よりもはるかに豊かなプログラミングが可能となったのだ。

定理 ビッグネスは最初、純粋に量的な世界の、思考ゼロのエネルギーで進行し、思想家というものがほとんど皆無の状態が一世紀近く続いた。無計画の革命だったわけだ。

<S,M,XL+ レム・コールハース>

 
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結びとして、高度経済成長という亡霊がしかけた時限爆弾 <1955~2060年>

私達は将来世代の町を作っている。このまま住宅過剰社会を助長すれば、将来世代の負の遺産となる住宅や町を押し付けてしまうことになる。住宅過剰社会からの脱却に向けては、空き家を減らす、中古住宅を流通を促進させる、市場に依存しすぎた新築住宅中心の住宅市場からの転換が必要不可欠である。すでにある住宅のリノベーションにより住宅の質を高めて住宅市場に流通させていくという住宅単体の話と、公共施設・インフラの再編と統廃合、地域コミュニティ・ライフスタイルの変化に合わせた生活環境など、多様な分野が複雑に絡み合う住環境の問題を多元的に解きながら、将来世代が住みやすい町や都市へと改善しなければならない。都市計画や住宅政策が高度経済成長期の都市化志向の枠組みのままフリーズした状態に陥っている現状を考えれば私達の抱える時限爆弾の時限まで私達に残された時間は長くない。住宅過剰社会という問題を自分たちの問題として考え、住宅過剰社会の流れを変えていかなければならない。

理事長の橋詰です。8月定例会(2017/8/10)のレポートです。

気づきに気づくデザインの発想法

8月酷暑の大阪定例会にマジックインキで有名な内田洋行様に、大阪芸術大学 デザイン学科教授でグラフィックデザイナーの三木健氏に登壇いただいた。

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今世界が注目する、デザイン科の授業「APPLE」は、りんごをモチーフにして「デザインとは何かを問いかける授業である。気づきに気づくデザインの発想法とは、問題を正確に「理解」し「観察」しその関係性を探る。そして「思考」を立体的に組み立てる「想像」行為へつないでいく。そこで目的へと繋がる「必然性」が無ければ「分解」し[編集]する。独自の視点からコンセプトを導き、明確なカタチを導きだし「物語化」し理念として「可視化」していく。
これを三木氏はデザインと定義する。

なぜ「リンゴ」を研究するのか、自分の好きなものでないと授業で伝えられないから。アダムとイブ、ビートルズ、アイザックニュートン、ステーィブ・ジョブズなど世界を創るのはりんごであるという仮説に基づく。こんなポピュラリティーなりんごだから世界中が理解できる。そんなどこにでも在るりんごだから、実は本当の事を知らない。ソクラテスの「無知の知」だ。この授業で三木氏が伝えるデザインの楽しさや奥深さとは、あったらいいな、こんなデザインの学校 <学び方のデザインりんご、体で理解する(りんごの周囲の長さを計り可視化してみると)、自分のものさしをつくる、一つのことから世界を見つめる、自然の摂理に学ぶ(一見赤いりんごにも無数の色が在る)、人は何かしら形に意味をさがす、不自由さが気づかせてくれる、手で考える、話すデザイン・聞くデザイン、喜びをリレーする、つながる・ひろげる・みつかる、感じる言葉、気づきに気づく、絵に命を吹き込む、プロセスを振り返る、>

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ここで三木氏のデザイン手法を並べてみると、<話すようにデザインする「話すデザイン」とは話し手と聞き手の双方向の働きかけ[聞くデザイン]で、モノやコトの根源を探り物語性のあるデザインを展開する。デザインは寄り道、道草で進めていく、その過程でアイディアのジャンプがある。書籍や資料は本箱に整理、分類しないで広げておく。

その中の一つの言葉でイメージが触発されアィディアがジャンプすることがある。偶然何かに遭遇する機会が増え、発見や発明に繋がっていく。暮らしの中に数多のデザインが存在する。使いやすくて、気持ち良いものが見えないところにたくさん存在する。料理だって掃除だってデザインだ。デザインに領域なんか作らない、だから暮らしの全てを見つめていく。その観察がデザインのヒントと種になっていく。デザインは領域を横断していく。デザインは考え方をつくること。作り方をつくること。本当に大事なことを見極めること。「借脳」は三木氏オリジナルの概念で借景とも繋がり、いろいろな人の意見を取り入れデザインの起点とする。ルールを知り回答へのプロセスを考えることも大事。句点の位置で文章の意味が変わる松岡正剛の「編集」の概念も大事である。>


デザインの今をその発生過程からとらえる

我が国日本というのは、明治時代に欧米からいろいろな考え方や社会的な仕組み、文化も含めて大幅に輸入したということが在る、「文明開化」である。
その輸入産物の中に西欧的なデザインが物と技術に乗じて諸外国から入ってきた。これは入れざるを得なかったわけである。問題は輸入した西欧型デザインが、時代によって変化するべきなのにしなかったということだ。ここで我が国が初めて取り入れた19世紀のデザインというのは、西欧を中心に18世紀末から起こってきた産業革命によって生み出されたものの一つだった。当時は新しい美術や技術的な産物が建築に至るまで世の中に出回り、それが大量生産時代の幕開けを作り出していった。産業革命は技術の発明だけではなく、企業という社会的な装置を発明した。これが非常に重要で、職人というポストが衰退していき、大量の勤め人が企業で働き、企業は消費財を大量に製造していった。そして消費者というものを作り出し“豊かな社会”の基本的社会構造を作り出していった。

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ここで製品が社会にあふれだすことによって、ある矛盾が生じることになった。機械である、これは長い歴史を経た“人間対自然”の関係とは全く違う存在物だった。過去の人間と自然との関係には大きな矛盾はなかった。しかし産業革命以降の大衆消費社会には“人間対機械”という対立的な状況を生じさせた。(現在地質学では“新人世”といわれ“人間対AI”の関係に踏み込んでいる。)この対立構造から生じてきたのがデザインではないか。すなわち頭の中で概念的に考えたものを存在様式として可視化して存在させていく。新しい存在物である諸機械や製品と人間との間のインターフェースを考えなくてはならなくなったのだ。

また知識の専門化の限界という事もある。
視点を定め、領域に分けて知識が体系化されるのはなぜか。西欧の学問は知識を領域に分け、専門家を生み出すこと、これも産業革命の発明であった。視点を定めた領域に対応した専門職が仕事の構造をつくったのも産業革命からである。このことが現在、デザイン、そして物を作るということに大きな障害を作ってしまった。効率的に社会的分業を行うという方法である。分業化への反省は20世紀の初めにもあったが、特に文学の世界で「分析の時代は終わった、これからは総合の時代」と高らかにうたわれたが、20世紀は何をやってきたかというと、分析ばかりであった。


デザインを新しく定義する必要性

人間にとって決して快適とはいえない人工的な物や環境、諸機械を目の前にして生まれたのがデザインであるならば、それはもう陳腐化しているのでは、少なくとも限界に来てしまっているのでは。
確かに人間に富みをもたらす大発明であった産業革命は、ずっと今まで駆動してきて、地球上の多くの地域を豊かにしてきたが、一方で5分の3から4分の3と言われる多くの地域を豊かにすることができなかった。現在までのやり方で豊かになろうとすると、地球環境破壊という新しい問題に直面し前進できない。先進国で言われる「欲しいモノが無くなった。」という話も現在の特徴である。
それなら現在のデザインとは何なのか。これを今定義することが必要だと考える。これはすなわち、デザインを駆動する、あるいはデザイナーの心を駆動する要因は一体何なのかということだ。地球上の積み残した地域をいかに豊かにするか、人々が本当に欲しいと思うような製品をいかに作り出すのかということなのでは。明治の時代に我が国が文明開化とともに西欧型デザインを輸入したときと全く違う状況の中で、人工的なるものとしての仕組みや装置が現在うまくいかなくなってきている、デザイナーは現在の敵といえる、行動そのものの内なる矛盾というものを見つめることによって、自分の行動のモチベーションを作っていく事が必要なのではと考える。

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設計学から導くデザインの方法論

何か物を作るというとこには、どういう知識をもっているかということが大切になる。
知識の無い人には物は作れない。
製品に関わるデザインのことを考える場合、あるいは製品そのものを設計する時にも当然知識が必要となる。問題はその知識をどう使うかにある。“仮説提示力(アブダクション)”としてのデザインが重要になる。知識が現実の行動にどのように役立っているのだろうか。それについて我々は実は何も知らない、知識を持っていても何もできないとさえ、言えるのではないか。一般に知識を体系化するときに必要な事は、現象を“視点に分ける”ということです。視点を定め、それにしたがって領域を分け、その領域を理論的につくる、まことに華麗な一つの理論体系が作り上げられる。
問題は、この様な領域的な知識の集合を使って、現実的な行動規範を生み出す事ができるのかいう事です。これができない、知識があればできるということではない。ということは、我々の知識の体系には失われた環が在るのではないかと考えられる。これを繋ぐことがデザイナーの仕事なのではないかと考えられる。この失われた環のことを知っている人がいる。理論的には解明されていないのに、日常的に行動している場合なども、やはり何か失われた環を使っているはずだ。これが何かと問うことがデザインを踏み込んで考える上で非常に重要な事である。

三木氏のリンゴ繋がりで科学的な発展の過程におけるアブダクションの事例としてニュートンの万有引力発見を取り上げる。
「諸物体は支えられていないときには落下する」という事実から「質量は互いに引力を及ぼし合う」という法則を発見した。この発見は、我々が直接観察した事実(諸物体は支えられていないときには落下するという事実)からその事実とは違う種類の、しかも直接には観察不可能な「引力」という作用を想定する仮説的な思惟による発見」であると指摘する。つまりこうした理論的対象の発見は観察データから直接的な帰納的一般化によって導かれるものではなく、それは諸物体の落下の現象を説明するために考え出された「仮説」による発見なのである。だからアブダクションによる推論が不可欠なのである。(米盛祐二[アブダクション:仮説と発見の論理])アブダクションは観察された結果や既知の規則から仮説を生み出すため、拡張的(発見的な機能を持つ推論である。だから説明仮説を形成する方法(Process)なのだ。しかし可謬性(かびゅうせい)の高い推論でもある。

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知識を生みだす仮説提示力

知識の使い方という問題が在る。
知識の使い方というのは知識の作られ方と深い関係がある。どこに視点を定めるか、どのような領域に分けるか。ニュートンは物体の運動に焦点を絞り、理論化した。それがニュートンの力学の3法則であって、物体の運動をきれいに体系的に記述した「プリンキピア」である。物理学理論は、簡単な法則と演繹体系でできている。それを我々は知識と呼んでいる。問題は、ニュートンの3法則をどうやって見つけたかである。「プリンキピア」にはどうやって見つけたかということは1ページも記述されていない。実はそこには、人間固有の能力、アブダクションがあった。アブダクションとは論理の一つの形で、「人間が死ぬ」という大前提と、「あるものが死んだ」という事実があった時に、「それは人間だ」と仮説を立てることをいう。ニュートンが3法則を見つけ出すのも、デザイナーがいいデザインをするのも、実はそれはアブダクションという推論でやっているのである。
一般には、現象の集合Aがあったときに「BならばA」を成立させる“B”という原則を思いつくのが「仮説生成」すなわちアブダクションになる。そこでこの理論をデザインと対応させてみる。例えば建物を設計デザインするとき観察される現象を全て集めるように、施主の要求全てに対応する。要求を全て満たす設計デザインが正しいというわけである。デザイナーは、世の中にはこういうことが要求されているに違いないというのを出来る限りたくさん考えて、それを全て満たすようなデザインとは何かと考える。しかしそれが唯一の解だとは永久に証明できない。これはニュートンの3法則がこれだけと永久に証明できないのと同じ意味である。だからデザインが絶対に真であることが証明できないことは誇っていいことである。デザイナーは毎日ニュートンみたいなことをやっていることになる。
ただしニュートンがいずれアインシュタインに敗れたように、デザインもいずれ敗れることがある。それはマーケットと世界が判断してくれる。ニュートンも物理学のソサエティーの中で激しい議論をしながら、時には修正しながら自分の理論を磨いた。決してりんごを見ながら、ぼやっとして理論を作ったわけではない。デザインは時代の変遷と共に新しい要求のもとに切り替わっていく。デザインは常に動揺している。その時代のデザインを提案するのはデザイナーしかいない。あたかも仮説を提示するように。

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仮設提示力をいかに向上させるのか

アブダクションとは極めて不思議な人間の能力で、それでいて知識をつくるという非常に重要な仕事である。
良い仮説を生み出すにはパースによると最終的には人間の美的な感覚によるという。ニュートンが3法則を見つけたのは、美的な感覚によるという話。こだわったのは常識主義、常識こそすべて。それから経済的思考。効率よく考えるための知識を持っているか。さらに人間の美的感覚、ヒューマンタクト。結局アブダクションとは、非常に不思議な能力だということである。そこでデザイナーに課せられるのは、アブダクションの能力、アブダクションスキルをどうやって向上させるのかということである。
例えば家を設計するときには、耐震、防水、保温、など複数の知識が必要になりそれぞれに体系化された知識が対応する。体系化された知識は概ね数式の知識なのでそのままでは使い物にならない。そこで常識的な知識というか目的に合った形にコード化し直す。目的別に知識が再編成されるわけだ。そして違う領域の知識を同時に集めて、もう一度アブダクションを行う。このどういう目的を設定したら、どういうコードが生まれるのかという法則性を探っていくのが実は設計の手法なのだ。集めた現象や知識を全部集めておいて、それを再編成していく仕事は多分デザイナーは無意識のうちにやっていることである。パースの言うアブダクションスキルである。そこでアブダクションを容易にするために、知識の体系のあり方を客観的に選び出す方法を考えることが有効ではないかという一つの仮設に立つことができる。デザインの対象を調べ、それについてどういう知識体系を持っているかを調べ、それ向きのコード化のルールがあるならば、われわれは上手にコード化できる。実は我々の知識体系というのはトポロジー、すなわち位相空間なのだ。視点を定めて領域に分けて分類し抽象概念の操作を加えると人工物はこの概念操作でどんどん生み出される。このような知識の再編成能力がアブダクションを可能にしている。どんな時代においてもデザイナーの基本的な力というのは、アブダクションによって作られてきたのではないか。知識の操作能力があるとするならば、その部分を強化していくことが、時代に即応しながら、正しいデザインをしていくことの基本ではと考える。

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「経験をいくら集めても理論は生まれない」アインシュタイン

 

静かな表現の中にエモーショナルなコミュニケーションを潜ませる三木健氏のプレゼンテーションに設計デザインの方法を対応させながら、今月も白熱した定例会でした。

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理事長の橋詰です。7月定例会(2017/7/13)のレポートです。

微生物が発酵するごとく「経営者意識」が醸し出されていったこと。

就職活動の時、「これがしたい!!」というものは特にありませんでした。だから有名な会社に行けば優秀な人と働けて、きっと得るものも多いだろう・・・ その時は安易にそう思って、とにかく大手ばかりを受けていましたね。と語る岡田充弘氏は1996年日本電信電話(株)(NTTは日本の通信事業の最大手であるNTTグループの持ち株会社で、東京証券取引所のTOPIX Core30の構成銘柄の一つで世界的なリーディングカンパニーである。)に入社した。

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企業情報通信システムを扱う関西法人営業本部に配属され営業成績トップとなる。また支店初となる精密機器製造会社のBRPプロジェクトを獲得しそれをリードした。( BRPとは売上向上、収益率改善、コスト削減といったビジネス目標を達成するために、現在の業務内容やプロセスを分析し最適化すること。)その後IBMとの合弁会社に出向しそこでも大手商社大規模BRPプロジェクトを獲得した。5年間をNTTで働いた後、「尖った」会社を望む気持ちが強くなり、2001年よりプライスウォーターハウスクーパースというコンサルティング会社を選択した。

PwCは世界159か国に18万人のスタッフを擁する世界最大級のプロフェッショナルサービスファームである。世界4大会計事務所(Big4)の一角を占める。PwCの企業形態は、LLP<有限責任事業組合>と訳される。その法的構造は通常の企業とは大きく異なり、世界規模のファーム(事務所)はそれぞれ自律的に経営されるメンバーファームの集合体である。同社ではハイテク業界におけるサプライチェーンマネジメントや組織変革などを手掛ける。自社プロジェクトとして丸ビルオフィスにコンサルトの癒しと知的交流の場「ピアッツァ」を企画・設計し現在も稼働中である。NTTとは企業文化もオペーレーションも全く違い、非常に刺激的な環境であった。「こんな世界があるんだ」と思い知らされたりもした。

2005年より世界最大の組織・人事戦略コンサルティング会社マーサージャパンへ、マーサー(英語社名Mercer)は組織・人事・福利厚生・年金・資産運用分野におけるサービスを提供するグローバル・コンサルティング・ファームである。全世界に21000人のスタッフが40か国以上約180都市の拠点をベースに130か国以上で28000超のクライアント企業のパートナーとして多彩な課題に取り組み、最適なソリューションを提供している。同社では大手金融機関の再生案件や自動車メーカーの組織・人材変革プロジェクトなど多数の変革プロジェクトに参画、又社内のIT活用を推進し、多くのビジネスシステムを企画・設計した。このころから「経営者意識」を持って仕事に取り組むようになった。

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多くの改革による再生と再発酵そして新しい方向へ・・・

2006年よりカナリアの前身である甲南エレクトロニクスにマネージメントディレクターとして参画。同社は神戸に拠点を構え、遠隔撮影用のリモコン雲台を開発・製造販売している。ここで、事業再編・ブランド構築・プロセス改革・ナレッジマネジメント・経理改革・オフィス改革を短期間に断行し創業以来最高の業績を達成した。なかでも一番意識をしたのは「ブランド構築」であった。自分たちの「使命」と「価値観」を定義することで、従業員の意識と商品の方向性そして企業文化が明確に構築されていった。2008年にカナリア株式会社に社名を変更し、自ら代表取締役に就任した。

その後も「ブランド構築」は継続している。この戦略の最大の目的は差別化、differentationによるイメージの形成である。ブランディングとは世界中の膨大な情報の渦の中で消費者にとってブランドの持つ力は一つの指針となる。一言で説明するならいわゆる宗教のようなもの。私達は快適に過ごしたいと願っている。その理想のライフスタイルを送るための手助けをしてくれるものである。

ブランドcanariaとは世の中に無いモノを、ゼロから考える。ITを徹底活用し、人材力を極限まで引き出す、そしてカタチある製品として具現化する。過去のしがらみとも決別し顧客(放送・医療・土木)と製品も徹底して絞り込んだ。そんなモノづくりの精神をシンボライズしたブランドがcanariaである。「can+realize」実現できるを語源としたブランドだ。「世界から撮れない場所を無くす」が事業メッセージである。

2013年4月より脱出ゲーム企画会社 クロネコキューブ(株)を設立し、代表取締役に就任。設立2年で年間公演数が240回以上、参加者が10万人以上の関西No1の謎解きイベント会社に成長。そのミッション(経営理念)は「ワクワクで世界を変えていく」謎解きの楽しさを一人でも多くの人に体感して欲しい。謎解きに必要なものは観察、ひらめき、思考だ。知識はほとんど要らない。小さな子供からお年寄りまで謎が解ける醍醐味が体感できる。また謎解きをチーム戦で体験することにより、見ず知らずの人たちが互いの頭脳を結集し問題を考えることにより協力関係を構築し深い絆が出来上がる。

これは必要とされていたけれど まだ世の中になかったものだ。法律に触れなければ理論上なにをしてもよい場所に私たちは生活している。でもその場所で自由に動き、誰かと熱狂を分かち合うことは意外と難しい。「見知らぬ人とともに閉じ込められる」という限定された状況だから、人は自由に振る舞い熱狂できる。なぜならその場所には自分で切り開くべき物語が在るからだ。物語の中で、間違いなく役割を果たすことができればこの空間から脱出できる。クロネコキューブの主なサービスは多岐にわたる。

例えば謎解きによって地域を活性化させる。観光マップには載っていないが不思議な魅力に溢れた場所、そんな隠れたスポットをゲームの舞台にすることにより住人や訪れる人たちに地域の魅力を再確認してもらう。法人・団体イベント社内向けイベントの実施は手軽な余興からカスタマイズしたものまで要望に柔軟に応じる。法人・個人研修参加型謎解きイベントを応用した企業研修でチームビルディングや情報応用のあり方を学んでもらう。また自主公演の主催者で行う公演はクロネコキューブの世界観を存分に楽しめる。

受託公演は依頼主団体が主催する参加型謎解きイベントの企画・制作・運営の協力またはパートナー団体として共催を実施している。ここは必要とされていたけれど、他の場所には無いエネルギーを生む場所。限定された空間と時間は、自由な発想と大きな熱狂を生む。謎解きイベントは集客に苦労するテーマパーク(年間集客力300万人越えは上位16施設のみ)やスポーツ、音楽などのイベントに比べて既存の施設や環境を活用し低コストで短期間で準備ができ、制作人員も少なくその消費範囲は広域であり、ユニークなコラボも取り組めてそのポテンシャルは大きいと言える。

2015年10月よりミニマル建築・デザイン会社 ウズラ(株)を設立し、代表取締役に就任。あえてカタチから変えていくアプローチによって、街・人・組織の活性化を目指す。<私達は日常、今いる場所や目の前の物理的形状から、何らかの心理的、行動的な影響を受けながら生活している。そのことに関心が払われることもそう多くは無い。しかし身近な空間や身の回りを取り巻くモノの形状ほど、人間に無意識の影響を与えるものは無い。その影響力はメディアやUIと同じか、それ以上と言っても過言ではない。そこで私たちは、それらの巷に溢れている「ありきたりのカタチ」をデザインし、「あえてカタチから変えていく」ことで、街・人・組織を活性化させ世の中に新しい命の息吹を宿していく事を目指していく。>

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時代は遷るそして、新しい海図を示すために。

1996年岡田氏はNTTから我々の棲む時代に向けて、そのキャリアを出港させた。先に航海に出た我々の世代はと言えば・・・<1990年代世の中が一夜にして変わってしまう様な経験をそれまで持たなかった。個人に頼るべき技術さえ「会社」に委託された。「会社」にしか居ないのがプランナー達だ。「企画」と呼ぶ他はない曖昧なテクニックを我々は容認していった。先の80年代に広告の中心がテレビに移っていった以上ある意味仕方のない承認だった。「会社」によって仕掛けられたテレビ中心の大型キャンペーンこそ90年代であった。

ある意味民主化され管理され同時に希少価値を失ったように見えた。個人の物語がどんどん失われていくようにも見えた。表現の本質が「個人」から「会社」へとリレーされたわけではないと思っていた。そう思いながらも「会社」の持つチカラに頼り、我々は仕事を続けていた。プランナーの多くはサラリーマンになってしまった。時代は正しい方向に推移するのではなく、ただ便利な方角に向かうだけだった。>・・ここで少し時間を遡っておくと、NTTの前身である日本電信電話公社は第2次オイルショックにより、1981年3月(昭和56年)3月に鈴木内閣は、日本経済団体連合会(経済連)の名誉会長土光敏夫を会長とし増税なき財政再建をスローガンとし第二次臨時行政調査会が発足させた。

その第2次臨調の答申事項の一つとして、政府公社の民営化が含まれていた。この答申を受け中曽根内閣の民活路線のもと、3公社 日本電信電話公社、日本専売公社、日本国有鉄道の民営化が議論され実現へと向かっていった。1985年(昭和60年)4月1日に「日本電信電話株式会社法」が施行され、日本電信電話が発足した。90年代に切られた舵は今も尚有効である。しかし絶対ではない。取りあえずそのまま蛇行を続けている。もう明日にも、新しい目標がセットされ新しい海図が示されるかもしれない。

人が育つ一番の要素とは、岡田氏の示す新しい海図。

会社を成長させるためには「情熱」だけではなく「情報」の扱い方が重要。岡田氏が情熱を傾けていることは「教育」である。まずは情報の扱い方に関する基礎技術をしっかり覚えること、そして大量の情報の中から事実や重要なことを見極めて、ロジックで整理できること。そうして社員一人ひとりが短い時間でより多くの情報を扱えるようになれば、チームとして創造性に満ちた環境を実現できる。

ITリテラシーによる知的生産性の最大化、具体的にはPC内での検索力向上・ショートカットキーの習得と啓蒙・タスク管理ツールの活用促進などである。ITツールもそのマシーン性能を最大に引き出す。高性能で汎用的なHW・SWを採用・初期設定で最速にして利用・定期的なメンテとリプレースを断行する。
隠し事の無い、明るくオープンなオフィスへ、これで利益が上がる。ミニマルな空間の力だ!
ブランドを押し出したWebサイトをデザインし製品単価は3倍増。ブランドを表現するデザイン力だ!
欲しい情報は10秒以内に見つかるようにする。リアルなものもオフィス断捨離で集約し整理する。あたかも住所の様に絶対的尺度で整理し情報を素早く取り出せる空間を構造化し定着させることだ!

かつて世界を覆ったピラミッド型経済モデルではなくマルチタスキングによる創造的多角化の推進である。これはリスクを分散させ、事業の生存率を高めていく。社会を市場をそこに棲む人を棲む世界を感じることが大事であり、あえて事業計画書はつくらない。今後も会社を増やし続け、社会に好循環を生成させる野生企業の生態系を創り上げることこれが岡田氏が示す新しい海図である。ミニマルデザインファームのウズラ社が設計するオフィス内バルを備えたSVANNAビルに今日も個性あふれる人々が集う。
結びとして、今問いたい祝祭と想像力の意味。

「祭りが明治時代なら明治時代に持っていた、あるいはもっと古い昔に持っていた意味と現在の管理社会の中での祭りというものの意味とが繋がると思うんですね。管理社会という事を肯定的に捉えれば、人間が危機に陥るということを出来るだけなくしてくれるようシステムが管理社会だと思う。それで個人的な危機に陥らないで、皆が平和に暮らせるようになっていて、しかもその社会全体が、かえって危機に押し込まれてしまうような状態が現在の私達の問題である。」

そこで文化人類学者の山口昌男氏が学問的挑発力を失わないでやってきたことは、単純なことで要するに始まりの始まりに立ち返るということ、始まりの始まりに立ち返るために、危機という構造を潜り抜けることが大事だ。そこにおいてアイデンティティを解体すると、人間の住んでいる世界が管理が管理されている世界のように一元的ではなくて多様になってくる。だから個人のアイデンティティの死が、無数の可能性をそこに引き寄せてくることがあって、いわゆる世界のイメージを固定させるものに対して立ち向かうという働きと似た関係が出現してくるという感じがする。アイデンティテイを解体するというのは一時的な危機を持ち込む分けである。それは個人の関係においても、集団においても祭りというのは皆が共同して危機の中に入るということ。こいうことは何も新しいことではなくて、例えば禅になどの「止観」という言葉があって、その中の判断停止ということで行われてきていて、想像力の根源には何かそういうところがある。祭りは始源に返る。<山口昌男>

お祭りは毎年あるということです。毎年ありながら、そのたび毎に終わってしまうという危機感がある。それは人間が生まれて死んでまた再生するということと強く結びついている。<大江健三郎>

岡田氏が示す海図と尖った世界は何かこのような祝祭と想像力に構造的に繋がっているように思う。
2017年7月 京都祇園祭りの中で。

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理事長の橋詰です。6月定例会(2017/6/8)のレポートです。

ビール新時代 クラフトビールによるキリンの取り組み

キリンビール株式会社 企画部 部長 山田精二氏は島根県出身で1989年早稲田大学政治経済学部を卒業後2008年に一時キリンHD人事部に配属以外は一貫して同社マーケティング企画を歩んできた人である。キリンが目指すビールの姿はお客様のことを一番に考えている会社、もっと身近なビール屋へ、みんなで創る“ワクワクするビールの未来”をモットーとしている。「飲み物」を進化させることで、「みんなの日常」を新しくしていく。そのキリンがクラフトビールに取り組んでいる。

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クラフトビールとは

地ビール?味が濃い?職人が作る?など日本においては明確な定義は無い。個性豊かな作り手の感性と創造性が楽しめるビールである。かつては「地ビール」と同義に捉えられることもあったが、伝統的で高品質な「ビール職人による本格ビール」をクラフトビールと称し、差別化を図るようになってきている。1994年の酒税法改正により、ビールの最低製造数量基準が2,000キロリットルから60キロリットルに緩和された。これにより全国各地に地域密着型で小規模の醸造会社が誕生し地ビールブームが起こり、一時全国に300社以上の地ビール会社が乱立したが品質が伴わず地ビール冬の時代を経てそのブームは収束した。2012年頃から英語圏で使われる「クラフトビール」という呼称が認知され人気が高まり現在に至っている。国内にある240社だけでなく世界中のクラフトビールが注目を集め、価格は大量生産品より高いが無濾過、非加熱処理で出荷され、100種類以上の製法の多彩さなど既存のビールには無い魅力で人気を集めている。2011年10月の雑誌ブルータスの記事が日本のマーケットにクラフトビールを認知させた起点である。
ここでアメリカ合衆国におけるクラフトビールはどうか、マイクロブルワリー(小規模な醸造所)の団体であるブルワーズ・アソシエーション(BA)によると、クラフトブルワリーは600万バレル(約70万キロリットル)以下、自身がクラフトブルワリーではない他の酒造製造業者の支配する資本が25%未満、伝統的手法に革新を盛り込んだ原料と発酵法を用いることがクラフトブルワリーの条件としているが、クラフトビールの定義は定めていない。何がクラフトビールかは飲み手次第だと考えるからである。

 

日本のビール市場の今は

キリン、アサヒ、サッポロ、サントリー、沖縄のオリオンなど国内大手5社の出荷量は2005年以降連続で減少している。1986年アサヒがスーパードライを発売し、1989年キリンビールはキリンラガービールに名称変更し、1990年には一番搾り麦汁を使用したキリン一番搾り生ビールを発売した後1994年が出荷量のピークであった。このピーク時の出荷量と比較すると現在は4分の3(約540万キロリットル)まで縮小している。昨年2016年の出荷量は4億1476万ケース(前年比:2.4%)12年連続で過去最低を記録している。その原因の一つとして考えられるのはライフスタイルの変化である。高度経済成長以降、仕事中心であった社会はワークライフバランスの浸透により「一服」や「お疲れ様」といった休憩するシーンが激減していった。オンとオフが曖昧なライフシーンにおいては、かつてビール業界の成長とともにあった「とりあえずビール」というシーンは徐々に減っていった。なぜなのか、ゆっくりと自分のペースで、幸せに自分の好きな事をたしなみながらお酒を飲む。お酒は重要な脇役として個人個人の好みで選択されていく。2005年以降のビール出荷量低迷は、他のカテゴリーに流出し続けた歴史であった。ワイン、酎ハイ、ハイボールなどライフシーンのTPOに合わせてそれぞれの場面で選択されていくものとなる。喫煙率の減少なども一服お疲れ様型の休息シーンの減少に拍車をかけていった。曖昧で多様なライフスタイルが主流となっていったのだ。多様化に乗り遅れたビールはこの変化に適応するために新製品の開発を増やしていった。プレミアムビール、低糖質ビール、ノンアルコールビールそしてクラフトビールである。

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クラフトビール成長の見立ては

大手ビールメーカーが主に製造するのは「ラガービール」だが、これよりもホップの香りやモルトがしっかりしているペールエール、柑橘系の香りと独特の苦みがあるインディア・ペールエール(IPA)、小麦からつくったヴァイツェン、果汁を加えたフルーツビール、黒くて泡が滑らかなスタウト、アルコール濃度が高いバーレーワインなどクラフトビールは多様で多彩な特徴のもとに製造されている。

山本氏は国内のビール市場におけるキーワードを嗜好性、多様性、革新性とし、特に多様性を最重要キーワードと位置付ける。新しくても伝統に基づいた技術と製造者のアントレプレナー的精神で製造されるのがクラフトビールである。最近20代、30代の若年男女の飲用志向は高く将来有望である。クラフトビールの伸長の可能性は高く、アメリカ合衆国ではすでにシェアで12%、金額で20%を占めている。現在日本のブルワリーは250箇所でアメリカは5,000箇所である、ここにおいても国内の潜在力は高いと考える。日本のビールの常識<価格単一、ライトビールは主流にならない、クラフトビールは定着しない>は崩れ、アメリカ型に移行すると予測している。

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歴史に学び、多様性を受け入れること

1870年ノルウェー系アメリカ人ウィリアム・コープランドが横浜山手123番に「スプリング・バレー・ブルワリー」を開設。大衆向けビールとしては日本で初めて継続的に醸造・販売を開始した。当時としては最新鋭のパストリゼーション(低温殺菌法)を取り入れ大量醸造・販売を開始した。1875年コープランドは工場隣接の自宅を改装して日本発のビヤガーデンであるパブブルワリー「スプリング・バレー・ビヤガーデン」を開設した。現在のSVBの起源である。1885年T.グラバーや三菱財閥の岩崎弥之助が発起人として加わり、外国資本による「ジャパン・ブルワリー」を設立し「スプリング・ブルワリー」の醸造所を買収。醸造所の技師や従業員の多くが新会社に引き継がれた。1888年ジャパン・ブルワリーが明治屋と売買契約を結び「麒麟ビール」大瓶を一本18銭で発売した。1907年三菱財閥と明治屋の出資による日本資本の新会社「麒麟麦酒株式会社」が設立されジャパン・ブルワリー社から組織と事業を引き継ぎ現在にいたる。

時を経て、2015年「ビールにワクワクする未来を」をテーマに、キリンビールのグループ会社「スプリング・バレー・ブルワリー」によって代官山ログロード内にSVB TOKYOがオープンした。開業後2年間で50万人が来場した。現在ウィリアム・コープランに縁のある横浜でも開業している。朝8時から営業しているビアタバーン(タバーンは酒場)で年間40種類のビールを造っている2017年秋には京都での開業も目指している。SVBのブランドデザインは「旅するブルワリー」である、そのデザイン展開は“カルチャーコラージュ”をテーマとし店舗空間では醸造しているところをシースルータンクで視覚体験できたり、ビールをカスタマイズできる高機能サーバーを備えていたりしてそれらをビア・アンバサダーが解説してくれる。それぞれのビールに合わせた料理も用意されていてビールとフードのペアリングが体験できる。CLUB SVBではコアアイテムの限定販売など仲間たちと一緒にビール文化を創っていく姿勢をつらぬき、歴史に根差して未来を志向している。キリンビールの歴史と伝統と技術は極めて多くの種類の原料や酵母の蓄積があること。ここでも真の多様性は自社ブランドだけでは創れないと山本氏は考える。クラフトビールの個性と味わいは勝ち負けではなく醸造家とその共感者である仲間が集う場で形成されていくと山本氏は語る。毎年10月にはFRESH HOP FESTが開催され国内の主要なブルワリーが集い、それらの多様性を互いに認めて醸成させていく場を持続させている。このように継続して日常化されていくことが大切だという。儲けだけではなく、楽しくないとだめでまず需要創造が先で効率の悪いことも無理してやってみるということだ。

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Less is more from Yes is more!

今回のお話に関係付けたいこととして「イエス・イズ・モア」がある。これは建築家ビャルケ・インゲルス率いる建築家集団BIG(コペンハーゲンとニューヨークで400人が働く)のスローガンである。このスローガンは建築に対するインクルーシブなアプローチの仕方を表現したものである。建築とは「適応のアート」であるべきである。アバンギャルド的な革命的な態度というのは「反体制」「反既存スタイル」が典型的な常套句であるが、これに対して「過激にインクルーシブ」にすることで、革新や発見の確立を上げようというのがBIGの態度である。だから、単に一つの条件や要求に対して「イエス」と答えるだけでなく、複数の、しかも対立するような要求に対しても何とかしてすべて「イエス」と答えようということ。「イエスと言うことで可能性が広がる」(Yes is more.)ということだ。そうすると、スタンダードな既存の解決方法というものは全く役に立たなくなる。全ての条件や要求には答えられないからで、そこから全く新しいデザインというものが半ば強制的に生まれてくることになる。全てに対して「イエス」と言うことで、結果的にもっとたくさんのことをしなければならなくなるからだ。「制約」こそクリエイティビティの基ということだ。山本氏がクラフトビールの醸造家から学んだことの一つにも「やらない領域を決める。」ということがある。

 

結びとして「共感する力」

 

人間の存在は浜の真砂の一粒のように、限りなく小さく限りなく軽い、たいして意味のないものだというのはかくしようの無い事実なのだ。人は誰しも、日々薄氷を踏むようにして生きており、それがいかに危うい生であるかを知らずにいる。複雑で多様で、ある意味非常なこの世の中で生き延びていくためには、多少のエゴとか愚かさも必要である。情報が加速度的に増加し、人々に時間が無くなり、何事も効率が良くなってくると、ますます個人の存在が軽くなる。無駄な時間を使うことが圧倒的に減るので、「無駄な時間を使った分だけ、その対象が自分にとってとても重要になるんだ」(サン・テグジュベリ)というようなアタッチメント(愛着)の感覚がはぐくまれにくいからだ。それでもわれわれには「共感する力」というものが備わっていて、それによって個人ではなしえなかったことを、次々と達成してきた。波長の合う人や、様々な記憶を共有する人たちにとっては、ある砂の一粒が他の砂粒より輝いて見えるというのも事実であって、人間である限り人と人とのつながりが誰にとっても重要であるなら、一粒の輝きは限りなく小さいが、それが見える周りの人たちにとって、かけがえなき輝きで在るに違いない。

最後にもう一つ、

「目の前にある現実を鵜呑みにせず、ごくありきたりになってしまった物のあり方をもう一度批判的に見直し、そうでない物事のあり方を探す。」<アッキレ・カスティリオーニ>
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理事長の橋詰です。5月定例会(2017/5/11)のレポートです。

西浜英彦氏は1964年東京都豊島区生まれで、1984年福岡調理師専門学校を卒業しマハラジャで有名なNOVA21グループの日本レジャー開発で外食産業のいろはを学び、バブル崩壊前に退職している。

1993年3月に「梅の花」に入社し研修生からそのキャリアをスタートし工場勤務を経て福岡で店舗研修、その後東京から大阪と営業を担当するという27歳からのたたき上げである。

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西浜氏を形成する基盤、NOVA21と梅の花について。 

NOVA21グループは全国でナイトレジャー店舗を展開する目的で、1968年六本木に日本レジャー開発(株)と日本アミューズメント(株)が創立した。「最後の20セント」「深海魚」「泥棒貴族」など絨毯バーの展開が前身である。1981年ノヴァ・インターナショナル(株)が創立しグループは70社を超えた。

マハラジャは1980年代から1990年代にNOVA21グループが全国展開した高級ディスコチェーン店である。

1982年大阪ミナミに1号店をオープンして北は札幌から南は九州・沖縄まで全国で展開した。
1984年12月に7店目の店舗として東京の麻布十番が旗艦店となりまさに社会的現象となった。
西浜氏が入社した年である。これまでのディスコの概念を変えた大理石・真鍮・装飾品を多用した豪華絢爛なインテリア、コンサートホール並みの音響効果、特殊照明、ガラス張りのVIPルーム、本格的な料理、服装チェック(ドレスコード)を実施、お立ち台、「黒服(タキシード)」や階級別に色分けされた征服の従業員による徹底したサービスなど、高級ディスコの手法が展開された。
1988年六本木トゥーリアの照明落下事故でブームは終焉したが地方では1991年頃まで続きジュリアナ東京の登場で再度ブームとなるが西浜氏はバブル崩壊を前に退社した。

 

梅の花グループは梅野重俊が平成2年1月設立、店舗数270店舗売上高293億98百万円の規模である。1976年久留米市で立ち上げたカニ料理専門店「かにしげ」が創業店である。1986年、久留米市に「梅の花」1号店を開店。バブルに向かって経済がまっしぐら進んでいる時であった。
当時は給料が銀行振り込みとなり家庭の主婦が財布の実権を握り、カルチャースクールが盛んとなり女性をターゲットとにした店舗を作った。メニューは太らないもの、植物性タンパク質の豆腐、湯葉、生麩、野菜小さなポーションを多数使った盛り付け、路地裏立地を創意工夫した店舗演出。宣伝は新聞折り込みチラシ一回で後は口コミであった。
1号店は大繁盛で続く2号店もオフィスビルの最上階に出店し成功する。店舗で料理人を使わないセントラルキッチンシステムで多店舗展開している。<現在270店舗の展開である。>こんな創業者梅野重俊も「かにしげ」の後は失敗を繰り返した。
梅の花も8店目を出店したころバブルが弾けたこともあり業績が曇りだしたそれらを「人のせい、場所のせい」にしていたが、お寺に参り数珠まわしで出会った言葉「人に感謝、物に感謝」ああこれか、これが俺の足りなかったことだったんだ。で目覚めた梅野氏は繁盛店の視察を開始し「梅の花」の成功に繋げていった。この苦しかった頃を教訓に梅野氏は自己を形成し人の意見を真摯に聞くようになった。梅野重俊氏は西浜氏の大きな影響を与えていった。

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古市庵、古市久幸の背中を追って。 

古市庵は商社で営業をやっていた古市久幸が、「食の提供を通じ、生活文化の向上に役立つ企業体へ」という企業理念のもと、持ち帰り寿司「古市庵」を主力業態とし、全国の百貨店に店舗網を築き上げてきた。現在全国に(北海道、沖縄は展開無し)131店舗展開している。今年で創業41年、デパ地下で伝統の味を守りながらも、新しい挑戦を続けている。

12種類の具材を鮮やかにまとめた「うず潮巻」、季節ごとの具材を彩り鮮やかにまとめた「ちらし寿司」、大阪寿司の伝統である「押し寿司」、創業以来の原点であるいなり寿司など、おにぎりはそれぞれの地域の百貨店と取り組む「おにぎり畑晴れ晴れ」「おむすび紀行・越後屋甚兵衛」「俵大名・おむすび百選」で展開。カレーおにぎりなど変わり種もある。
年配の顧客に人気のおこわも販売している。「おこわ村案山子」「案山子の里」など、鹿児島県ではよく売れる。

「美味しい!の追求、西浜氏は主力の寿司を成り立たせるために食材にはこだわる。
米の表記は国産米であるが関東、東海、北陸、関西、中国、九州それぞれの地域で複数の銘柄を組み合わせて提供している。
素材には決して手など加えない。海苔は瀬戸内海産と有明産の板海苔を使い、酢は無添加でお酒から製造する純米酢にこだわる。社内ではこのこだわりを就任後一年半否定され続けてきたが、西浜氏の社長特権でこだわりの純米酢に切り替えていった。求めやすい価格でボリュームのある古市庵の商品群、この味と品質へのこだわりは浪速の食ビジネスを支えてきた先代ゆずりのこだわりを真摯に追いかける西浜氏の凄味である。

 

古市庵の「志」につながるもの。 

これから西浜氏が語られることは氏の経歴の中で出会った先達による教えと幾つかの外資系企業における事例から受けた影響が氏の中で咀嚼され熟成され行動としてほとばしるものである。これらの要素は全ての顧客にも従業員にてもその心を楽しみから喜びと幸せに変えていく大切な要素だと思う。

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<商品力、季節を楽しむこと。>

作り手も顧客も季節感を徹底的に表に出した商品設計に心を躍らせることになる。圧倒的なバラエティに富んだその季節感の表現は商品の識別効果を増幅させ「古市庵」というブランドの意味世界を創造し拡大していく。春夏秋冬の季節商品があり、季節を楽しんでもらうパッケージデザインが表現され、それぞれにPOPが作られる。グラフィックデザインとしては意図された絶妙のバタ臭さがあり、幅広い顧客に強い印象を与えている。
節句やお祝い、イベントに向けての商品も考えうる限り提案し続ける。
節分の太巻きは年間の中で単日で一番売れる。
母の日も梅の花との相乗効果で、メッセージカードと共に売れている。ハロウィンやイースターにも取り組む。さらにクリスマスに企画する寿司はびっくりするほど売れる。
POPも全企画に用意し、年間でかなりな数の記念日にも全て企画提案していく。半分以上は当たっていないが驚くべきバイタリティである。商品にかける包装紙と掛け紙も季節によって変わっていく。
おそらく掛け紙を変えているのは「古市庵」だけであろう。デザインは福岡のトシマカマボコの社長に依頼して考えてもらい、2か月ごとに切り替わる。
今までの古市庵の百貨店ならではの上品であるがインパクトに欠ける包装紙も残しているが、このパッケージデザイン手法を取り入れて他者商品との差別化で効果を上げている。
これらの商品戦略を担うのは経験豊かな男性二人と若い女性三人である。2014年から各種コンテストにも出品し数多の受賞を重ねている。「どこもかしこもやっているコトをやっていないならやろう。」おせち料理にも取り組み発売以来4年で120%の伸びを示している。従来梅の花で25000円前後の商品は古市庵の企画で16200円で提供される。

<販売力、販売を楽しむ。>

季節ごとのイベントではインセンティブを実施する。クリスマス、雛祭り、ズワイガニフェア、母の日、創業祭、秋の行楽フェアなど各々に10万円である。しかし上位の店は決まってくる、人である店長である。
販売コンテストも2013年から毎年開催している。販売促進策としてはインバウンドで海外からの顧客が増加しているので、プライスカードに3か国語、4か国語のものを用意している。手配りチラシもデパ地下立地なので集客はデパートに任せるしかないので、月末だけ手配りチラシを配布している。

<製造力、製造を楽しむ。>

メニューコンテストを実施し全従業員からメニューのアイデアを募っている。書類選考で100案にしぼり1次2次最終選考を経て10案の入賞者を決定していく。サルサ巻など変わり種メニューも生まれている。池袋西武ではパクチーいなり寿司が一日60個ほど売れている。多数の意見に耳を傾けながら製造現場が活性化していく。
製造コンテストも2013年から毎年開催している。「速さ」と[完成度]を競う。毎年全国大会を実施している。

<ファンづくり、お客様と楽しむ。>

公開試食会を2011年10月から大阪工場でスタートさせた。年間11回実施し、20人が参加している。今年の6月で60回を数えることとなる。2014年11月より東京でも開始している。参加するお客様は毎回はっきりと効果的な意見を述べてくれる。まさに草の根的に着実にファンを増やしている。また子供たちのために巻き寿司教室も開催している。
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<成長、成長を楽しむ。>

従業員がハッピーでお客様に前向きな気持ちでおもてなししていればお客様も喜んでくれる。「従業員満足とお客様満足の向上こそ利益をもたらす」というリッツ・カールトンの教えを基本とした古市庵の社内教育は4つのコースで成り立っている。

1.経営方針の浸透をねらいトップの考え方を知る。
2.ビジネスマナーの習得で心とコミュニケーションのスキルを学ぶ
3.チームで体を動かす、ゲーム性を入れてコミュニケーション力を強化する。
4.思考法と心の学びは年齢と役職で内容を変える、で進められている。

社員が自社の「志」と向き合う場として、「伝える」ことは重要な機会とされる。
社内コミュニケーションは毎日のラインアップ(朝礼)の実施と関東、関西、九州での年間11回の店長会議の実施、社内研修会は年間32回、そして製造コンテスト、販売コンテストを実施される。
社内報はうめ通信を毎月7000部配布する。

感謝に満たされて相互信頼が持続されていく事例としては、お客様に感謝2012年6月から自社スタンプカードを配布開始したこと。従業員にも感謝を忘れないでバースデーカード、クリスマスケーキ、すいかなどを配る。お客様からも掛け紙で折った折り紙や小物などが届く。心のこもったおもてなしや快適なサービスで提供される質の高い商品を提供するために一番大事なのは人であるという考え方が浸透していく。

 

古市庵の数字

M&Aの時はいつ倒産してもおかしくなかった、と西浜氏は振り返る。

古市庵の売上推移はV字回復を示している。梅の花グループが古市庵を子会社化した2011年9月売上は8724百万円、147店舗であった。2013年9月は8559百万円、131店舗と売上が減少していったがその後は上昇傾向である。実は34期2月の節分巻で異臭事件を起こしたのだ。原因は高野豆腐の乳酸発酵によるもので、中毒にいたるものではなく対応も早かったので事なきを得た。この失敗その後の古市庵にはプラスに働き、問題を起こした節分巻は翌年2014年31万本で売上げ1億8千万円、2015年は33万本で2億円、2016年は37万本で2億1千万円、2017年は38万本で2億2700万円と伸びている。

2016年9月売上は8975百万円134店舗、2017年は9100百万円を目標としている。

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古市庵の「志」とリッツ・カールトンの「クレド」のこと。

1983年リッツカールトンホテルが設立されたとき、ドイツ人社長、ホルスト・シュルツを中心に創立メンバーが集まり、「どういうホテルであればお客様が常に行きたいと思ってくださるか?それから他の方に進めたいと思ってくださるか」を話し合った。
その考え方をまとめたのがクレドである。クレド(英:creed)とは「信条」「志」という意味で、在るべき組織像や人間像を言語化したもの。
クレドと混同されるものとして「企業理念」(ミッション・ビジョン)がある。クレドはチームが進むべき道を示すコンパスで、理念を達成するために企業がとるべき行動を明確に表したものである。
クレドは、企業がどのような戦略を持っているのかを、社内外に明らかにし、他社との差別化を図るための手段となる。
これによって自社のバリューを明確に示すことができる。古市庵もこの戦略で行動していると強く感じる、それを西浜氏は理屈ではなく機をのがさない力強い行動で示している。
さらにはホームページ、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなどのウェブ・コミュニケーションも大事にしている、広告宣伝費が潤沢に使えないころからの名残りであるが大きな力を発揮している。
キャラクターとしてうず潮太郎・おいなり三太郎・おにギリノスケなど宮城県出身の荒川リリーに依頼して制作している。取材にも貪欲に応じるしタイアップなども積極的である。
宮崎経済連や平戸市などの行政とのコラボレーション商品も開発し展開している。

 

むすびとして、人生の意味とは。

今月は人とは、人生の意味をかんがえさせられたお話でした。

『人間は本質的にとても社会的な動物だ、われわれ人間は誰しも根本的に十分よく似ていて、共通する何らかの人生の意味を持っています。我々は本質のところでとても社会的な動物です。
本当に驚くほど社会的。ユニークなのは、体が非常に大きな哺乳類でありながら群生するというところ。群生する動物の中で、体が大きいのは我々だけです。自覚していないけれども、群生するからこれだけの生産をすることができる。
したがって、多くの人が認識している人生の意味というのは、他の人たちとの関係ではないかと思います。まず子供や両親や配偶者など、自分が愛し心にかける者たちとの関係。そして、われわれは群生する動物であるために、「想像による共同体」というものを作り出すことができる。
ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」(邦訳河出書房新社)がこのことを論じてていますが、この能力のおかげで、われわれはどこに属するのか、そして誰を心にかけて世話するのか、といった思考をほとんど無限に広げることができるのです。ですから大まかに言って、他の人たちとの関係と他の人たちに何をしてあげられるかという感覚が、誰にとっても人生の意味の一部になっていると思います。サイコパスでない限り、他の人たちとの関係性とそれに付随する思いこそが大事なのです。』<Martin Wolf 英フィナンシャル・タイムズ誌の経済論説主幹>

5月定例会!
私の好きなパンクロックがBGMに流れる巻寿司の実演動画で締めくくられたエキサイティングな講演でした。
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理事長の橋詰です。4月定例会(2017/4/13)のレポートです。

「有田川という未来 ARIDAGAWA2040 」ほしい未来はつくろう、がスタートしている。
旗振り役で推進するのは今回の定例会スピーカーの有井安仁さんだ。
1976年和歌山市生まれ。22歳で「訪問理容室ハンズ」という、高齢者や障碍者などへの自宅訪問理容サービスを立ち上げた。
そのときから「制度の外に在り見えない社会の仕組みそのもの」をよりよく変える必要性があると気づき、27歳のときNPOやソーシャルビジネスを支援するわかやまNPOセンターに理事として関わり事務局長となる(現在は退任)。
2010年より和歌山大学非常勤講師、客員准教授を努めながら、2012年より社会投資をデザインする会社株式会社PLUS  SOCIAL取締役、「公益財団法人わかやま地元力応援基金」代表理事を担い現在に至っている。
住民を主体とする地方自治(住民自治)の実現と、地域の潜在力を活かした多様なまちづくりのため、自ら考えて行動できる人材の育成を目指すなかで、住民自治によるまちづくりの事例として、ポートランド視察で学んだ視点やヒントで今回のテーマは論じられている。

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PORTLAND,OR オレゴン州ポートランドのこと。
オレゴンカントリーに起源を持つポートランド。
1800年代中頃のカリフォルニア・ゴールドラッシュの時、金を求めた人はカリフォルニアを目指し、一方でオレゴンカントリーを目指した人には320エーカー(東京ドーム28個分)の土地が与えられた。ポートランドへの移住者は昔も今も同じ方向を向いていて、お金よりも自然を愛し、DIYの精神を持ち、創造性に富んでいる。

ポートランドにおける住民自治は40年以上の歴史を持つ。
1970年代モータリゼーションのさなかポートランドは米国内で最も空気の汚い街であった、そのまちの景観におけるランドマークである、マウントフッドに行くための高速道路計画を連邦政府と州政府が市の中心部を貫くウィラメット川沿いに建設計画を進めようとした。
だが環境悪化を恐れる住民の反対運動が高まり計画を断念した。その後川沿いには公園が整備され、さらに道路整備を目的としていた国の補助金の一部を使い、「MAX」と呼ばれる路面電車を整備することで早くから環境に配慮したまちづくりを進めていった。「MAX」はバスなどと合わせて住民の足となっている。
1974年には「ネィバーフッド・アソシエーション(近隣自治組合)」という制度を創設した、これは市内を7つに区分して市民が身近な問題について解決策を議論・決定する場であり、バックアップする行政の組織とし「近隣参加局」を設置している。2005年からは住民が主体となって向こう20年間の方向性についての長期戦略計画の策定作業を始めた。
住民40人超で構成する委員会が中心となり、イベントやディスカッション、演劇、インタビュー、アンケートなどの手法を使い、約1万7千人の住民から意見を募ったうえで、報告書を策定した。さらに、2009年にはポートランド市都市計画及び持続可能性対策局を中心に、「ポートランド・プラン」の策定をスタートした。これは2035年までに市が採るべき政策をしめしている。ここでも地域の課題と解決策を行政、住民が議論し意見収集し住民自治の手法を徹底させた。

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KEEP POTLAND WEIRD

ヒッピーの文化が根強い街であり、THE NAKED BIKE RIDEという5000人ぐらいの人々が裸で自転車に乗って町を走り抜けるイベントが許されていたり、交通量の多い交差点に住民が絵を描き結果自動車のスピードが落ち安全性が向上するという市非公認のアクションなどヘンテコな行為を許容する風土が街には在る。絵のある交差点は周辺住民も道に面する私有地を開放したりして地域に開かれる。不具合は頼らず自分たちで直そう、CITY REPAIRというコミュニティデザインだ、ヘンテコなことにも理由がありWEIRDを受け入れるところに多様性が生まれる。そこにクリエイティブが生まれ問題を超えるためのイノベーションが起きる。

ARIDAGAWA 2040
有田川は、和歌山県にある人口2万7千人のまちである。
そして「有田みかん」の産地でもある。しかし有田川は、和歌山県内でも特に人口減少が深刻化している地域である。20歳から39歳の若年女性人口が著しく低下していて予測では2040年に8000人も人口が減少する。
働く世代1人が高齢者1人を支える人口構造となる。そこで行政からだけではなく民間から地方創生を実現しようと具体的な行動を起こしている。2015年7月に始まった「有田川という未来ARIDAGAWA2040」だ。
2040年を一区切りとしながらも、その先にある100年以上先を見据えた長期のプロジェクトだ。
その仕掛け人は、「社会的投資をデザインする」をコンセプトとする株式会社PLUS SOCIALの有井安仁氏である。主な活動メンバーは、みかん農家、教師、大工など有田川に拠点を持つ経営者、地元出身の大学生など多様であり、そこに役場の若手職員を巻き込み、官民一体となって取り組んでいる。自分たちで街を歩いて地域の課題や活用可能な施設や資源を見つけ、テーマを決めて、イベントを繰り返し開催し、当事者意識を持つ仲間を増やし、地域の課題解決につなげていく。
和歌山が和歌山で在り続けられる未来、暮らして楽しいまち、皆が住みたいまちを目指して。

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ARIDAGAWA meets PORTLAND
2012頃から有井氏はまちづくりについての知識を深めるため文献や資料を読み漁っていた。
その中でポートランドにも興味を持って行った。
たまたまポートランド市開発局職員の山崎満広氏が登壇する東京のイベントに参加して会話を交わす中で意気投合したことが縁となりこれがきっかけとなり、有田川でまちづくりを取り組むメンバーとポートランド市を訪れるようになり山崎氏の案内でポートランドのまちづくりを理解していった。
2015年山崎氏は日本での大きな取組としてはラストチャンスのつもりで、どこかのまちづくりに関わりたい、という思いを持って来日していた。
ここで有井氏の地方創生有田川と手を組むこととなる、そこに見たことが無い未来を一緒に見ようとする前向きの力が生まれた。「民間発信で官民一体となって地方創生に取り組む」という未来を一緒に創ることになる。
「有田川という未来」プロジェクトは“自分たちのことは自分たちでやっていこう”という意識のもとポートランドの行政が行った「住民を主人公にして官民一体を」という地方創生手法を、ポートランド市開発局の人たちの協力を仰ぎながら進めている。
2015年7月の「有田川という未来」フォーラム会は平日にもかかわらず約350人が参加した。
会場には山崎満広氏とエイミー・ネィギーさんが招待された。ここを起点として女性や若者や社会的弱者にも役割と居場所があるという認識で、それぞれの立場の皆が何を求めているのかを時間をかけて洗い出すポートランドスタイルのワークショップが開催されていった。
行政の委員会で決めて形だけのパブリックコメントを得るのではなく、パブリックコメントが先にあってそこから形にしていく、これがポートランドスタイルである。
自分たちで共通善を創りQOL(生活の質)を向上させ、暮らして楽しい有田川を実現していく。プロジェクトが変えようよしているのは、有田川の未来だけではなく、有田川という消滅可能性地域と呼ばれるまちで「民間発信で官民一体となって地方創生を行うという新しい取り組みを実現させることができれば国内の消滅可能性地域を救う一つの解決案をしめすことである。
有井氏や山崎氏はその社会的インパクトを見据え、有田川を起点に新しい事例を実現しょうとしている。

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PORTLAND STYLE その住民自治
根底にあるのは「住民自治」の考え方である。
行政学の整理に従うと、地方自治の本旨は自治体の自立的領域の拡充を図る「団体自治」と「自治体における自己統治」を目指す「住民自治」の二つがある。
具体的には前者は「国から自治体による事務事業執行に対する国の統制を緩和すること」とされ、後者は「地域住民が自治体の運営に日常的に参加し、住民の総意に基づいて自治体政策が形成、執行されるように仕組みを変革していくこと」とされている。
この定義に従うと、これまでの地方分権政策は、機関委任事務の廃止、国・地方の税財政改革を目指す「三位一体改革」に代表される、「団体自治」を充実させる制度改革だった。
しかし自治体に権限や財源が来ても、その自治体に主権者である市民の意思に基づいて運営していく仕組みがないとあまり意味が無い。市民の意思で行政をコントロールできるしくみを作ることが大切」である。「住民自治」を考える上では、住民が行政に関わっていることで「変化」を感じられる機会をつくる事が必要なのではないだろうか。
この点を強調するために、ポートランド市役所の議会の事を伝えておきたい。議会の議場に来た人はバックボーンを聞かれることなく、誰でも3分間発言できるルールとなっており、議場後方の時計には意見表明時間を費やした市民の思いを込めて、背面に以下の文章が刻まれている。
より良いポートランドの建設と「私達の時間」をより豊かに過ごすため、時間とビジョンを持ち、この議場に来てくれた市民を讃える。

4月最初の定例会にふさわしい、「未来」を考えさせられる講演でした。

理事長の橋詰です。3月定例会(2017/3/09)のレポートです。

底知れぬ食への願望を探究し続ける食の哲人である。
その厚みのある体躯と柔和な表情の奥には豊富な食の知識が満々と湛えられ、時おり鋭い眼光を放つ。

門上武司氏は1921年に大阪外国語学校として設立され、2007年に大阪大学と統合された大阪外国語大学ロシア語学科に在籍した。

在学中より作詞家もず唱平氏が代表を務めるイベント企画会社「百十番舎企画」にてデパートや商業施設などの販売促進業務に従事し音楽・ファッションなどのイベントを手掛けそのアルバイトに明け暮れた結果、開設当初からの伝統あるロシア語学科を除籍となる。
当時知り合った人々である楠田恵理子、安井和美、松山猛、などとトークセッションのあと大阪の美味しい店で飲食を共にする中、食は人を繋ぎその繋がりを太くしていくことを学んでいく。
門上氏は幼少期から食べることへの探究心に目覚め、20歳代は中学時代の同級生で北新地の「いか里」店主と一緒にジャンルを問わずあまたの暖簾をくぐり続けた。
この時代に門上氏の原型が形成されていった。
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30歳を過ぎた頃から関西のフランス料理店を食べ歩き、それでは飽き足らず毎年のようにフランスへの旅をするようになった。
そのフィールドワークによる食の経験と知識をもとに39歳でプロモーション会社を辞めて独立した。
その後、食を中心にした舞台で輝きを放ち「あの男ただ者ではない!」という噂が関西中に広まった。現在フードコラムニストにとどまらず編集者、コラムニスト、プロデューサー、コーディネーターというマルチな職域はこのようなキャリア形成から生み出されたものであり、関西にとどまらず日本の食シーンにおける最重要人物の一人となっている。
「食が元気にならないと関西の経済は元気にならない。」39歳から現在に至るまで年間1000軒以上、1日3軒の飲食店を訪ねる毎日である。

 

門上氏の「料理の世界」とは!

料理の世界の面白さは多角的なこと!人の心に働きかけ、刺激するものである。
例えばシズル感のある写真やビジュアル、映像は人をひきつける。
色彩は寒色よりも暖色の方が感覚に働きかける。それは生命を維持する大事なものであるが、それ以上のものを内包している。
人は外食に何を求めるのか?味わい、時間、空間、美味しいものを食べたいはもちろんだが、その日どういう味わいを求めるのか、その時間をどういう目的で過ごすのか、どういう居心地の空間を好むのか、生きるための食ではなくその次のニーズをいかに提供し叶えるのか、食は日常生活の中で目的を提供し続ける。

世界一の料理を食べること!から考えてみたい。
まずは「世界のベストレストラン50」はイギリスの雑誌が主催する料理界で卓越した才能を持つ人々を集めたユニークなコミュニティであり、世界の美食文化を讃えるものである。そのリストには、世界6大陸23カ国のレストランが含まれ、世界で最も優れた美食体験を表す指標となっている。
このリストはダイナーズクラブ「世界のベストレストラン50」アカデミーの投票に基づいて作成される。アカデミーはレストラン業界で影響力を持つ人々のグローバルリーダーで構成され、世界27の地域に分かれている。約1000人、各地域に委員長を含む36人が所属し、それぞれ7票の投票権を持っていて、7票の内少なくとも3票は所属地域以外のレストランに投じなければならない。
2002年に設立されて以来、2003年より継続して発表されている。

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「Noma」

「世界のベストレストラン50」で1位を4回も獲得しているデンマークのレストランだ。
2015年1月から2月初旬までスタッフごと引っ越してきて東京のマンダリンオリエンタルホテルで期間限定レストランを開いた。
コペンハーゲンの本店では「ヨーグルトと蟻」の料理を出している。今回の「NomaTokyo」のメニューにもボタンエビに長野県産の蟻をまぶしたものが登場し話題となった。
価格は料理+ワイン・ペアリングで6万3千円、宿泊込だと151万4千円だが1か月2000席に対して、6万5千人の応募があった、うち70%は海外からの予約であった。
「Noma」を立ち上げたオーナーはレストランや高級デリの経営者でデンマーク飲食業界のカリスマ、クラウス・マイヤーそしてシェフはレネ・レゼビだ。
北欧はそもそもプロテスタントが多く美食とは遠い国であった。
「経済的には裕福な国でありながら、こんなひどいものを食べているアンバランスさに社会の目を向けさせなければならない」と考えたクラウス・マイヤーは事業の他にテレビ番組を持ち、国の機関にも働きかけた。
こうして彼は北欧のシューケースになるようなレストランー「Noma」プロジェクトに着手することとなった。
2004年に「新しい北欧料理のためのマニフェスト」を発表した。新しい北欧料理はその目的として「私達の地域を思い起こさせる、純粋さ、新鮮さ、道徳を表現すること。」「自給自足されてきたローカルな食材を高品質な地方産品に」あるいはサスティナブルであったり、「消費者、料理人、生産者、小売、研究者、政治家などが共同して北欧の利益を生み出す」など10か条が上げられる。「Noma」が用意できる年間2万席に100万人以上の予約がある。
「Noma」の成功はコペンハーゲンを訪れる人々の目的を変え結果、観光客は11%増加した。「Noma」はスカンジナビアの食材しか使わない!グローバリズムが進めば進むほどローカリズムは差異化を生む武器となる。

 

「NARISAWA」

かつて小田原市にあった港の前の小さなレストラン「La Npoule」、今だに語り継がれる伝説の店が現在の「NARISAWA」の起源である。
2011年シェフ成澤は「サスティナビリティとガストロノミーの融合」というテーマで自然保護に関わる料理を発表し始めた。
素材は全て日本のもの、素材を守る気持ちから生まれた世界初の「土のスープ」、「水のサラダ」、日本の森のエッセンス里山の風景が料理を通じて環境問題を訴え続ける。常に自然体であり、時の流れに身を任すように季節や風景を器の中に表現していく。
成澤由浩(1969年愛知県常滑市生まれ)ヨーロッパで8年間修行した後、個人の料理「InonovativeSATOYAMA Cuisine」というスタイルを南青山で確立した。

 

「いか里」

大阪北新地・本通の料亭「いか里」は1946年創業で三代目の稀代のくいしん坊の木村篤氏は門上氏の中学の同級生である、そんな彼が盛り付けた料理が会場で映された。食べ物の情報操作できる幅は大きい!750円の弁当も分解して再構成すると、6,000円もの料理に見えてしまう。私もしてやられました!分解と再構成による美的プレゼンテーションであり、価値の再構築である。

 

「富小路やま岸 」

京都懐石料理の料亭である。京都の伝統を守りながら、茶懐石のおもてなしの精神を基本に、四季の移り変わりを感じられる料理を提供。店主の山岸氏は「華道」「茶道」「書道」の通じそこで得た繊細な美しい感性を料理で表現する。季節の先取りと旬、名残りと走りが一皿で出会い表現される。寿司屋での修行経験を持つ店主は客の目の前でネタを料理する。最高のエンターティメントであるということである。これが楽しいからまた行きたい、人に喋りたい話のネタがることが大事、今の時代に山岸は質の高いネタを提供し続ける。まさに「出会いもの」という言葉を思い浮かべる。

 

白(tukumo)

奈良市三条町にある日本料理店である。「白」と書いて「つくも」と読む。「百」に一つ足らず、よって「つくも」である。店主の西原理人氏は「嵐山吉兆」で10年間修行を積んだ後、ニューヨークの「嘉日」精進料理で料理長、そののちロンドンの「UMU」でそれぞれ3年ほど働き、2015年より奥様の縁があり奈良で開店した。基調は日本料理で在るが時にはニューヨークやロンドンの色彩が増してアヴァンギャルドな献立となる月もある。鮮烈な黒文字の香り、先附の藤原宮跡の蓮池の水面、沢煮椀は黒い海苔が入った真っ黒な景色、肴は旬の魚の薄造りと金糸瓜など、これから奈良が面白い。

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チェンチ

「岡崎」は琵琶湖疏水が流れる京都市の文教区である。長年イルギオットーネ本店のシェフを努めた坂本健氏は2014年2月にこの地に開店した。特筆すべきは店舗の空間デザインである。古い町屋を大胆にリノーヴェーションした。そのインテリアは外観からは想像できない。店名の「Cenci」とはイタリアのフィレンツエの方言で「古びた物、ボロ布」という意味である。入口を入ると「ほの暗い玄関ホールに降りる古い石造の階段があり、いきなりフィレンツエの路地に迷い込んだ感覚になる。ホールの左手には南禅寺に在る「ねじりまんぼ」という明治時代の遂道を模したレンガ壁の奥に4席のカウンター席が垣間見える。レンガは店舗改装の時半地下に掘り下げたときに出た土を、信楽の土と混ぜてスタッフが焼成したという凝りようである。正面の扉を開けると、そこは一階席だが左手のはるか眼下に広々とした半地下のダイニングホールが見下ろせ、シェフと4人のスタッフが働くオープンキッチンがその向こうの一階にある。どの席からも空間の一番奥にある坪庭が眺められる。お客様に来てもらうためにこだわりの店づくりをする。あくまでも料理は京都にこだわり京都料理を提供するがしめはパスタである。「Cenci」究極のローカリズムが交錯する食の空間である。

 

洋食おがた

長崎のホテルヨーロッパで柿本勝シェフの元10年間修行を積み、1998年には未来のグランシェフ全国料理コンクールでグランプリに輝いた緒方シェフ、「客の要望にできるだけ応えられる、割烹のような洋食店にしたい。」という思いで京都市中京区柳馬場押小路上ルに「洋食おがた」をオープンした。洋食好きをどう刺激し擽るのか。ハイレベルの接客と素材と味と空間にこだわった店である。河北農園の白菜マリネ、熊本の馬刺し、菜の花とホタルイカ、まながつおの焼霜、尾崎牛のビフカツ、ミンチカツのハンバーガ、3匙カレーなど・・・

 

まとめとして、

京都のムーブメントを中心に今回はチェーン店ではなく個店の紹介である。
生き残る、元気な外食産業とは、人に進めたくなるトリガーが埋め込まれ、人に伝えたくなるキーワードが物語を作る。
人を惹きつけるチャレンジとイノベーションを常に試み、コンセプトと目的が明確である。
ここでのローカリズムは差異化を産み出す大きな武器となる。地域で産する生産物は調理加工によって小さな価値から大きな価値に変わり経済効果を押し上げる力を持つ。
材料を分解し再構築する、科学的な知識に基づきそこに私達は何をしたいのか、表現したいのかという哲学を持ち続けることが大切なのでは。
文化的な戦争は目に見えない形でもうすでに次の段階に入ろうとしている。
「和食」がユネスコの無形文化遺産として登録された中、京都府立大学和食文化学科の活動にも注目していきたい。

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むすびとして

18世紀のアダムスミスの時代までは「量」は問題となっていなかったが、「人口論」のマルサスの時代から「量」が問題となってきた。
そして、マルサスは量の市場が生まれる可能性があると予測した。私達は資本主義の欲望の対象として、量化されたモノを交換しあう社会を作ってしまった。
20世紀のビジネスモデルの前提は、19世紀半ばから急速に発達してきたマーケティングを基調にして、大量生産したプロダクトを店頭に並べ、匿名のお客様「顔の見えない人」がそれを買っていくということで推し進めてきた。
これは鉄道と電信が商圏を広げたことによって成立したモデルである。
大量生産した製品を広域で大量販売するモデルである。そうではなくて今、新しいモデルを探究する必要がある。今回の幾つかの事例は「顔の見える」ビジネスモデルでありその次を予測させる要素多く含んでいる。言わば「質」を問題としたモデルである。
フランスのポストモダン思想では、植物の根が生えるようなネットワークを「リゾーム」と呼ぶ。ネトワークというと、系統樹のように木の上の方に広がっていくという考えが主流だが、必ずしも上だけがネットワーク化されるわけではない。
地下茎の様に土壌でもネットワークは伸びる。それが「リゾーム」で、この「リゾーム」がニューロンネットワークのように伸びていき、その上にコミュニティやコモンズやソサエティができあがる。このネットワークのあちこちには「萃点」がある。
これは一種の複合ノードで、ハブは寄せ集めであるが、「萃点」はすべてそこから発して戻ってくる。様々な理が通過し、交差する点である。

<「萃点」とは和歌山県田辺市の偉人南方熊楠が唱える彼オリジナルの概念である。> 三月如月

本年度もご清聴ありがとうございました。

理事長の橋詰です。2月定例会(2017/2/09)のレポートです。

時代を超える魚の骨

 

前川洋一郎氏は1967年神戸大学経営学部を卒業し同年松下電器産業に入社、翌年創業50周年を迎える。
1997年本社経営企画室長、2000年eネット事業本部長、2001年取締役、2003年〜05年渉外担当役員、2005年顧問、同年高知工科大学大学院博士課程起業家コース終了という経歴を持つ。
著書に「なぜあの会社は100年も繁盛しているのか、老舗に学ぶ永続経営の極意20」がある。

2003年以降パナソニックの社史を探究的に研究した。その社史のエピソードの中でも熱海会議はインパクトがあった。
<高度経済成長を続けてきた日本経済は、1964年の東京オリンピックブームの中で深刻な時期を向かえていた。高度成長の行き過ぎで金融が引き締められ、景気は急速に後退した。年率30%もの成長を続けてきた電機業界も、主要商品の伸び率が鈍化し、需要が停滞し、設備過剰が表面化して深刻な影響を受けた。1964年11月期の半期売上は1950年以来、初めて減収減益となった。販売不振により販売会社、代理店も赤字経営に陥るところが激増した。このような中、1964年7月、全国販売会社、代理店と懇談会を熱海で開催した。>
「このような事態を招いた原因の半分は、日本経済と業界の混乱にあるが、我々が好況に慣れて安易感を持ったことにも原因がある。販売会社の依存を責める前に、まず我社自身が改めるべき点は改め、その上で販売会社にも求める点があれば率直に改善を求めて、危機を打開していくしか方法はない。売上の減少などはこの際、問題ではない」と反省の念を表明した。
松下会長の目には涙が光っていた。「老舗学」への構想の基礎をここに得たと推察する。
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松下電器産業の創業期は1894年〜1918年(明治27年〜大正7年)である。
1918年に松下電器器具製作所として創立された。創業から終戦まで(1918年〜1945年)
終戦から熱海会議まで(1945年〜1964年)、新販売制度から2000年まで(1965年〜2000年}、2000年以降(2000年以降)区分される。創業期から太平洋戦争や高度経済成長を経て現在に至るまでのパナソニックの社史は前川氏の研究の基礎となっている。

老舗とは、先祖代々の業を守り継ぐことで、継続して繁盛している店、又それによって得た顧客の信用と愛顧である。
「仕似せる」先祖からの家業を絶やさず守り続け、資産を形成していくことである。

前川氏による老舗の定義とは、
1.創業後100年以上。
2.現在も日々繁盛。
3.規模の大小は問わない。
4.業種業態(形体)は変わっても資本、経営主体が繋がっている。
5.公開、非公開は問わない。
6.個人、自営も対象とする。
7.親会社や先祖の活動を引きづっている場合は合計でカウントする。
都道府県別長寿企業出現率(明治末年迄創業)全国24243社によると、大都市圏では数においては上位を占めるが、老舗が育ちにくい事情もあり出現率においては京都、滋賀、三重、長野そして日本海側の都道府県に上位を譲っている。日本海側に老舗が多いのは北前船など廻船業を営む人々が多く住みその航路にあたるなど文化が色濃く残っているなどの要因も仮説として考えられる。

老舗の生成要因「形体(キョウタイ)」とは、ありさま、形態のことである。
前川氏が提示する老舗の形体はあたかも魚の姿に似ている。老舗の始まりである起業から創業期が尾鰭であり、そこから頭に至る中央の背骨の部分が時間軸として左右に伸びる経営の現場である。この中枢部分を形成するものは家系・家訓・秘伝・暖簾・歴代の経営トップである。それはブランドにたとえればブランドプロミスであろう。優れたブランドの裏には必ず顧客への確固たる誓約が隠されている。「形体」に変化を与える要因として、外的なマクロ要因と地域要因があり、内的なマネジメント要因とヒューマン要因が作用して老舗の栄枯盛衰を出現させていく。あたかも時代を泳ぐ魚がダイナミックな変化の波を泳ぎ渡り、その「形体」の様を変えていく様である。永続的繁栄の事例もあれば没落・消滅の事例も枚挙に暇がない。
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老舗の生成、存続、消滅の共通要因とは、その生成においては、マクロ要因として政治経済体制の変化を起業、創業のきっかけとする。
地域要因として資源の恩恵、地の利である交通インフラのメリット、地産地消の風土があげられる。
マネジメント要因では顧客大事、取引先大事、イノベーションの活用がある。
ヒューマン要因としては母県文化、修行経験、先祖の強み、暖簾分けなどが上げられる。
存続の局面では、地産地消、地域共生、社会貢献を継続強化し、業態転換やリストラなど社会の変化に適応させ、労使協調を重んじながら家系を繋ぐ努力を怠らないことである。
消滅の要因としてはマクロ的地域的生成要因である政治経済体制の変化や大きな自然災害、事業資源の枯渇が考えられ、マネジメント・ヒューマン要因として投資の失敗や不祥事、多角化の失敗、家系継続困難な状態が生じるなどが考えられる。

 

老舗と地域文化<歴史・経済・生活>との関連について
老舗が地域・都市に存在していくためには儲けるだけではなく、よって立つ都市(まち、むら)の地勢を基盤とした歴史を理解し、そこに居住する生活者と生活スタイルに沿いながらその活性化に努め、さらに都市(まち、むら)を統治する政治と効果的に連動した経済活動を継続していくことが必要である。
経済×歴史×生活の中にこそ老舗は生成し継続して繁栄していける。そのような老舗の出現率は朝日新聞が1964年より刊行している民力<国民の総合的な力・マーケティングにおいては、「生産・消費・文化」などの分野にわたり国民が持っている総合的な力>と幸福度、1970年頃より示される概念で<一人ひとりの幸福を所得などの経済要素に限ることなく、家族や社会との関わり合いなどの要素を含めて評価する考え方>の順位合計と強い相関関係が認められる。
日本の長寿企業誕生の要因、日本型経営の特徴が老舗を持続させ活かしていくことの大きな要因となっている。
その要因とは、
@島国、四季の自然環境と自主自立の精神
A江戸、明治、戦後と大きな戦争・政変を除いて経済の持続成長がなされた。
B老舗ならではのマネジメントシステム<丁稚番頭、複式大福帳、屋号、引き札、家訓>
C「家」制度による和の精神・家業継承の仕組み
D商売尊重と信用重視の精神風土。
さらに私見ではあるが日本国家に古くからねづいた律令制度に基づく「公(おおやけ)」という概念も少なからず働いているように思う。
倒産と廃業について、景気の好不況、業界の構造変化、自然災害、経営組織と戦略の不具合、不祥事や事故、政府の緊急対策、中小企業金融円滑化法<2009年12月に施行された時限立法であり、中小企業等から条件変更等の申し込みがあった場合、出来る限り応じるように金融機関の努力義務を定めている。
リーマンショック後の連鎖倒産を防止する狙いがあった。>があっても倒産、消滅は決してなくならない!老舗においても避けられない現実である。
倒産率、消滅率0.3%うち老舗は2%である。そのような中で老舗の浮沈と悲喜の事例は様々な示唆を与えてくれる。
倒産廃業・再生転身の事例として浮沈の激しいアルコール飲料業界。デジタル化、活字離れと制度疲労で淘汰される出版業界。お客様の選別が厳しい、サービス業界。転地で生き残っていく事例もあれば、ひっそりとあっさりと退場していく事例も多い。


守成経営、時には逆櫓も必要
最近の老舗の行きづまりの原因は
@人口構造の変化
A流通構造の変化、中央資本
B重要の本質的変化
C新興国とのコスト競争
Dグローバル大手が覇権をにぎる
E技術のイノベーション
FIT化の進歩
G法規制の緩和と新規制
H天変地異
I事故、事件の被害
老舗の財務状態は、過去の経験から多めの原材料在庫でリスクへの対応。
先祖の財産を堅実活用で営業外収入。自己資本比率が高いので安心感から現状に胡坐をかいてしまう。
老舗の精神状態は、自分の代で潰したくない。家族、従業員の一致団結の助け。何か新しいものを考えださなくては。このような状態は焦りから適切な行動に繋がりかねない。
老舗の行きづまりの本質は、まず経営者に起業家精神が欠如し、企業に社会的責任のストレスがかかること。そして後継者が見つからない。新しい事業の展望が見えず事業意欲の喪失につながっていく。社会、縁者など周囲の見限り。ステークホルダーの崩壊、ネットワークの陳腐化、顧客満足の低下、社会、時代の文化とのかい離などが上げられる。

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持続とは守成!
貞観政要における「創業守成」によって老舗の持続は成ると前川氏は説く。
「貞観政要」は唐王朝二代目太宗李世民(在位626−649)、中国の名君であり重臣たちの諫言を聞き緊張感を持って国の平和と安定を持続させた。
死去50年後に史家によってまとめられた。創業か守成を問うとき、「創業は易し、守成は難し」の見解を示す。安きに居りて危うきを思う、率先垂範、わが身を正す、臣下の諫言に耳を傾ける、人材を育成し登用し活用する。
ここが名君と暗君を分かつものである。創業に王道なし、頂上を目指す道は幾つもある、勘を働かして選べばよい、教えられないし、学べないし、継承できないが、「守成」は学ぶことができる。先祖先輩の歴史を見れば何が悪いのか共通因子が抽出できる。創業から守成への転換が難しい。この持続の意志、戦略、体制づくり、いわゆる中興が重要となる。
守成には保守と革新の二つがある。そのフローは創業から守成へ、そこから保守・伝統と革新・開拓とに分かれ持続・繁盛へと繋がる。いわゆる不易流行ということになる。「不易流行」は松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の間に体得した概念である。
「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」即ち「不変の真理を知らなければ基礎が確立せず、変化を知らなければ新たな進展がない」、しかもその本は一つなりということ。老子にも「無用の用」という概念がありますし、「荘子」にも同じ趣旨の話がある。これらの話から前川氏が説く老舗の「形体」は老舗の中枢部構造化し、魚の骨の部分とそれを包み時代の変化に適応しながら立ち現れる社会共通資本である。それが老舗のフォルムに繋がるのではと考えられる。前川氏は以上に加えて、ときには逆櫓も必要であると説く。
「逆櫓」とは[平家物語]1185年(寿永4年)2月、源義経が平家追討の命を受け摂津国・渡邊津に軍を進めたとき戦奉行の梶原景時とこの地の大きな松の下で行った軍議の評定のことである。景時は、「船のへさきにも櫓をつけて、どの方向へもたやすく回転できるようにしたい」と進言した。義経は「初めから逃げることを考えては縁起が悪い」と景時の意見を退けたといわれている。


結びとして
経営のコツここなりと気づいた価値は百万両:松下幸之助翁が昭和9年の元旦に全社員にお年玉として送った言葉である。翁は全社員が取り組んでいる仕事はどの様な仕事でも経営である。
しからばやはり一人一人の社員が「経営のコツは何か」をつかまなければならない。経営学は勉強すれば学ぶ事はできるが、生きた経営のコツは人に教えてもらったり、本を読んでも分かるものではない。実際に実践、体験、経験を積み重ねて体得する以外に方法はないと教えているのである。
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理事長の橋詰です。1月定例会(2017/1/12)のレポートです。

プロダクトデザイナーの頭の中 In the Head of Product Designer

 

はじめに秋田氏の経歴は
プロダクトデザイナーの秋田道夫氏は1953年生まれ、大阪府吹田市の出身である。
1977年愛知県立芸術大学を卒業、私の一年先輩である。
ちょうどドルショックやオイルショックの影響で、日本全体が落ち込んでいた時期だった。同世代で企業のインハウスデザイナーになった人は非常に少ないその年にトリオ株式会社(現・ケンウッド)に入社、カーオーディオのデザインを5年半手掛けた。
その後当時製品デザインとしては当時のイタリアンデザインに比べても遜色ないソニー株式会社で5年半プロダクトデザインを手掛けてきた。
ソニーは知らないことを教えてくれる人を大事にする。
「人のやらないことをやる、つねに一歩先んずる」という企業理念、「自由闊達にして愉快なる理想工場」、そのような社風が独立後の氏の座標における基準点を据えた。
1988年にソニーを辞めて独立したがその数年後バブルがはじけ、現在に至っている。
事務所は代々木上原に在り、大阪からは遠かった渋谷、原宿、新宿など都内のトレンド先端地にはとても便利でありデザイナーとしてアンテナをはるには最適である。
自分をアクセスの良いところに置くことはとても大事で、スピード感のあるアクセスは自分と他者や外部世界とのギャップを埋めると氏は語る。
生まれ育った吹田市にはお祭りもなく外部とのコミュニケーションも深まらなかった、そんな潜在的な渇望感も現在の氏が構える制作拠点を成り立たせている要因のひとつである。

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「価値観」の共有
プロダクトデザインはふつう言葉にしないがたとえて置き換えることは可能である。
専門用語を極力使わないで平易な言葉で、でも深く難しいことを伝えていく。そして説明できないデザインはしない。
一般的に製品の説明は見かけるが、使っている人のことを説明する文章は見かけない。
そこに使う人の時間のことも入れて語ることが大事である。作る人のことよりも買って使う人がどう思い、どう感じているのかを言葉にしていく。
「使う人は作る人ではないが、作る人は使う人でもある。」「こころをかたちに」していけば「価値観」を共有できる。そして「説得力」には「つけおき」が大事、前ごしらえ、下ごしらえである。
そしてデザイナーの思考は醗酵し熟成していくことが大事である。
デザインや製品は評価されやすいが、デザイナーの価値はなかなか評価されない。ここで必要なのは「哲学」である。皆に役立つように魂を込めて、言葉と形にすることである。
氏のこの姿勢の背景に在るエピソードの一つとして、<1990年次にくる建築家は?この問いに隈健吾と答える人がいた。なぜならば「デザインができることは当たり前であるが、文章が書けるから。」とあった>自分の思考や哲学を言霊にかえて皆に伝えることである。

 

「価格をデザインすること」もデザイナーの役割
「一番優れたデザインは価格だ」、製品の付加価値として謳われているブランドやデザイナーの名前に対しては自身あまりお金を払いたくなくて、優れた物、優れた技術でできている物に妥当な値段がつけられるべきであると思っている。
だから製品の値段を決めるときに自分が買うかどうかは重要な判断基準となっている。100円ショップにもよく出かけて一番いいと思うもの買うこともよい訓練となる。

 

そして秋田氏のプロダクト製品について、
機能を増やすには技術がいるが、機能を減らすには哲学がいる。
ロング・ライフデザインとして、一本用ワインセラー2003年発売はオーディオデザインのキャリアがかたちに現われている。
使う人の時間が製品に重なる、例えば子供の誕生の時ワインを収納し二十歳の誕生日にワインを開ける。まるで小さなタイムカプセルである。
2023年の夢!そしてコーヒーメーカーは使い勝手が素直にかたちに結晶した。
二つに共通するものは使う人と「価値観」を共有するための想像力、<ワインの好きな人は若いころのライフスタイルとは>、耳から眼、舌そして匂い。オーディオへセンシティブにインスパイア―していく。このデバイススタイルの製品は“いろいろな場所で売る”ことを実践したブランドで家電量販店にその売場が設けられた。

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デザイン・ニューディール政策
薄型のLED交通信号機は景気に左右されることなく売れ続けている。
12年前に信号電材より依頼されたもので、高さは70センチで信号面は30センチ角で意外と大きいその背面は丸くデザインされている。
これもオーディオデザインに由来し立ての溝は雨水が残らないように水切りの機能を備えている。時を経ても古く見えないデザインである。長く公共空間で使われるデザインである。
六本木ヒルズのセキュリティゲートは1998年にデザインされた。使う人への思いはセキュリティではなくウエルカムゲートである。2008年にデザインされた新しいゲートは幅と長さは同じであるがより抜けの良いデザインとなっている。

「やさしさは新しい形を生む」
人が接するところはやさしくないといけない。ICOCAのチャージ機は見切れることそして「忘れ物」を防ぐため上部が後方に傾斜している。操作面下のくぼみは車いすでの使用を考えたバリアフリーデザインであり、決して押しつけがましくなくデザインされている。

ハイアールの洗濯機はイオン伊丹店で初めて売られた、乾燥機付き25000円である。上面がフラットなので洗濯カゴの置き場になる。冷蔵庫のハンドルは、従来の縦では開閉にしか役に立たないが、横にするとタオルなどがかけられる。この商品には無粋なPOPや本体へのロゴ表示もつけていない。家電量販店の売場でのリテラシーが向上していった。

「23時間をデザインする」
IHのクッキングプレートは使っていない時に、いかに邪魔にならないかを考えたデザインである。
ソファーセットは立ち上がりやすく掃除のしやすいソファーである。スマートな所作で立ち上がれるがすわり心地は落ちる、くつろぎよりも打ち合わせ用のソファーである。インテリアに置かれた姿もスマートである。

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「360日をデザインする」
セラミックジャパンの土鍋は収納場所をとらずに一年中使える土鍋。
従来の土鍋は左右ハンドルが出っ張るが、この製品は窪ませた、底もフラットでIHに対応し熱伝導の効率がいいかたちである。今通販でよく売れている。

「最先端は人に近づく。」
ロームの医療機器は医療の現場を明るくやさしくする。薬局での試薬のセットのしやすさとかたちのやさしさを考えたデザインである。ふっくらとしてフワーとインテリジェンスを感じる。薬剤のパッケージもデザイン、「なにをするものなのか」を明確にすることによって間違いを無くす。

「しつけ」のあるデザイン
例えば落書きされないデザインで品格と崇高感が伝わること。
プロダクトに優しさと凛とした気配を持たせること、そのために手加減しないでおもいっきり振り切ってデザインすること。そこに押し付けがましくないんだけど、しつけのあるデザインがたち現れると思う。手加減しないでおもいきり振り切った時にボールはまっすぐ飛ぶ。(タイガー・ウッズ)
シンプルなフォークとナイフとスプーンは柄の部分が太くて重い食べ物が軽く感じる。
ボールペン、書くことの大切さ重さを知らせる。朱肉は契約の重要性を「重さ」で伝える。

「条件」がデザインをつくる
製品をつくるということはなんでも条件だらけである。
条件を感じさせないデザイン、そして敢えて売れないモノを作りなさい、自分が売れると思ったことをやりきることが大事で、条件に振り回されずに自分の座標をずらさずに自分が使いたいモノを作ろう。「プリマリオ」のテープカッター(4万円)、スマホホルダーは新潟県燕三条市のアルミ、ステンレス加工メーカーで製造。製造技術における作り手の価値観をユーザーの価値観へと共有させる。このブランドは卓上のF1カーを作るような気持ちが込められている。
ルーペは円筒形の本体底部を三脚にすることで光が入り、ピンセットなどを使った細かな作業が可能となった。

 

最後に結びの言葉を幾つか

さじを投げない。

日常は「些事」だらけです。事務所のゴミを出したり、玄関先をはいたり、領収書をフォルダーに入れたり、お茶を入れたりとデザインとはまったく関係の無い仕事も日常にはたくさんあります。
しかしこれらの事がちゃんと片付いていないと頭の中に「澱(おり)」のようなものが蓄積されてそれが肝心のデザインのアイディアを考えるときの支障になります。
逆に日常の「些事」がスムーズに出来ると清々しい気持ちになって机に向かえたりもします。デザインの基本の基本は、絵でもセンスでも無くてそういう面倒なささいな事を前向きに捉えて処理する事かと思います。

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大量に使われる製品は、とぎすまされたふつうでなければならない。 

デザインすることは職業ではなく、一つの姿勢である。(ラズロ・モホリーナギ)

 人はみな、デザイナーである。我々が日々なしていることはほとんどデザインだ。なぜならデザインは

すべての人間の活動の基本だから。「生きのびるためのデザイン」(ビクター・パパネック)

「売れないものを作りなさい。」(平櫛田中・岡倉天心)

使い手、買い手は揺れている。それに合わせて(合わせたつもり)自分が動くと、いつまでも揺れは止まらない。何がポイントなのかを明確にするにはまず「自分が止まって」相手を見る必要があると思います。かっこいいのは使い手、買い手の目線を動かす事です。止まらないで、常に前を見据えて「先の製品」を作り続けること。

 

以上デザインとマーケティングの未来に向けていい言葉をいただきました。
未来は研ぎ澄まされて上質な過去の積み重ねと、不動の座標軸に据えられた現在から見えてくるものである。
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※秋田道夫氏によるかわいいイラストです。

理事長の橋詰です。12月定例会(2016/12/08)のレポートです。

今年も12月師走です。
本年最後の講師はネスレ日本株式会社 Eコマース本部 ダイレクト&デジタル推進事業部デジタル推進マーケティングユニット ユニットマネージャー 山野 和登氏です。

まず初めに、未来を予測し、未来がもたらす機会を捉えるために、自らを適応させ続けることで、成功を築いてきたネスレとは!

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ネスレは今年2016年に創業150年を迎え、その歴史のなかで赤字は一度のみ。
右肩上がりの成長を果たしてきてその株式時価総額は世界13位、世界189カ国・地域でビジネスを展開する欧州最大の企業である。
本部はスイスのヴェヴェーで年商は10兆円、社員数は335000人で工場は全世界85か国に436箇所を有する、まさに“食の帝国”である。
そのネスレ会長のピーター・ブラベック氏は、1997年からCEO、2008年からは会長を務めるネスレの皇帝である。世界経済フォーラム(ダボス会議)でも中心的役割を担いドイツのアンゲラ・メルケル首相や中国の温家宝元首相とも議論を交わす。俳優顔負けの整った顔立ちで世界の大御所たちをその魅力に引き込んでいく。

ブラベックは母国オーストリアで「成功」をテーマに講演を行っている。その中で彼はこう語っている。

「辞書を引くと、“成功”には二つの意味が書かれています。一つは権力、名声、富を得ること。もう一つは成果。私は後者の意味が近いと感じます。もし私が目指すものが富であれば、私はネスレに商品を納める個人事業主になっていた。ネスレは原材料費をけちったりしないので。名声が欲しかったら、俳優か音楽家になっていただろうし、権力が欲しかったら、政治の道に進むべきでした」

彼にとって成功とは、努力の結果生まれる「成果」だ。
事実、彼は成果のために名声を犠牲にした。
水資源問題の解決のため、水不足に陥る危険性を叫び、批判の矢面に立っている。「水は無料同然と思われているが、我々は考え方を改める必要がある。プールや洗車に使用する水は人の権利ではない。だから利用価格を上げるべきだ。」彼の発言は、ミネラルウォーターの事業を持つネスレへの利益誘導だと一部の政治家や非営利組織は猛反発した。だがこの物議を醸す発言は、G20などの国際会議で水枯渇問題の議論を始めるきっかけとなった。彼らしいエピソードである。前国連事務総長のコフィ・アナン氏はブラベック氏を評して「彼は、ネスレのトップということだけでなく、未来の企業の在り方を示してきた、国際企業のリーダーだ!」と評する。

ブラベックはネスレの経営においても成功を収めている。彼がCEOを務めた97年以降、ネスレの時価総額は実に4倍以上に拡大している。ネスレは社会との関わりの中で「共通価値の創造」(Creating Shared Value=CSV)を掲げている。優れた株主価値をもたらすと同時に、人々の栄養・健康・ウエルネスの向上支援する企業を築くため、ネスレが事業全体で執っているアプローチである。栄養に加えて水にも重点を置いている。世界の多くの地域で水不足が極めて深刻な問題となっており、水はまさに食糧安全保障の要であるからだ。さらに事業の長期的成功に関わる農村開発にも力を入れている。事業展開するそれぞれの国が抱える問題をコンプライアンスを順守しながら考えて、消費者と共に新しい価値を作り出していき透明性のある報告のもとにサステナブルなビジネスにつなげていくのである。
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ネスレ日本について!

日本ではコーヒーの「ネスカフェ」とチョコレート菓子の「キットカット」を知っていても、その製造元であるネスレに対する印象と認識は薄いかもしれない。
英語読みの「ネッスル」(94年にネスレに変更)親しみを覚える世代も多いだろう、事実私もそうである。ネスレは、コーヒーや菓子だけではなく、ミネラルウォーターや冷凍食品、ペットフードなど約2000のブランドを持ち、世界189か国でビジネスを展開する、“食の帝国”である。アップル、グーグル、フェィスブック・・・。
この20年シリコンバレーで誕生したIT企業が我々の生活を一変させ、その企業価値を高めていった。現在の時価総額は20年前のそれと比較すると、上位が軒並みIT企業に入れ替わっている。この間日本企業は凋落の一途をたどり、上位から日本企業の名が消えていく中、食品産業というオールドエコノミーを主戦場としながら、ネスレは順位を38位から13位まで押し上げた。今年2016年6月、黄金期を築いたブラベックが会長を退任すると発表。巨大企業の方向性を変える「成果」に手応えを得ていた。2001年に食品企業から「栄養・健康・ウエルネス」企業への転身を宣言した後の成果である。

ネスレ日本は「100年企業」である。1913年創業で最初はインスタントコーヒーから始まった、戦後ブラジルではコーヒー豆が余りその問題解決として日本でインスタントコーヒーとして販売したのだ。

離職率が非常に低く、社外へ転身して全容を語るような人物がほとんどいなかった。ネスレ日本は10年前からほとんど成長がとまっていた。先進国の中で最も早く縮小する経済の現実に直面していた日本。人口減少・高齢化・デフレの中で日本ネスレは新しいビジネスを開発し今後100年間の日本が直面する問題を解決していく使命がある。そのイノベーションを担うためのダイレクト&デジタル推進事業部のミッションはEC事業(ネスレ通販)の拡大、新規事業の立ち上げ、IoTやAIの活用、他企業とのコラボレーションなど社会に貢献できる新サービス、良いサービスを推進していくことである。

そのようなネスレ日本がここ数年目覚ましい成長を見せた。高岡浩三ネスレ日本株式会社代表取締役兼CEO<「キットカット受験生応援キャンペーン」を成功させるなど数々の成功を樹立。>率いる日本ネスレが展開する「ネスカフェアンバサダー」である。職場で安価にコーヒーを楽しめるモデルが大ヒットして、日本発のイノベーションとして脚光を浴びたのである。
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ネスカフェアンバサダーはネスカフェ ゴールドブレンド バリスタの展開から始まった。背景には家庭内コーヒー市場の縮小と1966年以降のシアトル系カフェの進出があり、単なるコーヒーメーカーではなく、日本のコーヒー市場とトレンドをリードし最も愛されるコーヒーブランドとして消費者に提供することにある。驚くほど簡単に、ご家庭でカフェのコーヒーが楽しめる驚きを。2009年4月に顧客限定販売、2010年3月に7800円でスーパー中心に販売、2011年3月家電量販店へ参入経済性とチャネル戦略を慎重に考え合わせながら、2015年8月1日に300万台を突破した。インスタントコーヒーのユーザーは全国に3000万世帯以上といわれる、もっとより多くの人に拡大できないか。転機となったのは2011年3月11日の東日本大震災である。仙台の仮設住宅にバリスタを設置した。そこでコーヒーをサーブしていると世代を問わず多くの人が集まってきて、ある種のコミュニティを形成していった。コーヒーには多くの人を活性化し幸せにする力がある!と確信したのである。

日本のコーヒー市場は年間約500億杯といわれる。日本には600万のオフィスがあり「職場」でのコーヒー需要とコミュニケーションにフォーカスしてコーヒーマシンを職場に無料で貸与を開始し、3年で(2016年3月)24万台を突破した。日本中のコミュニティにポテンシャルがある。お客様の喜ぶ顔が見たい、お客様と一緒に進めるという思いの中であらゆるタッチポイントからお客様の声を集めて次の商品とサービスに活かしていった。病院に大学やその教室、シニアコミュニティ、被災地、さらにこんなところも、消防署、神社、船舶、今まで取れなかった場所へ重要は拡大していった。コーヒー消費量の予測や社内説得ノウハウの提供、コーヒー以外のメニューなども提供していった。展開に当たって注力していることは、<Recruit> メディアやタイアップだけではなく出張デモサービスを重視し実際に気軽に試せて大人気となっている。<Engagement> ネスカフェアンバサダーサンクスパーティ、ベトナムコーヒー農園工場見学、料理教室、ネスカフェアンバサダーパークなど盛りだくさんである。夏場の需要低迷期にはアイスコーヒーサーバーも提供する。ビジネスが拡大している理由としてはアンバサダー→誰かの役に立ちたい→自己実現に繋がる日本人ならではの深層心理に働きかけているからでは。ネスレスイスでも一番のイノベーションとして表彰されているが日本以外の国では展開することが困難なようである。マーケットが成長過程の新興国では難しく、マーケットが成熟した日本やヨーロッパなど先進国で、こうした先進的なマーケティングが必要になってくるだろう。

 

まとめとして、今マーケティングはグローバル化が進む中で新たな段階に移ろうとしている。2014年にフィリップ・コトラー氏が提唱した「マーケティング4.0」という考え方はその中心概念に、顧客にとっての「自己実現」提唱する。<顧客の問題解決によって生まれた価値が、顧客の自己実現に繋がるようなマーケティングこそがこれからのマーケティングの主流となる。>と説く。コトラー氏がこのマーケティング4.0を考案する時にベースとした事例の一つが、ネスレ日本が2012年から展開している「ネスカフェアンバサダー」である。1.手作り感とチームワークに働きかけながら小さなテストとその検証を丁寧に繰り返し成果を大きくしていく。2.人のブランドであること。製品ではなく人によるサービスを主体に人のブランド「ネスカフェアンバサダー」を創り上げる。3・共通できるしくみとして、サービスは進化させ続け本当に望まれるものを実現していく。以上愛されるブランドとは新たなビジネスモデルとしてFace to Faceのつながりの中で「共有価値」とすることが重要である。

次への取り組みはとしては抹茶の消費拡大を目指して、ネスカフェドルチェグスト宇治抹茶は茶筅でたてたお茶の味をお手軽にコーヒーマシーンにて家庭で楽しめる。現実は抹茶の飲料率は1%に過ぎない、テスト販売は2015年北海道から2016年より全国へ展開する。ポリフェノールを多く含む抹茶は健康寿命に意識が高まる日本市場に「おいてポテンシャルは高い。京都府と日本ネスレが協定を結び進めている。もう一つの取り組みはスマホと繋がるバリスタである。IoTコラボとしてSONYと取り組んでいる。離れて暮らす大切な人をより自然に「見守れる」サービスである。一人暮らしの孤独の解消・安否確認などに活用される。
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結びとして

「コミュニティ」ではなく「コモナリティ=共有性」、「コミュニティ」というと、人が集まる場のことを想像するが、人の活動が根拠になって建築が作られるわけなので現在建築の課題は、人間も含む資源とどのように向き合うかにあると考える。資源に対するアクセシビリティの確保、それに対するインタラクションの最大化、それによって生まれる他者への責任。インタラクションを起こすことは、環境を変え、ときにダメージを与えるかもしれない。でも植物や生物の様に再生産される資源もあるし、人のスキルの様に増える資源もある。資源の共有およびそれと関わることを通して生まれるふるまいの共有を通して「コモナリティ=共有」が生まれ、コミュニティを組織化しその靭帯を強めることも可能です。今やるべきことは建築をつくることで地域の資源へのアクセスを良くしてそれをよりよく利用するスキルを高めることであると考える。<東京工業大学 大学院教授 塚本由晴>

この建築(百年以上の耐久性を持つ設計に限るが)をネスレの企業活動に置き換えれば腑に落ちる!

今年も暮れようとしていますがMCEI大阪はマーケティングの未来について議論を続けていきたいと考えています、皆様来年もよろしくお願いします。

理事長の橋詰です。11月定例会(2016/11/10)のレポートです。

今月は日経BPヒット総合研究所上席研究員 品田 英雄氏に3年連続登壇いただきました。
テーマは「2016年日経トレンディ ヒット商品予測」ですが、折しもアメリカ大統領選挙の結果が出たタイミングなので、まずはエピソードから始めたい。

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木村太郎氏はなぜトランプ大統領を予測できたのか。
「直感したのは昨年12月。当時の報道を見て、彼の暴言の数々は、米国人が言いたくても声に出せないことだと感じたからです。
移民や経済格差の問題にしても多くの米国人が心の中で思っていた。
それを率直に表現したからこそ有権者に響いたんですよ。
マスコミが想定するトランプ支持者は低所得の白人で人種差別主義者で女性蔑視の人たち。トランプ支持を隠さないほうがおかしい。」だから調査会社の質問にも多くの人が態度を明らかにしませんでした。<隠れトランプ支持>の数は想像以上だと思いましたね。」

予測とは何かと考えさせられるエピソードである。
話したことがSNSにのこりすぐに拡散する、情報は検索すればすぐに出てくる時代にトレンドを予測するためにあなたならどうする。

品田氏は商品開発のポイントとして@情報収集力A企画力B実現力をあげる。
感性に基づく読み方がそれがアウトプットに繋がるのではと説く。
ヒット商品のキーワードとして@オリジナル脚本AリアリティBリピーターを上げる。
例えば原作をドラマ・映画化することによりその原作との差異が虚構であるのにより現実感を帯びてリピーターを呼ぶ。これがヒットの構造である。
2016年ヒット商品を構成するモノはモノそのものから離れれば離れるほどそこに立ち現れるリアリティの強度が増幅するように感じる。
ランキングの半分以上がその様なモノが占めていて、漠然とした不安定感と不確実性を覚えてしまう。
商品がその機能、仕様(スペック)、用途、デザインで直球勝負できなくて、原型としてのオリジナリティが一度脚本としてひねりを加えられ反転した以外な解釈と価値を生み出していく。それは商品であっても、しくみであっても、空間や施設であってもそうである。

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現実は、常に、反現実を参照する。
現実は、意味づけられたコトやモノの秩序として立ち現れている。意味の秩序としての現実は、その中心に現実ならざるもの、つまり反現実をもっているということである。
反現実とは何か?見田宗介(社会学者)によれば「現実」という語は、三つの反対語を持つ。
「(現実)理想」「(現実)夢」「(現実)虚構」である。戦後という日本固有の時代という意識(ドイツ、イタリアではもうその時代意識は社会的に認められないが。)を、この反現実というモードを規準にして眺めたとき、「理想の時代1945年〜60年」「夢の時代1960年〜75年」「虚構の時代1970年〜90年」に区分する。
その5年後1995年阪神淡路大震災の年を転換点として、そしてその境界から、「現実から逃避」するのではなくむしろ「現実へと逃避」する特異な時代の様相を我々は予測していかなくてはならない。
未来を予測することは自分自身にも、他者の、そして次世代にとってもきわめて重要な意味を持つ。しかし、未来には様々な力が影響するので、人々は未来予測に興味が持てなくなり、刹那的にくらしている。

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例えば市場経済民主主義は、瞬間に価値を見出すように人々を仕向け、過去から生じない未来はないとしても、未来を現在の延長としかみなさない。多くの人々はコンピュータという予言する独裁者に身をゆだねる。
コンピュータは自分に有用で都合のよい分野でのみ予測する。まもなくわれわれはコンピュータの観察対象にすぎない存在となり、人工知能がそれ自体の利益のために、未来を知り、操り、決定するようになるだろう。そのような未来を信じたくない。
そうではなく、未来は誰もが知る事できる。
そして知る事が可能なのである。
出来事を結びつける因果関係に興味を持ち、原因を探究し、分刻みで毎日、未来の小さな歩みを理解し、不変の要素を見出し、新たなものを創造し、論理に従うこと。
将来は何一つ決まっていない。
世界はさらなる自由に向かっている。
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最後にジャック・アタリ氏の未来予測のメソードを紹介して、来年以降の備えとしてお役に立てていただきたい。
まず、予測範囲の選択から始める。次に、予測対象の未来分析を5つの段階に区分する。
第一段階の「懐古予測」は、予測対象の根源的なアイデンティティの描写だ。つまり予測対象に「おいておおむね変わらない要素を抽出する。
第二段階の「生命維持予測」は、予測対象の健康状態、生活様式、自己管理方法に関する見解のまとめだ。これには人口が含まれる。人口は未来のあらゆる分析にとって必要不可欠な変数だ。
第三段階の「環境予測」は、予測対象の運命に影響を及ぼすかもしれない関係者(人物、企業、国、環境)の未来分析だ。
第四段階の「愛着予測」は、「環境予測」で重要性を見出した関係者が予測対象に未来においてどのような態度を示すのかを明確にすることだ。
第五段階の「投影予測」は、予測対象の人生のなかで、分かっている、あるいは起きると思われる未来の出来事の分析だ。
その際、予測対象の人生の中で、分かっている、あるいは起きると思われる未来の出来事の分析だ。
その際、予測対象となる者に未来の計画があるのならそれも自己に投影させること。
私はどの段階においても、直感と省察そして傾向の持続と急変を織り交ぜ、掘り下げた質問事項をつくって取り組む。
こうして最も厳格な因果関係を探究し、過去の教訓を導き出す。トレンドが急変する分岐点を常に探す。そうした分岐点は無数にある。
このメソードはすぐに実行に移せる。現在が未来に追いつくとき、現実と予測を比較しながらこのメソードを上達させられる。

参考になればマーケティングの未来予測に使ってもらいたい。

理事長の橋詰です。10月定例会(2016/10/13)のレポートです。

池内伝説の始まり

ボクシングでは、試合続行を不可能と判断した自陣のセコンドが、リング内に白いタオルを投げいれることで試合放棄を表明する。
記録上ではTKOと表記され、ノックアウト負けとして扱われる。
本日は決して試合放棄しない不屈のボクサーにたとえたい池内計司に四国今治市からMCEI大阪のリングに登場いただきました。
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ORGANICしかやらない!なぜそのような路線となったのか、その沿革と歴史

日本のタオル業界の現状はその80%を中国やベトナムなどからの輸入で残りの20%が国内で生産される。そのうちの12%が今治で8%が泉州と東京の一社(ホットマン)となっている。
今治タオルは四国タオル工業組合100社のうち今治周辺でつくられているものを指す。
四国タオル工業組合はもともと500社程度存在したが輸入の拡大で100社ほどに減少したのである。

タオルの起源は170年前のイギリスである(1850年トルコ旅行をしていたイギリス人が手工芸品として作成されたタオルの原型を母国に持ち帰り工業化を進めた、調度産業革命が始まったころである)。
日本では明治元年(1869年)には輸入の実績があり、ショールなどの用途として高級品として扱われた。国内での生産は133年前の高槻市周辺での生産にさかのぼり、その後泉州に生産の中心が移って行った以後130年シロモノを中心に生産している。
四国今治で生産が始まったのは122年前である消費の中心から距離のハンディがあるのでイロモノを中心に生産してきた。綿織物の会社がタオルの生産へと変わっていったのである。

タオルの概念として江戸時代の日本は手拭(手拭の歴史は日本の織物の歴史でもある。)ヨーロッパではワッフルタオルが原型となる。
イギリスにおいて織物産業が麻からマンチェスターのウールその後インド綿を広大な土地を有するアメリカで奴隷を使って大規模に生産していく。
19世紀綿織物は世界中に広まっていくが、綿の栽培は広大な土地を使う極めて環境負荷の高い産業なのである。
池内タオルは大正から続き現在で三代目である。
1953年池内忠雄が池内タオル工業を創業しタオル生産を開始する。
1969年池内タオル株式会社を設立し1983年2月池内計司が社長に就任した。
1994年ジャガードのタオルハンカチを開発し販売を開始した。
1999年瀬戸内にしまなみ海道が開通した年の3月に業界初のISO14001を取得し、自社ブランド「IKT」を立ち上げた。
元々は問屋から注文を受けタオルハンカチのOEM生産を主力とするタオルメーカーだったが取引先の問屋が倒産し売掛金が焦げ付き経営が悪化し2003に民事再生法の適用を申請した。
その後はOEM路線から脱却し自社ブランドを核とした事業展開を行い、2007年には民事再生法の手続きを終了している。

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「IKT」は2002年にアメリカの織物品評会「ニューヨークホームテキスタイルショー2002年スプリング」で最優秀賞を受賞した。
当時首相であった小泉純一郎は工場を視察し2003年の施政方針演説(第156回国会における小泉内閣総理大臣施政方針演説)で、社名は出さなかったものの紹介し話題となった。

IKEUCHI ORGANICの考え方、その哲学と理念

自分たちの思いを直接お客様に伝えるために、生き残るために、作り手として作りたいものを作ろう!「IKT」は年間200アイテムの新製品を発表する。最大限の安全と最小限の環境負荷でテキスタイルを作る。
LIFE FABRIC:顧客一人一人の生活ために織り込まれたファブリックだけではなく、社会の組織をも織物(Fabric)と見立て、豊かな生活のファブリックを提案し、より自然にピュアになっていく未来を目指している。
オーガニックに精密さを、池内オーガニックが考える3つの安全は、常に「誠意をもって説明できること」を大切にしている。
この企業品質を原材料の調達から最終製品に至るまでの安全性と環境性のデータを全て公開することで実現している。

イケウチオーガニックが考える三つの安全性とは、

生物学的安全性
@3年以上化学農薬や肥料が使われていない土壌で有機栽培で育てられていること
A遺伝子組み換えでないこと
Bコットン生産農家が、安全な労働環境下にあり、正当な生活賃金が支給されるフェアトレードであること。

化学的安全としては2001年11月エコテクス規格100のクラス1を業界初認定。
イケウチは全製品クラス1である。(クラス1は部屋に入れても安全、クラス3は身に着けても安全、クラス2は密着しても安全、クラス1は36か月未満の乳幼児が口に含んでも安全)

さらにグリーン電力の導入としては、2002年に使用する電力の100%を15年契約で風力発電に切り替えた。
2003年9月「風で織るタオル」販売開始、2008年3月には第12回「新エネルギー大賞委員長特別賞」を受賞、2013年6月には再生可能エネルギー使用を示す環境ラベル「Wind Made」に日本企業として初めて認証された。
まさにトータルオーガニックテキスタイルカンパニーとして認められたのだ。

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IKEUCHI ORGANIC の未来とは

2013年に池内タオル株式会社が60周年をむかえた翌年、2014年3月に「IKEUCHE ORGANIC株式会社」に社名を変更した。
この年STRAITS2をオーガニックに変えて製品の100%をオーガニックにすることができた。
2072年には乳幼児が食べても安全な製品に切り替えていくことを目標にしている。
食べても安全なタオル作りへと、2015年12月にはISO22000を業界初認定される。
この基準は食品工場としての基準である。
消費者の安全基準のハードルは時代と共にどんどん変化し、そのハードルは上がっていく。
まさに顧客がイケウチオーガニックの製品を作っていくのだ。
今後は全工程のトレーサビリティも目指していく。

池内計司氏は33年前(1983年)にパナソニックをやめて「池内タオル株式会社」を継ぐために今治に帰った。
1992年4月にYグループ協同組合(今治市内のタオルメーカー7社が設立した協同組合)の染色工場「インターワークス」が操業開始し四国タオル工業組合の製品基準となった。
今治タオルはこの7年間ステップアップしていないと池内氏はいう。
ライセンス事業だけ、青山の一店舗だけではだめだという。

そのようななかイケウチオーガニックは未来に進む。
基準はきびしいほどお客様に感動を与える!

イケウチオーガニックの商品は直営店で販売される。
2002年10月東京白金台に直営タオルショップ「TPO」開店、2014年3月南青山オーガニックタオル専門店、9月京都にそして2015年6月福岡に専門店を開店していく、店舗では使ってもらってから買っていただく「イケウチエクスペリエンス」である。

1999年自社ブランド創設から2003年熱烈なイケウチファンの応援をうけながら民事再生法の適用をくぐり、2073年の創業120周年には食べられるタオルをつくるという目標に向かう。
IKEUCHE ORGANICを知ることは、オーガニックの最新状況を知ることとイコールでありたい。
シンプルに、無駄を削ぎ落として全うにテキスタイルをつくることで、その精密さをもって未来を切り開いていく。

オーガニックは当たり前の世界である、新しい次の時代へ向けてのオーガニックを目指して、リアリティのあるオーガニックスタイルを生み出すための3つの行動指針がある。
1.最大限の安全と最小限の環境負荷
2.すべての人を感じ、考えながらつくる
3.エコロジーを考えた精密さである。
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自然の豊かさと安心をファブリック商品にしていくためにそしてものづくりの根底にあるのは、人々のエネルギーである。
私たちという作り手である「人」。
仲間たちという「人」。
多くの生活者としての「人」。
そして全ての商品、サービスに人格を感じることを大切にする。

理事長の橋詰です。9月定例会(2016/09/08)のレポートです。

天才角田陽一郎とは

本日お迎えしたゲストは、マーケティング研究会にはちょっと珍しい、テレビ業界からのゲストです。
バラエティ番組の企画制作をしながら新しいメディアビジネスをプロデュースする角田陽一郎さんです。
「さんまのスーパーからくりテレビ」「金スマ」「EXILE魂」など誰もがこれ聞いたら絶対「知ってる!知ってる!」というのを作ってしまった人です。

角田さんのプロフィールということで1970年千葉県生まれ。
東京大学文学部西洋史学科卒業、1994年TBSテレビ入社以来21年間バラエティ制作部に所属。映画監督もします。
ご本人も鼻につくという「東大卒」「天才プロデューサー」の肩書を持つ!
番組制作の現場では出演者にプレッシャーを掛けながらどこまで演出でどこまでが本当なのかギリギリのところで人気番組を作り続けてきた。
そのようなTV局での日常の中、たまってしまったタクシーの領収書の処理に苦労しているとき、局のTVに堀江モンが660億でTV局を買収しようとしている報道を目にした。
東大でほぼ同期であるが、自分は660円の領収書の処理、堀江は660億円で買収劇。あまりに大きな違いに角田は衝撃を受けた。この出来事がその後の角田を変えていった。

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バラエティプロデュースとは

バラエティ的思考で観点を変えてみて体験してみることが今必要!組み合わせの新しさや置き換えてみること、例えば一神教と多神教の違いをヤザワとAKB48との違いに置き換えてみる。
何か始めようと考えたら必ずタイトルを付けてみるとか。角田氏は「レッテルで人を判断したら、全然面白くないですよ」と考える。
自分でその人と話してみたり、自分でその場所に行ってみたりして、体験したうえで好きなら好き、嫌いなら嫌い、つまんないならつまんない、面白いなら面白いを判断するのがバラエティ的生き方だと語る。著書「成功の神はネガティブな狩人に降臨する」のテーマでもある。
また、バラエティプロデューサーになった理由を、例えば教育って「良い教育を受けるのが教育」みたいな世の中の通念みたいなのがあると思うんですけど、教育者として不適格な教師とかも体験したほうがいいし、ビジネス指南本とかの「こうやるとあなたは豊かになれますよ」とか、「こういうテクニックがあるとあなたは素晴らしい人生を送れますよ」みたいなことが書いてあるけど、「いやいや、ダメなことも体験しろよ」というか、「そうだとダメなんだな」とか「あいつムカつくな」っていうのを体験した上で、自分がどう行動するのかっていうほうが面白くないかなって思うんです。
自分がバラエティプロデューサーって名乗ってるのは番組だけじゃなくてそういう生き方としてバラエティに様々なことをやるということで、なんでもインプットしちゃっていいんじゃないかと思うからなんです。と語る!


放送の新しいつくり方―ゼロ次利用とは

クライアントがあまりわかってくれなかったら、そこまでのものになっちゃうということがある。
採用者に採用してもらうために企画書を書くのではなく何をビジネスモデルとして先にやるか!採用不採用ではなく、実現するかしないか。
自分はバラエティ番組のプロデューサーだとずっと思っていたんですけど、最近はバラエティプロデューサーと名乗っています。
バラエティって色々という意味ですね。最初はテレビというフレームの中で企画を考えていて、いつもそこに落とし込もうと思っていました。
でも、そうじゃなくって、面白いものがあって、それが結果的にテレビで放送されているという風に、原因と結果を逆にしちゃってもいいんじゃないかなって思ったんですね。
放送前にクライアントと一緒にビジネスモデルから作ろうという形です。そ
こは気持ちの問題ではあるんですが、ゼロから一緒にビジネスモデルをつくりましょうよ!とできたものが1次の放送で拡散されて、それが結果的に広告にもなるし、PRにもなるんだと。

視聴率に関係なく、大人が本当に見たくなる番組「オトナの!」はゼロ次利用になる。
「オトナの!」はTBSテレビで放送されていた関東ローカルのトークバラエティ。
2012年1月11日から2015年6月30日まで放送されていた。放送時間は、毎週水曜深夜1時46分からで、MCはいとうせいこう、ユースケサンタマリアだった。
普通はテレビに出ない人も出る。その人が話したくないことは話してもらわない、話したいことを話してもらう。
映画やアルバムや著作などその話だけ深く話してもらう、いいスパイラルの四年半であった。
目先の場当たり的な売り上げよりも本質的なことを多視点で見て、そしてあぶり出す。これからは学歴やタテマエはいらなくなる。
情報革命が進み、モノゴトはエモーショナルに向かう、要するにPR・広告ありきで作るのではなく、まず面白いものをつくりましょうと言っている。
だからゼロ次利用が新しいメディアとか、広告の在り方として根付くと、「ゼロのところにお金がいく=つくりてにお金がいく」ということになる。
結局作り手にお金がいくようにならないと、どんどんピュアに面白いものが減っていくという危惧が根底にある。
「その予算はどうなるの?」という話になると途端に難しくなる。
ゼロ次利用的な考え方でいくと、「何をビジネスモデルとして先にやるか?」がありきなのでスポンサーもいて、流通のシステムもゼロ次として作ったうえで、1次利用として放送する、プロトタイプに近い考え方である。
テレビの使い方ってそう考えるとまだまだ未来が在るという話になる。

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未来につながる「バラエティ的思考」とは

情報革命が進むなか、大量生産大量消費社会から少量共鳴社会が訪れつつあるという。
調査・研究など調べることはスマホ、PCで検索できそれが正しいか正しくないかではなく自らの経験と知識で取捨選択していくことが大事である。
従来の「広告」はたぶん大きく変わる、「告広と」逆転するかもしれない。
広く告げる必要はなく取捨選択された本当に大事なことや本質告げて広げていくことになる。
今あるマーケティングも感情やエモーショナルな要素を見えなくしていて広告を裏付けるマーケティングデータは売りやすく、買わなきゃ損と思わせるようなあたかもサギのようなことになっている。
これからは資本主義に代わり時間主義となりお金を儲けるという概念は古くなる。
人間の生き方も一変し、次に来る少量共鳴社会は価値観が大きく変わっていく。
一つはお金より時間が人生の価値となる。資本主義から時本主義へ!自分の時間を何をするために使ったか?そしてその時間がその人にとってどんな経験となったのかが大事。
二つ目はひとりひとりの心にどのくらい響いたか、人それぞれの影響力!
三つ目は年代別、年収別マーケティング等が無力化する。
そこで未来志向の考え方「バラエティ的思考」が多視点で判断し行動を最適化する。
宣伝広告・IR・経営戦略・製造開発・採用社員教育など分業分断されたものをまとめてゼロ次で最適化できないか。
バラエティ戦略会議を定期的に開催しバラエティプロデュースで最適化する。
言わばアイデアの産地直送でクライアントに届けることができるオモシロイのクオリティを上げるためのプロとタイプである。
タレント、文化人を招いてイベント→放送TV→拡散WEB、スマホ→出版(イベントを再編集してアプリ化)→スクールで定着→のサイクルの中心にバラエティ戦略会議がある。


歴史で導くバラエティ的未来とは

「最速で身につく世界史」は人間関係分析である。
現在は明治維新や古代ローマがキリスト教社会に変わった時に匹敵するようなすごい転換期にいるのに、実感を持って理解している人は少数である。
明治維新1867年の前後も同じ人々その歴史の転換点を日常生活の中で通過していった。
それでも今、産業革命よりもすごい情報革命を私達は通過しようとしている。
1986年アルビン・トフラーは「第三の波」を出版した。
第一の波は農業革命で自然×労働を富に変えて国家と宗教を生み出した。
第二の波は産業革命で本質な第一の波と同じだが資源×動力で巨大な富を算出し株式会社、資本主義、イデオロギーを出現させた。
第三の波は情報革命でモノそのものの価値よりもそれに内在する情報に価値がある。物質よりも情報に価値がある時代を迎えている。
情報革命が進む中で企業が直接生み出すものは力を無くしていく。
ソフトバンクの孫氏によると2045年に私たちは特異点を迎える。AIが人のIQを超える、AI(人工知能)のIQは10000を超える。
この30年私達はどういう道程を歩むのか、わざわざつくる、いちいちやる、わざわざいく、しか人生の価値を見いだせないのか。
やりたくないことをしなくていい以上じぶんのやりたいことのみをせざるをえない。
これが情報革命の一つの側面である。角田氏は講演の最後に映像を放映した今までの宇宙観を変える新鮮な映像である。
1867年までは天動説<主観>でその次に地動説<客観>が世界をおおい、そして新しい太陽系のモデルは動きの本質に基づく<スパイラルライフ>廻っていようが廻されていようがどうでもよくてその様に社会とか人生を考えるとバラエティ的思考に行き着く。
“The Spiral System is part of life.”

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天才角田を生み出した背景とは<結びに変えて>

80年代に広告の中心がテレビに移り、「会社」によって仕掛けられたテレビ中心の大型キャンペーンが時代を席巻する90年代に角田氏はTV局に入局した。
彼が生まれた70年代は過渡期で、広告が商品の品質訴求から、イメージ訴求へと変わるときであった。
広告の訴求ポイントは「モノ」から「コト」に移行していった。
1980年のコピーブームはそのような時代背景の中で生まれていった。
「コト」を語ることはヒトを語ることだし、想いを語ることだし、生活や人生を語ることだから、従来の「モノ」を語る時より広告は深度をもつことができた。
もうひとつ付け加えます!
時間を圧縮した近代:ル・コルビジュエの近代建築の5原則やサヴォア邸、ミースのファンズワース邸は時間のディメンションをゼロだと考えた時に可能になる自由度を提示している思っていました。
近代的な思考やその現われとしてのデザインは、時間を排除するなかで可能な価値のあり方をしめしたものです。
それは近代建築のみならず、その背後にある近代技術、資本主義経済、高度情報化、それらが生み出す社会構造も含めた、20世紀を通した大きなトレンドだったのではないかと思っています。
記憶を主要な媒体にせざるを得ない時間という存在は、最終的には個人に帰着するものですから、一般化しにくいし扱いにくい。
効率が悪いから排除されてきた。
ハイデガーが近代的思考に切り込もうとしたのもこの点であったはずです。・・・・・・当然のことながら資本主義経済の原理として、モノが貨幣価値に代わるとき、すなわち売買されるときに金銭的な価値が最大限度高まるように欲望が誘導される。
内藤 廣 1950年神奈川生まれ 1976年早稲田大学大学院修士課程修了

以上今月私自身ややエキサイトしていて懇親会後の集合写真をわすれてしまいました!

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理事長の橋詰です。8月定例会【野外研修】(2016/08/04)のレポートです。

都市のはじまり 

明るい暑い日であった。
定例会打ち合わせのため6月末、初めて丘陵地の連なる「関西文化学術研究都市」を訪れた。その時に受けた地形と景観から受けた印象を咀嚼しきれずおよそ1か月ぶりの訪問である。

創造的な学術・研究の振興を行うための新産業・新文化などの発信の拠点となることを目的として国土交通省が主体となって開発を推進してきた。
枚方丘陵、生駒山、八幡丘陵、田辺丘陵、大野山、平城丘陵にまたがって建設されている広域都市は愛称「けいはんな学研都市」と呼ばれている。
その中で今回訪問する精華・西木津地区は都市景観100選に選定されている。
総面積はおよそ15000haそのうち文化学術研究地区はおよそ3600haである。建設の契機は京都大学名誉教授奥田東が中心となった関西学術都市調査懇談会によるものが大きかった。
奥田は提案の理由をローマクラブ研究報告「成長の限界−ローマクラブ・人類の危機レポート」を読んだ深い衝撃にあった。
奥田の懇談会に参加していた、国立民族学博物館館長の梅棹忠夫はその学術研究都市構想が理工学系の研究に偏ることを危惧し、文化開発の重要性を指摘し「新京都国民文化都市構想」を提案した。その議論の流れの中で「学術研究都市」に「文化」が加わり、「文化学術研究都市」と呼ばれるようになった。

学研都市は1994年に「都市びらき」が行われた。
バブル景気時代に建設が始まったにもかかわらず、バブル崩壊後も建設が中止にならず進められてきたが、2002年には住友金属工業が、2004年にはバイエル薬品とキヤノン学研都市から撤退した。
企業が基礎研究から研究開発に重点をうつしているなど、企業の研究に対する姿勢の変化もその原因の一つであった。
2013年頃からは景気回復と災害リスクの低さが評価されて再び企業進出が進んでいる。
研究施設ではないが三菱東京UFJ銀行や日本郵政が事務センターの設置を決めている。
最初は職住一体の街を計画していたが実際は大阪市や京都市のベッドタウンの傾向がつよくなっている都市は2015年4月現在総人口24万6807人、文化学術研究地区の人口は9万1223人である。

精華・西木津地区へ 

学研都市には、12の文化学術研究地区が設定されているが、2地区は未着手である。
2015年4月現在立地施設は124施設、就業者数は7774人(内外国人は222人)である。
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その中の精華・西木津地区に今回訪問する国立国会図書館関西館とサントリーワールドリサーチセンターが隣接して建っている。
国立国会図書館は、年々増加する蔵書のため新たに大規模な収蔵施設を確保する必要が生じたことといった課題に対応するため学研都市の中核施設として、文化創造の中枢、学術研究推進の情報拠点として建設された。
かつて雑木林に覆われていた原風景である丘陵地をイメージさせる屋根の緑化や中庭の雑木林は私が初めて学研都市を訪れたときに記憶の奥底にある襞をくすぐられたソレである。

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来館者は模様入りガラスのダブルスキン・カーテンウォールとルーブル美術館の床と同じ大理石の床で構成されたエントランスから地下一階の閲覧室へ誘導される。
閲覧室はサッカーグランドとほぼ同じ大きさを持つ大空間である。
中庭、トップライトを介して風や光の変化を感じさせる空間はあたかも外部空間のようなオープンスペースを創りだし創造的研究活動を促す空間を提供している。

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書庫は機能性、フレキシビリティを考慮し、単純な方形の書庫とし周辺環境への影響とその保全を考慮して地下に配置され理想的図書保存の環境を実現している。

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地下2階から地下4階まで2400uの書庫に役600万冊の収蔵が可能である。
また将来の書庫拡張にも対応した配置計画となっている。

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2002年7月に開館した関西館の設計者はヴェネツィア建築大学修復過程終了の大阪出身陶器二三雄である。
施設のご案内は文献提供課の依田紀久氏にお願いした。
テーマは「マーケッターへの図書館活用へのお誘い」まずは自分だけの図書館ポートフォリオを作る。
ネット時代だからこそネットには無い情報による差別化を、SNS時代だからこそ「フィルターバブルを打ち破る」今を理解するために過去を知る。などお話をいただき、立法府に属する珍しい図書館の利用カードを全員が作成しました。

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次に訪問した施設サントリーワールドリサーチセンターは地上4階建の地層のような印象的な外観を持つ。
「水」、「緑」、「土壌」を表す外観はサントリーの企業理念である「人と自然と響きあう」を表現している。
サントリーグループの3箇所に分散していた研究開発拠点を集約化した施設である。
「健康科学」、「微生物科学」、「植物学」、「水科学」、「環境緑化」といった領域で世界最先端の研究を行い、国内外に活動を広げるサントリーグループの研究開発を牽引しています。
内部設計は開放的でオープンなスペースを実現。
研究者同士の知の交流をうながすために各社、各部門の壁を取り払い分野の異なる研究者同士がコミュニケーションをとりながら研究できる「共同実験室」の設置。
全従業員の固定席を廃止し100%フリーアドレスのオフィスを実現している。
また最新のICT(インフォメーション アンド コミュニケーション テクノロジー)を活用することで場所と時間にとらわれない「働き方の革新」にも取り組んでいる。
さらに外部との「知の交流」を促すために前面道路と敷地の間に壁や柵を設けないオープンスペースとし、1階のエントランスから4階まで開放的な吹き抜けで繋いでいる。
1階には展示空間を設け、これまでの研究成果や研究者のプロフィール、研究内容を紹介し外部機関との交流を促し、2階にはコラボスペースを設置して、執務エリアのセキュリティを確保しながら、外部訪問者との交流を実現している。

施設見学の終わりにはサントリーグローバルイノベーション(株)渡邊礼治氏の水科学研究所の活動についてお話を頂きました。
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わたしたちのふるさとは森にありました。あらゆるいきものの命は、水によって支えられています。
「サントリー天然水の森」は森を守り、次の世代へと繋ぐ活動です。
2003年にスタートした活動は2015年現在、森の総面積約8000haで倍増計画の目標を達成し、新たな目標はサントリーの工場で汲み上げる水の2倍の地下水を2020年までに育むというものです。
森づくりを広めることで、より豊かな地下水を育むのはもちろんのこと、地域の文化や産業にも潤いをもたらしていきたいと考えている。

天の水が地の水となり、命の水は森と大地の力を借りて、長い歳月をかけて天然水へと育まれる。
大切なのは降った雨をしっかりと受け止めるスポンジ状のふかふかの土。
そしてその土を守る様々な木々が織りなす混交林。
そこに育まれる健やかな森は、多様な生物が形作るピラミッドができあがります。
この水や自然があり続ける限り終わりの無い「天然水の森」活動は未来に向けて続いていきます。
このようにサントリーグループは、創業以来グループの持続的な成長・発展のためには研究開発部門の強化が不可欠“という思いから新たな価値の創造として継続的に取り組んできた。
それは1919年創業者鳥井信治郎が社長直属の研究組織である(製品)試験所を設立し2代目社長佐治敬三が1946年(財)食品化学研究所を設立して以来続いている。
日々新たな探究、日々新たな創造。「やってみなはれ」のサントリーです。

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都市の未来は 

学研都市は3府県8市町村にまたがっており、12の文化学術研究地区や周辺地区をブドウの房のように分散配置(クラスター型)しているため、全体を統括することが難しくなっている。
各地区をつなぐ道路網は未完成で全体をつなぐ公共交通機関は無い。
立地する研究機関は理工系のものが多く、文科系機関はまだ少ない。
梅棹忠夫の「新京都国民文化都市構想」での提案を受けた「国立総合芸術センター」は現在のところ実現の目途は立っていない。
今後に期待していきたいところである。

結びとして 

消費文明都市から成熟文化都市へのターニングポイントなのか・・・

古代ローマのヴィトルヴィウスは、建築における最も重要な価値を<Utilits><Firmitas><Venustas>と定義した。私が学生の頃、それは「用・強・美」と訳されて教えられていました。
近年この最後の<Venustas>を「美」とすることにヨーロッパのある学者は異議を唱え、ヴィトルヴィウスが本来意味したのは、「美」ではなく「歓び」ではないかと主張したそうです。
この歓びは、建築家と人々を結びつける一つの接点となる概念だと思います。
美の基準は時代や地域の文化によって、あるいは個人の趣味においてすら移り変わるけれども、歓びは、より根源的な指標となりますね。
私は<Venustas>には歓びと美の両方がふくまれていると思います。
歓びが昇華されると美になるし、美はときに人々に歓びを与える。
その中で大事なのは、どちらかというと建築の姿は、美の評価へとつながっていく。
一方の歓びは、空間が与える場合が多い。

ジークフリート・ギーディオンの空間・時間・建築に対する私のエッセンスは次の宣言に集約される。

空間と建築:1.空間には外部と内部の差は存在しない。
      2.空間は機能を包括し、かつ刺激する。
      3.空間が人間に歓びを与える。 

時間と建築:1.時とは記憶と経験の宝庫である。
      2.時は都市と建築の調停者である。
      3.時が建築の最終審判者である。

もう一度都市と建築を同じ眼差しを持って同一空間として見直そうということである。

 

家は小さな都市、都市は大きな家なのである。 2015年 槇 文彦

 

Marketing of  The Future  from  Keihanna!

理事長の橋詰です。7月定例会(2016/07/14)のレポートです。

Hello FM802 から始まった7月の定例研究会は久しぶりに谷口氏にお越し頂きました。前回の登場は2007年なのでほぼ9年振りです。谷口氏は昭和36年生まれで、1998年FM802に入局し今年で26年目です。

 

Radio Visual

「ラジオ局なのにアートディレクション」は、見えない電波を扱うのに見えるアートのことをなぜ扱うのか。過去にFM802は自動車に貼るステッカーキャンペーンを手掛けている。アメリカのウエストコーストの様なRadio Stationを目指した。

アメリカは当時一つのエリアに100局以上凌ぎをけずるRadio激戦区であった。大阪はもともと何かが当たるというとすぐに反応するエリア、ステッカーが当たると必ず車に貼る、当時5台に1台はFM802のステッカーを貼ってそのステッカーを貼った車が広範囲に出かけて行った、いわば勝手に全国区の営業を展開したことになる。

そのステッカーのデザインを若いクリエイターに任せてみるといい作品を創る人が多いことに気付く、長友敬介さん後押しもあり若いクリエイター志望の人達にポスターのデザインも任せていくキャンペーンへと開かれていった。

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Musick Art: 

もともとラジオ局が扱う音楽とアートとは親和性が高い。そのような流れの中でdigmeoutという若いアーティストを見つけ出す本を出版していく。

1〜6号各々5000部を完売し、ポートランド、香港、そして世界へと広げ流通させていく。

これをきっかけに様々なジャンルからオファーが来るようになる。ジャケット、DVD、Tシャツ、スニーカー、企業とのコラボレーションは京阪電車京橋駅外壁ファサードのイラスト、銀座SONYビルの高さ40メートルアート、ナイキのスニーカー、そして公共的環境として大阪環状線車両にTrain×Art、Osaka Power Roop、そして上海万博パビリオンの外壁にもアート。谷口氏は大量のプレゼンテーションで多くの成果を実現していった。

 

RESONA ART :

りそな銀行とFM802はそのコラボでコンサバな銀行業界にイノベーションをもたらした。キャッシュカードにアートを貼り付けた。

3種類各々5000枚が2週間で完売、累計 794495の新規口座はそのほとんどが高校生と20歳前後の女子であった。海外の銀行格付け調査でも好評価を獲得した。

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CAFE ART

10年前からdigmeout cafeを大阪ミナミで運営し様々なイベントを展開。

 

DMO ARTS

2011年から大阪伊勢丹百貨店でアートギャラリーを運営。コムデギャルソンの隣でファッションショップの谷間で5年間継続している。

eimi,神田ゆみこ、大御所 HIROSHI NAGAIは8月2日から、DMOは運営主体者が自分の身の丈で買えるアートをこれまでARTを買ったことの無い人たちに@9000円で販売し、My First Art Clubは自分の買った絵を飾っているところもホームページにアップし公開できる。台北でもMy First Artは2780元で半年間のキャンペーンを行い、実績を上げ、さらにシンガポールでも反響を呼ぶ。

 

ASIA ART

ASIAで何か仕掛けていきたい思いが・・・Vison Track Artists<堀江>との出会いやバンコックでのアートブック交換、ASIAN CREATIVE AWARDSに3000の応募者が、アジアは面白い、日本のクリエイターとアジアの交流会を2年前から立ち上げる。東京ではなく大阪でやるアジアのアートフェアの意味を求めていく。

 

UNKNOWN/ASIA 

digmeoutとアジア各国でクリエィテイブ業に携わる団体「ASIAN CREATIVE NETWORK(ACN)」が共同で企画する。「大阪からアジアへ、アジアから大阪へ」がテーマで「新感覚のアートフェア」を目指している。

2015年10月は6488人の来場者、中之島公会堂で開催され大きな反響を呼んだ。グランプリは台湾の新鋭若手写真家 Fang Yen Wen 氏(21歳)で台湾の古くからある店舗空間の写真であった。時と空間を超越した不思議な表現であった。現在アートシーンにおけるアジアのポジションを示唆させるレベルの作品である。

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ART SCENE NOW

現代アートシーンは1990年代以降停滞している。20世紀初頭ヨーロッパは急速に近代文明化に染め上げられていくなか、美術表現は様々な還元的情熱を展開させていった。還元的な情熱とは反省的な情熱である。「自分はいったい何をしているのか」と問い直す、振り返る意識である。表現行為の最も根深いもとへ戻ろうとするエネルギーが彼らの内にあふれ、フォーヴィズム、キュービズム、シュール・レアリズム、ダダイズムなどが展開した。

マルセル・デュシャンのような存在が、いわばその時代奇跡であった。ピカソ、デュシャン、モンドリアン・・・彼らは表現行為の動乱期を作った。表現方法や内容が激変した時代であり、それらは観念世界へと表現をひろげ、他方何が描かれているか解らない抽象表現の誕生をもたらした。しかしその爆発は同時にもうそれ以上先には人間的世界が広がっていない表現行為の限界を示すものであった。それは第二次世界大戦が示した核戦争が象徴するように、文明の急速な加速が地球=世界の限界を示していることと対応する。

 

このまま20世紀アートシーンの延長に呑み込まれるのかそうではなくASIAに還元させて未来を切り開くのか、どうやら我々は今 TURNING PINTに立っている。より根本的な形而上学の変革と人間の生きるスタイル全体の!ターニングポイントの中心は<人間の身体としての存在>であろう。

 

芸術表現は文明の一形態として、それを各種イズムとの対立と並立的存在によって示すべきである。

「私のしたことは一にも還元、二にも還元だった」 マルセル・デュシャン

 

Marketeing of The Future from Osaka 

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理事長の橋詰です。6月定例会(2016/06/02)のレポートです。

「今、東京に養われている日本の農村。30年後は東京を養っている。」
今回のテーマであるがこれは都市論である!

ポテトチップス事業で契約栽培を推進し市場価格の30%オフを実現したイノベーター、カルビー元社長、NPO法人「日本で最も美しい村」連合副会長の松尾雅彦氏はカルビー創業者の松尾孝氏(1912年〜2003年)の三男として広島に生まれた。

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1945年8月広島に投下された原子爆弾を爆心地から1.5キロ離れた楠木町で被爆したが奇跡的に家族全員助かった。被爆者である松尾氏の原点はグラウンド0となった都市広島かもしれない。創業者の話に戻ると戦中、戦後の食糧難の中「健康にいい栄養のあるお菓子を作ることを志したい。」これが今日のカルビーの社名やかっぱえびせん、ポテトチップス誕生へとつながっていく。

息子たちが経営のバトンタッチを受け始めたのは1976年頃でポテトチップスが売れ始めたころである。1987年会長に就任した孝氏は晩年まで製品開発に取り組んだ。2代目聡氏、三代目雅彦氏はそのような創業者の遺伝子を受け継いでいる。

日本の食と農業の現実をデータで読み込み観察する事が大事であると松尾氏は説く。
日本の農業が衰退する原因は「少子高齢化」ではなく「向都離村」であり「自給率降下」である、主要因は農業基本法と1960年代の加工貿易立国推進による食糧の輸入依存、そして70年代の消費者のライフスタイルの変化により加工食品が倍増、家庭での調理が半減したこと。
そして1985年のプラザ合意により激しい円高の進行が追い打ちをかけた。穀物と飼料の2つの作物自給率を見てみると1965年73%であったが2007年には39%に減少している。

食糧自給力に大切なのは、水田より畑作地!今日本人がカロリーを摂取しているのは米よりも畑作地で栽培する作物のほうが多い。
畑作地は飼料を生み畜肉になる。稲作と畑作は真反対の栽培システムで「瑞穂の国伝説」による「田畑輪換」が畑作物の不興を招いている。
さらに農業・農村問題の真の原因は畜肉生産であった。

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田中角栄氏が日本列島改造論で示していたアメリカなどに依存していた飼料は2008年相場高騰で初めて農水省は「耕畜連携」を政策にした。
欧米では休耕地の草地化で飼料コストは0が多い。日本の畜産は輸入飼料に依存しすぎている、それが日本社会の崩壊の源の一つであり「食糧安保の実像」である。

ここから松尾氏のスマート・テロワールによる30年計画が提示される。

@国土において過剰になっている水田100万ha+放棄地50万ha以上を畑地と草地へ転換する。
A農村部の食文化の「美食革命」を日本人は欧風文化を広く取り入れて、食のコスモポリタンとなり最長寿国を実現している。自給圏内にある5つの食資源を活用:水産、水田、畑地、草地、森林(ジビエ)稲作だけでは生まれない耕畜連携の畑作文化圏の成長が美食革命を推進する。美食革命は女性がリードする、スローフードの創始者はイタリアもアメリカも女性である。それを地元愛が支援して多様な食循環型食ビジネスモデルを作っていく。
B自給圏のゾーニング、未来像の描出+農村計画書+「実証展示園」開設
土壌微生物を活かした「反収増ライン」向上の実証(飼料原価0)に10年、真善美に向かう10年、都市席巻に10年。
限界集落、市町村消滅が叫ばれる農村が覚醒すれば、都市が変わる。窮地の農村がスマート・テロワールで覚醒していく。四つの交換システム<市場経済、再分配、互酬、家政>で考えるならば現状は市場経済+再分配で都市の経済は「重商主義」である。カルビーの成功は契約栽培で「互酬」を実現した。農村経済を成功に導くのは「重農主義」に限る、先進欧州では普通のことである。農村部は自給圏(家政を構築し「互酬」経済で利他主義に立つこと、穀物の契約栽培によって長年続く「反収増ライン」の実証と地元愛が物語る。スマートとは地元愛で都市部の消費者と農村の生産者(サプライヤーの関係である。「利他」の循環によりインプロビゼーションを興し、美食革命に貢献していく。耕畜連携+農耕連携+美食革命松尾氏がいうスマート・テロワールである。

さらに松尾氏は語った。
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世紀これからの社会をどう変えるのか?(マーケティングの原点にたった仮説の設定)日本の将来像を描き国の存続を考えるために。

・グローバリゼーション(重商主義)ではなくサステーナビリティ(重農主義)
   環境の破壊者は誰か?

・効率追求は途上国の戦略先進国は真善美を求めて地域主義に向かう。
   先進国の重商主義が争いの元。地域の資源とお金を強奪、奪ったお金はどこ へ行ったのか。

・マーケティングは何をしたのか?食品大企業は農村経済を破壊し、国民の富を海外へ流出させた。
   さらに農村の食品工場の職場を破壊し地域内流通を壊した。

食糧輸入量増加が農村の衰退を招く、輸入を地域の生産に「置換」できれば「発展する地域」への道が開ける。ジェイン・ジェイコブズの仮説につながっていく。

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1961年刊行ちょうど日本が農業基本法のもとに加工貿易立国を打ち出し食糧の輸入依存を増していった時代である。ジェイコブスは同書でハワードやコルビュジエの流れを組む近代の正統派の都市計画および都市再開発の基本原理と理念を批判した。

しかし50年以上たった現在も都市計画はこの批判を乗り越えることができていない。

ジェイコブスは大都市における人々の社会的な行為や経済活動を詳細に観察して、都市が安全で暮らしやすく、かつ経済的な活力を生じるためには、複雑に入り組んだ極め細やかな多様性が必要であり、そうした都市の多様性が生まれる4つの条件を提示した。

@異なるいくつかの目的で、異なる時間帯に、様々な人が利用すること。(例えば昼はショッピング、夜は観劇や飲食、夜中はそこに居住)

A短いブロックで区切られ、横道がたくさんあって、目的地にいろいろな行き方ができ、通りに多様性があること。

B異なる古さ、タイプ、サイズ、管理状況のビルが混在していること。

C人口密度が(昼も夜も)高いことの4つである。

彼女はこの4条件が都市の多様性を確保しイノベーションの苗床機能につながると指摘している。同時にこれらの条件が安全で人間らしい暮らしを保証すると主張している。

またこの著書で、ジェイコブスは中小企業の集積は「都市的現象」に他ならないとしている。中小企業は内部資源に乏しく、都市の他の企業が供給する多様な製品やサービスが、中小企業の経済活動にも従業員の生活、余暇のためにも不可欠であるため、「都市がなければ単に存在することができないと述べている。そして「都市に存在する他の企業がもたらす大きな多様性に依存しながら、中小企業はさらに多様性を付け加えることができる。
都市の多様性はそれ自身更なる多様性の余地を作り多様性を促進する。」
以上の文脈で松尾氏の提示することとジェイコブスは繋がる。

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われわれマーケティングに関わる者は、経済発展の関係を分析し概念化(conceptualization)しなければならない。
初めに都市ありき・・・そして農村が発展する。

農作業を含む農村経済は直接、都市の経済と都市の仕事をもとに成り立っている。農村経済を基盤にして都市が成り立っているという農業優位のドグマはまちがいである。<ジェイン・ジェイコブズ 都市の原理 1971年刊行>

松尾雅彦氏の今回の提示は都市論である。

理事長の橋詰です。5月定例会(2016/05/12)のレポートです。

株式会社ベネッセコーポレーション(本社岡山)発行の月刊誌サンキュ!は現在発行部数35万部で20〜40代の主婦が一番読んでいる雑誌である。

今回お話をいただく山本沙織氏はコミュニティ開発部マガジンメディア課サンキュ!編集部に籍を置く。山本氏はサンキュ!を「複合メディア」と定義する。

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現在3500人の主婦ブロガーを組織しカリスマ主婦ブロガーがリアルな憧れの対象として影響力を発揮していく。月刊100万人の主婦にリーチし相互利用率は50%、ある種コミュニティの様に主婦が往来する90年代からの交通空間である。

1996年主婦向け生活情報誌としては最後発の創刊。2016年4月に創刊20周年を迎えたサンキュ!が創刊した1990年代はバブル崩壊のあと「失われた10年」と呼ばれ、インターネットが普及し出版市場が縮小していき、競合誌の休刊も相次ぐなか部数を伸ばし続けている。サンキュ!の読者とは、20年の歴史の中でその行動様式を大きく変えた主婦である。
主婦を変えた大きな環境要素は経済である。不景気とデフレ、雇用の不安定化が定着していく。過去7年専業主婦は6〜7割減り9割が働きたいと考えている。そんな中オシャレな節約を提案するカリスマ主婦が人気を博した。ここ数年は、不況しか知らない世代が読者の中心となり、共働き世帯も増加し「自分らしく豊かに暮らしたい」「目先より一生豊かに暮らす知識を身に着けたい」など生活に対する態度の成熟化が進んでいる。中心読者として37歳で未就学児を持つ年収664万円の地方に住む高齢のママという像が浮かび上がる。

サンキュ!が売れる理由として、山本氏が編集者に求めるものはセンスではなくテクニックであり企画は数字であると位置づける。

具体的には
1.ファン、シンパを増やす仕組みを作る。
2.数字をあなどらない。
3.驚きの提案の3つを上げる。
SNSの普及により自らをメディア化し発信する主婦が増えているそんな主婦を組織化しカリスマ主婦を育成し自分を認めてくれる達成感を得られる場、サンキュ!村というコミュニティを作っていく。さらに作り手の編集者のスキルを上げる。
取材に時間とお金を惜しまない!モニターブロガーよりアンケート取材を重視、インスタントカメラで自宅を冷蔵庫を撮ってもらいそのまま返してもらう。敢えてアナログな取材ツールで嗅覚を磨く。本人がスゴク無いと思っていることの裏にある顕在化していないリアルを見抜く眼力と嗅覚が必要だと言う。自覚の無いニーズを掘り起こすことがミソ、ブログだけでは真実は分からない。

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クライアントとのタイアップ企画においても商品の背景にあるモノを売り方として提案できること、コンサルティング出来ることが大事、例えばパナソニックのシニア向け掃除機を母子目線で提案しさすがサンキュ!と言わしめるなど、編集者は求められることが多様で総合的なプロデュース力が必要である。そこで効力を発揮するのは現場を重視した取材である。
15年前に編集部はPDCA重視のデータマーケティングを導入した、企画毎に何人の読者を獲得できるのか、精緻で正確なデータに基づいた企画作りを3号分同時の編集作業である。「サンキュ!獲得人数システムである。システムの利点としては企画の組み合わせ毎に部数が読めること、落とし穴は企画のマンネリ化である。

半歩先のニーズを作るために驚きの提案も生み出していく。
今どき雑誌を買う人ってどんな人?誰が買うのか、どう読むのか、スマホの様に持ち歩けるミニサイズを発売して大当たり。
雑誌そのものの価値を見直し定義し直していく、それは製本の綴じ方にも及んでいく。冷蔵庫から生まれた「おうち外食」

ミスタードーナッツなんちやってドーナッツレシピ、家族にうけたいおうち外食再現レシピ、などサンキュ!が面白い企画をやっているとメディアも注目し、面白いことやっている主婦へのオファーも増加する。
「子連れで祝うアニ婚」はJTBと企画を進めている、「1000万円貯める!」シリーズは最近の大ヒット、周辺の雑誌でマネされた。生きる力を育む「生活育」提案は子供の生活力を付けるために特に男の子に家事を教える。編集部全員が食育コミュニケーテーの資格を持っている。などの企画はキャッチコピー一つで、ヒットする。
ものは言いようでハンデを付ける、説明しない、トレンディに見せる、取材相手の言葉を使う、「その気」にさせられたらヒットする。できた気になる。
読者が「え〜w」と言ったらヒットする。ファン化する。など驚きの企画の極意を駆使していくが、失敗もある、アンケートを鵜呑みにせず本音を探ることが大事である。
ニーズを新しく作ると言より、既存のものを魅力的に見せたほうがいい、例えばお店公認おうち外食、記念日にアニバーサリー婚、酢・素レシピで作り置き など売れ続けるためには「変えていいこと・変えていけないこと」があるコアはブレさせないでプロセス、ニーズを変え、どのようなゴールにするかも変える。サンキュ!が売れる理由はこんなところにあるのでは。
立て板に水!山本氏の弁舌は留まることを知らない。

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サンキュ!が歩んだ20年は読者である主婦が大きく変化した、これから主婦はどの様に変化していくのか。上質な暮らしを求める、自分軸を持つ人が増えている。お金は賢く使う働きたい主婦が増えている。主婦は多様化していくなか属性ではなく嗜好性でつかむ事が大事だという。どの様な人がどのような気持ちで何が欲しいか。
今どきの主婦の気持ちとは1.自己実現2・「ぜいたく」=物があるのではなく、自分が満足する物を自分軸で相対評価は気にしないで選ぶ、さらに自分が社会と繋がるような消費を好む人。絶対軸、影響力のある価値観を持つ人<インフルエンサー>をサンキュ!は集めていく。3・輝き方は自分で決める。社会と繋がる女性の生き方は様々である。20周年のサンキュ!は明日の自分の可能性を感じながら進んでいこう!を掲げている。
サンキュあしたの私フェスなの開催、ママを救う男の家庭進出を応援企画鈴木おさむさん連載スタートなど女性の社会参加を応援するためにテーマを設定していく。目指すは女性も男性も子供も「一億総生活力向上!」である。最後に山本さんが売れる出版、編集のために一番大切にしていることを語ってくれた。

作り手の気持ちや情熱、チームの風通しをよくする、仲間外れを作らない、目標に向かって協力する。

シンプルな言葉ですが今回のお話の文脈の中では強度があります。

結びとして・・・・世の中が一夜にして変わってしまうような経験をそれまで持たなかった。80年代に就職したから 社会人の暮らし=快楽主義だと思っていたら、バブル経済が崩壊した。<東証株価が2万円を割る、89・12・29の最高値から約50%、時価、総額590兆円から319兆円に減少>モノが売れなくなった。宣伝・広告担当者は「広告会社」と組んだ方がその責任が曖昧になると考えた。広告は見直され、「個人」に頼るべき技術さえ「会社」に委託された。80年代に広告の中心がテレビに移り「会社」によって仕掛けられたテレビ中心の大型キャンペーンが“90年代の広告”であった。そしてインターネットによるSNS広告が加わり現在に至っている。特別な能力を持つ者だけに許された広告表現は、普通の言葉で表現されるようになり、広告表現はある意味民主化された。同時に希少価値を失った。しかし広告表現の本質が「個人」から「会社」へとリレーされたわけではないと思っている。
それを出版やマーケティングに置き換えても同じだと思う。個人に頼るべき技術<テクニック>で出版業界を疾走する男前 山本さん!マーケティング、宣伝広告表現の未来に向けていい海図を示していただきました。 Marketing of  the future!

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理事長の橋詰です。4月定例会(2016/04/14)のレポートです。

桜の満開が過ぎた大阪天満橋は造幣局の桜の通り抜けで多くの人が行き交っていた。
天満橋八軒家は古くから熊野街道の起点である。平安時代から多くの貴族、庶民が熊野詣へと旅立ちそして帰ってきた交通の要所であった。
そこに佇むOMMビルに今回は法政大学大学院創造研究科の増渕敏之教授をお招きしてコンテンツツーリズムのお話をしていただきました。
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増渕氏は明治大学文学部地理学科を修了され、その後東芝EMIやソニーミュージックエンタティメントなどメディアコンテンツビジネスを30年経験されその後法政大学地域研究センターリサーチアソシエィトを修了、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻修了され2007年より現職に在ります。

8年間の教員生活で5冊の本を執筆されています。2010年欲望の音楽、2010年〜物語を旅する人々T〜V、2012年路地裏が文化を生む、その他共同執筆は17冊に及びます。
経歴を伺うだけでも一筋縄では理解できない多彩で多面的な才能を持たれたエキサイティングな人ですが決して肩に力の入っていない飄々とした印象を受けました。
桜の吹雪ととても相性のいい方です。

今、アニメ・マンガ・映画を活用した観光創出の事例が全国で増えている。
クロスメディアにより映像化されたものはその訴求力を強める!
2006年以降のデジタル技術のイノベーションの後は映像の背景に使われる風景は物語のイメージをその場所に定着しイメージの強度を強めている。
現在社会に影響を与える聖地巡礼を中心としたコンテンツツーリズムは観光文脈だけではなく、地域の再生や活性化と結びついて重要度を増している。

コンテンツツーリズムとは、その根幹は?
国土交通省、経済産業省、文化庁から出された「映像コンテンツ制作・活用による地域振興のあり方に関する調査によると、地域に「コンテンツを通して醸成された地域固有の雰囲気・イメージ」としての「物語性」「テーマ性」を付加し、その物語性を観光資源として活用することである」としている。
コンテンツツーリズムは文化観光の一種になると思われるが、これは近年の文化と経済の関係性についての議論が活発化してきたことが背景にある。
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残念ながら日本はひたすら経済偏重の路線を歩んできて文化と経済は別物と扱われてきた。東京一極集中の社会システムが全国的な文化の均等化を生む要因となって都市を均質化させていった。
1962年以降の「全国総合開発計画」による「国土の均衡ある発展」はある意味地方都市の「東京化」であって消費市場においては有効であるが、同時に地方都市内部のアイデンティティ喪失の可能性もはらんでいた。アイデンティティの形成が若年層中心に進まずに、彼らの域外流出を促進させていった。

コンテンツツーリズムという新しい言葉は日本の歴史をたどってみると古くからある。平安時代の歌枕を巡る旅や神社仏閣を巡る巡礼などは観光として捉えられる。日本人ほど旅を愛した人々はいない。日本の文芸から旅を除いたら何も残らないといってもいいほどである。
巡礼は日本だけに行われたのではなく、世界のあらゆる宗教につきものだが、長年の間に完全な組織をつくり上げ、一般民衆の中に浸透し、ある時期には「巡礼の人、道路に織るが如し」という盛況を呈したのはおそらく他の国では見られない現象であろう。自然それは純粋な信仰から離れ、熊野詣や伊勢詣と同じく半ば遊興化した。日本はある種コンテンツツーリズム先進国であり濃密な交通空間の歴史を持っている。

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1970年大阪万博では6400万人の人員輸送量の確保が当時の国鉄の命題であった。それまでは団体旅行、社員旅行が中心であった旅は「ディスカバージャパン」のキャンペーン以降一人旅を促進していった。「アンノン族」など個人が行きたいところを選択していける旅が主流となっていった。
旅行という形態が多様化し始めたのだ。しかし同時に東京と地方の格差が広がる一方で、地方都市の中心街の空洞化が進み1991年「大規模小売店舗法改正」で大型SCの郊外出店が相次ぎ、地方都市は衰退していった。
例えば、評論家の三浦展(2004年)は『のどかな地方は幻想でしかない、地方はいまや固有の地域性が消滅し大型SC、コンビニ、ファミレス、カラオケ、パチンコ店が建ち並び全国一律の「ファスト国土的大衆消費社会」となった』と一種の郊外論を提唱した。

このような状況の中コンテンツツーリズムは場所のイメージを創る、再生する。
ここで求められたのは、新たな形での観光創出であり、その中で若者に支持されるマンガ、アニメへの注目が進んできているのは自明のこと、地域でのコンテンツ産業創出と産業の地域分化を進めなければならない。東京が全てを独占する時代は終わった。

コンテンツツーリズムは移動人口を増大させ地域分散とその経済を活性化させる。
アニメの聖地巡礼は現実の「いま(正史)」に対して何らかの架空の起源(偽史)を与える想像力の一つであるが地方都市が重ねてきた現実の歴史と重ね合わせることによりリアルに長く定着できる可能性がある。「虚構」の作用としての物語が現実世界を読み替えて再生させる。増渕氏のお話、いや講義は大変深い興味をいだきました。

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最後に地方都市を「源都市」として「交通空間」として外部と内部の境界として再生する活動のために、一文を掲載します。
ミシェル・セール 「ヘルメスT」序文
<・・・・コミュニケーションを行うことは、旅をし、翻訳を行い、交換を行うことである。つまり、<他者>の場所へ移行することであり、秩序破壊的というより横断的である異説<異本>として<他者>の言葉を引き受けることであり、担保によって保証された品物をお互いに取引することである。ここにはヘルメス、すなわち道路と四辻の神、メッセージと商人の神がいる>  (豊田 彰・青木 研二 訳)

理事長の橋詰です。3月定例会(2016/03/10)のレポートです。

春一番!気温が激しく乱高下する中、近畿大学広報部長の世耕石弘さんをお招きしました。
圧倒的に正直な人です。他人に対してはもちろんのこと、自分に対しても容赦なく正直である。その問いかけは世間の常識というものにとらわれているわれわれの神経を逆なでし常識の再考、再再考を喚起する。

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1969年生まれ、49歳。近鉄に入社しHPを担当、運行状況をHPに掲載しようとするが鉄道会社の運行状況は出さぬが常識、運行の遅れを出すことは恥であるという常識を跳ね返し掲載。今はどの会社でもHPに載せることは常識となっている。15年間の鉄道会社を経てホテル、海外派遣、広報を担当。2007年より近畿大学入学試験センター入試広報課長。2013年より広報部長代理となり現在に至る。ご自身はエスカレーター式で大学まで進学し、入試という概念・常識を知らずに現職に在る。入試広報というストイックなコミュニケーションをになうチームと法人広報チームという対外的な宣伝、コミュニケーションをになうチームの16人のメンバーと共に一体的に動かしている。

 

民間企業と私立大学はどう違うの? 

主な民間企業はあえてお金儲けを丸出しにしない、それぞれの企業理念の中で社会に貢献していくことを掲げている。教育だけが社会の基盤を支えているわけではなく、全ての企業が大なり小なり社会を支えている。日本に大学は780校しかなく、その成功事例などはどうでもいい・・・公平でフラットな姿勢で民間の事例も含めて様々な成功事例を取り入れとていく必要がある。近大は学部生31000人で、マンモスと言われる日本大学50000人、早稲田大学40000人と引けをとらず、学部卒業者は累計で48万人いる。

建学の精神は「実学教育」と「人格の陶治」であり初めからアカデミックな官立の大学とは一線を引いてきた。これまでに無い独創的な研究を活かすことで収益に結びつける。独創→産業貢献→収益拡大→研究再投資→さらなる独創!90年前の近大の研究サイクルは今各大学の常識となっているし、企業が取り組むべきサイクルともそう差異は無い。

 

昭和23年(1948年)和歌山県白浜で水産研究をスタートさせた。「海を耕せ」ただし金は無い、研究費は自ら稼げ。ハマチから真鯛そして平目へ、クロマグロは2002年に完全養殖に成功した。養殖研究スタートから32年かかったが今や世界の養殖業のパイオニアとなっている。

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近大の痛い現実!

18歳人口の推移をみると1993年には205万人いた大学進学者は2031年には99万人となりマイナス106万人(−52%)という予測がある。今日本の大学の進学率は50%であり、大学に行く意味が無い、大学という資格の常識を疑う世の中の風潮がある。関西のA大学では1992年に23922人いた入学者が2013年には1028人となった。B大学では8299人いた入学者が129人に減ってしまった。それでも大学は潰れない。

 

常識を疑う目を養う。

教育関係者の構築した強固な常識として大学の格付けがある。関西における一部リーグ京大・阪大・神大 二部リーグ関大・関学・同志社・立命館 三部リーグ京産大・近大・甲南大・龍谷大 関東における東大 早・慶・上智 GMARCH 旧七帝大、70年前に設置された大学のプライドなどがあげられるが進学生はその教育内容で選択していない。

しかし大学が本来伝えなければならないことはその教育内容なのだが・・・例えば近大においては48学部、6キャンパスの総合大学なので広報宣伝で何をつたえているのか分からないというジレンマにおちいる。実は近大は関西大学志願者数1位、The世界大学ランキング関西私立大学1位、民間企業からの受託契約研究1位である。

 

常識や現状を打ち破るため現状と問題を正しく知る。

「問題は正しく提起されたときにそれ自体が解決である。」アンリ・ベルグソン

大学は研究と教育内容で見るべきだのに現実はそうではない。そんな中で近大流のコミュニケーション戦略が始動した。世耕氏は2年間で150回以上講演している、それもコミュニケーションに基づく強力なコミュニケーション戦略である。

コミュニケーションの基本は「伝えた」ではなく「伝わったか」である。

実学教育の近大、たかだか90年の伝統に縛られない大学のカラーを世間に共感させる、現状の大学の序列を打破しフェアな競争環境を創り、日本の大学のレベルアップを目指す!近大は常識を打ち破り、実践して世の中を変える。

 

広報ファースト?実学への意志を鮮明に。

願書は手書きでという教育関係者の常識を打ち破る近大エコキャンペーンを展開、「カミ頼みの受験はもう止めたい」、「受験生よインターネットを駆使するのだ」、「近大へは願書請求しないでください」、大学願書全国ネット化を全国で初めて実践した。

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平成26年にはネット出願も当たり前となる。まさに行動実践が世の中を変えていく事例だ。その他にもAmazonとの連携による教科書販売、保護者ポータルサイトの開設、卒業証明書をコンビニで受け取れる、日本一ド派手な入学式、「こんなところに来はずではなかった」という失意の入学生を盛り上げる、卒業式でのホリエモンのスピーチなど教育関係者の常識を次々と覆していく。

 

居酒屋「近畿大学水産研究所」を大阪グランフロントに続き平成25年12月に銀座にオープン、マーケティングではなく、ブランディングではなく、コミュニケーション戦略で90年間提唱してきた実学の近大を世間に認知させた。

 

日本のドメスティックな感覚はおかしい、もっともっと競争しなくてはならない。昨年4月に国際学部をつくるときの広報、「いきなり世界戦や」、「近大×Berlitz」、さらに「近大をぶっ潰す」、「マグロ大学って言うてるヤツ、誰や」、「近大発のバチもんでんねん。」など近大の大学への常識を打ち破る宣戦布告は続く。

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最後に、「二十年後に人は、やったことよりやらなかったことを悔いるのだ。だから綱を放ち、港を出、帆を揚げ、風をとらえて、探検せよ、夢見よ、発見せよ。」(マーク・トウェイン)

理事長の橋詰です。2月定例会(2016/02/04)のレポートです。

三寒四温、立春の大阪に北九州市門司区から株式会社サンキュードラッグの平野健二社長に来阪いただいた。昨年6月MCEI東京支部の総会でお会いして以来久しぶりの再会。

1956年平野薬局創業から60年、1970年に二代目として株式会社サンキュードラッグを設立され、年商は180億円、北九州市近郊と下関市に特化したドミナント戦略に基づく調剤・ドラッグストアの店舗展開にこだわっている。地元の北九州スペースワールドのスポンサーや健康関連フェアやスポーツイベントのスポンサーになることも多いそうだ。

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「ID−POS活用による新たなマーケティングモデル」が今回のテーマ。

商品流通と小売の役割、小売って何をするの?メーカー依存のマーケティング、規模拡大を狙った高圧的な商談の横行、供給サイドのメーカーが仕組んだ販売促進策による顕在需要の奪い合い、ブランドの使い捨てなどの市場における消耗戦はとても顧客のコトを考えた市場を創造していくような環境を形成していないと語る。

 

小売の「売り場理論」に隠された前提条件に基づく仮説にも鋭く切り込んでいく。「客動線を長くすることで、多くの商品と出会い、客単価が向上する。」顧客の潜在需要を無視して増え続ける存在意味不明のアイテム群、売上=客数×客単価の旧来の認識への異疑、「強い店とは、遠くからでも集客できる店のことである」欲しいもの買うために遠くまで行くというモビリティに基づいた仮説への疑問や遠くまで来てもらうための価格競争は全体として市場を縮小させるという。人口減少社会・高齢化社会に直面する国内においては限られた商圏人口だけで維持できる店舗を目指すべき。「近くて便利である」ということは単純に距離だけではなく時間的な近さも含まれる。北九州の高齢化率は20%を超えており、高齢の方や療養中の方が徒歩で行ける店舗は半径400メートル、徒歩10分の狭小商圏の戦略を進めてゆく。

 

「一人一人のために」より身近に関わることができるパーソナルケアにこだわる平野氏がPOSからID-POSへのシフトが加速する中、モノに対する欲求の強い時代である高度経済成長期の終わり(1970年)にサンキュードラッグを設立させ、考えた必然の結果なのだろうか。

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「モノの動きからお客様の動きへ」POSデータは「いつ(When)」「どこで(Where)」「何が(What)」「いくつ(How)」「いくらで(How much)」売れたのかをモノに準拠して把握するが、ID−POSでは更に「誰に(Who)」というデータまで取得できるのでまさにお客様に準拠する。ID−POSの登場によりPOSデータは消費者行動を分析する為のツールとして活用機会を拡大していく。ID-POSマーケティングは第一世代の購買行動の把握によるデシル(10分類)の適用から第二世代の潜在需要発掘へと向かう、顕在需要を販促で奪い合う状況から顧客の潜在需要発掘と育成(欲しいものへの気づき)を喚起し、限られた商圏での市場深堀を進めてゆく。欲しいモノがあるから来店する、ブランド育成と顧客育成が合致する、メーカーと小売のコラボレーションモデルが実現してゆく。

 

「お客様を知る」、デモグラフィ、データの質的定義、購買行動、未購買者の発掘などによりBIGデータを深堀しお客様一人一人の生活圏を全てデータ化しDEEPなデータとしていく。

 

「商品の価値を定義する」、商品固有の潜在価値、顧客にとっての複数の価値、価値の属性など顧客の今その時の価値、顧客が誰でどの様な状況かが商品の価値を決める。

 

「価値の伝達」、メーカーが言うブランド価値による商品の属性ではなくその人にとって何が嬉しいモノなのかを伝えることが本質である。

 

「リピート」、何故リピートしないのか?リピートを喚起するには、買う理由と買い続ける理由をモノではなくヒトで共通項を見出していく。

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マーケティングツールとしての店舗の概念拡張は店舗の限界を越境して、さらにDEEP&BIGへの拡張であるID−POSマーケティングである第三世代への挑戦:SOO(Segment of One & Only)オムニチャネル「ドラポン!」のサイト構築へと向かっている。顧客の論理に従って、最高の顧客体験を与える様な、いつでも、どこでも、顧客が好きな時に、注文ができて好きなときに好きなところで好きなものを受け取れる、絶対「個客」主義へ。

 

サンキュードラッグは2007年から自社と取引のある大手メーカー・卸問屋のスタッフと一緒に、顧客の購買に関する潜在需要の掘り起こしに関する研究を行う「潜在需要発掘研究会」を月一回開催している。メーカーマーケティングとリテールマーケティングのせめぎあい。メーカーの思い込み仮説が覆され、リテールの売り場実現力の不足が指摘される。しかも数値検証が伴うので仮説が仮説のままで終わらない。平野氏の鋭い切り込みが続く。

 

はっきりしてきたコトは、POSデータによって様々な情報を得ることができても、そこから分かることは事実のみであるということだ。顧客の購買行動の理由や「買いたい」と思った理由までを示してくれるものではない。事実としてのデータから「顧客」ではなく「個客」の購買心理や購買行動に意味を持たせるのはマーケティングに関わる者のセンス次第である。

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マーケティングの50%はサイエンスで後の50%はアートである。平野氏が一橋大学時代に恩師から受け継いだ言葉が印象的であった。

理事長の橋詰です。1月定例会(2016/01/14)のレポートです。

新春のMCEI大阪定例会は梅田グランフロントにある岡村製作所様の会場をお借りし、ドン・キホーテグループ インバウンドプロジェクト責任者 中村 好明氏をお迎えしました。テーマは「観光立国」と「地方創生」についてです。

 

外務省によるビザ発給条件の緩和に伴い当該国からの観光客が増え、円安も加速し、アジアやヨーロッパをはじめ諸外国からの人々が今日本に押し寄せる。

2013年からの新免税制度も大きな追い風となっている。

2015年は日本にとってエポックメイキングな年であった。

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インバウンドが2000万人を超え、インバウンドとアウトバウンドが逆転したのだ。

モノの流れで見るとインバウンドは輸出であり、アウトバウンドは輸入である。

この潮目において中村氏はインバウンドで到来する他者に文化を伝え、文化を分かち合い、友達としてのネットワークを創ることが大事であり日本のブランディングはそこから成り立つという。

訪れる他者のライフスタイルを考え、自らの文化の深層にあるライフスタイル(たとえば太陰暦による生活の時間感覚など。)を忘れずにインバウンドの深化をはかるコトが大事だという。

 

今後日本は貿易だけに頼るのではなく3兆4000億円ものインバウンド消費においてモノだけではなくコト消費も輸出できる状況という未体験のゾーンに突入していく、時代は変わった、観光立国革命の時代で日本人はアイデンティティを取り戻すため持続可能な全産業、全省庁、全国民のおもてなしと全国各地のサスティナブルな社会の創造を説く。

 

これが中村氏の提唱するプレミアムな日本を創るためのインバウンド3.0戦略である。

2020年を過ぎると日本の人口は年間50〜70万人ずつ減少していく、加速度的に人口が減少していく日本において全産業・全省庁・首長・全国1718市町村が関わり観光コンテンツを磨き、世界があこがれる都市、街となることが必要である。

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そのためには、公共哲学を学んだ中村氏は2400年前にギリシャのソクラテスが大成した哲学を導入することの必要性を説く、哲学は、欧米でも一般市民にとっては縁遠いものであり、分かりにくいもの。

日本ではよりいっそう、難しいものだとされている。

まず哲学の基本となる超自然的原理<「イデア」(プラトン)・「純粋形相」(アリストテレス)・「神」(キリスト教神学)・「理性」(デカルト、カント)「精神」(ヘーゲル)>のようなものが、われわれの思考の内に見いだされない。

 

「わが日本、古より今に至るまで哲学なし」中江兆民は言う、西洋哲学と日本におけるその哲学との関係は整理する必要はあるが、観光立国とは哲学立国であると氏は説く。

わが町を知る、再度見直す、CITY IDENTITIY なくしてインバウンドは無い、1718の市町村のそれぞれの強みの再確認をし、全世界の他者の眼差しから「いま住む街と我がふるさとは?」「私はなにものか?」問いかけることが必要である。

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なぜインバウンドに取り組むのか。

人類の半分以上である35億人近くが都市に住んでいるという。

この数字が今世紀半ばで全人口の四分の三に膨れ上がる。都市は豊かさだけではなく貧困も引き寄せ、増加させる。

 

「欠乏マインドと豊かさマインド」という考え方がある。

足らないものを他から奪うのではなく、閉じられた世界のリソースは有限であるからこそ無限であるという考えに基づき、豊かさマインドで考えること、「私」と「あなた」から「私達」にシフトできる。

周りはライバルから皆、同志・仲間へとインバウンドはその街の魅力を皆で高めていく、皆が幸せになる。

 

中村氏はさらに言葉を紡いでいく。

インバウンドリーダーの条件としては

1・考える力:耳を澄ます力、哲学、他者の視点に立つ、離見の見、時空を超えて思考する、形而下と形而上学、他者への感謝と尊敬、想像力

2・示す力:ビジョン、全体像、未来像を示す

3・巻き込む力:お節介、思い出を発信する、動機善なりしか私心なかりしか、巻き込む力=巻き込まれる力、フラットなリーダーシップ、素直な心

4・醸す力:花仕事と米仕事両方一生けん命やる「米仕事」とは経済活動で「花仕事」とは社会への奉仕活動である。ほとんどのビジネスマンは米仕事しかやらないがインバウンドは両方必要である。米+花で麹こうじという意味となる。

5・貫く力:一貫性、成し遂げる力、コンテンツではなくコンテコストを見抜く、コンテクストを語る

6・売る力(売り込む力)価値ある思いを売る、ビジョンを売る、豊かさマインドと欠乏マインド

7・育てる力(次の自分を創る)Find Your Successors!後継者を見つける、ビジョンの後継者

 

ho philosophos「知識を愛する人」中村氏は年間200回を超える講演でインバウンド、観光立国日本を説いて全国を巡る。

まるで中世の遊行僧のようですねとお伝えすると素敵な微笑みが返ってきた。

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理事長の橋詰です。12月定例会(2015/12/10)のレポートです。

おおよそ一年振りに東京からフロンティアマネジメント(株)代表取締役 松岡氏をお招きしてお話をいただきました。
前回テーマに続き、今回は<時間資本主義と時間消費>です。
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人類は歴史の流れの局面の中で、様々な制約要因を克服してきた。
自然による制約の克服、農業革命・身分、職業選択、移動などの封建主義的制約からの脱却、市民革命や啓蒙思想の勃興そして産業革命である。
そして第二次世界大戦までの近代を超えて現代の情報革命である。
ここにおいて松岡氏は残った制約要因は時間であると説く。
今回のテーマである時間資本主義の到来である。

「ここに議論される時間とは、近代以降様々な分野で一つのことに精神が集中的に向かった点では中世の宗教熱と変わるところがなっかたが、この近代にて完璧の観念が生まれた。
近代では完璧を目指すがために、時間も単に仕事の継続のために在り、そうして達せられた完璧は時間を絶して独立するものと見られた。
併し完璧が実現しても時間は経って行き、その観念が仕事に従属するものとして無視された。」この近代以降の時間である。

時間制約意識を向上させる3要因として、
@高齢化による国民全体の平均余命の減少
A都市部への人口流入による第三次産業従事者の集中による労働生産性の向上
BITの発達による時間のロングテールがあげられる。
時間のロングテールが価値を持ち始めた、空間制約からの解放はPCからスマホに移行するとき大きなものがあった。
時間のロングテールが無価値だった時代からすれば「すき間時間」の時間価値が大きく高まった。
「すき間時間」の収益化により「節約時間価値」の追求が行われたが単純な「節約時間価値」の追求は、無色透明な時間と空間を生み出すだけでありそれ自体で私たちは幸せを感じることができない。

私たちは「創造時間価値」の追求を行っていく必要がある。
例えば伊勢丹バーニーズのように「創造的時間価値」がより高次に行えるような空間提供が必要である。
商品やサービスの値付け(プライシング)の仕方も変わってくる。
商品の売買のよって交換されるものは、「商品」と「商品の代金と消費者の時間価値」の総和である。
時間資本主義が進む中で起こる諸相として、二極化する時間価値がある。
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モールが取り組むワンストッピング価値から脱却し「創造時間価値」の提供への取り組み、個々の時間価値格差、また人生ステージにおける価値格差の変遷により自分の時間を売る人々、移動に伴う時間資本主義ビジネスの台頭(アメリカのアムトラックはビジネスクラスがある、新幹線にもグリーン車ではなくビジネスクラスを)、選ぶ時間の二極化(ユニクロ化VS伊勢丹化)時間資本主義の光と影もある。

公私混同の世界が生まれる。
時間はパブリックとプライベートが混在するまるで印象は絵画の点描のような様相となる)、失敗を嫌う消費行動が顕著となる(サンクコスト・テッパン型時間消費産業の成長・信頼できる情報問屋エージェントビジネス)、排他性のクリア、労働生産性が低下する人たち。

以上の諸相を踏まえるとこれからは「創造時間価値」を生み出すクリエイティブ・クラスが経済を牽引する。
クリエイティブ・クラスを作るには多様性の尊重と心の在り様が必要。
唐の時代は日本人も含めた多くの外国人が政府高官の地位にあった。
ハプスプルク帝国は、主要民族だけでも10を超える多民族国家であった。
アメリカの強みは多民族国家にある。
歴史的にみて開放的であったときほど国は栄、オープンな態度を維持することが重要だと考えられる。

都市間における人口動態を見てみると、東京圏と名古屋圏・大阪圏の人口流出入の相似形が崩れ東京圏だけが増えて2都市圏が横ばいの状態である。
各国の労働人口に占める製造業の比率も低下が促進している。
人口減少に伴う地域創生おいても地産地消型産業・サービス業だけでは生み出される雇用はあまりにも少なく、労働市場全体に大きな影響を及ぼすことができない。
地域経済を牽引するには他地域との貿易部門にこそ地域経済の牽引役になりうる。

シアトルの事例においても1979年マイクロソフトがシアトルへ本社移転、以降シアトルの大卒者の人口比率は1990年14%から2010年45%、マイクロソフト社のシアトルの地区雇用者は4万人から200万人をこえている。第三次産業は人口集中していればいるほど生産性が向上し、さらなる産業集中をもたらす循環が生まれやすい。
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時間資本主義時代における三つの変化がある。
一つ目は細分化される購買プロセスである、購買プロセスがばらばらに分解されそれぞれに圧倒的勝ち組がいる。
<探す→選ぶ→持ち帰る・受け取る→体験・消費する>が脱構築される、このような流れの中一連の行為を一つのかたまりとしてとらえ、競合との比較で優位に立とうとしたGMSは失敗した。現在市場にあるのは購買プロセス細分化に伴う業態間抗争である!ITの発達が、貨幣が登場して以来の人間の「買う」行為を分解し、モジュールの組み合わせという積木の建築のようなものに変態してしまったことである。

二つ目は「モノとコト」という二項対立的消費観からの脱却である。
1980年以降からバブル崩壊のあと日本におけるモノの消費はピークアウトした。
モノとしての物質を超えたストーリーを手に入れることができる「コトを内包するモノ」を提供すること、モノとコトの融合による「創造的時間価値」の追求という視点で、消費マーケットを見ていく必要がある。

三つ目の変化は消費者が購買プロセスにおいて、従来よりも動き回るようになったことである。
自宅で宅配便を待つ時間さえも節約したい、消費者が居住地を中心に徒歩や自転車などで受け取りの場所を選ぶ、Moving target化する消費者となる。
今後は動的消費者を前提としなくてはならない、消費者は都市化と高齢化という長期的なトレンドを背景として、自宅を自転車のハブとして、その周辺の店舗や駅などでモノやサービスを購買したり通販で購買した商品を受け取ったりしている。

以上重厚な松岡氏の講演をサマリーしてみました。
氏はさらに「同時性」という時間概念に分け入っていきます、同時生解消と同時生追求の中でどの様な「創造的時間」が語られるのか次回期待したいと思います。

最後に近代以降の時間概念ではない、時計の時間とは異質な時間も在るということを、一文をもって記載して終わります。

「冬の朝晴れていれば起きて木の枯葉が朝日という水のように流れるものに洗われているのを見ているうちに時間がたって行く。どの位の時間がたつかというのでなくてただ確実にたって行くので長いのでも短いのでもなくてそれが時間というものなのである。」(吉田健一)
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理事長の橋詰です。11月定例会(2015/11/12)のレポートです。

「現代人は少しずつ常に昂奮している」柳田国男

個性化の競合の帰結する没個性化は、近代社会の基本的な逆説の一環である。
この社会の打ち消し合う「おどろき」の相殺、これが招来する夢の漂白、感動の微分というべきもの。現在社会が理想から夢そして90年代から虚構の世界に移行して久しい。
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今年も一年が経過しようとしている、久しぶりに大阪天満橋OMMビルに日経BPヒット総合研究所 上席研究員 品田秀雄氏をお招きしてヒット商品2015年をテーマに講演頂きました。
日経BPは“新しい市場”としての新奇性、“売れる”そのジャンルの売上高が著しく伸長すること、“生活の変化”消費者のライフスタイルを変えるきっかけとなるもの、“追随商品”が登場してその業界にもたらす影響の大きいもの、以上の選考基準でヒット商品のランキングと次年度のヒット予測を立てていく。
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選考における基本姿勢として“バランス感覚”バランスを取りつつ業界、マーケットの淵をギリギリ限界まで大胆に覗いてみること、“観察力”違いを読み取り豊な発想に繋げて表現する、“想像力”相手がどう思っているのか、市場がどう思っているのか、不自然なことを受け入れどこまで取り入れられるのか、他者への想像力か、五感で学び、見えないものを観る・・・感じることか!いまだ見えぬ共同の潜在願望に迫っていく。

品田氏は2015年を象徴する3つの現象として“インバウンド消費”“ハロウィン現象”“新富裕層向け商品”現在の日本社会の骨格が形成されたのは60年代から70年代の高度成長時代、次にくる70年代からのポスト高度成長期は高度成長期ほど社会の在り方の根本から変革してしまうものではなかった、その虚構的なるものが現代まで続いているのではとも思う。
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最終的には運、計画されたモノとコトの偶然性、好奇心、持続性、楽観的、柔軟さ、リスクティク、とにかくやってみよう、時には変えてみよう、一歩進めてみよう、ひょっとしたら無駄かもしれないが新しいことをはじめてみよう。
品田氏はサルサの軽快なリズムに乗って情報化、記号化されたモノとコトの現象の海を軽やかなスッテプで渡っていく。

「楽観主義を危険に変える」レム・コールハース
情報化・記号化が人間の文化に危機を与えるというのは決して新しい問題ではない。
マーケティングは危険な職業だ。
歴史的変化という危機的な現実から市場資本主義を守り続けている心地よい虚栄心や自己愛から抜けださなければならない。
危険をかえりみず社会と自分の立ち位置をはっきりさせ、現状の中に隠れた「新しい」可能性を見つけ出すこと!近代化の不可避の変化と力に適した表現を整理し見つけ出すことが必要なのでは。
最後に「現実」という言葉の三つの反対語「理想と現実」「夢と現実」「虚構と現実」を記しておきたい。
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理事長の橋詰です。10月定例会(2015/10/08)のレポートです。

少し暑さの残る大阪、内田洋行様のプレゼンテーションルームにてインタッチ・コミュニケーションの岩原雅子氏から「グローバル企業のコミュニケーション」についてお話をいただきました。
岩原氏が30年勤められた企業は175年以上続くグローバル企業P&Gです。正直なところお話をいただくまでは世界70か国に展開し、全世界の売上が830億ドル、社員10万人を擁する巨大グローバル企業に対して、大変失礼ではあるが、冷徹、非人間的、ドラスティク、なイメージを持っていました。しかし、簡単にその先入観は覆されました。

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P&Gの全ての活動の原点は「企業理念」である。
企業目的、共有する価値観、行動原則が70か国10万人の社員を方向づける。ルールではなく理念でなくては同じ方向に全社員を動かすことはできない、そのために企業理念の浸透が必要である。
Purpose/Values/Principles PVPである。

複雑ではなくシンプルな社内コミュニケーションは90年頃から社内公用語として英語が使われていて、全ての報告書はワンページメモで収まるように書き方のスキルを個人個人トレーニングする。
研ぎ澄まされたパラグラフは誰が何をどのように、その背景、提案の内容とその良さ、最後にNext Step,それぞれが7行で納められる。

会議でも何を目的とするかを明確にし、終わりには必ずNext Stepを確認する。
誰が発言しても敬意をもって受け入れるフラットな空気感は個人に在る潜在的な多様性を引き出し企業戦略につなげていく。

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トップのメッセージはビデオメッセージで全世界全ての部門のセッションにて浸透させていく。社員一人ひとりが誠実であること、全ての個人を尊重すること、そして常に正しいことを行うというP&Gの伝統を土台として、キャリアディスカッションがなされ、自分で作ったドラフトをもとにワークプランが作られていく。
評価基準とフィードバックは世界共通であり透明度の高い評価基準に欠点とかウイークネスという言葉はなくインプルーブメントとオパチュニティが重視されネガティブではなくポジティブである。
さらに世界共通の人事制度を確立し誰もが世界のどのポストへも即座に移動できる。最後に内部昇進制である、P&Gは180年の歴史のなかでヘッドハンティングは行わず全員生え抜きで構成されているが、全員生え抜きでも多様性は在る。

多様性を尊重し重視することはイノベーションも達成しやすく、消費者の多様性にも柔軟に適応、対応していける。
だからP&Gは企業理念の浸透をベースとして誰にでも分るコミュニケーションで組織の透明性を実現し世界中のお客様の信頼に答える。
日本における3工場のうちパンパースを製造する明石工場長はポーランド出身の女性で、SKUを製造する滋賀工場長は日本人の女性だそうです。素晴らしい!

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Less is More 20世紀の多様なモダン建築を生み出した巨匠ミース・ファンデル・ローエの言葉を思い浮かべました。
岩原さん有難うございました。

(2015年10月9日 橋詰 仁)

理事長の橋詰です。9月定例会(2015/09/10)のレポートです。

熱い人です、高氏は!

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特定非営利活動(NPO)法人ノーベルは2009年に関西初の共済型・地域密着型の「病児保育事業」を確立した。
子供が生まれたら女性だけが決断を迫られる(10人のうち6人が仕事を辞める)女性は第一子出産後なぜ仕事をやめるのか?女性の家事・育児時間は男性の5倍。

子育て支援不足、GDP比1%、日本の公的支援支出額は高齢者(11):子供(1)、子育て世帯に対する支援が圧倒的に少ない。子供の病気で会社をクビになる現実、保育園では37.5度以上の熱を出すと子供を預かってくれない。
外科医で在りながら手術を断念するという前代未聞の事態も起こった。「病児保育事業」が必要となる社会の背景・文化・価値観を高氏は熱く語った!

0歳児は年間31.2日熱を出す。子供が成長する中で当たり前のこと。
圧倒的に不足する「病児保育施設」はなぜ増えない?赤字になる、予測ができない、このような社会に共済型・地域密着型の「病児保育施設」をノーベルは2012年大阪市内全域に展開していく。
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大学は関学大でアルバイトに明け暮れ、そこで得た資金をトルコ・インドへバックパッカーの旅の資金にした。
いずれの国も貧困を社会問題として抱える。社会人としてJTBからリクルートと官僚型男社会を営業として経験する。
いい青春、青年期を重ねたと思う。現代の世界における貧困の問題、資本主義の中の消費社会の現実。さらに韓国留学での自己のアイデンティティへの問いかけ、熱く現実と世界に問いかけるスタイルはこの時、身についたのでは。

様々な社会の現実の中で、大阪に7万人余り数えるひとり親と出会いながら、ノーベルの高さんは成功事例を重ねていく。
治体のサポート(淀川区で利用料金半額)、個人のサポート(年収300万円以下の人の利用料金引き下げ)、電通とタイアップしコミュニケーションデザインを展開、「働くおかん図鑑」を2010年にリリース、子供の貧困の連鎖を断ち切るためその背景に在るものを問い続け活動をつないでいく。
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新たな挑戦、子供が病気のときぐらい本当は休みたい、子供がしんどい時に預けることが罪悪感、そこまでして働きたいのか!消費社会は不足しているから満たす、困っているからお金を払って解決する。お金の無い人はどうなっていく。病児保育の必要の無いそんな街を創りたい。
今、時代の流れの中でどんな街を創っていけばいいのか、社会と人と地域(街)の在り方、繋がり方は、熱い問いかけは続いていく。

ノーベルの2020年までの5か年計画は住み慣れた大阪の中心部に病児保育の必要の無い街をつくる。
低所得でも心豊かに暮らせる街、いろいろなものがシェアできる街、子育て支援の拠点をつくること。2014年ノーブルはグーグルインパクトチャレンジで「みんなのグランプリ賞」を受賞、「助けて」と「助けたい」をつなぐマッチングのためのアプリを開発した。

今更昔に戻ることは難しい。
今あるモノをどうつなぐのか、目指すべき社会とは子供を産んでも当たり前に働ける、人と人が助け合える社会だ。
地域社会を変えるソーシャルプロモーションを持続的に続けることが大切である。
そのためには、巻き込む力が必要である、地域が中心に在り、NPO・企業・行政・個人が影響し合うイメージ(構想力)と体験に基づくVISIONを示すことが大事、でもVISIONだけでは人はついてこない、結果を生み出すサイクルを示し、実践しなければなければならない。

世の中が求めているものをSTORYにしてイメージと体験に基づいて行動することだ、高氏の熱い物語は続く。
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2015年9月11日(金) MCEI大阪 理事長  橋詰 仁

理事長の橋詰です。8月定例会(2015/08/06)のレポートです。

猛暑が続く大阪に、久しぶりに佐藤尚之氏に登場いただきました。

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“圧倒的な絶望から始めよう、露出量勝負は終了”
1ゼタバイト(1ZB)は世界中の砂の数、人類は今圧倒的な情報量にさらされている。
2020年には35ZBに達するという、情報 “砂の一粒”時代 世界中の砂浜のどの部分を取り出せば生活者のこころに伝わるのか、伝えるのはもはや無理で自分に関心の無い情報はすぐにデリート(Del)される。今メディアランドスケープは「世の中ごと」、「仲間ごと」、「自分事」これらが複層的にフィルターとなり超成熟市場にメディアツールとしてあふれ、従来のマス広告が効かなくなってきている。

ソーシャルメディアを駆使する人たちと全くネットに触れない人たち。
日本人の約半数がネットを使用しない、見ない人たちである。
新しい人たちとの関係より今までのつながりを大事にする、郊外の地元族やヤンキー文化にシンパシーを抱く人たち、そのような中で二極化する層を切り分けてコミュニケーションプランを立案することを佐藤氏は提案する。

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SNSを駆使する層に情報を届ける方法は“FanBace”友人、知人を介せば伝わる、伝わる言葉は“オーガニックな言葉”友人が語った自然な発言で態度は変容する。
@信頼メディア(友人、知人に頼った情報源)
A拡散メディア(友人、知人の共感を伴った拡散)』
B便利メディア(ソーシャルなフィルタリングによる有益な情報取得)
C常時メディア(スマホの普及により友人、知人と24時間繋がっている)
とはいえ人は簡単に“オーガニックな言葉”で勧めない!大ファンであるもの。
事前の期待を大幅に上回ったもの。
リアルに体験したもの。
自分の価値を上げそうなもの。
Fanから“オーガニックな言葉”を引き出す方法は、社員という「最強のファン」を活用する、ファンをもてなし特別扱いする、生活者との接点を見直すこと、ファンと共に育つこと。

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20世紀はマスコミュニケーションを中心に興味関心の無い人にも広告はアプローチした、広告は伝える方法、見させる方法であったがその圧倒的露出量はもはやウザイ。
21世紀は個の1対1の時代、その個がネットワークでつながった1対N対N・・・・・・の時代。
広告は、コミュニケーションは生活者の中に入って「笑顔」を引き出す。intoC、生活者の中で機能する。

佐藤氏は情報の洪水に晒される世界を「情報砂の一粒時代」と表現した、しかし「情報砂の一粒時代以前」の人たちも6000〜7000万人いるという。
どうやら我々はいずれの極に位置しようが“圧倒的絶望”から始めなければならない様だ。

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くしくも今年は戦後70年である、焦土と化しデリートされたタブララサ(空白的に消去された)の地平から、より生活者の細部の真実せまるにコミュニケーション手法を創らなくてはならない様だ。
虚無化し肥大する空間文化の地平に向かって、立ちはだかる氷河期の眼前の氷壁に向かって脳内ニューロンを組み替える潮目にいるのでは。

2015年8月13日 橋詰仁

理事長の橋詰です。7月定例会(2015/07/09)のレポートです。

梅雨の晴れ間、明るい曇り空の中真宗佛光寺派本山佛光寺の境内にお邪魔しました。

高辻通りから見た本堂の姿は漆喰で塗り込められたあたかも城郭建築のような印象をうけました。高い塀に囲まれ閉じられた境内にナガオカケンメイさんが運営するD&Dデパートメントストアとカフェが佇んでいました。

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京都芸術造形大学に迎えられたナガオカ氏が偶然にも佛光寺の関係者と出会い、それぞれの思いが偶有性の中で切り結び今回のような京都でのD&Dストアとなった訳です。

大学の思いはどのようなものでしょうか。「アートで世の中を平和にしたい。」商売が目的ではなくナガオカ氏のロングライフデザインを大学を通して具現化したい、学生を集めたプロジェクトで大学は佛光寺の境内でD&Dストアを運営し、5つあるデザイン学部ではそれぞれにロングライフデザインを共通テーマとして課題に取り組んでいます。

佛光寺の思いは何だったのでしょうか。導入に当たり、創建800年、この地においても500年経つ寺の理事会では、一度否決されながらも関係者の努力で再度決定され導入に至りました。今、寺は少子高齢化や宗教離れという社会変化の影響を受け変革を迫られています。寺を風景でしかないという人々を寺に関わってもらい、社会にどう解放していくのか。餅つき、さくら祭り、野菜市の開催、他団体との協力、伝道掲示板の活用など、寺を開くための様々な活動を展開しています。

それぞれの思いと行動が参拝者と観光客の増加、そして知名度のアップという結果をもたらしていました。3万人〜4万人に及ぶ信徒を抱える本山佛光寺の伝統と格式を守るならば閉じていればいい!しかし、寺はD&Dと京都造形芸術大学との出会いを逃さず彼らの思いを受け入れました。

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大学も社会の変化に対峙しています。高校生までに子供達が美術やデザインを学ぶ機会が極端に減っている、デッサンなどの基礎的な技術を持たない生徒にいかにアートやデザインを教えるのか!大学は「デザインを育てる!」という理念のもと、今社会で活躍する造形家、デザイナーを招へいし社会に開き繋がろうとしています。

「10年後には物を作るデザイナーは十分の一でよい」という学内の討論会での、ある教授の言葉に涙して抗議する学生がいたと聞きます。しかし受け入れなくてはいけない社会変化はあるのです。デザイナーは、芸術家は、建築家は、社会に世界にかかわり貢献しなければならない。ものを作ること、造ることは人が人生を営む中で決してなくなりはしないのです。しかし、作ることが目的となり世界にものを溢れさせたことが近代、現代の一側面であれば、今、ものを作るデザイナーを十分の一にリセットしてもよいのではないでしょうか。

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当然われわれマーケティングに関わるものも!ただし、なくなるのではなく社会との関わり方を変える、制度や歴史に縛られることなく考え、発言し、行動し、耳を傾け、見るべきものを観る、未来に向けての鼓動を聴き取ることなのではないでしょうか。

ここ10年が勝負だ、これから面白くなる!

橋詰 仁

理事長の橋詰です。6月の定例会(2015/6/4)のレポートです。

「今どきの消費者と、これからの消費者コミュニケーション」

このテーマでMCEI大阪支部6月定例会の場で株式会社インテージ様のプレゼンテーションをいただきました。
1960年創業、従業員2527人の大手マーケティング調査会社です。
東京に情報が集中する中、情報ビジネスが圧倒的に少ない関西中心に地方を拠点とするビジネスを強化しています。
アジアにおいても7か国にて拠点を置いているそうです。
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2006年より人口減に転じている日本の社会は、その世帯構造が大きく変わっている。
晩婚率、未婚率が増え、シニアの単身世帯が増加し、全ての年代で15年前に比べて収入が伸びない、さらに所得の2極化も鮮明になっています。
物価においても過去10年間で最も上昇している。
このような状況の中で消費者の価値観はどうなっているのか。

自分のライフスタイルへのこだわりが細分化し重複するなか、消費マインドのインサイトは「カテゴリーNO1ブランド」の存在をも曖昧にしている。
あふれる情報の海の中で消費者が消費できる情報は限られている。
混沌とした情報の海で泳ぐ多様な消費者、そのような世界でできることは!

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インテージの若きマーケッターは悩み、考えている。
そのような中で、企業経営者の課題にインテージシングルソースパネルは答えようとしている。

5万人のシングルソース対象者から「購買履歴」と「メディア接触」データを収集しクロスメディアにおけるコミュニケーション施策のPDCAサイクルを高速化させる支援ツールである。
TVとWebを重ねると体験が深まり記憶に残る。
消費者のインサイトの細かく、深く、複層する襞にどこまで迫れるか・・・・

今どきの消費者は、実体験することに価値を見出し、お金を払ってでもと思っている。
スタバのコンセプトはThird Place 洗練された場でゆったりと。
場と体験で情報の洪水を泳ぎ渡るのか!

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人は対話をしながら自分の話を聞いて自動的に頭の整理をしたり行動を確認したりする「オートクライン」が起きている。
他者と切り結ぶ偶有的な世界においていかに秩序が生成するのかという問題がマーケティング研究の第一義的問題である。
隣り合う個と個が互いに刺激し合い価値が生成する。
コミュニケーションについて考えさせられる研究会であった。

MCEI大阪支部 橋詰 仁

理事の橋詰です。5月の定例会(2015/5/14)のレポートです。

5月の定例会でお話しいただいた塩崎氏は、ファッションメーカーのムーンバットから京都で100年以上続く老舗の履物店に転職され今日いたるわけですが、履物をすげる職人さんが常駐し平均年齢50代という職場風土の中で20代の企画職に対する風あたりの強さは察してあまりあります。
ましてや1975年のピーク時の2兆円から比べて売り上げが15%減という縮小していく和装市場での転職は想像以上の困難を伴うものであったと思います。
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事業の始まりは東京の竺仙という会社とコラボした「ゆかたに合わせる下駄」が日本橋三越に認められ、和装に合うアイテムを基本とたファッションブランドの確立を目指すが、塩崎氏は失敗だという。(着物=ファッションの一種、ぞうりバッグ=ファッションアイテム、2005年5月カランコロンブランドを立ち上げる)

ブランドの転換をはかる中で、着物の多彩な素材や柄、生地とぞうりバッグを伝統地場産業の技としてオリジナルテキスタイルを使ったアイテムを京都雑貨ブランドとして始動させた。
2006年新宿ミロード出店を皮切りにファッションを中心としたSCに出店を拡大、ブランディングデザインでは自らもディーブロスを運営するドラフトの宮田氏と出会いブランドを拡大していった。
ファッションブランドとして失敗し、京都雑貨ブランドとして全国に拡大する中で、再びファッションとして消費されていくブランドの現実のなかで、京都ブランドとして再度輝きを取り戻すには京都ならではの老舗の技と職人達の生産現場が息づく京都の地へとブランドが回帰していくのは必然であった。

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あまたあるマーケティングの基本戦略を駆使するだけでは真の京都ブランドにはなれない。
京都の人と物と文化が歯車のように力強くかみ合い駆動するイメージを塩崎氏は力強く語った。
オリジナルで昔から変わらないことをしていても古臭くない、自信に満ち溢れた京都、ここ10年の買いたいものを自分で見出すという消費者マインドの変化をとらえながらスーベニールは京都の土地に根差して消費者の生活レベルの向上を目指し 真の京都ブランドを発信し続ける。
京都の地霊(ゲニウスロキ)と応答を繰り返しながら塩崎氏は京都ブランドのブランディングを力強く推進している。いいお話でした。

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事務局の齋藤です。3月の定例会(2015/3/12)のレポートです。

魔法瓶製造って堺の地場産業だって知りませんでした。
3月のMCEI大阪支部の定例会は久しぶりの野外研修、「大阪庶民の町、天満の今昔を巡る」でした。

まずは、「大阪くらしの今昔館」 見学。

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大阪くらしの今昔館は2001年に開館した住まいの歴史と文化をテーマにした日本で初めての専門ミュージアムです。大阪市立住まい情報センターのエレベーターをあがり、9階に上がるととても街中のビルの中とは思えない実物大で復元された大坂の町並みが広がっていました。

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天保元年頃といいますから、1830年頃で江戸時代では経済的にはもっとも充実していた時期ではないでしょうか。この頃から異国船がちらほら沿岸に現れはじめ、幕末へと向かってゆく時期です。

町並みはかなりリアルで、空も昼から夜へ、そして朝への変わるだけでなく、嵐なども表現されていました。
元々、ここは自由観覧の予定でしたが、当日、館の方が案内に立って頂き丁寧にご説明頂きました。
ただ、観るだけではなく、ちゃんとお話をお聞きすると理解が深まりますね。

続いてはジオラマのコーナー「モダン大阪パノラマ遊覧」。
明治から昭和にかけて大阪の風景が再現されておりました。

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さて、「大阪くらしの今昔館」 を出ると、南北に長さ2.6kmと直線距離で日本一長いとされる大阪市の天神橋筋商店街を歩きます。

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大阪らしいアーケード商店街。
最近ではアーケード商店街も減って来ていますが、やはり、私はこの昔ながらの雰囲気が好きです。
端から端まで歩くと、「満歩状」がもらえます。

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最後は象印マホービンさんが運営する「まほうびん記念館」を訪問。

魔法瓶メーカーって大阪に集中していたんですね。というより、大阪・堺の地場産業だったんですね。
知りませんでした。

参加した会員も「あ、これ使ってた!」「これ今でも家にある!」と大騒ぎ。

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現館長の山口さんにご案内頂いた後、元館長の粟津さんに「企業博物館から見えてくるもの」という演題でお話を伺いました。

企業博物館は単なるメセナではなく、内外様々なステークホルダーに対して企業のアイデンティティを伝える重要な役割があるのだと知りました。

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最後に、「日本のまほうびんを育てた人々」というパネルがあるのですが、驚くことにたくさんの象印以外の方が掲載されていました。業界を皆で育てるという意識ことが人を育てているのだと実感いたしました。

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理事の藤村です。4月の定例会(2015/4/9)のレポートです。

新年度に入って最初の講師は、MCEI大阪ではお馴染み、株式会社JOYWOWヘッド・コンサルタントの阪本啓一氏。3月に出版された『繁盛したければ、「やらないこと」を決めなさい』に沿った講演を拝聴した。

会社の業績を伸ばしたい等の課題に対して、まずは、何をすべきかを考える。しかし、阪本氏は、何をするか、ではなく、「やらないこと」が重要で、そのことが、“とんがり”、つまり、強味、ユニークセールスポイントをつくると説く。経営の前提がコロコロ変わる今の時代こそ、大きくしないで筋肉質な中小企業に活躍出来る場があるという。

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阪本氏は、「大阪をシリコンバレーにする!」ビジョンのもと、中小企業経営者塾「Maido-international」を2011年から主宰、現在、100人以上の卒業生を輩出している。今回の講演は、多くの中小企業の経営者等と会い、直接現場に足を運んでいる阪本氏ならでは視点で中小企業から有名企業までの豊富な事例を紹介しながら、マーケティングやブランド論に踏み込んだ内容で、興味が尽きない濃縮の90分だった。

中小企業が筋肉質になるために、阪本氏の提唱する7つの「やらないこと」とは?

@ 業界常識を「やらない」。
業界常識となって戦略の基盤にあるものを捨ててみる。
例えば、「俺のフレンチ」、俺のイタリアン」は、高級フレンチのドメイン「高価格」「豪華パッケージ」から「低価格」「回転率」へと転換してイノベーションを興した。グランメゾンの原価率が18%であるのに対して「俺のフレンチ」は90%、つまり、1/5の価格で、カジュアルながらも美味しいフレンチが食べられる。「俺のフレンチ」は業界の常識をやらないで新しい顧客を創造した。

A 自社を商品(サービス)で定義することを「やらない」
木幡計器製作所は大阪の100年以上の老舗計測器メーカーで、圧力計や差圧計などを製造販売している。主な市場用途は舟であるが、リーマンショック後、「2014年に日本で新たにが建造される船はゼロになるかも知れない」と言われた。そこで自社の事業定義を計器の製造販売から「圧の可視化」に見直した。その結果、医療業界などの新分野に参入するようになった。
<定義例>
・ダイソン=空気の流れ
・仁丹=包んで守る技術 例)シームレスカプセル
・アマゾン=届ける

B よそで売っているものは「やらない」。
他社が提供しない価値、つまり、ブランドを立てるということ。
ブランドを構成するのは次の8つの要素である。
「世界観」、「ブランド・エッセンス」、「パッケージ」、
「カラー」、「ロゴ」、「ネーミング」、「ブランドゾーンと機能ゾーン」「価格」

C ヨコを見てのプライシングを「やらない」。
価格は価値の宣言である。価値とは、ブランドゾーンと機能ゾーンを足したものである。

ブランドゾーン+機能ゾーン=価値

注意すべき点は、ブランドゾーンは、時間と共に、機能ゾーンに変わったり、薄まったりする。逆に、機能ゾーンがブランドゾーンに変わることもある。
また、本当のコストを知ることが大切である。顧客の支払う価格は、値札の金額ではないという認識を持つことが大切である。「東京と大阪の間には、3万円の川がある」。これは、東京から大阪のUSJに来てもらうということは、入場料以外に3万円の交通費を払ってもらうということである。

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D 数字だけの顧客管理を「やらない」。
会計の原則、P(Price価格)×Q(Quantity数量)=S(Sales売上)に顧客価値体験値E(体験)という新たな変数を加えて考えることがこれからのビジネスでは重要である。

P(価格)×Q(数量)×E(体験)=S(Sales)

顧客は、体験をするために、店に来、買い物をする。
中央書店(広島)は、ボーイズラブ(以下、BL)専門のオンライン書店(ブランド名は「コミコミスタジオ」)としてBLファンの世界では圧倒的な存在感がある。
出版業界やリアルな書店がシュリンクしている中、中央書店は本の売上が年平均15〜25%増と成長している。成功の秘訣は、BLという狭く濃いインタレスト(興味・関心)に絞ったこと。中央書店中島社長は、「お客様は本から20%しかエンタテインメントを得ていない。残り80%を提供するのが僕たち書店の役割」という。
だからこそ、作家先生のサイン会や各種イベントなどを展開している。リアルなBLカフェも検討中ということである。また、「クレーム」とう顧客とのタッチポイントにきちんと向き合うことに決め、毎日の朝礼で昨日顧客からのいただいたご要望(クレーム)を共有することにした。
BLファンは好みが繊細であるので、少しの汚れや折れでもクレームの対象になる。濃いファンにしか「見えない」ものがある。お客様を変えようとせず、こちら(店)が変わるという方針を打ち出した。だからこそ、送料が有料(※)であっても、アマゾンと差別化出来、有料会員が1万人あると購入希望などが把握でき、出版社との関係が逆転するのである。※月額315円のプレミアム会員になると3,000円以上で配送料無料。

中央書店の事例は、BLファンに限ったことではなく、プラモデル、鉄道ファンなどの濃い興味がある顧客ファン向けに応用可能である。

E 大企業に依存するのを「やらない」。
B to Bでは、中小企業は、大企業の協力業者となりがちで、原価を提供することになる。
河合電器製作所(本社:名古屋)は、創業90年近いヒーターのメーカーである。トイレの便座を温めたり、高速道路の料金ゲートのバーを温めたりするのはヒーターの働きである。
シャープ・ヘルシオの初代機にも河合電器にヒーターが搭載された。その後、ヘルシオの生産拠点を海外に移す際、河合電器は家電メーカーと一緒に海外に行くということを選ばなかった。自社の提供価値を、「ヒーターの製造販売」から「熱のコンサルタント」に変えた。「熱の困りごとを解決する」ことが商品になった。
   
F 昨日と同じことを「やらない」。
古典『大学』の中に文章。
「まことに日に新た日日に新たに、また日に新たならんと。」
「日々、自己を新たに更新続けよ。」という意味であるが、日々、いつもsomething new、
昨日と違うことをやり続けることが重要である。

1995年創業のTシャツ専門ネットショップのイージーでは、自社ブランドの「nuts」シリーズは、販売開始時から、バージョンアップが一度もない品は1点も存在しない。

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最後に、阪本氏から、上手くいく魔法の自問として紹介された言葉が
「いま、楽しんでいる?」。
楽しくない時、自分の何か、何故なのかを考えてみる、決して、他人の責任にしないこと
自責で、NOT他責。

以上、阪本氏がMCEI大阪4月例会でお話された7つの「やらないこと」を簡単に紹介した。広島のビールの美味しい店「重富」や大阪・南森町のユニークなお土産店「MAIDO屋」などの事例、マーケティング・会計など、ここに紹介出来なかった興味深い内容が一杯ある。例会に参加いただいた方も、されていない方にも、是非、阪本氏の新著をお読みいただきたい。中小企業だけでなく、どんな会社・組織にでも活用出来る気付きが、必ず、あるはずだ。

お薦め著書
『繁盛したければ「やらないこと」を決めなさい』
著者:阪本 啓一 出版社:日本実業出版社

例会の後、FM802の開局時のことを思い起こしていた。
26年前、802の選曲コンセプトは、ロック・ポップスに絞り、演歌・歌謡曲・アイドル系はオンエアしないというものに決めた。FMラジオでいうと、選曲は、ステーションコンセプトをつくる重要な要素である。
何をオンエアするかだけでなく、何をオンエアしないかも重要。
1990年頃、アメリカのアーバン・コンテンポラリー(ブラック・ミュージック)の専門局では、マイケルは、”POPS”なのでオンエアしないと宣言していたFM局があったりもした。
そして、心に浮かんだのは、チャールズ・ダーウィンの有名な言葉。

『最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である』 

強化委員の川崎です。2月(2015/2/12)の定例会レポートです。

キリンのRTD戦略について聴講した。RTDとはReady To Drinkのことでそのまますぐに飲める缶チューハイなどの低アルコール飲料のことである。講師はマーケティング部の女性の井本さん。1970年生まれのキャリアウーマン、生き生きとした笑顔がすばらしい。

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まずは市場動向について、2014年度RTDは13000ケース、前年比+7%の伸び、2015年度も4〜5%の伸びが期待できる成長分野である。酒は甘めが好き、ブランドよりフレーバー(イチゴ、レモン他)でいろんな味を楽しみたい、アルコール度数の低いもの等が20代の若年層に受け入れられてきている。またビールを飲んでいる人も、たまには違った味を楽しみたいといったビール派からRTDを併飲する人が徐々に増えてきているそうである。キリンさんは2014年度4380ケースを出荷、伸びも15.6%増と非常に好調である。それでもまだまだビールの10数%の構成ということである。

キリンの缶チューハイにはRTD全体の30%近い販売力を誇る主力ブランドの「氷結」そして高果汁の「本搾り」が有名であるが、新たな市場を開拓した「ビターズ」を昨年販売した。「ビターズ」のコンセプトは〜とりあえずビールからとりあえずチューハイ〜ということで今までビールを志向した人が、時にはRTDを飲むことを想定し「ほろにがさ」を特徴としている。こだわりのビターリキュールで大人の味覚、食事にも合うコンセプトとなっている。低アルコール4%のビターズクワトロも発売、初年度は「氷結」に次ぐ実績となる。

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そして「お酒を魅力的に感じているが、がっつり飲むのはいやだ」「アルコールが入るとやりたい事ができない」といった初心者向け「バタフライ」を発売予定、アルコール1%、250mlのスリムサイズといった飲みやすさを狙っている。

現在キリン缶チューハイの人気ブランド「氷結」も、好きなチューハイは?という問いに対し2014年は40%の支持、2年前から8%ダウン。「氷結」ブランドの拡大を狙って、氷結らしい冷たさ→シャリシャリ感→凍らせるといった新たな発想で〜ぐっとにぎってチュー〜のコンセプト「氷結アイススムージー」を企画、夏のイベントや野球場でテスト販売、20代の若者がツイートしており話題になっている。

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年間120アイテムの新商品が開発されているRTD市場において、キリンさんはセグメンテーション→ポジショニングといった手法で更にマーケットを細分化し、次々と新たな市場を開拓し新商品を世に送り出している。井本さんは成功したときの喜びが非常に大きくやりがいのある仕事をされているなあと思いながら楽しく聴講させていただきました。

理事の伯井です。1月(2015/1/15)の定例会レポートです。

理事長の澤田がしばし入院生活をされておりますので定例会欠席されました。
お留守番として「理事長ブログ」今月は理事の伯井裕子((株)萌企画「主婦っとサーベイ」)が担当させて頂きます。

MCEI大阪支部 2014年1月度 定例会は
『ピンチはチャンス』〜需要創造は「自己改革」から生まれる〜
江崎グリコ株式会社
オフィスグリコ推進部部長 古藪 啓介氏
オフィスグリコ推進部本部 佐藤 寛純氏
オフィスグリコ推進部市場開発チームリーダー小井手 靖子氏
の3名様のご講演。

グリコがこんな熱い会社だったとは知らなかった!!
大阪の道頓堀には全世界から観光に来られる
「道頓堀グリコサイン」があります。
一粒で300メートルのゴールインマークは
見るだけで元気になれますね!
このグリコのマークも7代目。
初代を選ぶ時も子供達に選んで貰った「ゴールマーク」
顧客は子供達だから。
その視点は今も「オフィスグリコ」に継承されています。
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「オフィスグリコを皆様の会社に置いて頂いておりますでしょうか?」
のご質問に大多数の方が手を挙げておられました。
私は初めて本物を拝見しました。
B5サイズでコンパクト。お菓子の宝箱ですね。
15年前にスタートした事業で2013年度に初めて黒字転換。

『オフィスグリコとは』〜グリコサイトより〜
http://www.ezaki-glico.net/officeglico/system.html
『・商品は全て1個100円。商品を取り出すときに、代金箱に入れてください。
・1週間に1回程度サービススタッフがお伺いし、
商品の入れ替え、補充、代金の回収等の管理を行います。
・ボックスの中には10種類程度、全部で24個の商品が入っています。
BOX内の商品は、サービススタッフが訪問時に、棚段ごとに新しい商品に入れ替えます。またリクエストにもお応えできます。
・ボックスの設置には、事業所様に負担は一切かかりません。
またメンテナンスも当社サービススタッフが責任をもって行います。』

1997年。市場環境の変化によりせっかく作った商品が並ばない
短命など、メーカーのリズムで商品を販売できない状況になり
ダイレクトチャネルを作る検討から始まった事業だった。
調査の結果
オフィス周辺はお菓子を購入する場が少ない。
実はお菓子を食べているシーンは屋外レジャーよりも職場が多かった。
それなら、職場でお菓子を食べるシーンを作って行こう。
ストレス解消、気分転換のニーズがあるのでは。
0からスタートの事業。
創業メンバーは人事凍結を依頼され15年経った現在も
同じチームにおられます。
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「駅弁スタイル」で始めた。
昼休みには喜んで受け入れてもらえるけれど
仕事中はオフィスに入る事が出来ない。
しかし、宅配便なら仕事中でも入って行ける事を発見。
それなら、納品スタイルで行こうと。

「富山の薬売り」「無人の農産物直売所」「宅配便」「ヤクルト配達」
を参考に現在の形を作られました。
箱の中には、グリコ商品ばかりと思っていたのですが、
スナック菓子、米菓など他メーカーの商品も沢山。
アイス、飲料の冷凍冷蔵什器もあり、マスクが欲しい、栄養ドリンクも欲しい、という声に対応され商品も増え、まさにミニミニコンビニエンス状態の商品群。
無人でもカエルちゃんの口にちゃんとお金を入れ
利益が出ている日本ならではのビジネスモデルですね。
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昔はあった、社内旅行、社内運動会の代わりに
コミュニケーションツールとして手軽な福利厚生の場
になっているケースや
震災の時にはBCP(事業継続計画)の備蓄として
本当に役立ったとの声が多数あった。
メーカーも予想しなかった使い方を消費者が教えてくれた事に。

現在57センターがあり、利用されている企業10万企業
12万ボックス 売上48億円。

センターは
・徒歩  1キロ圏内  16センター
・車両  10キロ圏内  23センター
・複合・バイク・徒歩  18センター

車両を使ったセンターは高コストのため、黒字化に時間がかかった。
1センター建設後は、半年で1500ボックス以上設置というミッションが営業にあり。
1日60軒〜70軒のご訪問。成果は0〜20ボックス。
当初は営業に回っても断られ続けたのに、今では商談に
来て下さいとの連絡が入ると笑顔でお話下さった。
全フロアに設置されているビルもあり。

3週間ですべての商品が入れ替わる補充の仕組みなど、オフィスグリコの謎も丁寧にご説明頂きました。
「置き菓子」「リフレッシュボックス」は登録商品となり
2007(平成19)年に
「商品」「ローテション」「オペレーション」はビジネスモデルも特許取得。

「ネスカフェアンバサダー」「オフィスおかん」など、
他企業も参入。グリコのオンリーワンだったところから、業態を作るまでに至られ、まさに世界で一番近い売り場です。

今後は、大学、24時間コールセンター、工場内、京都のお寺、学校の職員室
デーサービスの入居者の訓練のため、などなど、遭遇できる場所は増えて行くようです。

昨年の黒字化の時には、江崎社長から社員だけでなく、デリバリーに回っているパート含めて700名になんと、大入り袋が。
スタートした時から社内ではいつ止める事業かと言われ続け、
会議では社長にも来年も赤字なら終わりだと言われながら。
でも、陰では「お客様と直接接する部門はここだけなのだから、見守って行こう」と応援して下さっていたのも社長。
オーナー企業の良い一面である事を心から感謝されているのが印象的でした。

Glicoスピリット
『創る・楽しさ・わくわくさせる』
グリコにわくわくさせて貰い、オフィスでリフレッシュしている大人が増えているんだ!
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理事長の澤田です。12月(2014/12/11)の定例会レポートです。

澤田です。

「いやあぁっ!おもしろかったぁ!」

「明日のケメ通(理事長ブログ)の書き出しは
『いやあぁっ!おもしろかったぁ!』ですか?」

昨日のMCEI大阪支部定例会から帰るときに
参加者の方からかけられた一声です。
それくらいエキサイティングな講演でした。

東京からお招きした講師は
フロンティア・マネジメント株式会社の
代表取締役 松岡真宏氏。

パワーポイントの配布資料を参加者に配布され
PCそのものは使わずにペーパーベースの講演でした。
テーマは『コングロマリット経営と時間資本主義』

ぼくが冒頭のご紹介で「よう分らんテーマ」と
不躾な挨拶をしてしまっても
穏やかに説明していただきました。

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「コングロマリット経営」とは複合企業体 のこと。
そして「時間資本主義 」は11月に出版されたばかりの
松岡さんの近著のタイトルらしい。

『時間資本主義の到来』 
 あなたの時間価値はどこまで高められるか?
 松岡真宏/著
 出版社名 : 草思社
 出版年月 : 2014年11月
 ISBNコード : 978-4-7942-2088-2
 (4-7942-2088-X)
 税込価格 :1,512円

 [要旨]

 時間は、買うものから売るものへ。
 誰もが、わずかな時間を切り売りして稼ぐ時代がやってきた―。
 気鋭の経営コンサルタントが、
 消費行動、企業のあり方、個人の働き方まで
 「時間」と「いま」の関係を読み解く。
 「すきま時間」×「スマホ」=時空ビジネス。

[目次]
 
 第1部 時間資本主義の到来
 (人類に最後に残された制約条件「時間」
 時間価値の経済学
 価値連鎖の最適化から1人ひとりの時間価値の最適化へ)
 
 第2部 時間にまつわるビジネスの諸相
 (時間そのものを切り売りする
 選択の時間
 移動の時間
 交換の時間)

 第3部 あなたの時間価値は、どのように決まるのか
 (人に会う時間を作れる人、作れない人
 公私混同の時代
 時間価値と生産性の関係)

 第4部 時間価値を高めるために―場所・時間・未来
 (時空を超えて巨大都市隆盛の時代
 思い出の総和が深遠な社会へ)
 
 おすすめコメント

 流通専門家、経営コンサルタントである著者が、
 「時間価値」という切り口で、日本の消費経済を読み解き、
 個人として時間価値を高めることの必要性を説く。
 技術がいかに進化しても、時間は人間にとって自由にならない制約条件として残る。

 著者紹介

 松岡 真宏 (マツオカ マサヒロ)  

 フロンティア・マネジメント代表取締役。
 
  東京大学経済学部卒業後、野村総合研究所やUBS証券などで
 流通・小売り部門の証券アナリストとして活動。
 UBS証券で株式調査部長に就任後、
 金融再生プログラムの一環として設立された産業再生機構に入社し、
 カネボウやダイエーの再生計画策定を担当。
 両社では取締役に就任し計画実行に携わる。
 2007年に弁護士の大西正一郎氏と共同で、
 フロンティア・マネジメント株式会社を設立し、共同代表に就任。
 経営コンサルティング、M&A助言、企業再生を軸とした経営支援を行う

と、ネット上の本の紹介に書かれています。
フロンティア・マネジメント株式会社
http://www.frontier-mgmt.com/index.php

設立は2007年、産業再生機構で出会った仲間が
離ればなれになるのが惜しいと立ち上げた
企業と講演の冒頭に説明されてました。

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講演は三つのテーマでまとめられていました。
先ず一番目のテーマは消費関連企業の
業績不振要因は消費低迷ではないということ。

過去25年の消費は
総量ではほとんど変わっておらず
その内訳が変わっていること。

家計消費の消費支出は1989年を100として
25年経過した2012年を見てもたったマイナス4.5%。
減ったのは衣料が−46.8、家具−18.9、食料−11.0

そして大幅に増えたのが
電気代というか電気使用量で32.9UP
高齢化を反映して医療が54.5UP

さらに通信費の40.2UPと続きますが
総量は変化せずその内訳が変わっている。

デパートやGMSの売り場面積の推移をみても
減ることはあっても増えていません。

二番目のテーマは
不可避的な人口動態をベースにした
収益改善シナリオ。

東京圏、名古屋圏、大阪圏の三大都市圏への
人口動態の分析です。
1980年代ころまでは三大都市圏の人口動態は同じ動きでした。

東京へ人が流れ込むと名古屋も大阪も流れ込みがありました。
それはバブル経済までの高度成長の時期、つまり製造業の時代。
均質な労働者を地方から集めて製品を作ることが製造業です。

既存商品 VS 新商品・高齢化
製造業 VS 付加価値型サービス業・付加価値型情報産業
既存商品を作ってきた製造業はやがて衰退していきます。

それがバブル崩壊後製造業から
付加価値型サービス業の時代になり
東京のみに人口流入が集中します。

既存商品 VS 新商品・高齢化
製造業と付加価値型サービス業・付加価値型情報産業

世界のデパートで1店1000億円の売上を持つのは
11店しかないがそのすべてが日本のデパートらしい。
世界のターミナルの乗降客数は東京がずば抜けて多い。

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結論は「ロードサイド」から「レールサイド」へのパラダイム変換です。
1970年〜80年、地方の活性化、ロードサイドビジネスの開拓
それが現代は情報化、ITCの飛躍的な発達です。

情報化が進めば田舎でも情報は入手できるが
メールでやりとりできない本当の情報が欲しくなり
情報化が進めば都会に群れるようになる。

それが「レールサイド」だと。
分散型から一極集中になる。
一極で勝つしかない。

選択と集中  多角化はだめ
ひとつのことに特化しろ
それが間違いだと気づき始めます。

企業複合体で生活者の財布のシェアを奪う
有効な多角経営であり
異業種提携事例も教えてもらいました。

最後は『時間資本主義の到来』です。
それはこんなエピソードから始まりました。
「値段の高い洗濯洗剤が売れているらしい」

「それはすすぎの時間が10分短くなっている」
たった10分のことなのです。
しかし今は10分あればスマホでいろんなことができる。

ITCの発達はPCの発展よりスマホの浸透です。
PCは固定化された場所と時間でした。
スマホは外部化と自由な取扱いです。

仕事や睡眠・食事などの「かたまり時間」より
1分から10分の「すきま時間」が価値を持ち始めたのです。
詳しくは近著『時間資本主義の到来』をお読みください。

我が国人口12500万人のうち東京圏に棲むのは約3000万人
たった25%しかまだ集中していません。
韓国の首都への集中度は4割を超えるらしい。

まだまだ東京圏に集中が予想される。
そして人口減現象です。
1億人を切りやがて8000万人になっていきます。

東京圏に集中するのが4000万人とすれば
残りの4000万人で地方を支えなければなりません。
そんなことは絶対に無理なはなしです。

そんな未来がすぐそばにやってきています。
「あなたの24時間を企業が奪いに来る」
「失敗を嫌う消費行動は保守的になる」

まるでアベノミクスのからくりを
数字を含めて見せてもらったような
昨日の講演でした。

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MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む?マーケティングの可能性?」です。
まさに熱き思いがふつふつと伝わってきた昨日の定例会でした。

「いやあぁっ!本当におもしろかったぁ!」
松岡さんは今朝の早い便で関空から中国出張らしい。
まさにアグレッシブでワールドワイドの講演でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。11月(2014/11/13)の定例会レポートです。

澤田です。

「ヒット商品」とは。

 それは「時代を反映して
 熱狂的に消費者に受け入れられているもの」

 単に売れているというだけでなく、
 それを買わなければ社会から取り残されて
 いるという疎外感を感じさせるようなもので、
 必ずヒット商品の裏にはヒットトレンドがある。

ぼくが大学の授業でつかっている商品力のスライドです。
昨日のMCEI大阪支部 2014年11月度定例会では
そんな今年のヒット商品と来年のヒット商品予測を聞きました。

東京からお越しいただいたのが品田英雄さん
日経BP社の日経BPヒット総合研究所上席研究員で
日経エンタテインメント!編集委員です。
テーマは『2014年のヒット商品を振り返り、15年を予測する』

品田さんは1957年東京都出身となっていますが
本当は山形県生まれなんですと爆弾発言から始まりました。
小学生で東京に来られ学習院大学法学部卒業。

ぼくより10歳若いオシャレなシティボーイです。
1980年ラジオ関東(現ラジオ日本)入社。音楽番組を担当。
1987年、日経BP社に入社。業界向けの
           週刊誌「日経エンタテインメント」編集部に勤務。
1997年、総合誌「日経エンタテインメント!」を創刊、編集長に就任。

11月3日に発売されたばかりの月刊情報誌「日経トレンディ」の
「2014年ヒット商品ランキング」と「2015年ヒット商品予測ランキング」の
データをもとに熱く語っていただきました。

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いやあぁっ!声は大きい!動き回る!質問を投げかける!
まさに熱く語っていただきました。
ここで言うヒット商品とは基本的に新製品。

成熟社会の特徴として
1.モノもサービスもあり余る
2.先の読める未来
3.生きる手応えの希薄さ などが揚げられる。

いまどきのヒット商品のヒット傾向は
「質が悪いのに売れる」
「高いのに売れる」という商品が目立つと仰る。

2014年ヒット商品ランキングのヒット商品傾向は
女性が元気で強い。子供発から若い女性を巻き込む
去年は「永遠のゼロ」に象徴されるようにオトコが売れた

そして今年は結構高いものが売れた。
その上非日常も売れたと仰る。

【2014年ヒット商品ベスト30】
 1.アナと雪の女王
 2.妖怪ウオッチ
 3.ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッタ
 4.ジェルボール洗剤
 5.Ban汗ブロックロールオン
 6.伊右衛門 特茶
 7.TSUM TSUM
 8.クロワッサンドーナツ
 9.格安スマホ
 10.あべのハルカス

なんと1位が「アナ雪」2位が「妖怪ウオッチ」
そして3位がUSJのハリー・ポッタです。
まさに非日常も売れた!という結果です。

11位以下となると、じいさんのぼくには
まったく分からない商品が並びます。

室内を汚さない砂遊び道具「キネティックサンド」
「希少糖」に超高額のヘアアイロン「ミラカール」、
手編みのような玩具「ファンルーム」や子供用万年筆の「カクノ」等々。

他社メディアが発表するヒット商品番付に先駆けて
11月始めに発売される「日経トレンディ」の特徴に
「2015年ヒット商品予測ランキング」があります。

来年のヒット商品予測、それも商品名までも明記する。
実はこれはほとんど不可能なのだそうです。
3年前のヒット予測がようやく今、商品となって出てくる。

業界傾向やヒットトレンドなら書けるのでしょうけどねぇ。
敢えて商品名まで明記する。
それにチャレンジして発表されているらしい。

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2015年のヒット予測のキーワードは
「ゆる&得」「 楽する節約」
「過激化する楽しみ」
「自分がスターになる 素人が輝く」など。

2015年ヒット予測ランキング
●「ゆる&得ヘルス」「楽しい節約」「カスタ魔ー対応」…15年のキーワード
●メインカメラが回転! 美白・美顔機能も!「セルフィー」仕様にスマホが進化
●近くてうまい! 安い! 女性向けの「ちょい飲みコンビニ」がブレイク
●「都市型パリピフェス」「フローズンスモア」「2.5次元ファッション」


【2015年ヒット予測ランキング20】
1.グルメ「健効」系フーズ
2.セルフィースマホ(自撮スマホ)
3.北陸トライアングル
4.ライスミルク
5.得するスマートウエア
6.たまごっちラリー
7.遺伝子診断サプリ
8.ともだちロボット
9.超体感ゲーム
10.スター・ウォーズ・カウントダウン

ラジオ放送局から始まって雑誌まで
いろんなメディアに関わってこられた品田さん。
いま出版社は本が売れなくなって新規事業を模索中らしい。

出版社に収集されている膨大なトレンド情報
その情報を読み取りヒット予測ができる編集者たち
このビックデータを眠らして置く手はありません。

出版社の編集力をつかってコンサルタントを請け負う。
メーカーにも流通業界にも提案する。
とくに最近は購買接点 流通からヒット商品が生まれるらしい。

新製品がでても3カ月もすれば消えてしまう商品がほとんど。
そのデータはすべて流通が握っています。
ましてやS-N-Sで調べればだれでも詳細データが分かる時代です。

講演の最後は三つの「感」というお話でした。
その前に我が国のオトコたちが
もっといいオトコになれるための秘策も教えてもらいました。

そして「感」は感動 感情 感謝
それを大事にしてもっとコミュニケーションを。
見た目を褒めるんじゃなく内面を褒める。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む―マーケティングの可能性―」です。
まさに熱き思いがふつふつと伝わってきた昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。10月(2014/10/09)の定例会レポートです。

澤田です。

まだまだすごい人がいるもんだ!

そんなことを痛感した昨日の
MCEI大阪支部 2014年10月度定例会でした。
お越しいただいたのは辻野晃一郎さん。

辻野さんは1957年福岡県生まれと仰るから現在57歳。
1984年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニーに入社。
88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。

VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の
カンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。
翌年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。

2010年4月にグーグルを退社し、
アレックス株式会社を創業され
現在代表取締役兼CEO。
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昨日の講演テーマは『「成功体験はいらない」とは?』
今年7月PHPビジネス新書から発刊された
ご自身二冊目の著書「成功体験はいらない」からの引用です。

みずからは「失敗と挫折の人生」と仰る。
「栄光と成功の人生」ではありません。
成功体験は足かせになってしまうというお話から始まりました。

現代の社会は「変化が激しい、速すぎる時代」
成し遂げたことは瞬時に過去のことになります。
とくに我が国の社会状況は衰退期の日本です。

我が国の企業のライフスタイルが創業期から
成長期を経て安定期になりそれを持続できなくなり
今や衰退期に入っている企業が多くみられる。

SONYは家電で世界を制しました。
その「モノツクリ」はまさに垂直統合の擦り合わせ。
しかし現代は水平分業の時代。

アップル社の生産体制も水平分業。
アップルが考えアジアで生産し
世界で販売する。

自動車は車でなく「ITデバイス」になる。
Googleの自動運転やテスラの電気自動車。

世界の生産体制は ITリテラシーが主導している。
インターネット  クラウドコンピューティング
リアルな地球とヴァーチャルな地球

そこには時間差もなければ、国境もない。
地球人口70億人の内24億人がネットに繋がる
あらゆることの再定義が進んでいる。

新たなチャンスに溢れている。
世界に向けてのチャレンジが必要。
これまでの10年よりもこれからの10年が需要。

激することもなくたんたんと講演は進みます。
辻野さんに関する情報などを読んでいると
ものすごく熱い人かと思っていましたが話し方は違いました。

講演は後半に入ります。
「技術的特異点問題」という聞きなれない言葉が飛び出します。
それは「2045年にコンピュータが人類の能力を凌駕する」らしい。

まるでSFやハリウッド映画のストーリーですが
とくにアメリカを中心に国家的に大真面目に
科学者がこの問題に取り組んでいるらしい。

2008年にNASAは特異点大学を設立し
Googleはロボットベンチャー企業を多数買収しています。
人類の未来、テクノロジーは神の領域に届くと言われています。

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講演の最後は2010年に起業されたアレックス社のこと。
今後20年で雇用の50%が無くなってしまう。
ロボットが代わりに働く世界がやってきます。

新しい雇用の創出が急務です。
衰退期に入っているのに気が付かない企業のトップと取り巻き。
そんなノスタルジックな企業には成長は望めない。
とっとと日本経済の舞台から消えて欲しい。

20世紀の延長線上では戦えない。
意思決定と行動のスピード。
コンセサスを疑え。

みんなが頷いてそう思い込んでいるコンセンサスを疑う。
西欧的な国家論に組み込まれている我が国の概念を見直す。
日本的な良さが忘れられているのではないか。。

日本人のメンタリティー。
日本のすぐれた技術、商品、人を世界に
出る杭を探して育てる

クラウドソーシング
クラウドファンディング。
起業する人のための資金を集める。

ALEX社の行動理念です。【HPより転載】

我々の行動理念は以下の通りである。

最初から世界市場へ
日本経済の新陳代謝を加速
経営スタイル、企業カルチャー、ビジネス慣習の刷新
少数精鋭、パートナー重視
群衆の叡智の積極活用
20世紀的にならない
常識を疑う
10年早く、10倍速く
人にフォーカス
天真爛漫

【転載ここまで】

最後に「地球単位で発想する」
宇宙の起源、人類の起源、頭脳の構成などなど

「やってみる!」
「失敗を恐れない」
「失敗にはやく遭遇する」
そんなことばで締め括られました。

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「儲かりまっかぁ!」「まあまあでんな」
私たちはマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む−マーケティングの可能性−」です。
まさに熱き思いがふつふつと伝わってきた昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。9月(2014/09/11)の定例会レポートです。

澤田です。

ニコニコ笑いながらボソボソとお話。

こんな言い方をすると怒られそうですが
決してバリバリのキャリアウーマンのイメージはありません。
どっちかというと「普通の大阪のおばちゃん」

でもそんな外見とはちがい考えてられることは
ものすごく緻密で用意周到のPR戦略プラン。
「いえいえ!そんなことはありません」なんて仰るのでしょう。
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昨日のMCEI大阪支部 2014年 9月度の定例会の講師は
株式会社TMオフィス 代表取締役 PRプロデューサー
殿村 美樹さん。

講演のテーマは『心に響くPR』
〜隠れた良いものに新しい息吹を与える方法〜
生活者の心に響くPRについてを語って戴きました。

ピーアール会社ってご存知ですか。
株式会社TMオフィスのHPを見ると
こんなことが掛かれています。

「心に響くPR」・・・

勝ち負けの勝負を挑む戦略ではなく、
組織を取り巻くステークホルダー(利害関係者)と
それぞれWin&Winの関係を構築するという企業理念なのです。

先ずは「ひこにゃん」は
なぜ、ブレークしたか?から
昨日の講演は始まりました。

2007年に築城400年を迎えた彦根城の記念イベント
「国宝・彦根城築城400年祭」の観光客を集客のための
イメージキャラクターが「ひこにゃん」です。

ということでPR戦略の依頼主は彦根市でなく、滋賀県。
依頼があった段階ですでに「ひこにゃん」は存在していました。
「ひこにゃん」をつかって彦根城に観光客を呼び込むことです。

「づらす!」
昨日の殿村さんのお話ではこの「づらす!」がテーマでした。
ターゲットや目的をそれまでよりちょっと「づらす!」

「ひこにゃん」を一目見て「かわいいやん!」と
思われた殿村さんの戦略は誘客ターゲットを
「城好き」から「女性」へちょっと「づらす!」ことでした。

その戦略がまんまとあたり大勢の女性客がやってきて
まだ「ゆるキャラ」なんて言葉がなかった中で
「ひこにゃん」は一気にブレイクしていったのです。

日本に根付く伝統文化。
「いつの時代も無くならなかった文化は、
現代も繁栄するはず」がTMオフィスの信条。

それが一気に花が咲いたのがあの
毎年年末に京都・清水寺で発表になる
「今年の漢字」でした。

1995年に依頼されたPR戦略は「漢検受験を増やす」
「漢検」は公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施する
漢字能力に関する検定なのですがまったく知られていませんでした。

殿村さんたちは漢字のSWOT分析をします。
漢字って当時は子供たちからも嫌われていました。
だって宿題の「漢字ドリル」なんて大嫌いなんですから。

そこで思いついたのが一年の締めくくりに「今年の漢字」
漢字の日を制定します。毎年12月12日。
「いい字一字」(1(いい)2(じ)1(いち)2(じ))です。

全国的に「今年の漢字(今年を表現する漢字)」を募集してそれを年末に発表する。
1995年はあの阪神淡路の大震災があり地下鉄サリン事件があった年。
それを年末に京都清水寺奥の院で森貫主が揮毫して発表し奉納する。

分かりやすいストーリーです。
一気に受けます。
あっというまに年末の恒例行事になりました。

そして「漢検」も認知度はあがり
毎年毎年参加者の記録が書き直されることとなりました。
その結果、ばかな事件もありましたけど。
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香川県の「うどん県」のしかけもお話ありました。
知事が出席した記者会見はマスコミは無視
しかたなく食のカリスマブローガーをつかって
ツイッター中継すると県庁のサーバーがダウン
これをマスコミが報道して一気に過熱とか。

徳島県の「ゆるキャラ」を全国区にするため
子供の求心力をつかって
阿波踊りを一緒に踊り「トクシィ」を広めるとか。

伝わる情報の条件は
・共感できるテーマ
・テーマが10文字以内
・インパクトの強いビジュアル

船井総研の船井さんに教えられたという「100匹のサル」のお話
芋を洗う野生の猿がでてくるとマネをする猿が出始め
それが100匹を超えると一気に全体広がる。

我が国の人口の2%(250万人)が
同じことをし始めると一気にブームは起きる
そんな事例も数多くお話いただきました。

「辛い」という漢字に横一本加えると
「幸せ」になるんですよ。
これが殿村さんの最後のお話でした。


 日々、活発に動く経済や文化。
 その頂点に君臨する大企業や大規模なイベントなどの情報は、
 メディアを通じて常に全国報道されます。

 しかし、その基盤を支える中小企業、
 そして地方に秘められた貴重な文化や資源の情報はどうでしょう?
 “情報の東京一極集中”の陰で忘れられているのではないでしょうか?

 そんな秘められた地方の魅力を、いかにすれば活性化し、
 時代のニーズに合った魅力 として光を当てることができるのか?
 私たちは創業以来、大阪に基盤を置くことで
 その戦略を模索し、実績を積み上げてまいりました。

 おかげさまで今、私たちが手がけた貴重な文化や資源は、
 全国各地で注目を集め、新しい付加価値を得て業界全体が潤ったり、
 「地方ブランド」として定着したりしています。

TMオフィス社のHPより転載です。
http://www.tm-office.co.jp/index.html
20140904.jpg
いやあぁぁっ!おもしろいお話でした
PR会社ってマスコミが集中している東京だけと思っていました。
ましてや大阪では企画にはお金は払ってくれません。

しかたなくモノをつくってそれに企画費も入れて
ようやく請求が許されます。
それが1982年から操業されています。

すごいことです。
いやいや!世の中まだまだすごい人がいます。
世の中すてたものじゃありません。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。8月(2014/08/07)の定例会レポートです。

澤田です。

いやあぁっ!じつにおもしろかった!

大学の教壇で「営業力」を教えているぼくにとっては
昨日の講演はものすごくエキサイティングなものでした。
自分の頭の中もおさらいもできました。

昨日のMCEI大阪支部 2014年8月度 定例会は
マーケティングの勉強会には珍しく
東京から証券アナリストの講師をお招きしました。

メリルリンチ日本証券の青木英彦氏。
メリルリンチ日本証券の親会社は
あの米バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)です。

201408定例会01.jpg

ネット上にアップされたいた青木さんのプロフィールです
青木英彦(あおき・ひでひこ)
小売、食品、トイレタリー、医薬品チームヘッド。

1989年から20年間余にわたり小売セクターの調査を続けている。
1989年神戸大学経営学部卒。
1994年米デューク大学経営大学院にて
MBA(Health Care Management)取得。

日本証券アナリスト協会検定会員。
CFA 協会認定証券アナリスト。
経済産業省産業構造審議会 流通部会委員。

講演のテーマは「Amazonの躍進と流通業の今後について」です。
先ずは証券アナリストらしく今年4月の消費税増税前後の
景況感をグラフをつかっての説明です。

駆け込み需要も増税後の落ち込みも
政府もメディアも楽観論で統一されていますが
データを見るとこれからが本番で楽観は許されないとの見解です。

次はAmazonについてです。
これもデータに基づいていかにものすごい
高収益企業かを教えられました。

そして流通業の今後についてに入ります。
1970年ごろに日本で起きた流通革命です。
広域量販店やコンビニが、スーパードラッグが生まれます。

それはそれまでメーカーがすべての価格を握っていた
商品の価格決定権を消費者に取り戻すため
消費者の傍にいる小売業に価格決定権を取り戻すことでした。

そのころ我が国に鳴り物入りでアメリカから直輸入された
流通革命のいろいろな概念のなかでなぜか
日本に定着しないままに消えていった二つの概念があります。

ECR Efficient Consumer Response 効果的な消費者対応
カテゴリマネジメント category management カテマネ
この二つですが昨日の講演ではECRをちゃんとやり直そうと提唱されました。

ECRといえば1980年代のアメリカで起きた
ウォルマートとP&Gの組み合わせです。
当時ぼくは広告代理店の営業としてP&G FE社を担当していました。

当時のP&G FE社の社長 R.マクドナルドが言っている話があります。

「P&Gが考えるECRとはメーカーから小売りまでが協力し、
 消費者により高い価値をもたらすこと。
 顧客満足度(CS)を最重視し、メーカー、卸、小売りの
 非効率な商慣行などを廃止や見直し、コストを削減する。
 それにより、シェアを高め、利益を伸ばすことが目的

 現時点では、製造・卸、卸・小売りの各段階で交渉が存在するが、
 交渉はいずれかに損をもたらし、そのツケは消費者に回る。
 交渉を不要にしなくてはならない。透明な環境で取引することが必要

 具体的には
 1..品ぞろえ
 2.在庫管理
 3.プロモーションと値付け
 4.新製品の導入

 革新的な商品を、アイテム数をしぼって、
 価値が最大になるよう安定した価格で提供。
 取引は公平さを高めるため、色々な商品で
 価格条件を見直す」

製造・卸、卸・小売りの各段階で交渉が存在するが、
交渉はいずれかに損をもたらし、そのツケは消費者に回る。
交渉を不要にしなくてはならない。透明な環境で取引することが必要

201408定例会02.jpg

ひょっとして交渉って営業活動のことでしょうか?
P&Gは営業活動を止めろって言っているのか!
そんな社長発言にびっくりしたことを思い出します。

昨日の講演でもP&Gの営業マンの人数より
日本の日雑メーカーの営業マンの数の方が
圧倒的に多いと話されていました。

昨日の講演では青木さんが経産省産業構造審議会
流通部会委員をされており製販連携協議会で
メーカー、小売(量販店)の取引条件の最適化を協議されてます。

SCM Supply Chain Management 供給連鎖管理/製販同盟

主に製造業や流通業において、
原材料や部品の調達から製造、流通、販売という、
生産から消費にいたる商品供給の流れを
「供給の鎖」(サプライチェーン)ととらえ、
それに参加する部門・企業の間で情報を
相互に共有・管理することで、ビジネスプロセスの
全体最適を目指す戦略的な経営手法、
もしくはそのための情報システム

残念ながら時間がなくなり講演は
流通構造の再構築を目指せという
ところで時間切れとなりました。

P&G FEが1995年に新取引制度を導入します。
消費者、得意先、P&GのWIN-WIN-WIN関係を構築し、
「最も貢献し、信頼のおけるビジネスパートナー」を目指す

そのテーマは
Simple(簡素) Clear(透明) Fair(公平)です。
まさにこの方向が改めて再構築に必要な概念と再認識しました。

201408定例会03.jpg

いやあぁぁっ!おもしろいお話でした
証券アナリストってもっとクールな人だと思っていたのですが
ものすごく熱い思いをお持ちの青木さんでした。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。7月(2014/07/10)の定例会レポートです。

澤田です。

【最近のTwから転載】

 グランカルビー大人気!
 平均4時間待ち!阪急!高級お菓子ブーム!
 午前10時40分に売り切れです。
 関西人にがハマる!
 1箱540円のポテトチップス女性にオススメ!


 グランカルビー、
 未だに朝イチで整理券配布終了のレベルなんか……


 こんな時間から阪急D/Sの前には
 たくさん人が並んでいるけど、
 グランカルビーって“ぽてち”だよね。


 大阪土産に!阪急梅田百貨店のハッピーターンズ
 実は阪急梅田百貨店のグランカルビー買いたかったけど(^_^;)
 朝6時くらいからバイヤーが買いあさって
 5倍の値段2500円でネット転売してるらしい(´・_・`)
 

 昨日の姫がくれたグランカルビーっていう高級ポテチ。
 一袋に4〜5枚しか入ってないのに620円くらいするみたい。。。
 意味わからん。。。

この一週間ほどの「グランカルビー」で検索したTwです。

【転載ここまで】

昨日台風襲来が懸念されたMCEI大阪支部の7月定例会は
コミュニケーションサロンは中止となりましたが
定例会はいつになく女性の参加が多く盛会でした。

お越しいただいたのはカルビー株式会社執行役員
西日本事業本部 本部長 の駒田 勝さん。
昨日は東京から駆けつけていただきました。
201407定例会1.jpg
カルビーはそれまでの非上場創業者オーナー企業から
2009年にペプシコとの戦略的提携をしマネジメントの変革をし
震災の発生した2013年3月11日上場をしています。

講演前にご挨拶をすると大学は同志社大学文学部とか。
京都生まれの京都育ち京都の大学生だったぼくとは
年齢は違いますが一気に親近感が増します。

駒田さんは大学卒業後はカルビー一筋。
現在のご担当は西日本事業本部
広島工場や鹿児島工場もあります。

昨日の講演のテーマは「GRAND Calbee」
今年4月1日阪急うめだ本店地下1階にオープンした
カルビー直営ショップ「GRAND Calbee」で発売している「GRA
ND Calbee」

進出前からメディアに取り上げられ未だに待ち時間3時間以上。
10時の開店前から数時間並ばれる女性客
並ぶのが大嫌いな関西のおばちゃんにどこか受けたのか。

デパートのプレミアムスイーツ戦略です。
グリコのバトンドール (高級ポッキー)
亀田製菓のハッピーターンズ

そのネクストプランとして阪急百貨店からのリクエスト
カルビープラスではなくて百貨店向けプランを希望されます。
おもしろい!と駒田さんは社内で手を挙げます。
201407定例会2.jpg
カルビーの経営の基本方針は
「簡素化」「透明化」「分権化」
地方分権です。権限移譲です。

じつは3年前に赴任した西日本事業本部は
ビジネスの縮小などでラインや人材の
縮小などで苦しんでいました。

この阪急うめだ本店のプロジェクトで活性化が図れないかと
「どうしたらできる?」「できない理由はいらない」という
自らを乱世タイプという持論で立ち向かいました。

そして出来上がったのがマーケティング・ミックスの4Pで整理すると
Product:ポテトクリスプ 厚さ3倍  Price:60g @500(税別)
Place:阪急うめだ本店 Promotion:広報のみ

フレバーは
Plain:しお味  濃厚バター味
Meal:トマト味  チーズ味
Dessert:いちご味  焦がしミルク味

いままでのカルビーポテチは60g @100(税別)
それは「いつでもどこでも Any」です。
それが今までのカルビーポテチです。

しかし今回の企画は
「いましかここしか Only」です。
それが「Grand Calbee」です。

なんとお客様の1回の購入平均客単価は@8000〜9000に達するとか。
もはやお菓子じゃないですよね。
ましてやポテチなんてジャンルではありません。

冒頭のTwの転載はお客さんの3時間、5時間待ちの
行列の間はTwやFbでのS-N-Sで実況中継がアップされます。
中には毎日並んで購入した商品をAmazonに転売@2980する人もいるらしい。
201407定例会3.jpg
最後にこの3ヶ月の展開を受けて今後のあり方をお聞きしました
事業の採算性 オペレーション改善
需給バランス 希少価値

特別にお持ちいただいたGrand Calbeeを
インセンティブに質問コーナーです。
「何故!こんなに売れたのですか?」

残念ながら企業秘密なのか
それとも未分析なのか
明快なお答えはいただけませんでした。

「まだ3ヶ月ですからおばちゃんには飽きられていませんよね
 でもいつかは飽きられますよね
 あきられたらどうしますか?」

「飽きられないおいしさをイノベートしていきます」

いやあぁぁっ!おもしろいお話でした
まさに今を時めく旬なお話でした。
熱き思いを聞かせていただきました。
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MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。6月の定例会レポートです。

澤田です。

「壊すのでなく創るのです」

講演の最後の質疑応答の中での回答でした。
昨日はMCEI大阪支部 2014年 6月度 定例会でした。
お越しいただいたのはイオンモール株式会社 
開発本部 開発統括部長 岩村 康次さん。

千葉の幕張本社からお越しいただいたのですが
昨日のJALのトラブルで大阪到着が遅れ
大急ぎで駆けつけていただきました。

イオンモールの仕事は、
ショッピングモールという「まち」をつくり、
その価値を可能な限り高め続けていくことです。

開発前の立地評価から開発、日々の運営・管理まで、
トータルなモール事業に携わっています。
とHPを見ると書かれています。
201406定例会1.jpg
現在国内にあるイオンモールは135カ所
そのディベロップメントからテナントリーシング
そしてオープン後のオペレーションまで一貫運営されています。

イオンモールはイオングループ、12企業、250社の中核企業。
イオンモールの基本理念お客さま第一
そして経営理念は、「輝きのあるまちづくり」を目指します。

私たちは、パートナーとともに、輝きのあるまちを創造し、
地域で生活する人々の、より彩りあるくらしの実現に貢献し続けます。

輝きのあるまちとは、私たちが創る「驚き、感動、喜び」のある
生活拠点によって魅力あふれる新しい生活があるまちのことを指します。

そしてパートナーとは地域社会、行政、NPO、
テナント企業、協力企業、地権者、投資家など、
街づくりにかかわるすべての人を指します。
コーポレートメッセージはひとも、まちも、きらきら。

最近のイオンモールはまさに巨大なものとなっています。
昨年12月にオープンした旗艦店「イオンモール幕張新都心」は
劇場、職業体験テーマパークなどの「体験型施設」を
かなり充実させており、大きな注目を浴びました。

今後開発予定の沖縄や京都などのデザインパースも
特別にみせていただきました。
イオンモールは建物ではないですね。

建造物と言う範疇ではとてもとらえきれません。
それはまさに町づくりそのものです、
もちろん商業施設ですから住む人はいません。

しかしイオンモールにやってくる人。
そこに集う人、家族があり、出会いがあります
ペットもいればスポーツするひともいます。

こころをみたす「かたちのないもの」を望む生活者。
それは旅行、趣味、貯金、外食などにお金を支払います。
お互いは顔の見えるつながりです。

ハード面では地域の防災拠点 避難所を目指します。
セキュリティの保安関係もワンランク上の基準です。
そして環境マネジメントに関しても厳しい基準をつくっています。

同友会と名付けられたテナント専門店からも選ばれるモールでありたい。
接客研修やキメの細かいイベントなどもあります。
コトラーのマーケティング3.0の概念の話もありました。
201406定例会2.jpg
5年先の環境変化が読めない現在。
とくに急速に変化する人口減少時代に対して
小売業として、ショッピングセンターとして、
デベロッパーとしてどうあるべきか?

答えはまだ見つからないと仰る。
しかし巨額の投資を回収して
サステナブルな企業活動にするにはどうするのか。

講演終了後の懇親会でちょっと意地悪な質問をしました。
昨日のケメコ通信のテーマだった
「もはや成長は善ではない」に関連した話。

「以前大手スーパーが出店してくると
 その町では犯罪が増えるというデータがありました。
 大型店舗が商店街を疲弊させシャッター通り商店街に変えます。

 シャッター通り商店街はそれまでの人の往来を停めてしまいます。
 24時間営業の大型店舗の屋上には広大な駐車場があり
 そこには誰も立ち入らない暗闇が生まれます。
 反対運動はなにのですか?」

岩村さんは嫌な顔もせず明快でした。
「そのような事情はよく分かります。
 でもだからといって立ち止まっていていいのですか?」

イオンモールは2017年に国内外150モール体制 グローバル5を目指します。
中国では、既に出店している北京・天津に加え、
河北省、浙江省、江蘇省、湖北省、山東省、広東省において計画が進んでいます。

アセアン地域も2015年2月期(2014年度)以降、
ベトナム、カンボジア、インドネシアにおける
新規モール開設を積極的に進めていくと宣言されています。

そしてオムニチャネルへの対応として
2012年9月よりインターネットにおけるオンラインサイト
「イオンモールオンライン」をスタートさせ、Eコマース事業で
「コト・モノ・ネット イオンのオムニチャネル」目指します。

よどまることをしらないまるで巨大な宇宙船のイオンモールです。
昨日90分の講演でお聞きした内容のほんの少ししか書けません。
それぐらい、ものすごい予算と労力がつぎ込まれています。

イオンモールつくば  Area Only One. ここならでは
イオンモール幕張新都心  夢中が生まれる
そしてイオンモール京都桂川はどうなるのか
201406定例会3.jpg
いやあぁぁっ!さすがに旬なお話でした。
熱き思いを聞かせていただきました。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。5月の定例会レポートです。

澤田です。

いやあぁっ!おしゃれな街に行くと
おしゃれなものが欲しくなります。

昨日も日差しが痛いくらいのいいお天気でした。
帽子大好きのぼくとしてはスリーシーズンの
ベレー帽を被って出かけました。

でかけたところは大阪梅田グランフロント大阪。
ところが黒のベレー帽がちょっと暑つかったので
パナマ帽を思ったより高かったのですが買ってしまいました。

昨日はMCEI大阪支部 2014年 5月度 定例会でした。
昨年2013年4月26日にオープンし、まちびらきが行われ
ちょうど開業1周年を迎えたグランフロント大阪。

そのグランフロント大阪の開発から
オープン後の企画運営管理までを行っている
一般社団法人グランフロント大阪TMO事務局長で
三菱地所株式会社 大阪支店 副支店長 廣野研一さんを
お招きしてお話しいただきました。
201405-03.jpg
廣野さんは東京三菱地所で丸の内再開発に長く関わってこられ、
NYやロンドンなどの再開発にも視察され造詣が深いです。
そして20011年4月1日グランフロント大阪担当として大阪赴任。

あの震災の中、計画停電や節電が行われていた
暗い東京からの赴任はなんと大阪は光り輝いていて
元気なんだろうと思ったと仰っていました。

グランフロント大阪は以前は北ヤードと呼ばれた
JR大阪駅貨物ターミナル跡地でうめきた全24ha
そのうち先行開発拠点7haを一期工事として進められます。

南館(オフィス、商業施設)
北館(ナレンジキャピタル、オフィス、商業施設、
ホテル・サーヒスレジデンス、コンベンションセンター)

うめきた広場(商業施設)
クランフロント大阪オーナーズタワー(分譲住宅)の
4つのエリアで構成されています。

ナレッジキャピタル
産官学の研究施設が入ることで
容積率が約2倍に緩和され土地利用の効率化が図られました。

分譲住宅は昨年4月のオープン前に上層階から売り出され
億ションで誰が買うのかと言われたらしいですが
2ヶ月前に完売、購入者はほとんどが大阪在住だったとか。

そして先月オープン一周年を迎えます。
1年目の来館入場者数の目標が3650万人だったのが
なんと5300万人で商業施設の売上も400億円が436億円でした。

いろんな仕掛けが考えられています。
統一感のあるデザインが生み出す「風格」ある街並み、
多様なアクティビティがにじみだす「界隈性」の高いストリート、
201405-01.jpg
そしてそれらを包み込む「水と緑」のネットワークを。
とHPに書かれています。
http://www.grandfront-osaka.jp/concept

「いちょう並木」「せせらぎのみち」「けやき並木」など
「水と緑」のネットワークを意識する街づくりがされ
UMEGLE-BUS、UMEGLE-CHARI、UMEGLE-PARK
INGも面白い試みです。

そしてお祭りです。
梅田ゆかた祭り 盆祭りが開催されました。
北梅田界隈の婦人会にお願いして
若い女性たちと一緒に踊ってもらったらしいです。

クリスマスも、年末もカウントダウンなども開催されました。
これは北梅田だけでなく大梅田エリアとして
JR西日本 阪急 阪神 にグランフロント梅田TMOの
初めてコラボレーションでした。

最後のお話はこれから始まるうめきた二期工事です。
17haの広大な敷地面積です。
すでに第一回のプレゼンテーションは終わっているようです。

うめだが変わります。
未来が生まれ、大阪が変わり、時代が動き出す。
まさに『グランフロント大阪、先進的なまちづくりへの挑戦』です。

この挑戦はまだまだ続きます。
でも変わらないものもあります。
人とひととのふれあいです。

ゆかた祭りがあり、盆踊りがありました。
ハコモノの中での地域密着の夢です。
それが、この“まち”の夢。

その夢を多くの人たちと共有したい。
こんな熱き思いを聞かせていただきました。
いやあっ!ええ話しでした。
201405-04.jpg
MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。4月の定例会レポートです。

澤田です。

刻々と変わる二条城の『桜」だよりです。

朝、掲げられた開花状況がもうお昼には変わっています。
それくらい暖かかったのかそれとも開花状況と言う
データを入城者に伝えるために情報を大事にしているのか。

昨日のMCEI大阪支部定例会もある意味で
情報をどう伝えるかと言う企業の
すさまじい努力のお話を聞きました。

2014年度、新年度になっての初めての定例会。
MCEI大阪支部 2014年 4月度 定例会は
株式会社ぐるなびのお話でした。
201404-01.jpg
2014年1月から3月までをMCEI大阪支部40周年として
三回連続で記念定例会を開いてきました。
そして4月になった今月の定例会です。

そういえば40周年はMCEI大阪支部だけでなく
流通革命40周年、外食産業40周年と気づきました。

そこで今月は
『外食産業の現状と今後の展開について』を
語ってもらおうと株式会社ぐるなびにお願いしました。

講師はお二人に来ていただきました。
理事で大阪営業所長の竹内 則友さん
加盟店営業部門 ぐるなび大学 リーダーの藤川 充昭さん     

株式会社ぐるなびは1989年10月2日に会社設立
1996年6月に飲食店検索サイト「ぐるなび」を
インターネット上に開設サービス開始されています。

1996年というとあの阪神大震災のあった1995年の翌年、
その秋にウインドウズ95が発売されIT革命と
後に呼ばれるようになる1995年の翌年です。

まだインターネットがどれだけ普及するのか分からない時代です。
そのときにインターネットでユーザーに無料で
飲食店の情報を提供するという画期的な試みです。
201404-02.jpg
株式会社ぐるなびの企業理念には
“日本発、世界へ”と書かれています。
「日本の食文化は世界一」

ぐるなびの考える外食とは
「最も身近で、最も頻度の高い非日常」
と考えるというお話から始まりました。

水商売ともいわれる外食店は
以前は立地ビジネスそのもでした。
駅前の目につく場所でないと集客ができない。

それがぐるなびの出現によって変わりはじめる。
ビルの高層階や地下でも情報を発信することで
お客様はお店を探してやってきてくれるようになった。

2013年現在、外食産業業界売上約23兆円60万店。
しかし20歳〜60歳対象の外食人口は
3%ダウンしているといわれています。

2011年のあの震災の影響で外食する機会が減り
家で家族と一緒に食事をする人が増えています。
その結果が右肩上がりの売上を続ける中食です。

2013年の中食業界の売上は約6億円
持ち帰り総菜やお弁当などなんですが
そのなかで最大の業界はCVSです。

コンビニでのおにぎりやお弁当やサンドイッチです
結果食の外部化と呼ばれる外食中食の売上は
外食23兆円で中食6兆円を加えて29兆円になっています。

外食産業の今後の展開について
現在ぐるなびで考えているいろんな
取り組みもお話しいただきました。

Farm to Restaurant
トレーサビリティ
生産者と料理人の協働でテーブルへ

食の安心・安全のための取組
食材の生産者とシェフの連携
食材の多様性や保全も欠かせません。

そしてキーポイントは情報の取組です。
CRM(Customer Relationship Managemen
t)顧客関係管理
ポイントシステムを使った集客プロモーションです。

インターネット利用はもちろん
スマホ利用者は全体の50%にもなり
10年間で10倍に成長しています。

結果今日の情報の価値が増大しています。
空席情報や、今日のお勧めなどの情報が。
満足度は値段ではなく豊かな外食となります。

更なるぐるなびの展開はテイクアウトや
 デリバリーの提案に加えネット通販の仕組みもあります。
そしてアジアなどの海外展開や海外からの観光客対応。

『私たちは常に社会の変化を見つめ、
“レストランのサポーター”として
 価値あるサービスを提案します。

それは地域一番店つくりであり
その地域の活性化であり
食と地球の関係でもあります。

それはすべて情報発信から始まっています。
時代とともに進化する“食のトータルサイト”を通して、
常に満足していただける情報を提供します。と締めくくられました。
201404-04.jpg
MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む−マーケティングの可能性−」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

201404-03.jpg

理事長の澤田です。3月の定例会レポートです。

澤田です。

「寄り添う力 Being with you」

昨日はMCEI大阪支部3月度定例会でした。
そしてMCEI大阪支部創立40周年記念の
三か月連続定例会の最後の定例会でした。

お招きしたのは流通科学大学 学長、
日本マーケティング学会 会長の
石井 淳蔵先生のご講演でした。 

「そうそう!それが欲しかったのよ」
そんな生活者の言葉を引っ張りだせるのが
マーケターですと仰る。
201403定例会1.jpg
今回は石井先生のご厚意で先生の近著
『寄り添う力 マーケティングをプラグマティズムの視点から』
 http://bit.ly/1hJDLa2

これを講演の教科書にしようと謝礼をお支払いする代わりに
購入させていただき会員のみなさんにプレゼントしました。

SGビジネス双書
石井淳蔵/著
出版社名 :  碩学舎
出版年月 : 2014年2月
ISBNコード : 978-4-502-08740-0
(4-502-08740-8)
税込価格 : 1,890円

[要旨]

相手に共感し、経験をともにする現場で
ビジネスの知は生まれる。

マーケターの仕事は、
「その人と同じ目線に立つ」
「その人のために、自分はなにができるのかを考える」
ところからスタートする。

出版社のコメントにはこんなことばが書かれています。

講演は「創造的瞬間」という先生の言葉から始まりました。

時間の流れが一瞬止まり、ある空白の時間が流れた後、
今まで自分を縛り付けていたフレームが弱まり、
逆に内的な創造性や連想力が活性化する。

こんな一瞬を軽軽したことがありませんかと
そんな投げかけから講演がはじまりました。
ずっとひとつのテーマを掘り下げる。

そのテーマを考え続ける。
考え続けて、考え続けて、続けていると
なにかがふっとやってくるときがある。

それは「インサイト」 
徹底的にこだわり続けて
現場にいないとでてこない。

現場での実践が社会を創る。
実践は、現場を乗り越え、
現実の壁を克服する。

実践は、理論の限界を乗り越え、現実の壁を克服する
現実は、成り立つべくして成り立つものではない。
必然のなかで生まれるものでもない。

現実は、いつも、常に、
“他でもありえた様相(偶有性)”のなかで成立する。
文字にしてみるととてつもなく難解な文章になります。

そかしお話しされたのは平易な当たり前のお話。
人に寄り添う:相手の身になって考えること。
先生がインタビューされた事例が紹介されます。

「モノからコトへ」
「ものを言わない生活者」に寄り添うこと。
「寄り添うことで生まれる力への信頼」

製薬会社のエーザイの定款に書かれている
「患者様と喜怒哀楽を共にする」

それは患者さんの気持ちに寄り添うことであり
なにか患者さんのニーズを引き出すことでなく
それ自体が目的であると掛かれています。

それが車いすの少年に「靴履いてみるか?」と
声をかける靴屋の社長さんの事例
車いすの少年には靴は無用のもの。

しかし靴を履いてみると少年はすばらしい笑顔になる。
病床に伏す高齢の女性に赤い靴を差し出す。
歩行すらできなかった女性が赤い靴を履いて歩けるようになる。

本人でさえ気づいていなかったものが
「そうそう!こんなものが欲しかったのよ」
そんな生活者の言葉を引っ張りだせるのが
マーケターだと先生は仰る。

石井先生はぼくと同じ歳。
ひょんなことでPCを使い始めたころに
先生とメールのやり取りをはじめました。

一時はケメコ通信にも返信をいただいたことも何度かあり
先生の研究会にも参加させていただくこともありました。
我が国のマーケティングをずっと研究されてきました。

多分研究に研究を重ねて他の先生方の論文も読み込まれ
そして今、「寄り添う力」に到達されたのだと思います。
「寄り添う力 Being with you」

「マーケターは、正解のない道を歩み、
 未だ存在しない現実、
 つまり未来に向けて挑戦することを課題とします。

 未来に向けての挑戦ですので、
 自分のなかに「これをやりたい」という、
 自身をも奮い立たせるような強い思いが必要です。

 その思いの核となるのは、
 現場のなかで掴んだ
 インサイトだろうと思います。

 現場発のインサイトこそが、
 未来を掴もうとするマーケターにとって、
 命の次に大事な宝物になります。」

(「寄り添う力」あとがきより)
201403定例会2.jpg
いやあぁ!今月の定例会もすごいお話を聞きました。
MCEI大阪支部の定例会はずっとマーケティングのことを考えています。
まさに今!旬のマーケティングのお話でした。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えました。
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を三ケ月にわたり開催してきました。

昨日の3月定例会で40周年記念定例会は終わります。
40周年。40年前は大阪で大きな世界の祭りがあった年です。
そんな時代からMCEI大阪支部はマーケティングを考え続けてきました。

私たちはマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

MCEI大阪支部41年目の来年度2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む−マーケティングの可能性−」です。
まさに『寄り添う力』なんだと実感した昨日の定例会でした。
201403定例会3.jpg
MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。2月の定例会レポートです。

澤田です。

「かわいい女の子が産まれました。
 母子共に健康です。これで一安心です」
おとうさんになった彼からのFbです。

今朝、日付が変わったころに
大学院仲間同士のカップルそれも中国人の女性と
和歌山出身の男性に女の子が生まれました。

京産大経営学部大学院マネジメント研究科
院生どうしのカップルのベイビーですから
マネケンベイビーでしょうか。

ぼくは昨日遅かったのですがいつものように4時前に起きて
スマホでフェイスブックとツイッターで
ぼくが寝ている間にアップされたS-N-Sをチェック。

それをソーシャルフィルタリングと呼ぶらしい。
フィルタリングとは情報をふるいにかけるということ。
ぼくの知りたい友人の行動に関する情報だけを集める。

そんなお話が昨日のMCEI大阪支部定例会のテーマでした。
お越しいただいたのはご存じ@さとなおさんこと佐藤 尚之さん
株式会社ツナグの代表取締役でコミュニケーション・ディレクター

2014年2月定例会1.jpg
@さとなおさんには今までに二回
MCEI大阪支部で講演いただいています。
一回目は2010年の4月定例会でした。

ケメコ通信VOL.3149 2010/04/08 ケータイ業界の切磋琢磨
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/13677950.html

 ソーシャルネットワーク、
 ツイッターやっていないビジネスパーソンさん、
 ヤバいよ、で締めくくり、MCEI大阪で「さとなお.comさん」

参加されていた会員の方のTwがさっそくアップされたのを憶えています。
ぼくにとって、というか参加された方全員にとって
ものすごいインパクトがあった講演でした。

そして二回目はその翌年、東日本大震災の影響が
まだまだ色濃く残る2011年6月の定例会でした。

ケメコ通信VOL.3573 2011/06/10 再び「素」のマーケティング
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/14014713.html

「SIPS」理論の話を聞きました。

これからのソーシャルメディアに対応した生活者消費行動を
『共感する:Sympathize → 確認する:Identify
 →参加する:Participate →共有・拡散する:Share&Spread』と
シンプルに整理し、その考え方を略して「SIPS」と名付けました。
<詳細・解説はhttp://www.dentsu.co.jp/sips/index.html

そして昨日2年8か月ぶりにお願いしてお越しいただきました。
その間もなんどかお願いをしていたのですが
そんなに状況は変化していないということで固辞されてました。

今回は40周年記念ということでお越しいただきました。
ざっと40年を振り返るのではなく情報革命の
Windows 95からの20年をまとめていただきました。

1995年  インターネット
2000年  Google Amazon
2005年  情報洪水
2010年  ソーアシャルメディア
2015年  ?

こうやって見てみると5年おきに
大きな流れがあることが分かります。
Windows 95からの20年です。

ところがぼくらを含めて過去の安逸な
成功体験にしばられている広告マンたちは
この20年の変化を見ようともしません。

ナメるなよ!
ホントに大変化が起きているぞ!
人類史に残る大変化だぞ!

それでも彼らはその大変化を見ようとしません。
2005年の情報洪水は情報に関する大変化です。
情報は99.996%がスルーされていきます。
たった0,004%しか届いていないのです。

従来の情報のやり方ではうざい!の一言!
メディアもツールもエンタメ過剰!で
生活者の時間の奪い合い!取り合いです。

2014年2月定例会2.jpg
じゃあぁ!どうするか!
今回の講演テーマでもある
「日本を変える 3つのシフト」について聞きました。

・コミュニケーション・シフト
・プラットフォーム・シフト
・ソーシャル・シフト

@さとなおさんは2005年の情報洪水意向を
情報を伝えたい企業にとってチョー
アウェイな状態と言い切りました。

・コミュニケーション・シフト

今までの情報を伝えたい企業のコミュニケーションのやり方は
「邪魔して見せる」「強制的に見せる」
もともと関心のない人をターゲットにして無理矢理振り向かせること

本来の企業のコミュニケーションは
もともと関心のあるひとを見つけ出し
興味を持たせ、共感を抱かせることです。

それをするためにどうする!
友人がメディア。
信頼できるメディアは友人。

フェイスブックによると
Fbをやっているひとは
平均130人の友人がいるらしい。

そしてその友人から来た情報に約3%のひとが
いいね!ボタンを押し「RT」するらしい。
これってすごくない?

昨日の会場には約100人の参加者がいました。
@さとなおさんが「今大阪なう!」と書くと
100人の参加者が「いいね!」クリックし
その友達130人がそれをみて3%の人が「いいね!」をし
それが次々とあっというまに拡がっていくということ。

まさに友人や家族が最強メディアです。
そのことを考えて情報共有プラットフォームを
マーケッターは作り上げていかないといけません。

・プラットフォーム・シフト

お茶の間プラットフォーム 
トライブプラットフォーム
ソーシャルグラフプラットフォーム

お茶の間プラットフォームは一昔前の
消えてしまったようなお茶の間ですが
これがまだまだしっかり残っているところもあります。

トライブプラットフォームは
最近本もでているらしいですが
「閉じる」というか仲間うちの趣味の世界だったりします。

ソーシャルグラフプラットフォームは
アーリアダプターというかオピニオンリーダー的な人で
生活者が勝手につながっていくというもの。

メディア発想ではなくプラットフォームの場をつくる。
ひとが伝えてくれる場を設計する。
キーワードは「その情報は友人に教えたくなるか!」

・ソーシャル・シフト

最後はソーシャル・シフト
モノを売るという企業の課題の解決でなく
笑顔が溢れる生活者の課題を解決する。

もうマーケッターは情報発信を仕事にするのでなく
生活者そのものの課題を解決することが仕事となる。

今までの企業は生活者に自分をどう見せるかを考えてきた。
これからは社内の共感と社外の共感が必要となる。

ひょっとしたら次回講演に来るときには
もうマーケティングという言葉が
無くなっているかも知れない。

そんなショッキングなことばが最後の締めくくりでした。
いやあぁぁっ!さすがに旬なお話でした。
@さとなおさん!エキサイティングでした。

20142月定例会3.jpg
2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えました。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

そんな時代からMCEI大阪支部は
マーケティングを考え続けてきました。
マーケティングができることを考えてきました。

MCEI大阪支部はマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。
マーケティングの可能性でしょうか。

MCEIのMはMarketingのMです。

マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの
儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

MCEI大阪支部は創立40周年を迎え、
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を三ケ月にわたり開催しています。

来月は40周年記念定例会の最終回です。

●3月定例会
 ・開催年月日:2014年3月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:『マーケティング思考の可能性』
 ・講師:流通科学大学 学長 日本マーケティング学会会長 石井淳蔵先生
 ・会場:OMMビル1+2+3号室(大阪市中央区大手前1-7-31)
 
そしてMCEI大阪支部の来年度
2014年度の年間テーマを決定しました。
「生活者とともに進む―マーケティングの可能性―」

まさに昨日聞いたソーシャル・シフト
モノを売るという企業の課題の解決でなく
笑顔が溢れる生活者の課題を解決することです。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。1月の定例会レポートです。

澤田です。

いやあぁぁっ!さすが我らミズグーの教え子たちです。

出来のよしあしはすいぶん違いますし、
ぼくなどは不肖の弟子に違いないのですが
それでもみなさんの仕事はすばらしかった。

先週の木曜日はMCEI大阪支部の2014年1月度定例会でした。
それは今年度設立40周年を迎えての三ケ月連続開催
(2014年1月〜3月)の最初の40周年記念講演定例会でした。

MCEI大阪支部は1971年昭和46年に創立されました。
途中2年間の休会期間があり今年度が創立40周年になります。
MCEI東京支部はその2年前1969年昭和44年に創立されています。

あの♪こんにちわぁ!こんにちわぁ!世界のぉ国からぁ♪
あの歌声で日本中が沸騰していた1970年の大阪万国博の時でした。
あの時代からマーケティングといことを考えていた人がいたのです。

40周年を記念してぜひ三ケ月連続開催開催したいと
かなり強引に理事の皆さんにお願いし
実現できた一回目の定例会です。
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テーマは『MCEI大阪支部40年を振り返る』
〜水口健次創設理事長に教えられたこと〜。

そして無茶を承知でそんなテーマで話してくれる人を選びました。
キリンビールマーケティング株式会社営業部営業開発室長の大北さんと
カルビー株式会社執行役員営業本部長の石辺さんです。

たまたまそんな話をJMRサイエンスの館岡さんにしたら
「こんなVTRがあるぞ」と事務所のロッカーに眠っていた
故・水口健次創設理事長の講演映像を提供いただきました。

90分間の講演映像が収録された2本のVTRにです。
なんと1991年松下電器産業での講演と
1997年6月13日MCEI大阪支部特別定例会の講演VTRです。

テープが劣化して切れるかも知れないというのを
ぼくがHDDに読み込むためリアルタイムで器材を動かし
なんとか読み取り2枚のDVDに焼き付けました。

その90分の2枚のDVDをJMRサイエンスの館岡さんと
大阪支部理事のワコールの橋詰さんとぼくの3人で
またオンタイムで回しながら定例会で見せるところを選びました。

そして切り取り編集したDVDが出来上がったのが昨年の暮れでした。
そのDVDをキリンの大北さんとカルビーの石辺さんに送りました。
「こんなVTRを見せるからその後をうまく講演してね」とメモをつけて。

するとどうですか!いやあぁっ!ほんとに流石です。
一度の顔合わせもなく、事前mtgもせず、
一切のメールのやり取りもないままのぶっつけ本番でした。

ぼくはこの定例会の進行役と認識していたので
30枚ほどのスライドのpptを作りました。
舘岡さんは時代背景や水口さんの行動など説明資料を作ってくれました。

大北さん.jpg
大北さんはそれこそ水口さんに「はよぉ!やらんかい!」という
キリン全社が教わった「再びメーカーマーケティング」の要約から
それが現在の新製品開発に生かされているのを
pptにまとめたものを当日持参してくれました。

石辺さん.jpg
カルビーの石辺さんは大手広域量販チェーンとの
取り引き協定などの生々しいビジネスの話と
水口さんが病床に伏してもなお「通念への反論」への
話を聞いたとpptにまとめて話してくれました。

まさに4人が4人とも求められている役割を正確に理解し
「それがわかっているなら、早よう!やらんかい!」と
水口さんに怒られたことを思い出したようなことでした。

ちょっと掟破りですがおとつい届いたNさんからのケメ通返信があります。
その一部をちょっとご披露します。

【転載ここから】

 昨日はそれこそ何年かぶりのMCEIに参加させていただきました。
 (残念ながら送別会があったのでコミサロは欠席でしたが。)

 今、自分の所属する会社の存在自体が揺れ動いていて、おそらく結論が
 容易に想像できる立場にいて、自分の中でいろいろなことがぐらついて
 いるところです。今まで自分はずっと運が付いている、恵まれている、
 と言い聞かせながらここまでやってきました。まして世間はアベノミク
 スだの株価が回復だの春闘で久しぶりにアップ回答だの言っている中、
 今の状況。正直、行き詰っていたところでした。

 でも久しぶりに水口さんの映像を見せていただき、大北さん、石辺さん
 舘岡さん、そして何よりもうるうるしている澤田さんの声を聞かせてい
 ただき、今からがスタートなんだと改めて気付かされました。私の後に
 ついてきてくれている彼ら彼女らを前向かせてあげないといけないんだ
 と、当たり前のことを思い出させてもらえました。

 よくよく考えればやっぱり自分はずっと運が付いている、恵まれている
 ということを考えられるだけのパワーをもらえたMCEIでした。本来
 はマーケティングの在り方について気付くことができる場だとは思うの
 ですが、それよりももっと大きな視点で人間を温かく観察・分析された
 水口さんの優しさに元気づけられました。ありがとうございました。

【転載ここまで】

うれしいですねぇ!
まさにぼくらが40周年を迎えて
今考えていることなんですね。

201401定例会2.jpg
MCEI大阪支部はマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。
マーケティングの可能性でしょうか。

MCEIのMはMarketingのMです。

マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの
儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

いやあぁ!今月の定例会もすごいものを見せていただきました。
MCEI大阪支部の定例会はずっとマーケティングのことを考えています。
旬のマーケティングです。エキサイティングです。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えました。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEI大阪支部は創立40周年を迎え、
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を三ケ月にわたり開催します。

●2月定例会

 ・開催年月日:2014年2月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:『日本を変える3つのシフト
       〜コミュニケーション・シフト、プラットフォーム・シフト、  ソーシャル・シフト』
 ・講師:株式会社ツナグ 代表 コミュニケーションディレクター 佐藤尚之氏
 ・会場:グランフロント大阪ナレッジキャピタルカンファレンスルームB0102
  (大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪タワーB 10 階)
 ・募集中

●3月定例会
 ・開催年月日:2014年3月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:『マーケティング思考の可能性』
 ・講師:流通科学大学 学長 日本マーケティング学会会長 石井淳蔵先生
 ・会場:OMMビル1+2+3号室(大阪市中央区大手前1-7-31)
 ・募集開始:2月18日頃

ぜひこの機会に定例会にご参加ください。

そしてMCEI大阪支部の来年度
2014年度の年間テーマを決定しました。
「生活者とともに進む—マーケティングの可能性—」

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

そうです。MCEIのMは水口健次のMなんです。
mizuguchi.jpg

理事長の澤田です。12月の定例会レポートです。

澤田です。

知らなかった!

AIDMA(アイドマ)でもなくAISAS(アイサス)でもなく、
AMTUL(アムツール)の法則は我らがMCEIの師匠
水口健次MCEI創設理事長が提唱した購買行動のプロセスモデルだった。

昨日は水口健次さんが1969年にMCEI東京支部を
そして1972年にMCEI大阪支部を設立された
その大阪支部の12月度の定例会でした。

お呼びした講師はこれも水口健次さんが設立に参画し
その後、代表取締役社長に就任した
日本マーケティング研究所(略JMR)グループの
株式会社JMRサイエンスさんです。 
http://www.marketing.co.jp/

お話しいただいたのは株式会社JMRサイエンス
高林貴子さんと竹重美咲さんの女性お二人。

テーマは
「食品・飲料分野でヒットした
 新製品の普及・波及のメカニズム」
201312定例会1.jpg
JMRサイエンスが2000年から毎年実施されている
ライフスタイル調査で全国20歳以上の男女の
Webモニターに対する調査があります。

今年の10月に実施されたライフスタイル調査の
結果速報を発表していただきました。

今回の調査の背景と目的はスマホの浸透に伴って
S-N-Sの情報拡散が拡大し既存メディアの関係など
購買情報の波及経路とキーパーソンとキーメディアを整理し
新製品を普及するための情報拡散経路を明らかにするというもの。

私たち生活者をとりまくメディアは
Paid media、Owned media、Earned mediaの三つがある。
Paid mediaはいわゆる4マスと言われる既存メディアです。

Owned mediaはメーカーなど企業が自ら発信するメディア
一方Earned mediaは私たち生活者が自ら発信するメディアです。

フェイスブックなどはOwned mediaとEarned mediaの
両方に関与しています。

今年の秋までに食品・飲料分野でヒットした
15の新製品についての情報のトラフィックの
分析結果のうち5アイテムについて発表がありました。
201312定例会2.jpg
そしてその発表後にMCEIの会員にとっての
我らがシショーの水口健次さんの略歴と
彼が自ら1959年に社長に就任した
日本マーケティング研究所(略JMR)との
関係について説明がありました。

そして私たちのMCEIも水口健次によって
1969年にMCEI東京支部が、そして1972年に
MCEI大阪支部を設立されたことが
JMRサイエンスの元社長で現取締役の
舘岡さんから説明がありました。

AIDMA(アイドマ)とは1920年代に
サミュエル・ローランド・ホールが
広告宣伝に対する消費者の心理のプロセスを示した略語です。

AIDMAの法則では、消費者がある商品を知って
購入に至るまでに次のような段階があるとされています。

Attention(注意)
Interest(関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)

その後ネットでの購買行動が変化して
プロセスモデルとしてAIDMAに対比されるものとして
電通が提唱したのがAISAS(アイサス)です。

Attention(注意)
Interest(関心)
Search(検索)
Action(行動、購入)
Share(共有、商品評価をネット上で共有しあう)

そして水口モデルのAMTUL(アムツール)の法則です。

AIDMAが、短期的な購買衝動を説明するのに対し、
AMTULは、消費者のより長期的な心理の移り変わりに
着目したモデルであり、試用、現在使用、愛用固定というように
購買後の段階分けをしている。

認知、記憶、試用、現在使用、愛用固定の各段階について、
「再認知名率」「再生知名率」「使用経験率」
「主使用率」「今後の購買意向率」という指標で
調査をすることで、消費者に対するコミュニケーション目標を
達成できたかを定量的に捕捉することができる。

1. Aware(認知)
2. Memory(記憶)
3. Trial(試用)
4. Usage(現在使用)
5. Loyalty(愛用固定)

私たち生活者の心の奥襞に潜む
Loyaltyに対する滲透度を測定する
消費者行動の購買モデルであります。

それを水口健次がネットが拡がる前に提唱されていたらしい。
いやあぁ!昨日もええもん見せていただきました。
MCEI大阪支部の定例会はエキサイティングです。
201312定例会3.jpg
2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEI大阪支部は創立40周年を迎え、
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を3カ月にわたり開催します。

●1月定例会

 ・開催年月日:2014年1月16日(木)18:00〜
 ・テーマ:MCEI大阪支部40年を振り返って
 ・講師:カルビー株式会社 執行役員営業本部長 石辺秀規氏
     キリンビール・マーケティング株式会社 営業部営業開発室長、大北博一氏
     株式会社JMRサイエンス 取締役 館岡成之氏 他
 ・会場:大阪府男女共同参画・青少年センター 特別会議室
           (大阪市中央区大手前1-3-49)

●2月定例会

 ・開催年月日:2014年2月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:我が国のコミュニケーションの変遷とこれからの展望(仮)
 ・講師:株式会社ツナグ 代表 佐藤尚之氏
 ・会場:グランフロント大阪ナレッジキャピタルカンファレンスルームB0102
  (大阪府市北区深町3-1グランフロト大阪タワー B 10 階)

●3月定例会
 ・開催年月日:2014年3月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:これからのマーケティングのあるべき姿(仮)
 ・講師:流通科学大学 学長 日本マーケティング学会会長 石井淳蔵先生
 ・会場:OMMビル1+2+3号室(大阪市中央区大手前1-7-31)

ぜひこの機会に定例会にご参加ください。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。11月の定例会レポートです。

澤田です。

「難関だと思っているのは自分だけ」塚本幸一

「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」稲盛和夫

生まれたところは違っても京都で創業し
一代で世界企業まで発展させたお二人。
塚本幸一さんと稲盛和夫さん。

昨日のMCEI大阪支部11月定例会は野外研修でした。
テーマは「塚本幸一氏、稲盛和夫氏、二人の名起業家の足跡を探る」
ワコールの創業者塚本幸一さん、京セラの稲盛和夫さんの足跡を探る。

ここ2,3日の猛烈な冷え込みの京都でしたが
昨日は快晴無風で絶好の遠足日和。
参加者は木曜日の午後1時半集合でしたが20人が集まりました。

先ずは一軒目の訪問先
塚本さんが遺した「幸和館」に向かいます。
集合場所の北大路駅からゆっくり歩いて20分ぐらいです。

北大路通りを東に進み北大路橋を渡り
鴨川の東岸を川に沿って南に下ります。
現在は河川法ですべて鴨川の表記に統一されています。

ぼくは京都人として貴船口から御園橋までを「加茂川」
そして御園橋から出町デルタまでを「賀茂川」
出町デルタから桂川と合流地点までは「鴨川」と呼んでいます。

ですから「賀茂川」東岸なんですが
この北大路橋から出町デルタまでの「賀茂川」東岸までは
京都でも有数の豪邸が連なる通りです。

北大路通りから少し下がったところに
塚本幸一さんがワコールに社名変更されたころの
40歳過ぎに建てられた自宅「幸和館」はあります。
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その南隣りには息子さんであり現社長の塚本能交さん宅があります。
そしてその南側には塚本能交さんのお子さんのご自宅もありました。
「幸和館」は築50年を越え荒れていたものを最近改修整備されたものです。

普段は一般開放はされていません。
今回はMCEI大阪支部の理事でありワコールの社員であり
この「幸和館」の改修工事も担当された方が
交渉していただき見せていただくことになりました。

地下1階地上3階の白亜の洋風の建物です。
日本風のお庭もあり屋上に上がると東山連峰
比叡山と大文字山が真正面に見えます。

北を向くと妙法の送り火の火床も見えます
そして西側真下には太陽に煌めく「賀茂川」の流れです。
ワコールの新入社員の研修にも使える教室もあります。
2013_11月定例会2.jpg
ぼくのような人間が棲むには広すぎて立派過ぎて
とても無理ですが京都で金持ちになるということは
こんな借景の景色を我が物とできることなんでしょうか。

そして「幸和館」を辞して南隣に塚本家の表札が掛かる
二軒をみてから「賀茂川」堤防にでて歩いて地下鉄の駅に。
二軒目の訪問地京セラ本社の「稲盛ライブラリー」に向かいます。

4時過ぎに到着したのですが5時までの開館ということで
ビデオを見せていただき説明を聞きあとはそれぞれ
5フロアーある展示物を見に向かいました。

「稲盛ライブラリー」は山科にある元本社ビルから
今年の7月に伏見区竹田の本社ビル敷地内にあった
ビルのなかに移設展示されました。
2013_11月定例会3.jpg
ここは一般開放されていて申し込みすれば見ることができます。
稲盛和夫さんが現在も提唱され続けている人生哲学、経営哲学である
「京セラフィロソフィ」を学び、継承することを目的とされています。

「敬天愛人」
稲盛和夫さんが生れた鹿児島の偉人西郷隆盛の言葉を
京セラの社是とされています。

「常に公明正大 謙虚な心で 仕事にあたり
 天を敬い 人を愛し 仕事を愛し
 会社を愛し 国を愛する心」と書かれています。 

稲盛ライブラリーは稲盛さんの足跡をフロアごとに
技術・経営 思想 社会活動などに分かれて
パネル展示されています。

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

すばらしい人生をおくるために
一日一日をど真剣に生きる
心に描いたとおりにする
夢を描く

すばらしい秋に京都の一日でした。
C.C コーポレートコミュニケーション
京都創業の二社の企業ミュージアム見学でした。

塚本幸一さんと稲盛和夫さんが遺されている言葉には
かなりの部分で共通することが見られます。
常に明るく、謙虚で、素直な心をもつ。
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それが偉人のポイントなのでしょうか。
我がMCEIの創設理事長だったミズグーこと
水口健次さんのことばにもちかいものがあります。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

いやあぁ!昨日もええもん見せていただきました。
MCEI大阪支部の定例会はエキサイティングです。
アグレッシブです。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

ぜひ来月の定例会にもご期待ください。

理事長の澤田です。10月の定例会レポートです。

澤田です。

リ・クリエイト絵画作品てご存知かな。

ペインティングをプリンティングに
まっ!言ってみれば複製画なんですが
それが本物以上に本物らしい。

昨日はMCEI大阪支部 2013年 10月度 定例会でした。
お越しいただいたのは数年前までMCEI大阪支部の理事で
国内有数の印刷会社のエライさんだった木村文男さん。

彼が印刷業界41年の勤務を終えて、すきなことをしたいと
国内外の美術館巡りで培った知見やネットワークを活かして
アートビジネス担当としてまったく新しいビジネスを起ち上げました。

201310定例会1.jpg

「フェルメール 光の王国展」

日本でも人気の高い、17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメ
ール。
現存するフェルメールの作品は現在確認できるだけで34点ですが
幻の作品も入れると37点になるらしい。

その誰も見たことがない37点すべてを
見られるようにしてアートギャラリーを作る。
り・クリエイト作品でそれを実現する。

先ずは版権の問題を解決します。
可能な限りのフェルメール作品と対峙してきた
生物学者の福岡伸一氏が企画・監修してもらいました。

オランダ・デルフトにある「フェルメール・センター デルフト」と提携し、

そこが所有している37点の原画のデータを基に復元します。
それも実際に描かれた350年前の状態をリアルに再現です。

カンバスの麻糸の本数から顔料やインクの彩度や明度。
光の反射角を計算して350年前の原画を忠実に再現しました。
その結果複製画に版権が3年間国内に限って認められます。

額縁も世界の美術館で展示されているフェルメールの作品と
ほとんど同じものを新たに作成し額装もしました。
それを当時日本に来ていた作品と比較し完成度をチェックもしました。

その全37作品をファンのみなさんに
できるだけ心地よく鑑賞してもらいたい。
場所は画廊が日本一集まっている東京銀座。

ギャラリーには音楽が流れ写真撮影もOKで
夜になるとワインも飲める。
開館時間は10時から20時までという展覧会では考えられないものです。

流されている音楽は久石譲さん作曲のオリジナルのもの。
館内の音声ガイドはドラマ仕立てのもので
声優は父親役が小林薫さんで娘役は宮沢りえさん。

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凝りに凝って妥協を許さずホンモノ以上の
リ・クリエイト作品を展示し
オリジナルグッツも販売する。

なんと昨年には当初の予定の6ヶ月間の会期を延長し
11ヶ月に及んだ光の王国展は目標12万人を大きく上回り
16万人超の来場者を集めました。

複製画ですから一点ものの作品ではありません
複製は可能です。デパートなどで
同時開催もありました。

今年も全国で開催中です。
そしてそれがすべて版権ビジネスとなり
会場設営から物販物まですべて独占で展開しています。

売上も予想以上のものらしいです。
しかし売上もうれしいですがそれ以上に
うれしいのは入場者の反応です。

「決してニセモノの複製画を見るという
 ネガティブな行為でなく本物以上の複製画をみることで
 ますますフェルメールが好きになった!」

「カンどーです。
 350年前の時代背景が見えてきそうです!」
という声が事務局に多数寄せられました。

 

201310定例会3.jpg


いいものを作ればみんなによろこばれる。
いいものを作れば売れる
いいものを作れば儲かる。

昨日もほんとうにエキサイティングなお話でした。
木村さんは澤田と同じ歳の1947年生まれ。
彼がすきなことを仕事にして今輝いています。

MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD
 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。

MCEIのMはMarketingのMです。
マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。9月の定例会レポートです。

澤田です。

しゅっとしたはります。
汗一杯かいてがんばっているなんて思えません。
それでいてすごいことを周到に考え抜いておられます。

こんな若者がいるんだと思うと
まだまだこの国も捨てたもんじゃないと
すっかり年寄り目線で思ってしまいました。
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昨日はMCEI大阪支部 2013年9月度の定例会でした。
お越しいただいたのは西辻一真(にしつじ・かずま)さん
株式会社マイファームの創業者であり社長さんです。

といってもまだ創業7年目の会社です。
福井県三国町出身 京都大学農学部卒業。
まだ31歳

株式会社マイファーム http://myfarm.co.jp/
「自産自消」を通じて全ての人に、農業と食、
そしていきることに向き合ってもらいたい。という会社。

そして2013年テーマには
「自産自消」から「自産自消」の循環で農業に革命を!
とも書かれています。

講演の間はずっとにこにこされていて
マイクをさりげなく握って歩き回りながら
ゆっくりと落ち着いて分かりやすく話していかれます。

西辻さんはこんなことを書くと嫌われるかも知りませんが
多分小さい時から頭がよくてぼくらの時代では
ひょっこりひょうたん島の「博士」みたいな人だと思います。
※西辻さんごめん!

小さい時から作物を作るのが好きで京大農学部では
「世の中にない、すごい作物をつくる」と、
バイオや遺伝子組み換えの研究を続けますが、
プロの農家が欲する収穫量や効率を求められ断念。

農学部なのに農作業ができない。
おもしろい作物をつくる。 おもしろい農業。
そしてそのおもしろい経験を伝える。

そんなことを考え卒業後1年間だけ
ネットワークコミュニケーション企業に勤め
2007年春に退職し半年かけて事業計画を練り
2007年9月にマイファームを立ち上げました。

そのときの事業計画書にはこんなことが書かれています。
2008年  第1ステージ 体験農園事業
2010年  第2ステージ マイファームアカデミー事業
2012年  第3ステージ 畑師創出事業

子どものときから気になっていた広大な耕作放棄地。
この耕作放棄地をなんとか活用したい。
農業作業の中に入り込んで農家の方から信頼を得ます。

農家の人は眼で見えるものしか信じません。
農家はいままでは「なになにしてね!」と絶えず言われ続けてきました。
それは農水省からの政策でありJAから指示なのです。

農家の人と仲良くなれる必殺トークは
国の農業政策を批判することらしい。
農作業を手伝わさせてもらいながら
「今度の農業政策はねぇ」とつぶやくらしい。

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体験農園のビジネスモデルを教えてもらいました。
体験農園の料金は7万円
これは行政などの料金より数倍高い設定です。

7万円の内訳は原価3割、販管費4割、利益3割らしい。
原価は主に農家から借りる地代です。
販管費はコミュニケーションという管理の費用です。

週末しかやってこれない30歳代40歳代の
週末ファーマーファミリーです。
作物の生育具合を写メに撮って送ったり
休みなしで作物の生育を見届けています。

仮に1反(300坪、約1000平方m 約10アール)で換算すると
7万円×50人で売り上げは350万円になります。
仮に1反でお米をつくると約9万円で野菜をつくると約20万円。

もちろんお米も野菜も農作業があり天候の心配もあります。
耕作放棄農地をできるだけ高い地代で借り上げる。
農家は借りてもらったほうが確実に地代が入ってきます。

その結果、マイファームは耕作放棄地の
借り上げ申し込みが同業他社の比べて
ずば抜けて多いと自負されています。

マイファームアカデミーも開設されています。
農業大学では教えてもらえないアグリビジネス。
それを農業サービス業と名付けておられました。

卒業生は農業をしてもいいですが
体験農園の管理人になるという道もあります。
にこにこ笑いながら週末ファーマーの要望に応えるサービスマンです。

アグリビジネスやTPPなど問題がいろいろあります。
一時は一気に増えた農業生産法人がつぶれていっています。
いま農家では「自立」ということばが取りざたされています。

西辻さんは東北の震災以後会社の事業を忘れて
津波被害の塩害の東北の農地にはいり
農業での復興に奔走します。

やりすぎて社長を取締役会議で解任されるということも
勃発するほどの情熱がどこにあるのかと思うほど
にこにこと笑いながら説明してくれました。

これからは農のイノベーションが起きる。
そのための農業人材をつくり人材派遣も考える。
2016年度には30億円の会社を目指すとおっしゃる。

それはJAのライバル会社になるということらしい。
JAにはライバルがいなかったから。
31歳のソーシャルビジネスの夢は拡がります。

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昨日もほんとうにエキサイティングなお話でした。
いやいや!本当にがんばっているひとがいる。
まだまだこの国も捨てたもんじゃないと思います。

MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD
 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。

MCEIのMはMarketingのMです。
マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。8月の定例会レポートです。

澤田です。

奈良で震度7!

え”ぇぇぇっ!震度7って!
一斉にみんなのケータイが鳴っています。
ぼくのiPhone5が緊急地震速報が鳴ったのは初めてでした。

MCEIの定例会前で理事会をしていたのですが
だれも立ち上がらず、机の下にもぐらずでした。
「ちょっとやばいのとちゃう?」

もし本当だったら大変なことでした。
南海トラフ地震が起きれば梅田地区も水没すると
つい最近ニュースになっていました。

今日は68回目の長崎原爆の日
原爆が投下された午前11時02分です。
黙祷をしましょう。


「カルビーのポテトチップス原爆忌」中田美子

「おそらくは 今も宇宙を走りゆく 二つの光 水ヲクダサイ」岩井謙一


どれだけ多くの命がその動きを突然止めらたのか。
第二次世界大戦では亡くなった方が約6000万人と言われています。
かれらがもし死ぬことなく生きていれば今の世界がどう変わっていたでしょう。

昨日はMCEIMCEI大阪支部 8月度 定例会でした。
お越しいただいたのは公益財団法人 みちのく未来基金
代表理事 長沼 孝義さんです。

長沼さんは元カルビー株式会社 上級副社長執行役でしたが
カゴメとカルビーとロート製薬の三社が協同で立ち上げた
公益財団法人 みちのく未来基金を応援するため
カルビーを退社され代表理事に就任されました。

2011年3月11日はカルビー社にとって忘れられない日になりました。

カルビーがポテチの大手メーカーですが非上場で創業者松尾一族の
ファミリー企業でしたが2009年にペプシコとの業務・資本提携し
2011年3月11日に上場を果たしました。

まさに震災が起きた14時46分は記者会見の最中だったとか。
カルビー社も宇都宮工場の壊滅的な被害も受けました。
しかし被害を受けたのは決して企業だけではありません。

多くの命が亡くなりそれまでの暮らしが出来なくなった人たち。
特に親をこの震災で失った子供たちのこれからの人生です。
多くの子どもたちは進学を諦め働かざるを得なくなっていました。

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カゴメ、カルビー、ロート製薬の3社は高校卒業後の遺児たちの
進学支援がほとんどないことを知り、急ぎ3社による震災遺児の
「奨学基金」を設立し進学支援の活動を始めることにしました。

2011年3月当時で高校2年生、2012年4月には高校3年生になります。
そのときの東北地区の教育環境がどんな状態だったか
そして住環境がどうだったのか想像すらできません。

活動履歴を見せてもらうと震災の一ヶ月後の
2011年4月にはロート製薬の山田社長から提案があり
5月にはカルビー、6月にはカゴメの賛同があり
7月には3社プロジェクトを始動し8月10日に稟議が決定します。

8月20日には高校訪問を開始しています。
学校を回ってみると、ことは急を要することは分かります。

高校3年になった彼らはほとんどが
夏休みまでに進学志望校を決めて
最後の受験勉強に時期に突入しています。

公益財団法人を修得する為にいろんな出会いもあり
11月には公益財団法人認定委員会で承認され
12月に晴れて公益財団法人「みちのく未来基金」がスタートしました。
http://michinoku-mirai.org/

カルビー社の取締役会に提出した稟議書はたったの二枚。
支援対象者は両親及び片親を亡くした18歳以上の震災遺児で
高校卒業後大学、各種専門学校への
就学資金の給付と進学のための生活支援。

大学、短大、専門学校の入学金・授業料を
返済不要で全額給付し年間上限額は300万円まで。

支援期間は12年春卒業生から始め
2011年3月に生まれた乳幼児たちが卒業するまでの
約25年間支援するという長期の活動です。。

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現在は1期生が96名
そして2期生121名それぞれ進学しており
現在受付中の3期生が109名らしい。

かれらに共通する気持ちは三つです。
戦災で経験したことから看護師、栄養士、美容師、薬剤師などの
資格取得を目指しています。

法学部が一人いるだけで文学部や経済、経営学部志望はいません。
そして残された親や妹、弟を支えていく。
いずれがふるさとに帰って役に立ちたい。

いろんな話を聞きました。
なんどか胸に熱いものがこみ上げてきました。
ぼくが長沼さんだったら話している途中で泣き出しているでしょう。

講演終了後にその話をすると長沼さんは
「もう今までイッパイ泣いてきましたから」と
笑いながら話していただきました。

「今この仕事をしないと一生後悔する」
カルビーの基金への社内公募に手を上げて今は仙台を拠点に
高校めぐりをしている東北出身の若手女子社員の決意です。

201308-03.jpg

「心に悲しみを閉じ込め、夢に向かって歩む
 遺児たちがいることを覚えておいてください
 ぜひご支援を宜しくお願いします。」

この長沼さんはMCEIのぼくらとと同様
水口健次さんの教え子であるらしい。
「ばかもーん!なにを言うとる」と怒られましたと仰っていました。。

じつはカゴメの喜岡会長、ロート製薬の山田社長も
水口健次さんを信奉する教え子です。
ここにも水口健次さんの教えを請うた仲間がいました。


昨日から始まった高校野球の選手宣誓です。

宣誓。

 私たちは今、この甲子園球場に立てることに幸せを感じています。

 第95回を数える長い歴史の中で、様々な困難を乗り越え、本当に多くの先
輩方が、前を向き、夢、感動、勇気を与えてくれました。それを、私たちも継
承し、また、先輩方に負けないように、決してあきらめず、仲間を信じ、未来
を信じ、今よりも一歩でも前進します。

 今、生きていること、全てのいのちに生かされている重みをしっかりと受け
止め、高校生らしく爽やかに、すがすがしいプレーをすることを誓います。

平成25年8月8日

選手代表

北海道帯広大谷高等学校野球部主将

杉浦 大斗

昨日もほんとうに旬のお話を聞けました。
エキサイティングなお話でした。
いやいや!まだまだがんばっているひとがいる。

MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD
 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。

MCEIのMはMarketingのMです。
マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。7月の定例会レポートです。

澤田です。

「人は生まれついての人生の経営者です」

昨日のMCEI大阪支部2013年7月度定例会は
そんな講師のお話から始まりました。
お越しいただいたのは神戸の伍魚福の山中勧社長さん。

1966年昭和41年生まれで47歳の三代目社長さん。
1966年といえば♪なーおまえ、天国ちゅうとこは
そんなに甘いもんやおまへんや もっとまじめにやれー♪

そうなんですよ!あの「帰って来たヨッパライ」が
レコードレビューし大ヒットした年なんです。
ぼくが大学に入学した年でもあります。

♪天国よいとこ一度はおいで
 酒はうまいしねえちゃんはきれいだ
 わっ!わっ!わっ!わぁぁぁっ!♪

というわけではないと思いますが伍魚福さんは
お酒のおつまみである「珍味」メーカー。
伍魚福はごぎょふくと読みます。

創業者であるお爺さんの時代に占いで
「五種類の魚を煮たものをつくりなさい」と言われ
それが伍魚福という社名になったらしい。
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三代目の若社長は静かに淡々としかし
しっかりとその信念を述べられました。
お聞きした話は盛りだくさんです。

戴いた配布資料のpptのスライド枚数も60枚もあります。
テーマは「神戸で一番おもしろい会社を目指して」です。
おもしろい会社ってなによ!

それはエンターテイニング(entertaining)
単年度の経営計画が社員の豊かな人生につながる
社員全員で毎年個人の「ライフプラン」を作る。

伍魚福の経営理念も聞きました。
会社概要も商品カタログも聞きました。
社員数は65名ほどでもパートさんもアルバイト
http://www.gogyofuku.co.jp/

「くぎ煮」は地域ブランドとして
伍魚福が見つけだし現在もコンテストなどのイベントで
育成し登録商標もとっておられます。

ファブレスメーカーという話を聞きました。
ファブレスというのは自社工場を持たないメーカー。
協力工場だけで生産するメーカーです。

確かにそれはメーカーと呼べるのかとも思いますが
全国に約200社の協力工場があって
ファブレスだからできることがあると仰る。

伍魚福の営業担当は「お客さま繁盛係」と呼ばれています。
エンターテイニングをキーワードとして
珍味が活きる食のシーンの彩りを提供したい!

それがスーパーへの売り場シーン提案に繋がります。
なんと受注はFAXで本部経由でなくお店直からの受注。
配送もセンター納品でなく宅配便での店直送です。

結果、神戸の震災も東日本の震災にもいち早く対応でき
まさにファブレスとFAXと宅急便の
トライアングルビジネスモデルの力を見せつけました。
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経営革新は「経営品質」「自創経営」です。
山中社長にとっての「品質経営」は
「評価するのはお客様」です。

商品・サービスを評価するのはお得意先と消費者。
そうあのドラッカーも言うたはります。
そして「結果がでなければ行動を変える」

目標管理システムを導入し社長面談も取り入れます。
正社員だけでなくパートさんもアルバイトも
時間をとって個人面談を繰り返します。

MVP表彰制度
ヒット商品提案制度
TEAM GOGYOFUKU提案

結果がでなければなりませんが
結果だけが仕事ではありません。
人はすべて人生の経営者にならなければなりません。

3年先、5年先、10年先
持続可能な経営は
持続可能な社員の人生でもあります。

昨日もほんとうに旬のお話を聞けました。
エキサイティングなお話でした。
いやいや!まだまだがんばっているひとがいる。
20137月定例会3.jpg
MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD
 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。

MCEIのMはMarketingのMです。
マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEI大阪支部は2014年1月から3月までを
40周年記念定例会にするための企画がほぼ固まりました。
まもなく皆さん方にもお知らせできると思います。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。6月の定例会レポートです。

澤田です。

ヒアリングの秘訣はシンプルで「人の話を良く聞く」。

笑顔で「はー!」、「そうすか!」、「すごいですね!」
この3つを繰り返せば相手は3時間くらい話してくれる。
2週間後にまたいくと山崎はなかなかすごい!となる。

めっちゃ!おもしろかった!ほんとうにおもしろかった!
なんでこんなおもしろい話を聞きにこないのですか!
あぁぁた!

昨日はMCEI大阪支部2013年6月度定例会でした。
お越しいただいたのはコミュニティデザイナー集団として
全国各地を飛び回るstudio-Lの代表山崎亮さん。
http://www.studio-l.org/

山崎 亮(やまざき・りょう)さんは
コミュニティデザイナー/studio-L代表
1973年愛知県生まれ。大阪府立大学農学部卒業。

テーマは『ふるさとを元気にする仕事』です。
冒頭6月ですのでNPO MCEIとしての年次総会を開催
その終了後から講演が始まりました。

会場は内田洋行さんの「大阪 ユビキタス協創広場 CANVAS 」
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/osaka.html
大ホールの壁にマルチスクリーンがワイドに拡がります。

20136月定例会1.jpg

studio-Lの事務所は大阪北区のGFO(グランフロント大阪)の近く。
ご自宅も阪神間にあるというのにほとんど大阪にいない。
今回も10日ほど振りに帰阪とかでものすごく大きなごろごろ持参でした。

山崎さんたちは「コミュニティデザイナー」と名乗っています。
箱モノなどのランドスケープデザインなどのハードのデザインではなく、
コミュニティというソフトのデザインをすることを大事にしています。

「コミュニティデザイン」というのは、
「良質な人のつながり」をつくること、
地域の人が地域の課題を自分たちで解決するために、
「人がつながる仕組み」を設計することです。

つまりデザイナーが空間をマネジメントする。
人と人との関係性をマネジメントする。
人びとの行動をマネジメントすることによって風景をデザインする。
自分たちで自分たちのふるさとを元気にするのが仕事と仰る。

先ずは「コミュニティデザイン」のとっかかりになった
有馬富士公園のお話でした。
なんで、公園には園長はいないのか。
公園にはマネジメントがなくていいのか。

それなら公園にひとと人が繋がる仕掛けをつくってみよう。
そのためには地域の人へのヒアリングです。
笑顔で「はー!」、「そうすか!」、「すごいですね!」

ひとつづつ具体例を挙げてお話いただきました。
おもしろいです。
よおぉ、喋らはります。

PPTのスライドだけで手元には原稿は一切ありません。
ひとつひとつ具体例をここでレポートしたいぐらいですが
ちょっとページ数が足りません。

20136月定例会2.jpg

studio-LのHPに詳細なレポートがあったので
そのままお借りしてリンク先を記します。

兵庫 有馬富士公園パークマネジメント支援
http://www.studio-l.org/project/01_arimafuji.html

鹿児島 マルヤガーデンズ(百貨店) コミュニティデザイン
http://www.studio-l.org/project/27_maruyagardens.html

大分 延岡駅周辺整備プロジェクト
http://www.studio-l.org/project/12_nobeoka.html

香川 観音寺まちなか活性プロジェクトRe:born.K
http://www.studio-l.org/project/29_kannonji.html

とくにこの観音寺の話はサイコ―でした。
「今宵もはじまりました」Fbです。

ワークショップの後、みんなと打ち上げもできなかった
地域のおじさんたちがひとり淋しく飲みに行って
ぽつりとつぶやいた「今宵もはじまりました」

それがいいね!を仲間内で繰り返しているうちに
それを見た若者が参加し始めリアルの飲み会もでき
地域住民と若者たちは交流なんてできないと思っていたのに
今やUSTREAM番組、「今宵もはじまりました」です。

小豆島コミュニティアート 瀬戸内国際芸術祭2013もおもしろい
離島は捨てるものはない。捨てるのに大変な費用と手間がかかる。
だからとことん使いふるす。

これにスポットをあてる。
小豆島は醤油醸造の島。
駅弁に入れる醤油のたれ瓶が規格が変わると廃棄処理になる。

これも捨てられない。
どうするか。
様々の濃度の醤油を並べる。たれ瓶詰めワークショップ。

醤油たれ壁。
ひしお会のまちづくりの活動。
http://www.youtube.com/watch?v=s6Xxhj76BuY

そして直近の話題は昨日オープンしたばかりの
あべのハルカス近鉄本店です。
近鉄百貨店コミュニティ運営支援
http://www.studio-l.org/project/19_kintetsu.html

studio-LのHPのコンセプトのところに書かれている
「06.いま。そしてこれから」のところに
こんなことが書かれています。
http://www.studio-l.org/about/

社会はいろいろな変化を経験してきました。
今、多くの人々が、「人と人とのつながり」の
大切さに気づき始めています。

そしてその人たちが、新たな結びつきを通じて、
自分たちの力で課題を解決しようと動き出しています。
これこそが私たちが考える「コミュニティデザイン」です。

私たちの最終的な目標は、自分たちの仕事が
社会的に必要なくなること。
コミュニティデザイナーがいなくても、
人々が自らの力で人生を切り開く社会です。

【転載ここまで】

そうなんです。
主役は地域のみなさん!あぁぁた!ですよ!
だってあぁぁた!はそこがふるさと!なんですよ。

コンサルとかいう輩はちゃんと帰るところがあります。
でもあぁぁた!は逃げることはできません。
帰るところはそこなんです。

そのまちで暮らし続け、生きていかなければなりません。
ですからまちづくりも生抜いていくことも
あぁぁた!が主役なんですよ!

ぼくがまちづくりのミーティングで
いつも大声で言っていることです。
いやあぁぁっ!ほんとにおもしろかった。

20136月定例会3.jpg

昨日もほんとうに旬のお話を聞けました。
エキサイティングなお話でした。
いやいや!まだまだがんばっているひとがいる。

MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD−新しいマーケティングの道をデザ
インする−」です。
MCEIのMはMarketingのMです。

あの震災以来、私たちは復興を願い再生を考えてきました。
もちろん復興や再生は最低限必要なことではありますが
単なる元に戻すのではなくそれ以上の新しいものをつくりあげるということです。

マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れるのではなく、
人が生きていくために真に役にたつ根源的なマーケティングでありたいと考えました。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

先人たちが遺してくれたマーケティングの
鼓動や熱情を受け継ぎ、次世代マーケティングを
構築していかなければなりません。

今、40年の歴史を紐解き私たちの先人たちがなにを考え、
なにをMCEI大阪支部に求めてきたかを探る活動が始まっています。

そして2014年1月から3月までを
40周年記念定例会にするための企画が始まっています。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。5月の定例会レポートです。

澤田です。

いやあぁっ!じつにおもしろかったぁっ!

まるで目の前で川が流れ海に注ぎその水が
海底にもぐり沈んだ水は、太平洋の底を這って、
南極までいき、今度は北上し北緯50度辺りで突然吹き上がる。

それが地球を2000年かけて上がってくる深層大循環。
話はそんなところでとどまらず地球誕生のビックバンから
最後は放射能汚染駆除まで拡がりました。
碧き宇宙船「大地球号」のCGを見ているようでした。
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昨日のMCEI大阪支部2013年5月度定例会の講師は
三陸海岸の気仙沼湾で牡蛎やホタテ貝の
養殖業を営まれている畠山重篤さんでした。

PO法人「森は海の恋人」理事長でもあります。
テーマは『森は海の恋人 人の心に木を植える』
海で働く男として大柄で冒頓でやさしい目をされていました。

話は25年前に遡ります。
畠山さんの牡蠣養殖はお父さんが始められ二代目。
現在三代目の息子さんたちが跡を継いでいます。

四代目を継ぐ孫が今、小学6年生で、
孫が跡を継いでくれれば
もうひと安心というところでした。

小学生を体験学習ということで牡蠣の養殖場に
子どもたちを呼ぶ機会をずっとやってこられています。
山の上の小学生を海によんで海のことを教えるのです。

ところが子供たちは餌はどうするのかと質問されます。
何かを育てるのに餌がいるはず。
山の上で鶏を買ったり畑を耕したりすれば餌や肥料がいります。

牡蠣やホタテなどの二枚貝の養殖は一切餌を与えない。
牡蠣は呼吸するために海水を一日
200リットルも飲み込みプラントンを取り込みます。

そんな話をすると子供たちは
「漁師さんは泥棒みたいですね」と言います。
まさに牡蛎養殖業者は、泥棒家業です。

しかし単なる「泥棒稼業」にならないために
漁師が魚を獲るために山に木を植えるという
気が遠くなるような運動を始めて25年です。
いまだに漁師が植樹をするなんてという人もいます。
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しかしこれが「森は海の恋人運動」なんです。
川が山から運んできた養分が植物プランクトンになる。
子どもたちに川の水を飲んでもらいます。

植物プランクトンが動いている川の水です。
嫌がっていた子供たちが飲んでみると
「キュウリの味がする」と叫びます。
植物プランクトンはキュウリの味がするのです。

体験学習にやってきた子供たちから感想文が届きますく。
朝シャンのシャンプーの量を半分に減らした。
カキフライのお皿を洗う洗剤の量を半分に減らすようママに言った。

川の上流にいて海のことなんか
まったく考えたことがなかった
子供達が海のためになにかをする。

里山が荒れ消えかけている。
結果山が衰えるプランクトンが減り変わる
赤潮プランクトンを食べた牡蠣は赤くなる。
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そして川の汚染です。
水産加工場から垂れ流される汚水や一般家庭からの雑排水、
農業現場で農薬、除草剤の使用。

さらに手入れのされていない針葉樹林からの
赤土流出など、多岐に渡っていました。
落葉樹の雑木林が必要。

大川上流の室根山に自然界の母である落葉広葉樹の森を創ろう。
平成元年から植樹祭が続けられ、これまで約3万本の
落葉広葉樹の植樹が行われました。

その結果大川の上流で石を持ち上げて水中昆虫を調べます。
そして汽水域と呼ばれる河口で同じように調べる
すると上流にいた同じ水中昆虫がそのままいます。

川の途中で死ぬことなく生きていたのです。
二級河川の大川が日本で二番目にきれいな川になったのです。
もう少しは安心かと思ったときにあの震災と津波が襲いました。

震災以後海を見ていたら「沈黙の海」になってしまった。
海の生き物、生命が全くみられない「沈黙の海」になった。

震災の前約10年ほど前から京都大学フィールド科学教育センター
という組織とお付き合いができそこの研究者の先生方が
震災以後の自然の変化を調べたいと来られました。

従来の学問では、縦割で世界を捉えており、
森・川・海は別々の範畴に置かれていましたが、
京都大学フィールド科学教育センターでは
「森里海連環学」という新しい概念いわゆる境界学問です。

さっそく調べたくれも器具を無くしたため調べられなかった
気仙沼湾のプランクトンを調べてもらいました。
結果は「牡蠣が食べられないほどのプランクトンがいます」。

津波の被害は昔、海があったとこが海になったということ。
人間が埋め立てたところに津波が襲ったもです。
津波の瓦礫の真っ黒な海は実は芙蓉な海だったのです。
海底が攪拌され川上から養分が流れ込んでいたのです。
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講演は三陸沖がなぜ世界三大漁場なのかから
北海道の昆布の話やニシンと農業の関係など
畠山さんはスライドも原稿も使わず
大きな手振りで動き回りながらお話されます。

そして後半はなんと地球規模のお話です。
地球は水の惑星ではない。
地球には0.03%しか水はありません。

鉄分は三分の一もあります。
地球は鉄分の惑星なのです。

植物の光合成はCO2をCとO2に別けること。
酸化は酸素と結びつくことで
酸素をとってやるこが還元で還元酵素が必要。
それには鉄分が必要となる。

沖にいけばいくほど砂漠のような海になる
それは川から流れ込む鉄分が無くなるからです。
HNLC海域というものがあります。

HはhighでNは窒素リン、LはlowでCはクロロフィルで植物プランクトン。
窒素リンの肥料分はいっぱい海にあるけれども、プランクトンが
増えない広大な海域が世界の海にあり、HNLC水域といいます。

そこで、実は鉄分が足らないことを発見したのが
アメリカのジョン・マーチンという分析学者でした。
20年ほど前にちょっとだけわかりました。

山にブナの木の林があり冬には枯葉が落ちる。
それが何万枚も何年も積もって腐葉土になります。
それを通して流れ出た水が川となり海に注ぎます。

そこには大量のフルボ酸鉄は含まれます。
鉄を酸化させずにフルボ酸がくっついいます。
ようやくフルボ酸の働きが今解明されつつあります。

すべての生物を元気にし不要なものを排出してくれる。
そんなフルボ酸の働きが解明されつつあります。
ひょっとしたらノーベル賞ものの発見になるかもしれません。

畠山さんはそのフルボ酸のことを
古い母さん、つまりおばあちゃんと呼んでいます。
まさに「柞」(ははそ)は 自然界の母なんです。

The sea is longing for the forest
森は海の恋人を英語に訳すと、こうなるらしい。
この運動が今年の英語の教科書に載っています。
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いやあぁ!ほんとにおもしろかった!
「マーケティングは儲かりまっか!じゃないんですか?
どんな話をすればいいのでしょう」と仰った畠山さん。

まさに「川上・川中・川下」という
流通用語そのままですべてが連鎖して動いていくSCM
サプライチェーン・マネジメント supply chain manage
mentのお手本です。

2013年度のMCEI大阪支部の新しい年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD」
−新しいマーケティングの道をデザインする−

いやあぁっ!昨日もエキサイティングなお話を聞きました。
いやいや!まだまだこの国にはいろんな可能性があります。
6月2日が25回目の植樹祭とか、みんなで行ってみましょうかね。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。4月の定例会レポートです。

澤田です。

いやあぁっ!こんな世界があるなんて知らなかった。

2000年にデザイナーのナガオカケンメイさんによって創設された
「ロングライフデザイン」をテーマとするストアスタイルの活動体。
それがD&DEPARTMENT ディアンドデパートメント株式会社です。

昨日はMCEI大阪支部2013年4月度の定例会でした。
2013年度になっての最初の定例会は今その熱い活動が
注目を浴びているデザイナーのナガオカケンメイさんをお呼びするはずでした。

ところが急遽ケンメイさんが来れなくなりピンチヒッターで
ディアンドデパートメント株式会社 代表取締役社長 相馬夕輝氏に
代わりに来ていただきお話をお伺いしました。

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相馬夕輝(あいま ゆうき)さんは80年生まれの33歳。
今どきのシュッとした、お若いかっこいい方。
昂ぶることもなく淡々とお話されました。

ディアンドデパートメントD&DEPARTMENTのディDは
デザインdesignの「d」と話し始められました。
そしてそのデザインは「Long Life Design」

D&DEPARTMENT PROJECT(ディアンドデパートメントプロジェクト)は、
2000年にデザイナーのナガオカケンメイさんによって創設された
「ロングライフデザイン」をテーマとするストアスタイルの活動体。

日本をよくするにはデザイン事務所が売り場をデザインする。
消費生活の吐き出す大いなるゴミを産みだす売り場でなく
「ロングライフデザイン」をテーマにデザインとリサイクルを
融合させた新事業として東京・奥沢を起点に始まりました。

デザインリサイクルショップ
D&DEPARTMENTは『ものを新しくつくらないこと』をテーマにしています。
つねに新しいデザインを生み、新製品を発売しつづけることだけが、
デザイナーやメーカーの使命ではありません。

すでに生み出されているデザインや製品の中にも、
普遍性を持ち、しっかりと売り続けられ、
使い続けられる製品は存在します。

D&DEPARTMENTではそういった、
長く使いつづけられる商品だけをセレクトして販売し、
お客様が手放す際には買い取って再び販売するという
『消費の現場からのリサイクル』を提唱しています。

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そんな商品の選定の5つの基準を教えていただきました。
1.作り手を知る
2.自分たちでまず使う
3.引き取る 買い取れる価値のものを販売  モデルチェンジなし 廃番もなし
4.直す 修理できないものは扱わない
5.続く ずっと作る気持ちがあるか。

それが「USED G MARK」いわゆる「GOOD DESIGN MARK」のUSED版を
グッドデザイン賞を開催している協会に認めさせ
その展示会場内にUSED G MARKショップ&カフェを出展します。

「60VISION(ロクマルビジョン)」
60年代を意識しメーカー企業の原点商品を
復刻する働きかけをメーカーに始めます。

しかし彼らはデザインや生産はしません。
あくまでも企業側がつくるのを応援します。
企業にとって鏡のような存在でありつづけます。

「NIPPON VISION 47都道府県」
メーカー企業を今度は地域に置き換えてみる。
そこにあったのは「デザイン ブッサン ニッポン」

日本じゅうを歩き回って感じたこと。
それは作り手が若い。しかし展示される場所がダサイ。
そういうものにたどり着く手段がない。

それならデザイン感覚のある道の駅のようなショップを
47都道府県につくって地域の良さを見直したい。
各地区でオーナーを探し、フライチャイズではないパートナーシップ。

現在はそんなお店が5店舗(東京本店、大阪直営店、札幌店、静岡店、鹿児島店)
将来的には47都道府県に1カ所づつ作り、全国的な規模で
「息の長いその土地らしいデザイン」の発掘、紹介をしていきたいと仰る。

そして2009年より若い作り手と若い生産者を交流させるきっかけとしての、
新しい観光をイメージした観光ガイドブック
「d design travel」を年3号(3カ所)発刊。
これも将来的には47の都道府県を1号ずつ出版していく計画。

2012年には、渋谷ヒカリエ8階に47都道府県の魅力を展示する
日本初のデザイン物産美術館、「d47 MUSEUM」をオープン。
「d47 design travel store」「d47食堂」を併設し、
立体的に日本を伝える新しいスタイルを創造。

長く続いているものの中から、本質をさぐる勉強会「d勉強の会」をはじめ、
トラベル誌で取材した場所を毎年定例でめぐるトラベルツアーなど、
物販、飲食、出版、観光を通して、47日本の「らしさ」を
見直す活動を展開されています。

そんなD&DEPARTMENTの活動に共感する多くの人が集まっています。
それが全国的な拡がりになりつつあります。
彼らのブログなどの情報発信力もすごいです。

いったいデザイン事務所の仕事が
どこまで拡がっていくのでしょうか。と
最後に相馬さんがそう話されました。

デザインは単なるデザイン作業をするのでなく
いろんな事象が起きてくるのを整理することかも知れません。
ものごとを切り取り、まとめ、方向付けする。

それが新しい価値や不変の価値を創造する。
それがデザインということかも
知れませんとまとめられました。

それってぼくたちがやっている
マーケティングではありませんか?
まさに今マーケティングに求められていることがそれなんですよね。

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2013年度のMCEI大阪支部の新しい年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD」
−新しいマーケティングの道をデザインする−

いやあぁっ!昨日もエキサイティングなお話を聞きました。
いやいや!まだまだこの国にはいろんな可能性があります。
お若いの!見直しましたよ。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。3月の定例会レポートです。

澤田です。

「乗客は電車が創造する」

阪急・東宝グループの創業者小林一三の言葉です。
阪急百貨店梅田本店は1929年(昭和4年)4月15日に
いわゆる電鉄系百貨店として開業されました。

2008年(平成20年)例の村上ファンド騒動で阪神百貨店と合併し
現在は、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社傘下の
株式会社阪急阪神百貨店が運営する百貨店です。

昨日のMCEI大阪支部2012年度最後の3月度定例会は
昨年11月21日、7年間の建て替え工事を経て
グランドオープンした阪急うめだ本店の
開発コンセプトと店内見学会でした。

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テーマは『激戦区に展開する「劇場型百貨店」を知る』
講師は株式会社阪急阪神百貨店店舗企画室部長
店舗企画担当の中尾 宏之さん。

創業者小林一三の「乗客は電車が創造する」は
なにもない郊外に線路をひきその周辺の土地を買占め
宅地造成開発をしてマーケットを創造するという方式。

さらに箕面に動物園、宝塚に大浴場「宝塚新温泉」を作り
1914年(大正3年)には宝塚唱歌隊、後の宝塚歌劇団を創り、
京阪神エリアに路線を拡げ阪神急行電鉄となり
東京宝塚も含めて阪急・東宝グループとなっています。

そして2007年に梅田での永遠のライバルだった
阪急百貨店と阪神百貨店が青天の霹靂で合併し、
エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)が誕生しました。

百貨店業界の売り上げは1991年バブル崩壊には9.7兆円
それが2008年リーマンショックを経て2012年6.1兆円。
なんと63%に減ってしまっているのです。

講師の中尾さんはそんな歴史から話し始められました。
まだ合併話がなかった2005年から始まったうめだ本店の
建て替え工事の概要を聞きました。

工事完成時の現在の延床面積約252,000平米で
特に売り場面積は旧店舗61,000平米から
新店舗は80,000平米に増床しました。

そして注目すべきはその80,000平米の2割に当たる
16,000平米が非物販面積となり
旧店舗の2.3倍となっているということです。

生活者の成熟化が強まり既存店舗が
生活者のニーズに応えられなくなっていたという
反省のもとに再度原点に戻って「生活文化業態」であり
「生活提案力と総合力」を強化する。

「モノにまつわる文化的価値の提供
 ×顧客の求める付加価値ニーズ
 =楽しい買い物体験の提供」です。

ストアコンセプトは「素適な時間の過ごし方 暮らしの劇場」
「情報」リテーラーという新しいコンセプトを導入し
 全館各フロアに「コトコトステージ」を20ヶ所作ります。

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そして9階には12階まで4層吹き抜け祝祭広場を
「暮らしの劇場」のメインステージとし
またHPも社員のネット記者が常駐しスタッフブログなど
ライフスタイルニュースを毎日更新し続けています。

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実際店舗を見て回ると贅沢なレイアウトになっています。
9階までは天井高が約3600メートルくらいの高さがあります。
通路も広いですが地下の食品売り場はそれでも人が一杯です。

講演の最後にちょっと意地悪な質問をしました。
「この建て替えは成功でしたか?」

中尾さんのお答えは
「まだわからない、売上数字はちょっと厳しいか?
 でも滞在時間は確実に増えていますからどうキャッチするかです」

いやあぁっ!今回もエキサイティングなお話を聞きました。
まさに「わくわく!どきどき!」です
「わくわく!どきどき!」の劇場空間の創造です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

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理事長の澤田です。2月の定例会レポートです。

澤田です。

「ヘアーアクセサリーを売るのでなく
 ヘアーアレンジを提案する」

これが文さんが創業され12年目に入った
リトルムーンインターナショナル株式会社の
コンセプトであり使命です。

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昨日はMCEI大阪支部2013年2月度の定例会でした。
お呼びした講師は二児の母であり妻である文美月さん。
12年前ご自宅のPC一台から始められたビジネスです。

文さんは在日三世で非常に厳格な家庭で育ちました。
そして生命保険会社に総合職で入社され
大学以降使うようになった本名で働きます。

そして韓国に滞在しているときに知り合った
同じく在日の男性と結婚し二人の子供を育てます。
生保の会社は退職していました。

二人の子供を育てながらそれでも
なんとか働きたい、社会と関わりたいと思い
二児の母で再就職にチャレンしますが現実は厳しい。

それならば「自分の雇用は自分で作る」と起業されます。
二児の子育ての母であり妻でありその環境をそのままで
転勤することもなく退職させられることもない環境を自らつくる。

子供二人産まれてから2001年に起業して12年目。
文さんが創業され楽天市場には2001年出店。
2003年ヘアーアクセサリーEC(イーコマース)に特化。

現在はご主人もお勤めを辞め社長に就任され文さんは副社長。
SPA(製造小売業)を主軸にオリジナル商品と仕入れ商品も。
中国、韓国に事務所と自社工房をつくり物流も外注化しています。

楽天市場では楽天ショップオブザイヤーエリア賞(関西)や
ジュエリー・腕時計ジャンル大賞などなどの受賞もされ
30歳代を中心に多くの女性に支持されています。

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Eコーマース業界では生き残っている企業は少ないです。
楽天市場でもここ4年くらいの出店の店が7割を占めるほどで
入れ替わりが激しい業界です。

その中でリトルムーンが生き残れた理由を
いろいろ事例を挙げて教えていただきました。

1.選択と集中 徹底して専門店化。
2.業界で一番に参入。螺旋の進化が加速。
何故このお店で買うのか。強みはなにか。
3.徐々にメーカー化、SPA。オリジナルと仕入れ。
4.ネットの特性を活かす。
何かを調べる。人と繋がりたい。
面倒くささを解消 ソリューション。
広告でなくコンテンツをつくる。
5.付加価値をつける。
セールスポイントでなくバイイングポイント
顧客の購入後のストーリー。急がば回れ。
6.商品開発
知らないことは顧客に聞く、アンケート。

当たり前のことをきっちり丁寧に立ち向かっていく。
文さんがリーダーシップを発揮してスタッフと一緒になって
お客様と同じ目線でものづくりと使い方を開発する。

「ヘアーアクセサリーを売るのでなく
 ヘアーアレンジを提案する」

ネット上のHPのコンテンツに出てくるのは
決してプロのモデルさんでなくヘアメイクさんでなく
普通のスタッフが自らヘアスタイルをくるくると作り上げています。

「ヘアアクセサリーで世の中を元気にします」

リトルムーンの社会的使命は、
女性に美しくなって頂くお手伝いをすること。
お客様が、もっといきいきと輝くために。
「おしゃれの応援団」でありたいとおっしゃる。

価値観の変化
社会環境の変化。
経済社会を牛耳る男性社会が変化し始める。

女性の感性が活かされる時代。
消費の決定権は女性が持つ。
そしてリトルムーンが出来ることはなに?

これからやることを口に出して言ってみる。
言葉にして話してみる。
Fbで言ってみる。

するとアドバイスをしてくれる人が出てくる。
CSR 社会貢献
ラオス、カンボジアの女の子に奨学金をだす。

するとECの旅行代理店がこのラオスの女の子に
会いに行くというツアーを企画してくれる。
2010年ラオスに女の子に会いに行く。

世界中どこでも女性や女の子にとって
可愛くなる事は生きる力だと確信する。
でも施すだけでは続かない。

見下し目線の施すのは嫌だ。
なんとか循環できるシステムをつくりたい。
笑顔を作ったヘアアクを次の笑顔に渡す。

それがLittle ECO プロジェクトに発展します。
ユースドヘアアクを運賃自己負担で送ってもらえば
500円クーポンを発行してそれで購買につなげる。

ヘアアクの回収は年4000点に達しています。
そして今年2013年 第四段階に入ります。
カンボジア女性の自立を目指すとおっしゃる。

これからは「応援してもらえる」企業になる。
と講演の最後を締めくくられました。

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いやあぁっ!
今回もすばらしいお話を
聞かせてもらいました。

「もっとおいしいものを食べたい、
 もっと楽しいことに出会いたい。
 もっとスマートに生きたい。

 すべての人がそう願い、そう望んでいます。
 それが、人間の願望です。
 マーケティングはこの願望に応えようとする企業の活動です」
(水口健次著「マーケティング戦略の実際」)

MCEI Japan 創設理事長であり、
私たちのマーケティングの師匠、
ミズグーこと故水口健次さんの名言です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。1月の定例会レポートです。

澤田です。

顧客を探すのでなく働きかけ共感し変化(成長)させる。

みかん農家と自ら仰る森 賢三さんの言葉です。
昨日のMCEI大阪支部 2013年 1月度 定例会の講師は
和歌山海南市で2年半前からみかん農家をされている森さんでした。

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森さんはそれまではSCIデータで有名なマーケティングリサーチ会社
株式会社インテージに30年間在籍し企業のマーケティング戦略や
環境政策プランの策定などに携わっておられました。

2010年に実家の事情で退職され実家の和歌山に戻り
目の前に拡がるみかん農家の諸問題に
否応なしに取り組み始められました。

「私」が変われば「地域」が変わる。
「地域」が変われば「世界」が変わる。
 踏み出そう、「私」の一歩!

これは森さんのブログ「むすび・ねっと」の
冒頭に掲げられていることばです。
http://musubi.air-nifty.com/blog/

失礼言い方ですが見てくれは
すっかりみかん農家のおっさんですが
頭の中はまだまだ現役のマーケッターです。

SVIセグメントという言葉を教わりました。
ソーシャルバリューインデックスセグメント。
社会的価値という観点で人間や事象を分析する。

森さんがインテージ社で考え出した概念です。
結果見えてきたのは人(の価値観)は
絶えず変化するということでした。

変化する人(顧客)をどう捉まえるか。
ころころブランドスイッチする顧客、
浮気する顧客から浮気しない顧客にするには。

結論は人の変化をウォッチするのでなく
人を変化させる(育てる)ということでした。
そのためにはどうすればいいのか。

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森さんが育てられたみかんを
いただきながら講演は続きます。

森さんのみかんは無農薬・乳酸菌栽培です。
食べてみると濃ぉぉい味がほとばしります。

みかんづくりはほとんど素人に近い森さんが
チャレンジした今まで誰もやっていない
無農薬みかんをいただきました。

既存のみかんづくりは
ただただ甘いみかんを目指します。

そのためには糖度(光合成)を上げ
酸を下げてその差を開ければ開くほど
甘いみかんになると教えらました。

酸を落とすためにはみかんにストレスを与える。
ストレスを与えると危機感をもったみかんが
持っていた酸をつかって防御します。

その結果、酸が下がります。
与えるストレスは農薬です。
それで甘いみかんができると周りから教わります。

しかし農薬の多用は結果的にみかんの
栄養バランスを崩し、病気や害虫が発生します。
反対に栄養バランスがいいと味の濃さに繋がる。

森さんは無農薬で乳酸菌栽培で
甘味も酸味も多いみかんづくりを目指します。
そのためには元々あった酸を落とさずにアップさせる。

身体にいいものを食べれば身体がおいしいと言う。
おいしさは感動です。
感動は理性ではなく情念の感動です。

身体がおいしいと叫んでくれるものをつくる。
それには自らの成長が必要です。
自らの成長が魂を喜ばせ、魂が成長する。

作り手の人間性を高めることなしに、
「本物」の作物は作れない。

ということで自ら提唱されている
育ちあいネットワークビジネス(SNB)の
取り組みも話されました。

最後に組織(企業)が目指すこととして
目の前の売り上げを増やすことでなく
組織を成長させること。
それには社員個人を成長させること。

ひとり一人の社員が成長して企業が成長する。
それを見て共感してもらった顧客が成長する。

「明日の顧客を創造せよ!」

これはぼくがドラッカーの「顧客の創造」に刺激され
昨日の、今日の顧客でなく「明日の顧客を創造する」と
考え出したキーワードです。

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MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

MCEI大阪支部では10年ほど前から
一年間の定例会活動の基本方向を定める
「年間テーマを」決めています。

09年度「関西元気印!」1
10年度「わくわく!どきどき!」
11年度「素(す)のマーケティング」
12年度「Re:Marketing」

いやあぁぁっ!
まさにこの数年の年間テーマをそのまま
実践されているような森さんの活動です。

みかん農家として生産者として
太陽と土と栽培の現場で続けられている
すばらしい活動をお話いただきました。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。12月の定例会(野外研修)レポートです。

澤田です。

昨日はMCEI大阪支部 2012年12月度 定例会。
今年初めての「野外研修」でした。

出かけたところは企業会員でもある
黄桜さんの京都・伏見の酒蔵です。

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黄桜株式会社は1951年(昭和26年)創業で
62年目の比較的新しい日本酒メーカーですが
日本酒メーカー1600社の内でベスト10に入っています。

先ずは研究所の技術者さんから
製造について説明を受けます。

「灘のおとこ酒 伏見のおんな酒」
それは伏見の地名の由来ともいわれる軟水
「伏水」をつかって作られます。

京都市内の地下にはもともと大量の水が
蓄えられていると言われています。
一説によれば琵琶湖の半分くらいの水があるとも言われています。

その水は下賀茂神社では御手洗池の水であり
西陣織の染色に使われ、伏見では酒造りに使われます。

95年に亡くなったぼく父親はよく言っていました。
「京都の地下水はもともと東から西へ流れとった。
 それを地下鉄を掘ってその水流を壊してしまいよった」

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さらに酒造りの講義がつづきます。
先ずは「米」
酒米「山田錦」 や京都産の「祝」など。

蒸米  麹、酵母、
三段仕込などの仕込 糖化と発酵と絞り
酒造りは一麹、ニモト(酒母)、三つくり(醪)
※モトは酉に元

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駆け足で講義を聞いた後は工場見学です。
黄桜の工場には見学コースなどはありません。
ほんとうにめったに見られない酒蔵見学です。

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ヘヤ―キャップを被り長靴を履いて工場内に入るときは
その長靴を殺菌水に浸して酒蔵に入ります。
試飲も特別にさせていただきました。

絞りたてのそれこそ「あらばしり」とも思える
まだ発泡が残っている新酒も飲ませていただきました。
そして黄桜さんがこだわる生モト山廃(きもとやまはい)の酒母づくり

その生モト山廃づくりの「にごり」も特別に飲まさせていただきました。
これがうまかった!
とてもおいしかったです。

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この後の懇親会の時間が迫っていたのですが
去りがたいうまさ!でした。

いやあぁぁっ!一工程、一工程、
実に丁寧にひとつも手ぬき
することなく造られています。

夜間電力を利用しての精米工程。
醸造や仕込作業はほとんど午前中に終わり
午後は清掃、ピカピカに磨き上げられています。

愚直なまでに酒造りにこだわる。
最後に「営業が製造に発注するのですか」と
尋ねたのですが「とんでもない!」と返事が返ってきました。

「杜氏が神様です」
「神様がつくったお酒をぼくらが売らせていただく」
なるほどきっと杜氏は社長さんよりエライですよね。

いやあぁぁっ!
今回は本当にものづくりの現場で続けられている
伝統と革新の技を見せていただきました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。11月の定例会レポートです。

澤田です。

「客と呼ばれて喜ぶ客はおらん!」

「顧客は固有名詞を持っている」
もう4年前に亡くなった我がシショー!ミズグーこと
水口健次MCEI創設理事長に教わった言葉です。

昨日のMCEI大阪支部11月度定例会は
昨年4月の定例会で「共感で繁盛する!」というタイトルでお話しいただいた
株式会社JOYWOW取締役会長の阪本啓一さんを再度お招きしました。

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今回は、阪本氏累計31冊目の新刊を出版され
『たった一人を確実に振り返らせると、100万人に届く
「市場の空席」を見つけるフォーカス・マーケティング』がテーマです。

IT革命から始まった現在を「第4次産業革命」と呼ばれる阪本さん。
まずはスマホの発達により受信よりも発信が先行する
生活者の変化の事例を話していただきました。

それを受けてファネル理論のことも。
消費者を顧客へと導くプロセスを「マーケティングファネル」と呼びます。
「ファネル」は、じょうご、漏斗のことで大勢の消費者を集めても
顧客になってくれるのは少数しかないという理論です。

自分の満足にお金を出す。
不満、不便、不安を解決させる。
伝えたい人、伝えたいこと。コミュニティは狭く濃く。

そんな事例を多数見せていただきました。
そして「全員の平均点でなく、一人の百点満点」
変化と解決を売る。「も」は売らない(○○もありますはダメ)

再び水口語録を思い出しました。
「全体と平均のウソ、現実はすべて異常値と例外、
 その中に真実がある」とミズグーは吠えていました。

当て物から確実にヒットさせるのがいわゆるマーケティング手法。
でもそんなことが通じなくなってきている
現状の事例を多くみせてもらいました。

阪本さんになんとアマゾンからご本人の本を
買いませんかというバカなメールが届いているというはなし。
レコメンデーションはすでにシステム障害を起こしている。

もう一度手動に戻して真のOneToOneマーケティングが必要。
それがFOCUSマーケティングであり対話、信頼、物語、記憶、思い出など

価値創造マーケティングになる。

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いやあぁぁっ!今回は阪本さんが自ら取材された
多くの成功事例を見せていただきました。
今回もまさに旬な話題を聞きました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

理事長の澤田です。10月の定例会レポートです。

「巨人阪神はおもろいなぁ、何回見てもネタがちがうでぇ」

NGK(なんばグランド花月)のロビーでのお客さんの会話です。
そんな声をお客様を見送りながらそっと聞くのが
竹中さん一番お気に入りのマーケティングリサーチです。

昨日はMCEI大阪支部10月度定例会でした。
講師はあの「よしもと」。
株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーの 
専務取締役 竹中 功さんです。

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旧新宿区四谷第五小学校にそのまま入居している
東京本部から駆けつけていただきました。
現在は収益も居場所も東京の方が多いらしいですが
やっぱり大阪でコテコテの大阪弁での講演でした。

テーマは『吉本興業100周年の戦略』というものでしたが
最近では当たり前になったPPTもPCも使わずに
ホワイトボードに手書きの文字だけという講演でした。

講演の最後にお歳を聞くとぼくと同じ「イノシシ」生まれ。
といっても同じ歳ではありません。一回り違います。
お生まれは大阪香里とかで高校までを過ごし大学は同志社とか。

そしてなんとあのよしもとに81年に入社。
おかあさんは息子がよしもとに入ったなんて言えなくて
「どこに入らはったんですぅ?」「あのぉぉっ!ちょっとぉ」

そうでしたねぇ。
「おまえなんか!よしもとでも行っとけぇ!」
っていうのが当時のよしもとでしたからねぇ。

「芸人は商品やからなぁ。あほぉぉっ」
これが配属された直属の上司からの最初の言葉だったらしい。
「おまえぇなぁ!タダでよしもとの事を宣伝してもらえるようにせぇ」

ということで新設された広報宣伝室に配属されました。
「なんでもええねん!悪いことしても警察に捕まっても
 それで大きく新聞に載ったらええねん。あほぉぉっ」

「大阪おもろナーレ!」で始まった吉本興業創業100周年記念キャンペーン。
1912年(明治45年)100年前に吉本せいが天満八軒のひとつ「第二文芸館」
という小さな寄席小屋を購入したのが現在の吉本興業の始まりです。

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“漫才”は大阪の発明品とおっしゃる竹中さん。
大阪の風土がナニワの芸人を生み出している。
「人づくり、モノづくりと金づくりが大事です」

竹中さんは82年(昭和57年)「吉本総合芸能学院(NSC)」を開設し
入社以来ずっとタレント養成にも関わっておられます。
講演の後半はタレント養成で話されているお話をお聞きしました。

「HAVE YOUR OWN OPINIONS!」
 自分の意見を持て!とでも訳するのでしょうか。
ロンドン留学していた友人に教えられた言葉らしいです。

LND/OSK (ロンドン/大阪)は
がんばってもゼロが1になるくらいですが
それが結果としてONLY ONEを目指すことができる

一方NY/TKY(ニューヨーク/東京)は
がんばればゼロが100になるところ。
そして勝ち抜けばNo.ONEになれるところ。

よしもとも東京の方が売り上げは多いけれど
だから東京に集中するのでなく
だからこそ大阪を大事にしたい。

若手の芸人に「HAVE YOUR OWN OPINIONS!」
「自分の意見を持て!もっと!もっと!感じろ!
 考えるのではなく感じること」

考えるのではなく感じること。自覚する。
なんとなく感じるのでなくちゃんと理解する。
頭の中にモヤモヤが生まれる。

そのモヤモヤを言葉にして話すと
1/10ぐらいしか伝えられない。
さらに文書に書いたらそれのまた1/10になる。

カンコピせえよぉ!
村上春樹を手書きで全編完全コピーしたら
少しだけ村上春樹になれる。

「一人しりとり」というのを見せていただいた。
あのなんでもない「しりとり」を二人でするのでなく
ひとりでする。それを周りで見ている。

それを「メタ認知」というらしい。
お前が知っていることを知る。
頭の中にあるハードディスクの中から引き出す。

「あなたも明日から爆笑王になれる!」として
その秘訣も教えてもらいました。
それは情報とデータというテーマ。

情報は属人的  データは日属人的
データを情報化するのが笑いであり属人的
そしてデータを共有 共通化するのが笑いの土台。

笑いを生むメカニズム。
それがマーケティング。ということは
なんとすべてがマーケティングなんですよね。

大阪が芸人を育てる。
よしもとの仕事はエンドユーザーに笑いを届けること。
最近ではまちづくりにも参画しておられるとか。

47都道府県すべてによしもとの芸人と社員を住まわす
「あなたの街に“住みます”プロジェクト」が始まり
地域の中にちゃんと根を張って活動が拡がっているらしい。

「最後に絶対に売れる秘訣を教えまひょかぁ!
 それはなぁ
 売れる秘訣は売れるまで辞めないこと!ですわぁ」

いやあぁぁっ!ほんとうにマーケティングでした。
ぼくらが今必死で考えているマーケティングに出来ることを
とっくの前からやったはります。

よしもとの大阪のDNAはこうやって磨かれ脈々と伝えられていきます。
今年、創業100周年を迎えた吉本興業では、4月からの1年間、
月替わりのお芝居『吉本百年物語』を上演しています。

いやあぁっ!今回もまさに旬な話題を聞きました。
MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

理事長の澤田です。9月の定例会レポートです。

「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」

皆さんは毎日の食事をそんな風に考えたことはありますか?
昨日のMCEI大阪支部 2012年 9月度 定例会は
味の素社の「ビクトリープロジェクト」について講演いただきました。

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講師は東京からお越しいただいた味の素株式会社
営業企画部 営業戦略グループ 専任課長の遠藤 雅巳さん
1993年入社の一番働き盛りの課長さんです。

講演会場も無理をお願いして大阪中之島にある
味の素グループ大阪ビルをお借りしました。
懇親会場は11階のカフェテリアでおいしい味の素の冷凍食品をいただきまし
た。

講演テーマは「ロンドンオリンピック日本代表選手への
支援活動 及び 量販店に於ける販促活動について」です。
スポーツ・社会への支援活動を、どの様な方法で販売に結びつけたか?

先ずは味の素社の概要とアミノ酸事業について述べられました。
数年前にもここ味の素グループ大阪ビルのこの会場で
「アミノバイタル」の開発から販売まで当時の担当者に聞いています。

そして2002年に始まった「ビクトリープロジェクト」です。
これは、国際的な競技力の向上を目指すチーム・選手と監督・コーチたちに、
最先端のスポーツ栄養科学研究で対応するアスリート支援活動です。

2002年に「JOCオフィシャルパートナー」としてこの活動を立ち上げ、
2004年アテネ・2006年トリノ・2008年北京、
そして2009年からは「JOCゴールドパートナー」となり、
2010年バンクーバー、そして今年のロンドン大会と
オリンピック日本代表選手団のサポートを続けてきました。

JOCのゴールドパートナーはたったの7社です。
契約カテゴリーは厳しく分けられており
各ゴールドパートナーの支援領域を侵さないように
JOCがロイヤリティ管理をおこなっています。

味の素社の契約カテゴリーは栄養補助食品(粉状・タブレット)
/調味料(食用油脂関連商品は除く)/甘味料/
スープ類(固形・粉末)/冷凍食品(食肉加工品等を除く)です。

最近の味の素社はネーミングライツも盛んで
東京調布にある味の素スタジアム(味スタ)があります。
サッカーやアメフトのグランドがあります。

そして「味の素ナショナルトレーニングセンター」
通称「味トレ」です。
国立施設の日本初のネーミングライツです。

国内最先端の設備がそろう大規模屋内トレーニングセンター
世界大会の準備にも利用されるテニスコートや陸上トレーニング場に加え、
休養・栄養の面からアスリートを支えるアスリートヴィレッジを備えています。

また、隣接する国立スポーツ科学センターでは、
最先端のスポーツ情報・医・科学を提供しています。

味の素社は、2009年にこの施設のネーミングライツを取得し、
100年以上のアミノ酸研究で培った技術とノウハウをもとにした
「食と栄養」分野において包括的なサポートを行っています。

「味の素ナショナルトレーニングセンター」内の
栄養管理食堂「SAKURA Dining」においても、
勝てるカラダづくりのための食事プログラム「勝ち飯」を展開しています。

ということで「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」は
「がんばれ!ニッポン!の、からだ」ということで
勝つためのカラダを目指す「勝ち飯」キャンペーンです。

しかしこれはあくまでも「JOCゴールドパートナー」としての
厳しく管理されたキャンペーンです。
講演の後半は「量販店に於ける販促活動」です。

「JOCゴールドパートナー」としてでなく食品メーカーが
スーパーマーケット店頭でなにが訴求できるかを
任されたのがこの遠藤さんです。

いろいろ知恵を絞り得意先のスーパーのバイヤーさんからの
要望も聞き、自社の営業担当とも打ち合わせを重ねた結果
「がんばる人のチカラになる味の素kkの勝ち飯」ができました。

味トレのアスリートヴィレッジ内の食堂「SAKURA Dining」で
アスリートたちに好きな食べ物を聞きました。
「あの人は何を食べて強くなった?」

「がんばれ!ニッポン!の、カラダ」「勝ち飯」キャンペーンです。
今年の春から始まったこのキャンペーンは全国74企業
約4000店舗の実施ができたらしい。

最後に売り上げ数字にどれだけの効果があったのかについては
8月末段階ではまだそれほど顕著な効果は見られないらしい。
いったいどれだけの経費がかかっているのでしょう。

しかし確実に味の素社はアスリートたちが勝つための
カラダづくりに貢献するだけでなく普通の人が勝ち抜くための
「勝ち飯」「価値飯」を提供する世界的な食料品メーカーの
ポジショニングを作り上げています。

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今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

いやあぁっ!今回もまさに旬な話題を聞きました。
終ったばかりのロンドンオリンピックのお話でした。
まだパラリンピックはこの日曜日まで競技が続いています。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

理事長の澤田です。8月の定例会レポートです。

澤田です。

「とてもおもしろいでしょ!」って話されながら
くっくっくっって楽しそうに笑われる笑顔がすばらしい。
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昨日はMCEI大阪支部 8月度 定例会 でした。
栃木県那須高原からお招きしたのは
非電化工房代表で発明家の藤村靖之さん。

会場の大阪本町にあるトッパン・フォームズさんの
会議室に入ってこられて開口一番「大阪に来たのを後悔しました」
余りの暑さにそのまま帰ってしまいたいと思われたらしい。

クーラーが入って涼しい会場ですが藤村さんの那須高原にある
完成途上の約3千坪のテーマパーク内にあるご自宅では
クーラーを入れなくてもこれぐらいの涼しさらしい。

「マーケティングの実務家の集まりなんですよね」
理事長としてご挨拶を申し上げるとそう切り出されました。
そして開演寸前に「なにを話しましょうかねぇ」

PPTのプロジェクターもスクリーンもスイッチが入っています。
ご持参された小さなノートPCも立ち上がっています。
しかし藤村さんは一才触れずに穏やかにほほ笑みながら話し始められました。

「『月3万ビジネス』の話をしましょう。」
かつて経済の地域循環。地方の活性化が叫ばれたときがありました。
地方で暮らそう。地方で若い人が稼げる仕事をつくろう。

でもそれは結局掛け声倒れで終わりました。
地方で仕事作りをするけれどうまくいかない。
地方では気軽に仕事を選べないし失敗は許されない。

どうやら私たちは農耕民族で仕事ということを真剣に重く考えている。
だからちょっと気楽に仕事をつまみ食いしてみるなんてできない。
結果仕事の創出も活性化も進まない。

藤村さんは日ごろ思っていることをまとめて
『月3万円ビジネス』という本2011年7月に出版される。
http://amzn.to/ne2DbD

仕事を真剣に考えないでノーリスクで
ゲーム感覚でワイワイガヤガヤで仕事を考える。
仕事が人質になっているのを断ち切る。

これが思いもよらず隠れたベストセラーになる。
毎月増刷。20代の若者が読んでいる。
勢いで月3万円ビジネスフォーラムも立ち上げられる。
http://30000yen.biz/

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「月 3万円ビジネス」というのは、
月に3万円しか稼げないビジネスのことです。
ですからいくらでも仕事はつくることはできる。

「月 3万円ビジネス」のオヤクソク。
困ってる人にとっていいことしかやらない。
家賃や人件費のような固定費は持たずにノーリスクにする。

月3万円ビジネスに掛ける時間は二日以内。
月3万円ビジネスを何個やりますか?
例えば二日ですから10個をやれば20日稼働で30万です。

でも藤村さんのお薦めは
月に三つの3万円ビジネスをやる。
ということは月6日働く。

これは30日マイナス6日で24日。
ということは週休6日ということ。
これだけ時間があればいろんなことができると仰る。

時間があれば自分が食べる分位の食物は作ることができる。
エネルギーも家もそれほど苦労しないで作ることができる。
時間があればすべての自給率は上がる。

月3万円ビジネスで6万円稼げるようになったら
3万円分のビジネスを他人に分けてあげる。
うばいあわないで わかちあう。

  いいことしか しごとにしない
  うばいあわないで わかちあう
  月3万円ビジネスのオヤクソク

文明が繁栄期のときは仕事は専業化していく。
効率を求めます、専門家を求めます。
経済は発展すればするほど人や企業は競い合います。

しかし文明の変わり目のときは仕事は複業化する。
複業は競争しない。
そおこでは仕事と社会活動と家庭生活が融合する。

学生は単位を取るためにする勉強するのでなく
自身の幸せのための勉強する。
競争に勝って市場占有率を高めるのが今までのマーケティング。

増収増益の企業の共感が得られるのは株主や素テイクホルダーだけ。
しかしほとんどの人からはその共感を得られない。
垂直関係ではなくて水平関係。

そこまでお話されてようやく「非電化工房」の話になりました。
非電化掃除機のスライドを出してゴミを吸い取るには電気は要らない。
でもこの国で掃除機が使っている電気は原発1基以上必要らしい。

便利を得れば何かを失う。
それでも便利が欲しかった。
でも便利なものはなんですか?

便利を少し棄てればなにかが得られる。
高校生にあなたにとって不便なものはなんですかと聞いてみた。
35人全員が「不便なものはなし」と答えた。

藤村さんは那須高原の約3千坪の土地に
「エネルギーと金を使わないで得られる幸せ」を
実感できるテーマパークを建設中です。

  いいことしか しごとにしない
  うばいあわないで わかちあう
  月3万円ビジネスのオヤクソク

いやあぁぁっ!
始まったときはどうなるのかと思った昨日の講演会でしたが
ちゃんと最後はマーケティングのお話にまとめていただきました。

思いもよらない展開でしたがおもしろかったです。
まだまだこの国にはすごい人がおられて
すごいことをやられてることを実感しました。

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まだまだこの国は棄てたもんじゃありません。
ぼくたちが目の前に突き付けられている心の問題。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

理事長の澤田です。7月の定例会レポートです。

澤田です。

   本屋ですが
   ベストセラーは
   おいてません

昨日はMCEI大阪支部7月度の定例会でした。
講師は「スタンダードブックストア」を運営する
株式会社鉢の木 代表取締役 中川和彦さん

会場も「スタンダードブックストア」心斎橋店をお願いして
併設のカフェに特別に講演会場を用意していただきました。

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雨が小止みになった京都から大阪心斎橋に向かいます。

心斎橋から御堂筋を南に歩き「ミッテラスジ(三津寺筋)」を西に。
ちょっと時間に余裕があったのでアメ村からディープみなみを歩きます。
久しぶりですが相変わらず国際的な猥雑さが溢れています。

講演は講師の中川和彦さんのプロフィールから始まりました。
中川さんは1961年生まれ  51歳 
大阪市立大 生活科学部住居学科卒業

本の取次店(卸店)の営業されていたお父さんが
会社を辞め独立して本屋をやろうと興した会社が
株式会社鉢の木で由来は鉢は本が金になるという意らしい。

1985年大阪市立大卒業、本屋見習いを修業するため紹介され書店入社
労働環境は酷いが仕入れた本が売れるのがおもしろいと発見。
しかし一年ちょっとで退社、建築設計事務所入社 1986・5

その後お父さんの具合が悪くなり1987・3 株式会社鉢の木入社
そしてお父さんが亡くなり代表取締役就任
高島屋大阪店の書籍売り場がメインの売り場。

1989・11 高島屋大阪店書籍売場がBFに移転増床。
その結果場所が良かったのか月額1億円以上の売上を計上。 
ベストセラーしかおかない商品回転重視の本屋。

チェーンストア企業が集まるセミナーに参加
アメリカ視察にもなんども参加してそのとき知った
アメリカの本屋のまちなかでの存在意義が後に生かされます。

2002・3 高島屋大阪店書籍売り場が移転縮小され
恐れていた売り上げの大幅な減少に遭遇します。
なんとかしようと飲食業界に転身し東京に単身で乗り込みます。

その後飲食業界を転々とされますが東大阪の本屋さんの
物件を紹介されて再び大阪に戻り弟さんと一緒に本屋を開店。
2004・12 東大阪 吉田書店 オープン。

もうその頃にはネットでのオンライン本屋はあったのですが
東大阪の吉田書店にはPCなんかいじれないお客さんから
本の「取り寄せ」を頼まれ、まちに本屋の必要性を痛感。

そして2006・12 スタンダードブックストア心斎橋店を開業

   本屋ですが
   ベストセラーは
   おいてません

スタンダードブックストア心斎橋店は
普通の本屋が好きになれなかった中川兄弟が
「自分たちにしかできなくて、
 自分たちが行きたくなる店をやろう!」
と、始めた本屋です。

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村上春樹がでればおいているけど、
ベストセラーを極力置かず、店に置いている本は
全部内容をチェックして置いています。

アメリカ大好き、アメリカの本屋のスタイル。
立ち読み大歓迎でアメリカの本屋にスタバがあるように
カフェを併設してそこでお茶しながら売り物の本を読んでもらう。

それがお店への来店動機になる。
品揃えは取りあえず新刊はストップする。
雰囲気は気取らない店

照明も暗いと苦情が出るくらいの明るさ。
スチール棚が並び、煌々たる蛍光灯の明るさはありません。
決して本屋のオマケではない広すぎるぐらいのカフェを併設 。

そこは「人とひとが触れ合える場」です。
有名作家のサイン会などは来てもらえませんが
手作りのイベントを目白押しに開催し
2011年には年間104本実施し参加人数4753名にも。

   本屋ですが
   ベストセラーは
   おいてません

自分が楽しいと思えることをやりたい。
自分が嫌なことはやりたくない。
本はこれからも売れ続くのか。

大きくなることがいいのか。
チェーン店は社会に貢献しているのか?
効率って何なのか?

本屋とよばれなくていい。
本屋は決して文化の発信基地ではない。
まちに必要な装置として本屋でなくてもかまわない。

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スキマを持っている。
お店は永遠に完成するのでなく
スキマがイッパイある。

自分と違う領域のひとと交わる。
そして本屋自身がメディアになる。
と講演を締めくくられました。

その後のカフェでの懇親会では
世界的コンベンションで連続受賞されている
「 箕面ビール」社の社長さんと娘さんで工場長さんも来られ
ビアサーバーを持ち込んでいただき
三種類の生ビールを堪能させていただきました。

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今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

講演の最後に中川さんが
「マーケティングなんてきらい!
と仰りました。

経済至上主義でなくもっと
ヒューマンスティックな交わり。
効率至上主義でない生き方。

そんな思いがつまった「スタンダードブックストア」
その店内には若いカップルや友達同士の来店客が
静かに本を手に取りページをめくっていました。

いやあぁぁっ!まさに旬の話題でした。
ぼくたちが目の前に突き付けられている心の問題。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

理事長の澤田です。6月の定例会レポートです。

「何有(かいう)とは、何か有るようで何もない」

しかし、何もないようで何かある。
何有荘とは、言葉に出来ない宇宙の真理が
秘められた聖空間である。

昨日は大阪でのMCEI大阪支部 2012年6月度 定例会でした。
お越しいただいた講師はノブレスグループ 代表 川井徳子さん。
『物語力とマーケティング〜何有荘が教えてくれること〜』
というテーマでお話を伺いました。

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裁判所の競売物件になっていた
南禅寺界隈別荘群の一つであり
我が国有数の日本庭園「何有荘(かいうそう)」

その「何有荘」を裁判所の競売によって買い取り
その係争中に2億円をかけて庭園整備をし
きな臭い風評を払拭するためのイベントも行いました。

最終的にはアメリカのオークションハウスである
クリスティーズの仲介によって売りに出され
オラクル社CEOでありアメリカで三番目の金持ちの実業家で
川井さんたちが望んだ「ビル・ゲイツみたいな人」のひとり
ラリー・エリソンが購入し現在に至ります。

今回のテーマである「物語力」について「何有荘」の
明治維新以降の南禅寺境内の塔頭跡地に築造された歴史、
琵琶湖疏水や東山の借景などのロケーションについて話されました。

そして所有者の変遷や二代目所有者の宝酒造社長であり
中興の祖と呼ばれる大宮庫吉が名付けた
「何有荘」という名前。

疏水の水量を利用して落差のある滝を配置した
日本庭園を造った「植冶(うえじ)」と呼ばれる
庭師小川治兵衛。

その日本庭園には鐘楼や複数の滝、水車小屋などがあり
秋の紅葉期には紅葉の「赤」と滝の「白」が輝き
春の新緑には芝生や苔の「緑」がすばらしいと仰る。

川井さんは「文脈をつなぐ」と話されました。
言い換えれば「コンテクスト」
コンテクストを理解し掘り起こす。

明治維新以降の近代日本における政治家や豪商や文化人たち。
海外留学を経験した彼らは改めて日本的なものを望みました。
それは禅であり、茶道であり生け花であり、幽玄であります。

「幽玄とは
 幽けきもの(かそけきもの)、玄きもの(くろきもの)
 すなわち見えないものを見る力」

そんな日本的なものをグローバルな視点で見つめなおし
外人たちにも理解できるものとして差し出すことが
グローバル時代の「物語力」と最後にまとめられました。

最初の頃は静かにやさしくお話しされていましたが
「何有荘」の薀蓄に入るころからは一気にヒートアップ
川井さんには「何有荘」への思い入れが大きいと分かりました。

今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

川井さんは昨日の講演の最後に「Re Japan」とまとめられました。
昨日の定例会の前にNPO法人としての総会を開催しました。
昨年度のご報告と新年度方針を発表し承認いただきました。

今年は地震・つなみ・原発の被害からの復興であり
再構築への長い闘いの一歩を踏むだす時です。
そのためにマーケティングができることを考えなければなりません。

将来の世代のためにできることを考えなければなりません。
マーケティングならきっとなにかをやれる可能性は
いくらでもあるはずです。

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そして今年MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
先人たちが遺してくれたマーケティングの鼓動や熱情を受け継ぎ、
次世代マーケティングを構築していかなければなりません。

いやあぁぁっ!まさに旬の話題でした。
重いです。響きます。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい

理事長の澤田です。5月の定例会レポートです。

そうそう!そうでした。そうでしたねぇ。

ちょうど一年二ヶ月前からのことでした。
私たち消費者の震災直後からの意識と
行動の変化をデータを基にみせていただきました。

昨日のMCEI大阪支部 2012年 5月度 定例会は
我が国のNo.1マーケティングリサーチ会社である
株式会社インテージの西日本支社の平井公一さんが講師でした。
http://www.intage.co.jp/

定例会5月1.jpg

「SCIデータ」というのをぼくが初めて知ったのは
東京の商業施設企画会社でプランナーの卵として
働き始めた35年前くらいの時でした。

「SCIデータ」ですからソーシャルナントカという
英語の三文字略語と思い込んでいたのですが
ナント社会調査研究所の日本語の略と教えられました。

そうなんですね。
株式会社インテージの前身は株式会社社会調査研究所
1960年3月2日創業とHPに書かれています。
http://www.intage.co.jp/intagegroup/history/

消費者定点観測としてSCI(全国消費世帯パネル調査)や
SLI(全国女性消費者パネル調査)からスタートして
現在はSCI-personal (全国個人 消費者購買パネル調査)です。

これは日本全国約50,000人の男女のモニターが
購入した商品のバーコードを携帯端末でスキャンし、
24時間/365日の消費者購買行動を把握・分析されています。

もうひとつはカスタムリサーチです。
現在はインターネット調査を中心に
面接、インタビューや郵送などでアンケート調査をしています。

株式会社インテージはこのようなデータを基に
各企業のマーケティング戦略の策定支援も実施する
国内No.1コンサルティング&マーケティングリサーチ会社です。

今回はその調査データを基に震災前と震災後の
消費者の意識と行動の変化を話していただこうと
西日本支社の平井さんお越しいただきました。

スライドに映し出されるデータの数々。
震災直後から一ヶ月ぐらいのデータ。
そして半年後と一年後のデータの比較です。

意識の変化と行動の変化に分けてお話いただきました。
直後のパニック状態での強い不安は一ヶ月ぐらいでは薄れますが
その後「絆」に表される家族やコミュニティへの参加意識は持続します。

東北地区や首都圏と京阪神地区とでは温度差はありますが
エコロジーや節電意識、寄付活動や
被災地の産品購入で支援意識は強いです。

情報源はテレビやネットでS-N-Sからの情報の
役立ち度はテレビと同等ぐらいであった
というデータもありました。

日常行動では外出、外食が減少し家にいる時間が増え
テレビを見ていることが多いです。支出を控える。
特にレジャーや旅行などの支出の減少が目立ちます。
ガソリンや食費は増えレトルト食品や乾電池の購入が増えています。

そうでしたねぇ。
震災直後にはミネラルウォーターの大型PETや
トイレットペーパーや生理用品が商品棚から消えましたね。

半年後には福島第一原発が不安の大きな要因になってきます。
特に小さいお子さんをもつ女性にとっては大きな不安です。
再び起きるかもしれない地震、津波に対する不安も根強いです。

外出、外食はやや戻るが震災以前には戻っていません。
食品の購買はほぼ6月頃には元に戻っています。
買い物金額が増えているが買い物回数は減ったままです。

そして震災一年後。
意識の差はほぼ震災以前に戻ります。
被災地との距離感は心理的な距離感に比例しています。

特に距離感がある遠くに住んでいる人でも
被災地や被災した人と何らかの縁がある人は
心理的にも被災支援  社会協力の意識が強いです。

ぼくにとってもこの一年のことはあまり記憶がありません。
多分日本人全員が程度の差はあっても
PTSD(心的外傷後ストレス障害)だったように思います。

定例会5月2.jpg

いみじくも今日は5月11日。
あれから一年二ヶ月です。
満開のさくらはもう津軽海峡を超えて北海道を北上しています。
http://www.1101.com/sakura2012/index.html

今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

今この時代に再びマーケティングができることを考え、
また、マーケティングの本来の姿を
考えてみたいと思っています。

今年は地震・つなみ・原発の被害からの復興であり
再構築への長い闘いの一歩を踏むだす時です。
そのためにマーケティングができることを考えなければなりません。

将来の世代のためにできることを考えなければなりません。
マーケティングならきっとなにかをやれる可能性は
いくらでもあるはずです。

そして今年MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
先人たちが遺してくれたマーケティングの鼓動や熱情を受け継ぎ、
次世代マーケティングを構築していかなければなりません。

講演が終わった後、平井さんお願いしました。
「二年後、三年後にどんな変化が表れるのか知りたいので
 ぜひ毎年この時期にご講演をお願いします」と。

いやあぁぁっ!まさに旬の話題です。
重いです。響きます。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。
ご期待ください。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

理事長の澤田です。4月の定例会レポートです。

「地球の呼吸を止めてはいけません」

さくらの花に浮かれ気味だった気持ちに
しずかに突き刺さる言葉でした。
昨日のMCEI大阪支部 2012年 4月度 定例会。

MCEI大阪支部の2012年度の年間テーマは「Re:Marketing
」です。
Re:Marketingとはマーケティングの原点回帰
今マーケティングができることを原点に立ち返って考える。

そしてもうひとつ「Re」はRe:mailなどの繋がりの意味もあります。

MCEI大阪支部の去年2011年度の年間テーマは
「素」(す)のマーケティングでした。

「これからの企業は日頃の《素》の顔が試されることになります」と
昨年の3月の定例会でお話した翌日にあの震災が起きました。
そして今年は改めてマーケティングにできることを考えるテーマです。

今までの現場のマーケティングの成功事例だけでなく
もっと人間の本質やイノベーションを突き動かす熱情なども
定例会のテーマにしようと考えています。

ということで東京からお越しいただいたのが
建築家の児島 学敏(こじま がくとし)さん。
都市文化研究会の代表であり武蔵野美術大学の講師です。

4月定例会3.jpg

児島さんは1945年土佐生まれとか。
長らく『街並みの美学』や都市景観という概念で有名な
芦原義信さんの芦原建築設計研究所で仕事をされています。

「地球の呼吸を止めてはいけません。
 ヨーロッパでは道路の舗装を剥がして土に戻していますが
 我が国ではせっせ、せっせとアスファルトで固めています」

「それは地球の呼吸を止めることではありませんか」
それを聞いて思わずぼくが大学の授業でつかっている
pptのスライドのぼくの文章を想い出しました。

「我が国は四方を海に囲まれた島国。
 亜熱帯から亜寒帯までの気候四季があり雨も多い。
 
 長い海岸線で、内陸には急峻な山並みがあり、
 その山々から流れ出る豊かで清らかな水が
 河川や平野をつくる。

 それらは米や野菜を作る農地を生み出し、
 海では豊かな魚介が育まれた。」

児島さんは「水が止まると町が死ぬ」とも仰る。
そして「風も止まってはいけない」と仰る。
アジア大陸の東端に位置する我が島国です。

日本の国土の七割が山であり急峻な山並みで
そして海に囲まれた島国であり海岸線は長い。

その山並みと海岸線に挟まれた狭い土地に
里地里山があり私たちの暮らしは自然との関わりでした。
風土  風流  風が流れる  四季がある。
 
自然(じねん)  山で働く 海で働く
夏の高温多湿と冬の豪雪があります。
想い出したように襲ってくる地震があります。

津波もあります。
台風もやってくる島国です。
決して暮らしやすい土地ではありません。
 
しかし私たちの先祖は知恵をだし助け合い暮らしてきました。
夏の暑さと冬の寒さはありますが少し我慢すれば
なんとか暮らしていけることができました。

それが戦後の復興の中でまるで狂ったように
古いものを壊しコンクリートで固められた
画一的な町づくりで都会を作り上げました。

「見渡せば花ももみぢもなかりけり 浦のとまやのあきの夕ぐれ」
児島さんはこの有名な藤原定家の歌(新古今集363番)を
なにもない景色ですが実は一番美しい歌と紹介されました。

また京都の枯山水の庭をとりあげ
「見る人の想像力で無数の景色が見える」と説明された。
そして記憶力が大事と話された。

多くの記憶が残っている町がいい。
多くの生活のドラマの記憶がある町がいい。
記憶が無くなれば町が消える。

私たちは雄大なものより優しさを求める民族です。
強いものより弱いものに惹かれます。
ですから「弱さを知る」ことができます。

強くて雄大なものはいつかは崩れます。
弱さを知る。永遠とはいったいなになのか。
それがこの国に住む民の知恵であり生きることです。

講演の後半は3・11以降取組まれている
東日本大震災「森は海の恋人運動」や
渋谷地区の再開発「東急Hikarie」などを紹介いただきました。

もう一度便利さだけを求め続ける生活を
今、考え直さなければなりませんと
最後にまとめられました。

4月定例会1.jpg

いやあぁぁっ!すごいです。
重いです。響きます。
今、まさにマーケティングにできることです。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。
ご期待ください。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

理事長の澤田です。3月の定例会レポートです。

「すべてはソーテー内でした!」

昨日のMCEI大阪支部2012年3月度の定例会は
千葉県浦安市の東京ディズニーリゾート(TDR)から
お越しいただいたオリエンタルランドさん。

昨年の3月11日に発生した東日本大震災。
そのときのすばらしい顧客対応で注目を浴びた
オリエンタルランドさんの危機管理のお話でした。

株式会社オリエンタルランド(OLC)は1960年設立。
ディズニー・エンタプライゼズ・インクのライセンスを受け、
ディズニーブランド施設を運営している日本企業です。

いろいろ企業展開はされていますがメインは
東京ディズニーリゾート(TDR)の二つのテーマパーク
東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)の運営です。

TDL(東京ディズニーランド)は1983年4月オープンです。
そしてTDS(東京ディズニーシー)は2001年オープン。
365日無休で開園し年間2500万人以上の来園者がある
国内最大最高のテーマパークです。

そして昨年 2011年3・11が。
TDRは震度5強。開園以来最大の地震が襲います。
当時来園者は7万人。ほとんどが家族ずれです。

講演ではCX制作の「Mr.サンデー」という番組で
「7万人の命守った3・11ディズニーの危機管理!」
というビデオが流されました。

そこで語られ見せつけられたのは
冒頭の「すべてはソーテー内でした!」
全ては「想定内」の範囲でしたということです。

TDR地震対策基本計画(マニュアル)に基づき
「冬の午後6時。震度6強。ゲスト10万人」という想定で
年間延べ180回にも及ぶ訓練を実施されているといいます。

オープン前とクローズ後にどこかのエリアで訓練です。
年間延べ180回ということは二日に一回は
この訓練が行われている計算になります。

「すべてはゲストの安全・安心のために」
TDRでは来園者をゲストと呼んでいます。
一方出迎える従業員はキャストと呼ばれます。

約1万人いるキャストは、9割以上がアルバイトです。
そのキャストが冷静沈着に対応して
初動の30分で情報収集とゲストの不安を取り除いたのです。

「みなさまにお知らせいたします。ただいま地震がありました。
 建物のそばにいらっしゃる方は 建物から離れて  
 広いところでお待ち下さい」

地震発生40秒後に流れた園内緊急放送です。
映像の中でもキャストが冷静に
「頭を守って、しゃがんでください」と呼びかけています。

<防災ずきん代わりにぬいぐるみを配布>というエピソードも紹介されます。
ショップの売り物のテディベアのぬいぐるみをキャストが持ち出し
ゲストの頭を守ってくださいと配られ
ショップの商品棚や倉庫が空になりました。

「ゲストの安全のため、店内にあるものを
 全て使っていいと訓練で教えられました」と
若い女子キャストのことばが印象的です。

そして夜が来て交通機関の復旧がめどがつかないため
園内に残った帰宅困難者は約2万人に

気温は4℃までに冷え込んだ屋外で
それでも笑顔を絶やさなくブルーシートや
食料を配布するキャストたち。

VTRはここで終わりました。
講演はその後はテーブルごとに座った参加者たちと
クイズやゲームなども織り込み
ディズニーフィロソフィ(哲学)を学びました。

キャリアのアルバイト代を聞いても
それほど高いものではありません。

それでもあのTDLやTDSで働いたという満足感が
彼らのモチベーションを高めるのでしょう。

ディズニーブランドをいかにハイポジションに維持するか。
周到に計算されたそのマニュアルとオペレーションが
すばらしい顧客対応を生んでいるのです。

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

昨日の定例会が2011年度の最後の定例会でした。
2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。

昨日のお話もオリエンタルランドという企業の
「素」の顔や日常が見えてきました。
来月の定例会は2012年度の最初の定例会です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
来年度のMCEI大阪支部にご期待ください。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

理事長の澤田です。2月の定例会レポートです。

「夏休みの間には…」

「夏休みの間にはポテチと清涼飲料水と
 カップラーメンを食べてはいけません」

小学生の我が子が学校からもらってきた
連絡事項のお手紙を読んだカルビーの社員は
私たちが作っている商品って悪者?って思ったのが始まりです。

カルビースナックスクールは
こんなカルビーの社員の思いから始まりました。
そんなお話を聞きました。

昨日のMCEI大阪支部 2012年2月度 定例会です。
カルビーの食育活動を聞きたいとお願いして
東京から女性お二人、部長さんとご担当にお越しいただきました。

カルビー株式会社 総合企画事業開発本部
カスタマーリレーション部 部長 二宮 かおるさんと
同じくカスタマーリレーション部の太田 江美さん。

定例会1.jpg

テーマは
「お菓子会社がする 小学校出張事業
 カルビースナックスクール」です。

カルビーの創業は戦後間もない1949年(昭和24年)
焼け野原の広島での創業です。
オーナー創業者の熱き思いが詰まった創業です。

非上場のままでの業務拡大が続いてきましたが
昨年2011年3月11日、東京証券取引所市場第一部に
上場して改めて上場企業としてのスタートを切りました。
 
そして2011年4月カスタマーリレーション部が設立され
二宮 かおるさんが部長として就任されました。
カスタマーリレーション部には三つの大きな仕事があります。

先ずは「お客様相談室」としての対応です。
クレームからお問い合わせまでを担当しています。
特にクレームのお客さんをどう離反することなく
ロイヤルカスタマーになっていただくかが重要です。

そして今日のテーマ「カルビースナックスクール」を
推進するフードコミュニケーション活動です。

子供の身近なおやつから大切な“食”を考える。
これをテーマに「カルビースナックスクール」は
2003年から始まりました。

冒頭に書いたように「ポテチは悪くありませんからっ!」
という熱き思いをもった社員から上がってきた活動です。
でも最初は苦労なさったようです。

教育界とはなにもコネがなかったスナック菓子メーカーです。
担当の太田さんは小学校をアポなしで回られ
ピンポーン!とインターフォンを押して回られたといいます。

「間にあってまーす!」
教材メーカーの営業に間違えられることもあり
なかなかお話を聞いてもらうことができなかったようです。

ようやく2005年にマスコミに取り上げられ
小学校からも来てほしいという申し込みも増え
2010年には全国で417校で実施できました。

カルビーの社員によるスナックスクールの展開です。
小学生小学校3〜6年生を対象としての45分間の授業です。
基本プログラムは三つのテーマです。

1.おやつの量を知る。
2.おやつを食べる時間を知る。
3.パッケージ表示の見方を知る。

昨日の講演でも参加者がグループになって
10歳ぐらいの男の子のおやつの
適正な量を知るというリアル体験もしました。
両手でこんもりいっぱいが一回のオヤツの量らしい。

ついついお酒を飲みすぎてしまうおじさんたちには
おいしいお酒もおいしいポテチも
「やめられない とまらない」なんですけどねぇ。

直接お客様と社員が話をする。
お客様がカルビー製品とどう関わっていただくのか。
どうすればカルビーらしさを伝えることができるのか。
それがカスタマーリレーション部のミッションと仰る。

単純でなーんも考えていない男どもの単品思考でなく
女性の持つ人間理解力をフルに発揮しての活躍が
まだまだ続きそうです。

定例会2.jpg

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

昨日定例会終了後のコミュニケーションサロンで
ぼくの定例会レポートは起伏が激しすぎるとご指摘を受けましたので
今回は出来るだけクールにレポーティングでした。

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
来月の定例会が2011年度の最後の定例会です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

理事長の澤田です。1月の定例会レポートです。

♪ヨロコビィノォサケェェェ! ショーチクバイ!♪

誰もが歌えるコマーシャルソング。
石原裕次郎さんから渡哲也さんに歌い継がれる
喜びの酒 松竹梅のテレビCM。

昨日はMCEI大阪支部の2012年1月度の定例会でした。
年に一回だけの京都での開催と言うこともあり
お正月ということもあり日本酒のお話を聞きました。

講師は京都伏見に本社がある宝酒造さんの林研三さん。
宝酒造株式会社 酒類事業本部 商品部 清酒グループ長
という宝の清酒カテゴリーのブランドマネージャーさん。

1月定例会2.jpg

テーマは「ユーザビリティの向上に向けて」
〜松竹梅「天」パウチパックの取組み〜でした。
宝酒造は天保年間創業の京都伏見の大手酒造メーカーです。

現在は宝ホールディングスグループの一員です。
売上は1750億円ほどで約半分弱が焼酎部門で
清酒と缶チューハイなどで500億円ほどの売上です。

清酒が売れません。
長期減少傾向ずっと続いており
ピーク時の1/3までに落ち込んでいます。

林さんは焼酎部門から清酒部門に担当が代わり
生週のデータを分析しました。
年配の方にはそこそこ売れていますが若者や女性には苦戦しています。

多分日本酒を無理やり飲ませれてエライ目に会ったことで
ネガティブイメージが植え付けられているのかもしれません。
しかし最近では海外の日本食ブームで日本酒が売れ始めています。

20歳代の若者にも少しだけですが売れているようです
多分イヤなネガティブイメージがない
ニュートラルな世代に受けているようです。

特に宝酒造の「松竹梅」はヨロコビィノォサケェェェ!ですから
一般の贈答用としてはNo. 1 ブランドなんですがそれが強すぎて
家庭用の日常用や和食などの業務用では劣勢です。

お父さんが卓袱台の前で胡坐をかいて一升瓶を傾ける。
昔はそんなことが当たり前でしたが今では
そんな景色は見ることはできません。

一升瓶に加えて紙パックが主流になってきています。
そこで紙パックに対して大規模なMR
マーケティングリサーチを実施しました。

紙パックユーザーは安くてうまい日本酒の紙パックには
好意的な反応でしたがどのブランドでも構わないと言う
低関与度の実態が分かりました。

つまり紙パックは安くてうまいが
差別化が出来ていなくてブランドも
確立されていないということなんです。

さらに詳しく調べると紙パックユーザーは
不満が少ないが飲み終えた時に
捨てにくい!解体しにくい!分別しにくい!底に残る!という
廃棄に対する不満が主婦層にあることが分かりました。

そこで廃棄に対する不満の解決という、
新しい価値提案があるのではないかと研究し
容器のパウチパックの商品化に挑みました。

日本酒をスタンディングパウチに容れる。
パウチパックはシャンプーや洗剤の詰め替え用でしょ!
最近では食品にも使われかけていますが本当に売れるのか!

社内外から聞こえてくるそんな声をひとつづつ
理解してもらい種々の改良を加えて昨年
2011年の9月に松竹梅「天」900mlエコパウチが発売されました。

スーパーの日本酒売り場の棚割り提案や
関連販売の売り方提案などもこれでもかというぐらい
豊富に用意し、テレビのCMまで投入しました。
http://www.takarashuzo.co.jp/movie/seishu_01.htm

その結果まだ4カ月ほどの実績ですが発売以降の売り上げは
好調に推移し今までの紙パックをカニバリすることなく
エコパウチ分が純増しています。

林さんは震災の影響もありエコ意識の高まりに
この商品で新価値提案ができたと思うと
講演を締めくくられました。

1月定例会写真.jpg

パッケージ変更だけでこれだけの新価値提案ができる。
いやぁぁっ!すごいですねぇ。
商品そのものの改良でなくてもブランディングできる。

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
昨日をいれてあと三回定例会があります。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。

理事長の澤田です。12月の定例会レポートです。

まぁぁっ!よぉぉぅ しゃべらはりますぅ!

100分以上を原稿もPPTもなぁぁんもナシにしゃべり放しでした。
昨日はMCEI大阪支部2011年12月度の定例会。
講師は株式会社日本旅行の営業部長で添乗員の平田進也さん。

会場は最近よくお借りさせていただいている
株式会社内田洋行大阪支店の
大阪ユビキタス協創広場CANVASです。

「浪花(なにわ、ナニワ)のカリスマ添乗員」と
いえばこの方、平田進也さんと頭に浮かぶくらい
関西ではチョー有名な旅行代理店の営業マン。

12月定例会3.jpg

旅行業界初の個人的ファンクラブがあり
なんと2万2千人の熱狂的なファンがおられます。
テレビ出演600回以上 芸歴38年以上とか。

「きみまろ添乗員」と異名をとり
「平田進也と行くツアー」では4時間、5時間の
マイクパフォーマンスでおばさま方を爆笑の渦に。

年間個人売り上げ5億円を計上。
3年ほど前に社長に業績を認められ
日本旅行の社内プロジェクトとして
「おもしろ旅企画 ヒラタ屋」を立ち上げます。

そして昨年度の平田さんの売上はなんと7億9千800万円
大手旅行代理店の営業マンの平均売り上げは良くて1億円。
昨今はネットでの価格競争が激しく厳しい状況です。

その中で「おもしろ旅企画 ヒラタ屋」の
「平田進也と行くツアー」はそれほど安くなくても
予約がとるのが困難なほどの人気商品です。

「観光とは光を観る」と平田さんは仰る。
旅行は非日常  ホカホカ弁当なんて食べたくない。
あくまでもネガティブではないプランを提案する。

平田さんのお客さんは50代後半60代の女性
誰を悦ばせばいいのか。
埋蔵金はどこに眠っているのか。

その在り方を知っているのかは50代後半60代の女性。
男性なんかには目もくれない。
徹底して女性を褒めちぎる。

旅行は単なる地図の移動ではなく時空の移動。
どうしたらこっちを向いてくるか。
お客さんに可愛がれるためには徹底する。

売り物はコミュニティー  コミュニケーション
そのためにはマイクパフォーマンスもあれば歌もうたう。
高級化粧品をふんだんに使っての女装作戦は大受け!。

徹底的にエンドユーザーお客の立場で考える。
三方よしどころか八方よし  毛細血管まで喜ばす。
元気産業  アナログ  こころ産業とまとめられました。

年間添乗業務150日、講演100日をこなすと仰る。
当然土曜日日曜日などお休みは無関係。
それでも仕事は楽しいらしい。

「部長社長なんぼのモンじゃ!
 お客さんあっての社長、部長やろ!
 それならぼくはお客さんの中で社長になる!」

12月定例会2.jpg

2時間近い講演時間を目一杯つかって
赤井 英和にちょっと似た大阪のおっちゃんの
元気の素を振りまいていただきました。

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業もそこで働く人々も
日頃の「素」顔が試されることになります。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。

さっそく平田さんとフェースブックでお友達になりました。

12月定例会1.jpg

理事長の澤田です。11月の定例会レポートです。

♪大阪で生まれた駅やさかい 大阪の街 よう捨てん♪

昨日はMCEI大阪支部2011年11月度定例会でした。
そして年に一回の屋外研修定例会です。

以前は夏休み企画として8月に屋外研修を実施していたのですが
暑すぎるという声があり秋に企画いたしました。
今回は今年5月4日にオープンした大阪ステーションシティ見学です。
http://osakastationcity.com/

先ず第一部で設計に関わられたジェイアール西日本コンサルタンツの
槌田豊氏に施設全体のコンセプトのお話をお聞きし、
午後からの第二部は音声ガイドツアーで現地を見学しました。

teireikai1101.jpg

木曜日の午前11時からの講演、午後1時半からの見学という
普通のビジネスマンにはなかなか参加しづらい
プログラムでしたが予定通り30名近い方に参加いただきました。

大阪駅が“まち”になる。
“まち”から駅へ   駅から“まち”
OSAKA STATION CITY は今年2011年5月4日にオープンしました。
http://osakastationcity.com/about/

といってもJRの大阪駅ですから列車は止めるわけにはいけません。
工事はボルト一本落とすことができないという
大変な苦労と緊張の連続だったようです。

今回のOSAKA STATION CITYで大阪駅は五代目になります。

計画段階から10年も経たずに完成させることができました。
この速さは今までにない速さらしいです。

OSAKA STATION CITYのロゴマークは輪(わ)です。
大阪のオーとも読めますがゼロでもあります。
それは中心の“点”でありスタートの“0”あり人々の“輪”とか。

鉄道の駅としての交通アクセスや賑わいや
そして時を刻む時計も重視したという槌田さんのお話です。
南北連絡通路を創り橋上駅屋上をつくり八つの広場を創りました。

結果ここ数年の大阪駅の利用者が85万人前後で推移していたのが
5月4日の開業から4カ月後の9月末には6万人も増えたらしいです。
今も大忙しの槌田さんの講演は1時間弱で終わりました。

昼食休憩を入れて昼からは音声ガイドツアーで見学です。
最近の美術展などでよく見かけるヘッドフォーンをつけてのツアーです。
聞くと申し込みをすれば一般の方でも500円で参加できるようです。

kengakukai1101.jpg

音声ガイドに従ってやれ屋上へ行けとか1階に降りろとか
ええ加減にしてほしいと思うくらい
いろいろ引っ張り回されました。

kengakukai1102.jpg

八つの広場を中心に見ていきます。
みんな一緒に動いていますから全員揃って一斉に
ぼやぁっと見上げたり壁に近づいたりという行動ですから
他の人からはきっと「なんや!こいつら!」でしょうねぇ。

槌田さんに言わすと「なにを創っても数千万円かかった」という
時計や植木やオブジェなどが見ることができます。
いったいいくら掛かったのかと調べると総事業費は2,100億円とか。

大阪駅周辺ではまだまだ他の工事が続いており
最終の完成した姿が見えるところまで行っていませんが
京都に比べるとエライ景気がええんやなぁと感じます。

kengakukai1103.jpg

人も多いです。
やあぁぁ!エエモン見せてもらいました!
MCEIの定例会はおもしろい!です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
仕事をしている実務家の組織です。

今、旬の話題を取り上げます。
マーケティングの現場に出かけます。

勝負はこれから 
これから面白くなる
元気出していこう です!

今日は2011年11月11日。
11・11・11です。
11が三つ並びます。

クリスマスまで45日。
年末まで51日です
そして3・11から八ヵ月です。

あの日に生まれた赤ちゃんは八ヵ月。
もう八ヵ月。
まだまだ八ヵ月。

理事長の澤田です。10月の定例会レポートです。

「現実はすべて異常値と例外、その中に真実がある」

もう3年前になる2008年10月29日に76歳で亡くなられた
我がシショーでありMCEIジャパンの創設理事長
ミズグーこと水口健次さんの言葉です。

昨日はMCEI大阪支部 2011年10月度 定例会でした。
講師は大阪ガス行動観察研究所所長であり
株式会社エルネット技術顧問 松波晴人さん

講演テーマは「サービスサイエンス
行動観察技術のビジネスへの応用」というもの。
サービスサイエンス?行動観察の技術?

会場で配布された「大阪ガス行動観察研究所」と
金文字箔押しされた立派なパンフレットをみると
「サービスイノベーション、マーケティングイノベーション」と書かれ
続いて「サービスを科学する。マーケティングを高度化する」と
「起点は「現場」の観察から」とも書かれています。

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講師の松波さんはお聞きすると1966年大阪生まれ。
大学、大学院では建築を学ばれ大阪ガスに入社されてから
生理心理学、人間工学関係の研究活動に従事され
その後アメリカコーネル大学院に留学後行動観察ビジネスを開始された。

「行動観察」とは本人すら気付いていない行動を
観察・分析することで潜在的なニーズや
リスク、スキルなどを見える化する手法と書かれています。

人間の意識の領域は4つのフェーズがあり
通常の意識領域は「言語化領域」であり顕在的意識で
深い思考を促すことなく、比較的簡単に引き出せます。
アンケート、グループインタビューなどで分かります。

次は「非言語化領域」人の潜在意識の表層部。
これも聞き方により潜在意識を刺激し、引き出すことが可能。
対応する手法:グループインタビュー、デプスインタビューなど

そして今回のテーマ「行動観察の領域」非言語化領域
人の潜在意識の深層部。
本人も無意識のため、言葉として聞き出すことは困難だが、
行動を科学的に分析することにより把握できる。
最後は「非言語化領域」人の潜在意識の最深部。

行動観察研究所はまさに「行動観察の領域」
非言語化領域を観察・分析・改善によって
サービスサイエンス 科学するわけです。

世界のビックカンパニーも競ってこの行動観察や
人間心理学の専門家を採用して単なる
表層的なデータでない心の動きを重視しています。

従来では製品を開発する場合、対象へのまず
アンケートやグループインタビューです。
マーケティングに原則は「困ったらターゲットに聞け!」です。

ところがアンケートを取ると、困っていることは書いてくれますが
そこに書かれているのは「思っていること」だけしかありません。
つまり「言語化領域」というフィルターが掛かっているのです。

「非言語化領域」つまり本人も気付いていないことは、
当然アンケートには書けないし言葉にもなりません。
つまり「消費者に聞いてもなにも答えは返って来ない」ということになります。

イノベーションは観察から。
イノベーションを起こすなら行動観察。
言語化できないニーズや社会的正義のバイアスを排除する。

ものすごい量のスライドと事例のVTRを
クリックしながら見せてもらいます。
ワーキングママへのインタビューや
5000人の顧客を憶えているホテルマンの話などなど。

「言語化領域」と「非言語化領域」
世界中どこへ行っても非言語化以下の領域は変わりません。

「言語化領域」である民族や国籍や文化は変わっても
人間そのものをつかさどる「非言語化領域」は変わらない。
スキルと知見  本質を見抜く行動観察がますます重要になります。

「現実はすべて異常値と例外、その中に真実がある」
「全体と平均はウソ、非現実、戦略の根拠にならない」
我がシショー、水口健次さんの言葉を思い出しました。

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いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

MCEIは今一番知りたいテーマについて、
今一番議論できる、日本で一番実践的な組織だ!

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織だ。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。

理事長の澤田です。9月の定例会レポートです。

いやあぁっ!ほんとに立派です!すごいです!

こんなまちづくりのコンサルなんていません。
さすが立命のパラサン!産業社会学部出身。
ちゃんと地面に足がついた活動をしたはります。

昨日のMCEI大阪支部 2011年9月度 定例会は
神戸・新開地まちづくりNPOの事務局長の古田 篤司さんを
お招きして「衰退商業地再生の戦略
〜一言でいえば、ファンづくり〜」を熱く語っていただきました。

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じつは昨年10月の屋外定例会でこの新開地を歩いています。
雨の中、平日の昼間だったので少人数の参加者でしたが
神戸在住の理事のみなさんの企画で三部構成の充実した内容でした。

そのときの模様を書いた理事長ブログが
MCEI大阪支部のHPにアップされています。

MCEI大阪支部10月度定例会「神戸、光と影」
<オールドハーバーとオールドタウンを歩く>
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/13812821.html

今回はいみじくも9月定例会であり9月1日が防災の日で
そして今度の日曜日が9・11で10年目のあの日であり
3・11からちょうど半年目ということで
16年前からの復興を古田さんに語ってもらおうとお願いしました。

ところが最初はなかなか承諾してもらえませんでした。
彼曰く震災のときに神戸に住んでいたわけではないので
復興と言うことはうまく話せませんということでした。

ということで今回のテーマ「「衰退商業地再生の戦略
〜一言でいえば、ファンづくり〜」です。
ちょっとpptのデータのトラブルがあり持参されてた
iPad2を使っての講演になりました。

【ツイッターから】

@Furuta0501 古田篤司
古田篤司の「実践!生・まちづくり日誌」(なままち日誌)
 : 講演会出講のお知らせ(大阪) lb.to/oy6MQy

@Furuta0501古田篤司
今日のお座敷が終了!
いきなりのデータトラブルで、講演できないか、とちょっと慌てた。
iPadの画面を紙のように映してプロジェクターへ出力、
という変則プレゼンで、ペースをつかめないで終わってしまった。
ちょっと、聞きに来た人にはわかりにくくて
申し訳ないことをしてしまった。すごく反省…。

@MRML1949
MCEI9月例会終了。
本日の講師は、新開地まちづくり NPO事務局長古田篤司さん。
マーケティングに基づいたまちづくり、 とても参考になった。

【転載ここまで】

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明治〜大正〜昭和と繁栄を極めた神戸・新開地。
それは東京新宿、大阪道頓堀、名古屋大須などに
代表される庶民の盛り場として繁栄してきた町でした。

ところが高度成長期に入り、映画興行の衰退や都市構造の変化で
街の荒廃が始まり、80年代には「危ない街・
行ってはいけない街」になっていました。

おしゃれでセンスのいい表通りの神戸ではありませんが
映画館や芝居小屋などがある商業やエンターテイメントの中心地でした
それが衰退し「こわい!汚い!暗い(3K) 」の町に転落し
それが95年の阪神淡路大震災で一気に廃墟となってしまいました。

新開地まちづくりNPOは一キロの商店街に連なる
商店主が作り上げたまったく純粋の民間団体です。
古田さんは12年前にそこに雇われ給料をもらいまちづくりに励んでいます。

ちょいと昨年の10月の理事長ブログから引用
MCEI大阪支部10月度定例会「神戸、光と影」
<オールドハーバーとオールドタウンを歩く>

【一部転載ここから できれば全文をお読みください】

〜新開地のまちづくり〜
ファンづくりのためのマーケティング戦略
まちづくりでマーケティング戦略は実際にはあまり聞きません。

なぜ「ファンづくり」を戦略にしたのか?
戦略なき、個別事業の積み上げでない。
事業ありきでなくビジョンありき。

先ずは衰退したまちを直視する。
新開地地区は3K(こわい・汚い・暗い)のまちのイメージ。
「行ってはいけないまち」からの脱却

特色、魅力を徹底的に伸ばす
「〜B面の神戸・新開地〜」顧客づくり
未来の顧客を創造する。

ポジョショニングを考える。
まちの見える化。
シーダー(種まく人)探し。

神戸新開地音楽祭やザ・シンカイチツアーの開催
女性限定新開地映画祭「ラブ&エロス」や社会見学会などなど
広報の専任担当を設置する。

ちょっとやってきて分析だけして去っていくコンサルではなく
現地に常駐する実践タウンマネージャーのコーディネートが
まちに新たな価値を生み出すというお話を聞きました。

【転載ここまで】

今回改めてお話を聞くと徹底してやってきたことは
行政主導のハコモノづくりではなく町の活性化のための
ファンづくりをしてきたことです。

今は古田さんはご結婚されて新開地に通勤する形ですが
最初のころは新開地に住み込んでどっぷり浸っていました。
10月に案内してもらったときも行きかう人すべてから
声がかかるほどこの町に溶け込んでおられました。

まちづくりにマーケティングの手法を取り入れるきっかけとなったのが
ジョン スポールストラの名著:「エスキモーに氷を売る」
―魅力のない商品を、いかにセールスするか だったとか。

それが古田流ファン三か条になり、シーダー(種まく人)を探し、
エリアのポジショニングを考え、座標軸を考える。
クロスSWOT分析やマズローの欲求階層説までを駆使しています。

昨日の講演を聞いていてやはりさとなおさんが
提唱されている「SIPS」の概念を思いうかべます。
http://www.dentsu.co.jp/sips/index.html

「SIPS」のSはSympathize(共感する)です。
まさに古田さんのいうところのファンづくりです。
ぼくの言葉では心ふるえる共振でしょうか。

そしてIdentify(確認する) →Participate(参加する)
最後はあくまでもShare&Spread(共有・拡散する)
そしてこの新開地が好きだというファンが集まってくるのです。

女性限定新開地映画祭「ラブ&エロス」を開催すると
着飾った情勢たちが集まってきて終演後興奮で火照った
身体を冷ますためにバーや喫茶店で二次会が開くと聞きました。

女性限定ですから商店街のおじさんたちは
一切入場することは禁止されていますから
中でなにが行われているのかはまったく分かりません。

でもそれでもええんです!とおじさんたちは喜んでいるらしい。
いやぁぁっ!全国の威張っているまちづくりのコンサルに
ぜひ聞かせてやりたい講演でした。

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2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。

2011年度のMCEI大阪支部の活動に参加したひと
すべてが「素」(す)の美しさや素直さを
改めて感じさせるマーケティング活動。

そんなMCEIでありたいと思っています。

「この歴史的な困難の中で、マーケティングは、
 どういうことになるのであろうか。
 勝負はこれから。元気出していこう。」(水口語録より)

今日9月9日は重陽の節句。
菊酒を飲み交わす日。
被災地ではそれどころではありますまい。

理事長の澤田です。8月の定例会レポートです。

それはリーディングカンパニーの為せるワザなのか!
はたまたトップブランドを負かされている自負なのか!

昨日のMCEI大阪支部8月度定例会もすばらしいお話を聞けました。
お越しいただいたのはキリンビバレッジ東京本社の
マーケティング本部マーケティング部商品担当 西村 努さん。

MCEI大阪支部の定例会のテーマを探していたとき
キリンビレッジさんになにかありませんかとお願いしたところ
昨年大ヒットした「キリン 午後の紅茶エスプレッソティー」を薦められました。

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西村さんとは昨日が初対面でした。
会場に入って来られたときは東京から来られたせいか
どこかの疲れた営業マンかアルバイトかと思ったくらいでした。

西村さんには大変失礼だったのですが勝手に
キリンビバレッジというリーディングカンパニーの
トップブランド午後の紅茶商品担当という重責のお仕事を想像していました。

ところが西村さんはお若くてまったく脂ぎってなく飄々とされていて
いわゆるバリバリのマーケッターというイメージではありません。
思わず「何年入社なんですか?」と大変失礼な質問をしてしまいました。

そんな失礼な質問にもちゃんと答えていただきました。
キリンビバレッジに入社してまだ12年目。
最初の2年は関西支社にいてその後本社で商品担当。
ずっと缶コーヒー担当でその後紅茶担当とか。

ぼくにとって仕事上の永遠のお得意先は
キリングループが一生のお得意先だと勝手に思っています。
最近は仕事の声もかかりませんがまだお世話になった方が大勢おられます。

ぼくの悪い癖でキリングループの若い人を見ると
ついあの人もこの人も知ってるでぇとネットワークを
自慢げに振り回すいやな奴になってしまいます。

大いに反省をしているのですが昨日も西村さんの社歴を聞くと
彼の周りにいるエライさんはほとんど知っている人。
そんなことで講演前にちょっと萎縮されたかと心配しました。

先月7月14日に開催したMCEI定例会のときに
ちょうど今日で「キリン 午後の紅茶」が
発売25周年!になりましたとお話がありました。

25周年になった「キリン 午後の紅茶」を
社歴12年の西村さんが缶コーヒー担当だった経験を生かして
「キリン 午後の紅茶」の新しい商品戦略を創造します。

「キリン 午後の紅茶」は25年前の1986年に開発がスタート。
紅茶は抽出してから冷やすとどうしても濁ってしまいます。
それを独自のクリアアイスティー製法を開発します。

その結果他の紅茶飲料が中身が見えない缶だけだったのを
中が透けてみえるペットボトルに入れました。
家庭用冷蔵庫を意識した初の1.5リットルペットボトル入り紅茶です。

1996年には500ミリリットルのペットのペットボトルが
自販機に装填が許可されてアウトドア用途が一気に広がります。
「キリン 午後の紅茶」は紅茶飲料の約34%シェアを維持し
輸入紅茶葉の20%を使用しているというトップブランドです。

先輩たちが築きあげてきたトップブランド。
それを今度は長く缶コーヒー担当だった西村さんが担当に。
自らも缶コーヒー人間をおっしゃる西村さんのマーケティングプラン。

それは缶コーヒーの代わりを目指す。ということ。
市場調査をしてみると「午後の紅茶」は
飲んでる人は多いが飲用本数が少ない。

缶コーヒーのショートブレーク時に飲むような紅茶飲料を開発する。
そうしてたどり着いたのがエスプレッソ紅茶でした。
エスプレッソとは高温高圧の濃厚抽出、カテキン総量が多いという特徴。

2010年新発売時の広告コピーは
「これからはエスプレッソと言えば紅茶です。」

パッケージはあくまでも缶コーヒーヘビーユーザーにむけて
あえてペットボトルではなく190g缶で発売しました。
コンビニの棚も紅茶の棚でなく缶コーヒーの棚に置かれました。

結果缶コーヒーの棚には立ち寄らなかった女性の購入比率が増え、
朝しか売れない缶コーヒーがこの「エスプレッソティー」は
女性が会社の帰りにということで夕方にも売れることになりました。

結果なんと目標100万ケースが4倍以上の売り上げを達成!

2年目の今年2011年の戦略は商品ラインの拡充。
「ブラック無糖」が 2011・4に新発売。
そして「アイスラテ」も 2011.6に新発売されています。

あくまでもターゲットは缶コーヒーの
ヘビー・ミドル・スタンダードユーザーです。
社内の缶コーヒー担当者からはウラギリモノ!の声もあったとか。

そんな成功事例をデータを交えて淡々と話していただきました。
予定より早く終わったのでみなさんからの質疑応答がありました。
そのなかできらりと光った西村さんの言葉。

「ブランドは企業のものでもなく、
 担当者のものでもなく、
 お客様のものなんです」

いやぁぁっ!こんな現役バリバリのお話が聞ける。
MCEI大阪支部の定例会のテーマはおもしろいです。
まさに今が旬の話題を聞くことができます。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110215/bsc1102150501002-n1.htm

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2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。

2011年度のMCEI大阪支部の活動に参加したひと
すべてが「素」(す)の美しさや素直さを
改めて感じさせるマーケティング活動。
そんなMCEIでありたいと思っています。

「この歴史的な困難の中で、マーケティングは、
 どういうことになるのであろうか。
 勝負はこれから。元気出していこう。」(水口語録より)

 

理事長の澤田です。7月の定例会レポートです。

場「働く」場「学ぶ」場「集う」場「商う」場「創る」場「もてなす」

内田洋行のHPのトップページにならぶ言葉です
http://www.uchida.co.jp/index.html#backtop
昨日のMCEI大阪支部の7月度定例会は「内田洋行」さんでした。

かつてはあのクェッションマークのパッケージの
マジックインキを開発し一躍トップメーカーに
1910年創業で昨年100周年を迎えられました。

内田洋行の現在の事業領域は
1.オフィス関連事業 2.教育関連事業 3.情報関連事業
とくにICT取り入れた事業が中心です。

ICTとは、Information and Communication
s Technology(情報通信技術)の略で、
いわゆるIT(Information Technology:情報技術)
に代わる概念と言われています。

会場は株式会社内田洋行 大阪支店 大阪ユビキタス協創広場 CANVAS
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/osaka.html
講師は情報エンジニアリング事業部 プロデュユーサーで
営業のプロを自認されてる三好 一之さん

会場のショールームは昨年11月の改装されました
プログラムはまずこのビルの1階に各ブースを見学することに
参加者は4つのグループに分けられ引率されてショートツアーへ。

このツアーが実に面白かった!
度肝を抜かされました。
ICT革命はここまでできるのかと痛感しました。

未来のICTを使った学校の教室のモデル
ヒューチャークラスルームというコーナーを見学
ヒューチャースクールというのは総務省文科省が推進している事業です。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/kyoudou_kyouiku/30382.html

まるでテレビの天気予報の画面です。
書き込んだり、お天気マークを張り付けたり
それがスクリーンでなく白い壁ならどこでもOKなんです。
こんなん!京産大にも欲しいなぁ!と思わず駄々をこねそうです。

ウエルカムホールというコーナーでは企業の社史を壁一面だけに描き
そこに新製品やらトピックのICチップを埋め込んだキューブが嵌めこまれ
そのキューブをモニターのテーブルに置くとその画面や説明が流れます。

更におもしろかったのは3DになるAR(拡張現実)と言われるもので
まるでQRコードのような資格の枠をカメラで読み取ると
PCの中にある3D情報が画面に映し出されます。
東京タワーがほんとに飛び出して見えました。

残りのコーナーも面白くツアーはあっという間にタイムアップ。
そして2階の広大なホールに戻りました。
なにもない普通の白い壁がなんとタッチパネルになっています。

その3連の画面の前でタッチしながらスライドを進行する講師の三好さん。
今回の講演依頼を受けてわざわざ前回のさとなおさんの講演も
参考にするために参加されていました。

開講一番は「マーケティングとは」から始まりました
ドラッカーやコトラーの定義も引き出しながら
営業のプロの三好さんは「商売を促進すること」と断じました。

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会場から連続ツイートしてくれた
@kanbai_banjo 橋長 達/realfeelsにツイッターから転載

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
マーケティングから見た「場」のプロデュース
三好一之氏。内田洋行、MCEI大阪なう。
#mcei yfrog.com/kjd7mibj

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
不満 不急 不適 不要 不信 好きになってもらうこと。
的確な情報を提供すること。
好きになってもらうこと。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
「場」の理由、日をのあたる所=ひとの集まる。
ある方向に突き動かす。
スペース、人、仕掛け この3つが場の構成要素。
を体験する。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
人 仕掛け 今 スペース 体験 的確な情報を提供すること。
好きになってもらうこと。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
ICTの急激な発展
スペースを変えた。 人を変えた。 ス
トック型の知価からリアルタイム型の知価。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
人 リアルスペース 仕掛け 今 サイバースペース
体験 的確な情報を提供すること。
 好きになってもらうこと。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
個人 今 体験 好きになってもらうこと。

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
個人が好きになるものは? =もてなし(ホスピタリティ)
どうやって 情報を最大限見せない。
カテゴライズすると無理がでる。
美しい空間を作る。
固有のイメージを、伝える。
個人にフィットした情報を、体感を通じて提供する。

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
個人 Vs 組織 から 個人 Vs 個人 に
写真は、Googleの検索量を地球儀に高さで表現(Google本社)。
マーケティングから見た「場」のプロデュース
三次一之氏。内田洋行、MCEI大阪
#mcei yfrog.com/kkj2cxqj

【転載ここまで】

企業ミュージアムを40舘創った三好さんはあくまでも「場」こだわります。

「場」という漢字を分解して説明してくれました
右側の「昜」という字は日を持ち上げると読みます。

手で日を持ち上げたら「揚」あげる。
柳の陰が「楊」
そして太陽が当たる広場が「場」と仰る。

ICTの急激な発展はリアルスペースとサイバースペースの
境界をどんどん飛び越えていっているのではないか。
地滑り現象も起きているのではないか。

いやあぁぁぁっ!
とても言葉ではあの面白さは表現できません。
ぜひ!一度行ってみられて体験されてはいかがですか。

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MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

MCEIが問題にするマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、さらに組織や経営も取り上げます。
実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。

MCEIは、非営利のマーケティング研究組織として、
会員のボランティアで運営されています。
永年の活動が評価され、NPO法人として認証されています。

ざひ一度ご参加ください。

理事長の澤田です。6月の定例会レポートです。

昨日はMCEI大阪支部6月総会&定例会でした。
講師はこの4月から電通を退職してフリーランスになられた
さとなおさんこと佐藤尚之さん。

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テーマはソーシャルメディアと新生活者消費行動モデル概念「SIPS」。
昨年の4月の定例会にお呼びして二回目の登壇です。
この13か月の間の出来事が異様に凝縮されて思い出されます。

昨日のケメ通にも書きましたのでそこいらあたりは割愛します。
フリーランスのなられたさとなおさんのスライドには
コミュニケーション・ディレクターという肩書がありました。

テーマは「SIPS」です。
さなメモをチェックするとこんな文章がありました。

【転載ここから】

これは、このさなメモで去年の9月21日に書いた
「AIDMA → AISAS の次は、『SIPS』かな」を元に、
http://www.satonao.com/archives/2010/09/aidma_aisas_sip.html
電通のサトナオ・オープン・ラボで考察を深めたものである。

次世代のコミュニケーションを考察する場である「サトナオ・オープン・ラボ」では、
これからのソーシャルメディアに対応した生活者消費行動を
『共感する:Sympathize → 確認する:Identify
 →参加する:Participate →共有・拡散する:Share&Spread』と
シンプルに整理し、その考え方を略して「SIPS」と名付けました。
<詳細・解説はhttp://www.dentsu.co.jp/sips/index.html

【転載ここまで】

生活者の消費行動論における購買行動モデルには
古くからAIDMA(アイドマ)というのがあります。

A:Attention(注意)   「ん?これなんや!」
   ↓
I:Interest (関心・興味)「おもろそう!」
   ↓
D: Desire(欲求)      「欲しいなぁ〜」
   ↓
M: Memory(記憶)       「憶えておこう!」
   ↓
A: Action (行動)    「よっしゃ!買おうぞ」

こんな購買行動の段階に合わせて
企業側は生活者が欲しがる情報を適時提供しなければなりません。
電通さんはそのAIDMAをインターネットの普及を背景に、
2004年から「AISAS」という消費行動モデルを提唱しています。

この二つに共通しているのがA:Attention(注意)であり
I:Interest (関心・興味)であり
最終ゴールがA:Action (行動)です。

ところが「SIPS」にはAもIもゴールのAもありません。
注意を惹くためのA:Attentionがあれば声は大きくなります。
目だってナンボの押し付けパワーマーケティングです。

「SIPS」のSはSympathize(共感する)です。
そこには声高に押し付ける言葉はありません。
あくまでも共感があるだけです。

ぼくの言葉では心ふるえる共振でしょうか。
そしてIdentify(確認する) →Participate(参加する)
最後はあくまでもShare&Spread(共有・拡散する)
決してゴールは売ってしまえがそれで終わり
売り切りゴメンではありません。

【昨日の講演メモから】

ソーシャルメディアはまだまだ弱い。まだまだ一部のヒトのもの。
しかし関与する人たちを結べつけた。関与する生活者。
関与したかったけど今まで関与する方法を持たなかった生活者をつなげる。

情報洪水  成熟市場  信頼できる情報を短時間で知りたい。
ネットの洪水  リーマンショック  行き過ぎた資本主義
そして3・11 人とヒトとつながりが再度考えられる

ソーシャルメディアレボリューション

ツイッターはRT あっという間(数分)で拡がる。
RT いいね!、は発信 Fbのいいね!ボタン。
否定から始まるのでなく肯定から始まる
情報は肯定されるものになった。共感という重みづけ

受信者=発信者になった。
真のブログになった。
共感されない情報は価値を持たない。拡がらない。

情報に出会う順番が変わった。
AttentionやInterestでなく共感から始まる。

検索は能動メディアだがソーシャルメディアは受動メディア
有益な情報があなたを見つける。
受動的に有益な情報に出会う場所

LINKからLIKE.
検索して探すより いいね!ボタンの友人の共感を重視
Googleの検索はもういや!リアルタイムでない。
情報より人が来る。検索よりも友人、知人の言葉

相関図  ソーシャルグラフ複層的に繋がる。
個別プラットフォーム時代 ばらばらにつながりを持つ。
ソーシャル・プラットフォームは複層的につながる。
自動的無自覚的に拡散が起きる。
善意の連鎖  社会貢献  CSR

SIPS 共感には2種類ある。
「発信元への共感」
「情報そのものへの共感」

参加者 → 応援者 → 支援者 → 伝道者
伝道者のお薦めは最強。エバジェリストからリコメンドしてもらう。
100万人に薄く伝えるのでなく100人の伝道者を捉まえる。

ロング・エンゲージメント  長い関係性を関与する生活者と構築する。

【講義メモここまで】

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●MCEIとは
<Marketing Communications Executives International OSAKA>
http://www.mcei-osk.gr.jp/

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

MCEIが問題にするマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、さらに組織や経営も取り上げます。
実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。

MCEIは、非営利のマーケティング研究組織として、
会員のボランティアで運営されています。
永年の活動が評価され、NPO法人として認証されています。

●2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは「素」(す)のマーケティング。

これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。
2011年度のMCEI大阪支部の活動に参加したひとすべてが
「素」(す)の美しさや素直さを改めて感じさせるマーケティング活動。
そんなMCEIでありたいと思っています。

私たちはまだ、復興への長い闘いの始まりのほんのとば口に着いただけです。
この災害の復興は長期間に渡ります。まだやるべきことはたくさんあります。
そのひとつがマーケティング活動です。

マーケティングができることを考えなければなりません。
未曾有の大災害を目の前にして将来の世代のためにできることを考えなければ
なりません。
マーケティングならきっとなにかをやれる可能性はいくらでもあるはずです。

かつて水口健次先生もおっしゃっていました。
「この歴史的な困難の中で、マーケティングは、どういうことになるのであろうか。
 勝負はこれから。元気出していこう。」

大阪支部は2012年に創立40周年を迎えます。
40年間マーケティングの最前線の現場で活躍している
会員の皆さんの応援をいただきMCEIは活動をつづけてきました。
そしてこれからもますますパワフルに活動を続けてまいります。

ぜひMCEI大阪支部の活動にご参加ください。

理事長の澤田です。5月の定例会レポートです。

澤田です。

あんたのかあーちゃんが今日何をしていたか知っていますか。
最近のあんたのかあーちゃんがなにをしているか知っていますか。
いまあんたのかあーちゃんの頭の中は
なにでいっぱいなのか知っていますか。

昨日のMCEI大阪支部 2011年5月度 定例会は
なーんも考えとらん男どもに今の「女ゴコロ」が
どうなっているのかを教えていただきました。

お招きしたのは(株)レスコフォーメイション 常務取締役
女ゴコロマーケティング研究所 所長 木田 理恵さん
ぼくより23歳もお若い1児の主婦でもあります。
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講演の前半は今なぜ「女ゴコロ」なのか?という
何をいまさらというテーマではありますが
「女ゴコロ」視点がここまで拡がっている事例をご紹介いただきました。

すなわち女性市場戦略プロジェクトは
極々当たり前のことでいろんな業界に拡がっています。
今まで「男ゴコロ」市場と思われていた業界です。

自動車業界、家電業界、東急ハンズ、CVS、などなど。
その各業界が女性市場に取り組むワケも聞きました。

先ず消費の環境変化が生まれる。
・女性は消費財の8割を購買決定権を握っている。
・女性は、夫、子供、親の消費にも口を出す。

妻が代理購買をする。
・ダンナの服や下着、子供用品を代理購買
・生活コミュニティーを持ち横へのクチコミ
・経済力を持ち、時間をお金で購入する

育児や主婦労働のストレスから逃れることができる
ツールを購入し、そのご褒美も欲しい。
・男性より購買意欲が高い。

男女は平等ではあるが性差がある。
役割がちがう。価値観も違う。

男性はシステム・スペックを重視し、
女性は共感.・イメージを考える。

男女買い物価値観の違い
男:勝負、商品知識、内緒  ハンティング
女:親和、共感、クチコミ 共感しあう

なぜバック売り場に姿見の鏡があるのか。
鞄はA4のファイルを入れるためではなく
持って歩くファッションアイテム!なるほど!

そして講演の後半は女性の購買心理と女性の心をつかむ
メーカー側や接点企業からの
8つのキーワードについてのアプローチを聞きました。

愛、育む、選ぶ、共感、誠実、特別、ご褒美、学び

お話を聞きながらぼくはミズグーシショーこと
水口健次MCEI創設理事長のことを思い出していました。
「うちのかーちゃんがなぁ」とよく講演されていました。

以下ミズグーが数年前に遺してくれた名言の数々です

●日本の消費

我が国の消費構造は豊かで大きく変化が激しい
情報量が多く、価格に敏感で高級品、新製品が売れる。
非計画購入率が高い。

同じものからぴったりのもの
モノ・単品からコト・ソリューション
メーカーの時代から接点企業の時代

品質にウルサイ、値段の安さではすまない。
接客にウルサイ、大事に扱われたい。
そして消費リーダーは女性だ。

●ネクスト・エコノミーの主役たち

女は始発!男は終着
リタイアしシニアデビューするD-ジェネ
オールド・エコノミーからネクスト・エコノミー

【引用ここまで】

2008年に76歳でお亡くなりになったミズグーと
昨日の講師の木田さんのお言葉が
驚くほどぴったりと重なります。

と言っても世の中には男と女しかいません。
対立軸で考えるのでなく共存・共感で
暮らしていけることがすばらしいと
木田さんは講演を締めくくられました。
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MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

MCEIが問題にするマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、さらに組織や経営も取り上げます。
実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。

MCEIは、非営利のマーケティング研究組織として、
会員のボランティアで運営されています。
永年の活動が評価され、NPO法人として認証されています。

いやあぁぁっ!やっぱりMCEIはおもしろい!
MCEI大阪支部の2011年度の年間テーマは「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。

来月は講師にあのwww.さとなお.comの佐藤尚之さんを約1年ぶりに
再びお招きしてソーシャルメディアについて語っていただきます。
ぜひ!MCEI大阪支部の定例会に参加されませんか。

理事長の澤田です。4月の定例会レポートです。

「志(こころざし)とは十の心をひとつにすると書きます」

講師の阪本さんの講演の最後の言葉でした。
昨日はMCEI大阪支部2011年4月度定例会。
2011年度になってからの最初の定例会でした。

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2011年度のMCEI大阪支部定例会の年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。

そう先月の2010年度の最後になる3月定例会で締めくくった
その翌日にあの震災が起きました。
そして早くも一か月が過ぎて新年度4月度定例会がやってきました。

講師の阪本啓一さんは1958年大阪府生まれで尼崎育ちとか。
アマァッ!ですかっ!って
思わずつっこむぐらいのコテコテ関西人です。

でもプロフィールをみると阪大出身で旭化成に入社後
独立して渡米しNYでコンサルティング会社を設立され
現在は横浜にオフィスを構えて世界を飛び回る国際人。
関西弁で講演できるのがとてもうれしいと仰る。

あぁぁぁっ!ぼくが阪本さんと同年齢のもう10歳若かったら
昨日教えてもらったことを使って
ビジネスを立ち上げられたかもしれません。
そんなことを思わずおもってしまう講演でした。

今回の定例会も理事長としてのぼくの司会から始まりました。
先月と同様今年のテーマは「
素」(す)のマーケティングですとお話しました。

阪本さんはそのテーマをちゃんんと受けてもらって
被災地のコンサルティング先と電話で安否確認の時の
先様のオーナーの方の会話を話されました。

「なにもなくなってしまったんだから
 カッコなんてつけてられません」
だからそれこそ「素」(す)のマーケティングですよっと。

「あたりまえ」の時代。
飾らない味や品質。
期待を上回ることの重要さ。

いろんな企業の事例も教えてもらいました。

福井永平寺の米五のカレー味噌の事例。
眼鏡屋は眼鏡を売るのなく視力をデザインするという眼鏡屋さん事例。
まさに生活者が買う理由は共感!であり、企業が売る理由ではありません。

共感企業はフェースブックでいうところの「いいね!」であり
ツイッターのRTなんです。
それが社名でもある「JOY+WOW」

企業は顧客に商品を奨めるときには
先ずSpec(機能)を説明し次にValue(価値)を話し、
最後にようやくScene(生活シーン)を説明します。

しかし顧客はまずScene(生活シーン)が知りたいのです。
その商品を購入すればどんなわくわく・どきどきが
もたらされるのかが最大の購買決定要因です。

専門的なテクノロジーのSpec(機能)や
それがいかに企業にとって大変なValue(価値)なのかは
生活者にとって関係ありません。

Spec. Value. Scene  この順序を逆にしないといけません。
ビジネスがうまく進捗しないということはつまり
前提が変わっているということを自覚しなければなりません。

ブランドは記憶に粘りつくもの。憶えてもらう。
ネーミングはそれの最たるものであり
他社がやらないことをやるからブランドになる。
ブランドは顧客の中に蓄積されるもので商品の中にない。

パッケージはモノを包むモノ。約束事。
価格は価値のマニフェスト。
比較指標。相対指標でなく絶対指標。

今回の震災をきっかけに根本的な洗い直しが必要。
満たされていないものを見つける。
不足、不満、不安を見つけ解決していく。

商売のトライポッドと ビジネスのマネジメント・ボール
もう一度トライポッドとマネジメント・ボールを考え直す。
企業の価値資産は本物価値資産 時間資産 環境資産(自然資産)

最後には「YAZAWA指数」という言葉も飛び出しました。
あの矢沢永吉です。彼の渇き指数です。
ハングリー指数でしょうか。

私たちはもっと渇き指数を上げないといけない。
Who am I 私ってなに?を考える。
そして最後が「志は十の心をひとつする」でした。

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いやあぁっ!ネイティブカンサイベンでぼそぼそと
話される内容はものすごく熱いものでした。
まさにMCEI大阪支部の2011年度のテーマ「素」そのものでした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

いやあぁぁっ!MCEIの定例会はおもしろい!
元気をもらえます!
元気になれます!

ぜひ次回の定例会には一度お越しになりませんか?

理事長の澤田です。3月の定例会レポートです。

「イシダバイガン センセー」ってご存知かな。

昨日はMCEI大阪支部2010年度3月定例会でした。
2010年度としての最後の定例会は
MCEI大阪支部の強化委員であのスーパーの
イズミヤのシンクタンク イズミヤ総研社長の

清水正博さんが講師でした。

石田 梅岩(1685年〜1744年)

石田梅岩語録(都鄙問答まどから)

実(まこと)の商人は先も立ち、我も立つことを思うなり。

先は先方であり世間そのものです。
いわゆるWin-Winの関係でしょうか。
それが商人道という教えです。

最近話題の近江商人の「三方よし」は
売り手よし、買い手よし、世間よしで
これもWin-Win-Winに通じます。

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石田梅岩は江戸中期に商人道を説いた実践の人。
士農工商という古い階級制度は
明治維新の商工立国によってそれまで最下層だった
商人が尊敬を集める実業家・商人が出現します。

しかし石田梅岩はその時よりもはるか以前に
商人道ということを説き私塾を開講し
「人に人たる道を教えたい」と庶民に教えました。

彼の著した「都鄙(とひ)問答」(1739)の都鄙とは
都はミヤコであり都会です。鄙はヒナビタであり田舎です。
つまり都会と田舎の両端のように両立することが書かれています。

「売利を得るは商人の道なり」と商行為の正当性を説きながら
「仁・義・礼・智の心が信を生む」では商人の心構えとして
目先の利益やひとときの我欲に惑わされてはならないと説きました。

梅岩を祖とする石門(せきもん)心学が
日本の資本主義の原点とする説もあります。

江戸期に創設された学び舎がその教えを普及し
現代も経済界に多くの信奉者が存在している。

現在の閉塞感あふれる我が国を打破するために
もう一度石門心学の原点に立ち戻ることが必要と
講師の清水さんが話されました。

昨日のMCEI定例会は珍しく2部構成でした。
前半は清水さんの講演で後半はなんと落語会です。
林家染雀が創作心学落語 「都鄙問答」を語っていただきました。

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来年度2011年度のMCEI大阪支部の年間テーマは
『「素」のマーケティング』です。
企業の「素顔」が問われる時代です。

2010年度の締めくくりとして悪徳商人ではなく
善なる商人道の「素」である石田梅岩のお話を
お二人に話していただきました。

21世紀が始まってからの10年は、
20世紀の整理と見直しの時期でした。
そして本当の21世紀は2011年から始まります。
4月以降の定例会の講師もどしどし決定しています。

現在決定している講演者………………………………………………

4月14日(木)「共感企業」の著者でも知られるJOYWOWの阪本啓一氏

5月12日(木) 女性市場マーケティング専門家である
       レスコフォーメイション
       女ゴコロマーケティング研究所木田理恵氏

6月 9日(木)「明日の広告」の著者でもある「さとなお」さんこと
       電通の佐藤尚之氏

※12月にはカリスマツアーコンダクター平田進也氏の講演も
 予定しております。

2011年度のMCEIにご期待ください。
そんなMCEIを支えるサポーターとして
ぜひあなたも会員になっていただければうれしいです。

理事長の澤田です。2月の定例会レポートです。

昨日はMCEI大阪支部の2011年2月度定例会でした。
講師は東京からお呼びしたレブロン株式会社(Revlon Japan)の
代表取締役社長の浅見 隆さんです。
http://www.revlon-japan.com/

昨年の6月にMCEI東京支部の定例会で初めてお会いして
おじさん二人、こんな言い方がいいのか分かりませんが
まるで「ひとめぼれ」状態でどんなテーマも確認せずに
大阪支部で講演してもらう約束をしてしまいました。

そして半年後の昨日、ようやく講演を聞くことができました。
テーマは「Ryoma-The dreamer」グローバル企業に学ぶ『仕事術』」
浅見さんはぼくより1歳年下の62歳とか。

ずぅぅっと外資系企業というかグローバル企業に在籍されており
レブロンも業績低迷時にヘッドハンティングされて入社され
社長に就任されて業績をV字回復され現在もトップマネジメントです。

まあぁぁ!すごいです!迫力あります!
なんで!そんなに元気なんすかっ!と思うほど
90分の講演中フルパワー!ものすごい迫力で
彼の経験から身につけられた哲学を話していただきました。

先ずは現在の我が国の惨状の確認から始まりました。
この失われた20年の間に変化した我が国の散々たる現状を
世界各国との比較資料をつかって見せてもらいました。

じゃあぁっ!どうするんじゃぁぁぁっ!
そしてこんなスライドからアジテーションは始まりました。
「夢なき者に・・・ 始めにビジョン(夢)ありき!」

 “夢なき者に目標なし、・・・
 目標なき者に計画なし、・・・
 計画なき者に実行なし、・・・
 実行なき者に成功なし、・・・
 成功なき者に幸せなし”

今後の日本の生きる道を具体的に
グローバル化の視点で話してもらいました。
強いリーダーシップと真の変革!正しい戦略が必要と。

グローバル企業が採用している目標管理システムも聞きました。
1.意識(Mindset)関する大変革
MPR Mentai Process Reengineering

2.ビジネス・プロセスの大変革
BPR Business Process Reengineering
そのための目標管理システム OGSM

OGSM それは戦略の具体的な立案、実践!です。
Objective(目的)Goal(目標)
Strategy(戦略)Measurement(測定)

目標管理制度 MBO
Management  By  Objectives And  Self-Control
聞いているとまるで営業力の講義そのものです。

「意識が行動を変え、行動が習慣を変え、
 習慣が人格を変え、人格が“運命”を変える」
 それがマインドセットの変革です。

久しぶりに「24時間戦えますか」っていう
あの時代の熱きコピーを思い出しました。
今でも現役でつらい現場で斗い続けておられる浅見さん。

いやあぁぁっ!久しぶりに
今なお現場で戦いつづけている
戦友の話を聞いて血が沸き立ちました。

ワレ!イマダ トウタツセズ。
ゼンシンアルノミ!

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

来月もおもしろいお話が聞けます。
ぜひ一度お越しください。

理事長の澤田です。1月の定例会レポートです。

いやあぁぁっ!おもしろかったぁ!ですぅ。

久しぶりに元気をもらいました。
昨日はMCEI大阪支部 2011年1月度 定例会でした。
講師はグンゼ株式会社の元木雄一朗さん。

1日に2回もパンツを穿き替えるというパンツ大好き人間の元木さん。
グンゼのインナーウェア事業本部営業開発本部
マーチャンダイジング部マネージャーというリーダーです

京都府何鹿郡(いかるがぐん)(現・京都府綾部市)で創立されて
114年という歴史のあるイトヘン大企業のグンゼは
"郡"の方針を意味する「郡是」から社名となりました。

ところが最近は若者の間では「グンゼ」の認知率が下がっているらしい。
グンゼという社名も企業も知らない若者が増えているとか。
ということはその製品も知られていないのか。

グンゼの長い企業活動を支えてきた事業のひとつに
アパレル事業があります。
その中の大きな柱がインナーウエアです。

肌着の快適性を徹底的に追及している
パンツ大好き人間が日夜研究している
研究施設「快適工房」も持っています。

その中のブランドのひとつが「BODY WILD」です。
http://www.bodywild.com/
社名が認知されていなかったようにこのブランドも
実は認知されていなかったのかも知れません。

グンゼという長大企業がモノづくりをしてきて
研究開発をし、普通のマーケティングで作り上げた
「BODY WILD」というパンツです。

ところが市場調査して「良い」と評価されてもなかなか売れません。
決して他社と比べても遜色はないと自信があったはずです。
しかしそれは他社の製品とあまり代わり映えしないということに気が付いた。

どうも消費者の評価は「鮮度低い、ニュース性に乏しい」
危機感を持った元木さんは社内で立ち上がりました。
担当領域が違う30名のコアメンバーを選出して
宿泊の合宿してのワークショップを開催します。

消費者の評価よりメンバーの夢を実現しよう。
3年後にどんなブランドになりたいか。
3年後にグンゼがどんな会社になっていたいか。

抽象的な言葉ではなく徹底的に直感とビジュアルを重視して
KJ法でメンバーの夢を形作っていきました。
完全なプロダクトアウトで夢の実現に突き進みました。

「ENJOY UNDER」これがみんなで決めた
ボディワイルドの新しいテーマです。
それが2008年のことだったらしい。

そして元木さんは2009年7月のMCEI大阪支部の定例会に参加されてたらしい。
そのときの講演のスピーカーはFM802の谷口さん
テーマはアートプロジェクトdigmeoutでした。
詳しくはぼくの理事長ブログをお読みください。
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/13489639.html

そうしてグンゼ「BODYWILD」とFM802「digmeout」が
タッグを組んだアートプロジェクト
「PANTS ARTOGETHER」が始まります。

他にもパンツの万国博覧会「PANPAKU2010」や
パンツギフトキャンペーンやバレンタイン企画の
パンツタワーディスプレーなどアグレッシブな企画が
どんどん広がっていきます。

圧巻は自分の好みのオリジナルパンツをつくるシステム
100色ボディ×100色のゴムベルト×100色のポケット=なんと100万パターン。
ネットに選んで注文すると翌日にもう完成品が届くという。
これを可能にするため工場の稼働時間さえ変更させたらしい。
http://www.bw-fit.com/

そしてそのシステムを使った極めつけのキャンペーン
「パパパンツキャンペーン」はたった1枚だけの
子供が書いたお父さんの絵が入ったパンツです。

お父さんはこのパンツは穿けません。
一生の宝物ですよね。
奥さんからもらったパンツも宝物です。

夢の実現が少しづつ目の前に広がりつつあります。
元木さんの夢は「毎朝どんなパンツを穿いていくか悩ましたい!
パンツをしまっておく箪笥の引き出しをどれだけカラフルにできるか」

一緒にパンツを楽しみたい!
好きになって買って貰うがマーケティングと
講演の最後をまとめられました。

改めて正面切って「夢の実現」と言われて
参加者のみなさんは元気をもらったようでした。
質疑応答も大いに盛り上がりました。

いやぁ!MCEIは本当に実務家の集まりと再認識しました。
最近あまり元気がないと仰るみなさん
ぜひ一度MCEIの定例会にお越しください。元気になります。

理事長の澤田です。12月の定例会レポートです。

キーンとするような冷たい京都の年の暮れです。
もうそんな季節になっているんですね。
昨日は大阪でのMCEI大阪支部 2010年12月度 定例会でした。

講師はものづくり集団として、大阪を拠点に世界で活躍する
「graf」の代表 服部滋樹さんです。
テーマは「grafの考える“暮らし”のデザイン」

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右手を掲げて手のひらをかぁるく丸めて服部さん立ちます。
この中に収まるくらいの大きさで赤い玉を想像してください。
それにはヘタがあって一枚の葉っぱもいあって…。

それはいったいなんでしょう?
そんな言葉から服部さんの講演が始まりました。
垂直のタテの組織でなくヨコに拡がる仕組みを作りたい。

まるで少年探偵団のようないろんな技能をもった仲間。
誰一人として同じ業種のひとはいないそんな集団を作りたい。
それが「graf」でした。

最初はたったの6名の集団。
料理人から建築家まで同じ業種のひとはいない。
それが今は30数名でスタジオもレストランもあるビルに入る。

「graf」の範疇はチョコレート一粒から建築までのデザイン。
モノが生まれるプロセスを大事にする。
デザインワークそのものよりその事前のヒアリングに時間をかける。

テイスト オブ フォークロア。
敢えて日本語に訳せば「民族を喰らう」。
モノには存在する理由がありその地に繋がる歴史がある。

民族を検証する。各地へ出掛ける。
日本各地同じテイストを持った仲間ができる。
現在はロンドンからロスアンジェルスまで仲間がいる。

20世紀はモノの時代だった
最初にモノがありコトがありヒトがいた。
しかし21世紀は最初にヒトがいる。

ヒトがそれぞれ手を挙げて情報を発して
同じ価値観を持つヒトが集まり。
ヒトがあつまればコトが生まれモノができる。

モノには理由がある。
プロダクトもブランドも同じこと。
暮らしをデザインする。

ボーダレス。日常と非日常。
デザインとアートが唯一非日常を創り出せる。
日常に非日常を差し込む。

そんなキラキラした言葉を朴訥と話していただきました。
なんと!聞くと服部さんのお父さんとぼくが同じ歳とか。
お若いの!やるじゃないか!

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今年はほんとにいろんなことがあった一年ですが
こんな若者が世界で活躍しているなんていいじゃないですか?
世の中、まだまだ捨てたもんじゃない!と確信しました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

毎回困難な現場で活躍している人たちのアグレッシブな話が聞けます。
熱くなります!元気になります!
ぜひみなさんもMCEIにお越しください。

 

理事長の澤田です。11月の定例会レポートです。

iPhoneやiPadをお持ちの方
三本指でタップすると画面が拡大するのって知ってました?

iPhoneやiPadの画面を三本指でタップすると
画面が拡大する設定を教えてもらいました。
みなさんにも後ほどお教えしえしましょう。

昨日のMCEI大阪支部11月定例会は味の素冷凍食品さんのご協力で
大阪中之島の味の素グループ大阪ビルをお借りして
「iPoneイノベーション」というテーマでの講演会でした。

講師は現在リオプラス社でITコンサルタントをされている久保江勝二さん。
NECにおられた1987年アップル社から送られてきた1本のVTR。
そこに映っていたのは当時のスーティブ・ジョブスの夢。

2010年までにアップル社はこれをつくって売り出すというモノ。
それがまさに今年2010年に発売されたiPadの原型というものが
映し出されたプロモーションビデオだったのです。

それをみた久保江さんはNECを退職してApple社正規代理店を設立
それ以来シリアル番号001のマックを次々購入するITエンジニア。
世間からはバカだ!やめとけ!と散々言われたと仰る。
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講演はガラケーと呼ばれるフューチャーフォンと
スマートフォンの違いからの説明から始まりました。
まさにケータイ電話と電話もできるパソコン(PDA)の違いです。

昨日発表になったばかりのチョー新しいニュース
iTunes Storeで映画が買えるようになったという話も。
iTunes Storeというプラットフォームに世界中の
トップ商品が提供されそれを世界中から自由に購入できるという
まったく今までになかったビジネスモデルと改めて痛感しました。

世界のパソコン市場の約18%くらいしかマックのシェアはありません。
ということはウィンドウズのシェアは約82%を占めていることになります。
しかしその82%の市場に400社以上のPCメーカーが群がっています。

一方たった18%のシェアのマックですがなんと
メーカーはアップル社1社しかありません。
たった1社で18%って、それってすごい!って思いませんか。

今年の春から売り出されたiPadはなんと450万台が売れたらしい。
iPadのタブレット世界シェアはなんと95%にもなっている。
世界のスマフォ市場でもiPhone一機種だけでどうどうの4位です。
今やiPhoneアプリは45万個もでているらしい。
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昨日のケメ通にも書きましたが久保江さんとは
京産大で特別講義をしてもらったときに
ぼくが無理やりに聴講させてもらい、その場で
この講義をMCEIでも話して欲しいとお願いしました。

ところが昨日の講演は京産大の講義とはまったく違うものでした。
そのことを尋ねると京産大の講義は春学期の終わりの授業。
あれから約半年が過ぎているのですよ。
そんな昔の話なんかできないでしょ!と笑いながら話されました。

5年前のPCをいまだに使っているなんて信じられない!
いまだにウィンドウズXPを使っている人はいますか?
と言われて思わず手を上げました。トホホ。

日本人はモノを大事につかうって言われますが
どんどん新しいものがでてきているのになぜ使わない?
PC技術者は2年もつなんて考えて作っていませんよ!

アップル社の魅力ってなんだろう?
当たり前のことが、当たり前のように使えること
それは一見簡単そうで、とても難しいこと

実現する為には、過去を捨てる事も必要
使う人の笑顔を想像すること
と講演を締めくくられました。

世界で最初にマウスをつくったアップル社が
そのマウスを捨ててiPone,iPadをつくりました。
AppleとGoogleとMicrosoftの闘いはどうなるのでしょうか。

いやあぁ!おもしろかったぁ!
めっちゃ!なう!なう!のお話でした。
わくわく・どきどき!でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。
メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

来月もおもしろいお話が聞けますよ。
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こちらが講演をしていただけた久保江さんです。

※参考までに【三本タップの設定】

「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「拡大/縮小」
これを「オン」!でOKです。
お試しあれ!

理事長の澤田です。10月の野外研修レポートです。

10月9日はMCEI大阪支部10月度定例会でした。
年に1回だけのアウトドア定例会。
今回は神戸地区にお住いの理事・会員さんのご尽力で開催しました。

テーマは神戸、光と影
<オールドハーバーとオールドタウンを歩く>です。
プランニングされたプログラムは三部構成。

第一部:キャナルプロムナード周辺から新開地までを歩く。
朝から雨だったのですが集合時間の直前はものすごい
横殴りの豪雨でどうなることやらと思ったのですが
なんとか小降りになったので完歩できました。

JR神戸駅中央改札口に集合して、地下鉄で1駅移動、
神戸市中央卸売市場からキャナルプロムナードを抜けて
兵庫運河とその周辺にある平清盛塚と琵琶塚や兵庫大仏をみて
古代大輪田泊の石椋から高田屋嘉兵衛本店跡をみて
巨大ビリケンさんが安置されている松尾稲荷神社と
レトロな稲荷市場を通りぬけて新開地ガスビルまで歩きました。
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そして新開地まちづくりスクエアをお借りして講演です。
第二部:新開地のまちづくりに学ぶ
「ファンづくりのためのマーケティング戦略」

講師は新開地まちづくりNPO事務局長古田篤司さん。
じつはぼくは今回担当の理事さんたちに企画を
お任せしていたのでほとんど認識しておらず
古田さんもなんとなく勝手に年配の頑固なおっさんを
想像していたのですがまったく違いました。

あとで聞くと大学はぼくの後輩でだいぶお若い方。
それでもこの新開地にやってきて11年と仰る。
その後の夜の散策でもお店の方たちとすっかり顔なじみで
定着されて活動されているのがよく分かります。
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〜新開地のまちづくり〜
ファンづくりのためのマーケティング戦略
まちづくりでマーケティング戦略は実際にはあまり聞きません。

1.なぜ「ファンづくり」を戦略にしたのか?
戦略なき、個別事業の積み上げでない。
事業ありきでなくビジョンありき。

先ずは衰退したまちを直視する。
新開地地区は3K(こわい・汚い・暗い)のまちのイメージ。
「行ってはいけないまち」からの脱却

特色、魅力を徹底的に伸ばす
「〜B面の神戸・新開地〜」顧客づくり
未来の顧客を創造する。

ポジョショニングを考える。
まちの見える化。
シーダー(種まく人)探し。

神戸新開地音楽祭やザ・シンカイチツアーの開催
女性限定新開地映画祭「ラブ&エロス」や社会見学会などなど
広報の専任担当を設置する。

ちょっとやってきて分析だけして去っていくコンサルではなく
現地に常駐する実践タウンマネージャーのコーディネートが
まちに新たな価値を生み出すというお話を聞きました。

そのあとはまだ仕事があるという古田さんを無理やり連れ出して
夜の新開地を散策して最後は懇親会でおでんをたらふくいただいて
ようやく雨の上がった神戸・新開地を満喫しました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。
メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

ぜひ来月の定例会もご期待下さい。
会員でない方も態研参加ができます。
お待ちしております。

理事長の澤田です。9月の定例会レポートです。

澤田です。
「ヒデリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ」
酷暑の夏は青空を見上げ、豪雨の降る時は 田んぼの稲が心配と見に行き 毎年不作は天気のせいにする。
昨日はMCEI大阪支部の2010年9月度の定例会でした。 会場はいつもご無理をお願いして用意していただいている 大阪守口市にある三洋電機のご本社の会議室。
会場全景 東京からお呼びしたのが農業ジャーナリストと 自ら名乗られる青山浩子さん。 今メディアでは結構農業の注目があつまっています。
青山さんは愛知県生まれで大学は京都外大卒。 JTBに就職したけれど営業がうまくできなかったとかで 韓国留学や韓国系商社を経て船井総研に勤務され99年に独立され 農業ジャーナリストとして現在に至ると冒頭に自己紹介がありました。
講演は農業をとりまく環境のデータの紹介から始まりました。 耕地面積が1961年から3/4に減っている。 販売農家数もこの20年で半分近くまで減っている。
農家数は減少して高齢化は進みというマイナスデータばかり。 唯一のプラスデータは耕作放棄地の増加だけという 目を覆わんばかりの散々たるデータばかりです。
ところが供給されている国民一人当たりの熱量は 摂取熱量が減ってきていることもあり はるかにオーバーフローしていて 今でも供給熱量を減らさないといけないらしい。
食料の自給率が40%を切るところまでなっていますが それでも供給熱量はオーバーフローです。 安い輸入品ですべてがまかなわれているわけです。
そんな中でも唯一ほぼ100%の自給率を誇っているのはコメです。 30年以上前から私たちの国はコメの減反に取り組んでいます。 主業農家一戸当たりの平均所得はたったの550万円ほどです。
兼業農家が多く年収700万円以上ある農家はたった13%ほど。 これでは子どもを大学に行かすわけにいけません。 それでも広い農家に住み車も3台くらいはあります。
青山さんはビジネスモデルとしての農業と 食料自給のための農業は切り放して 考えなければいけないと仰る。
青山さんのビジネスモデルとしての農業は 元気な農家、儲かる農家です。 現実に儲かっている農家の事例をお話いただきました。
最近は規制緩和による大手企業の農業参入もありますが まだまだ利益がでている企業は少なく 農業ビジネスの苦闘をお話されました。
儲けにくい農業環境の要因は収益への変動要因が多い。 不作をほとんどの農家は天気のせいにする。 あいたたたた!ぼくら営業もすぐに天気!景気!のせいのします。
青山さんの考える儲かる農業ビジネスは 原価計算ができる農業経営者を増やすこと。 生活者視点で考え地域密着の企業とのコラボの事例も紹介されました。
最後の質疑応答では参加者から活発な質問が飛び交いました。 「ほんとに農家の人たちが農業経営者になれると思いますか?」 二代続いている奈良の野菜のタネ屋さんからの質問です。
決して農家をバカにしているわけではありません。 しかし現在の農家にはマーケティングやマネジメントという 概念は希薄であり学ぼうにも忙しくて学べない現状があります。
余りにもむつかしい現実が目の前にありました。 終了後懇親会でタネ屋さんが差し入れていただいた 朝どりのミニキューリがなんともうまかったです。
青山先生 MCEIはいろんな業界でいろんな現場で 困難な課題に挑戦している実務家の集まりです。 MCEIが取り上げるマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、 さらに組織や経営も取り上げます。 実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。
いやあぁっ! おもしろいお話とおもしろいご意見交換と おいしいキュウリとお料理とおいしいビールで盛り上がりました。

理事長の澤田です。8月の定例会レポートです。

ワタシにピッタリ、ワタシらしい、ワクワクする

女性・生活者の社会的価値や個人的価値はK3200204.JPG
企業と顧客が共創することで実現。
これらの価値を高めることで企業は
女性・生活者から選ばれ・支持を高める。

昨日のMCEI大阪支部 2010年8月度 定例会で講師の
大阪市立大学大学院創造都市研究科 准教授の 
永田潤子先生に教えていただいた現代女性の価値観です。

大阪市立大学の永田先生は元は海上保安庁の
巡視艇「まつなみ」の女性初・最年少の船長でした。

現場で感じた問題意識を解決したいとキャリアアップされ
現在は大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授であり
2008年9月からは大阪府橋下知事の特別顧問として
行政側からの改革に携わっておられます。

昨日の講演のテーマは
「選ばれる企業とは 
〜女性・生活者の視点から〜」でした。

先生の種々の調査・ヒヤリングなどで得られたデータを駆使して
女性・生活者の購買行動の原点を紹介していただきました。

「Shopping for a Better World」
永田先生の講演はこんな言葉の紹介から始まりました
Shopping for a Better World
〜あなたの買い物がよりよい世界をつくる〜

アメリカのアリス・テッパー・マーリーンさんが
1988年に出版された小さな本に書かれたことです。
まだ我が国にはCSRの概念はおろか言葉さえありませんでした。

毎日の買い物で何を選ぶか。何を買って、何を買わないか。
そのことが、企業を、そして世の中を動かしているという事実。
企業の良心を市場を通じ社会改革ができるという衝撃的な発想です。

先生のデータによると女性の購買行動には二つの面があり
ひとつは地球市民としてのエコを考える面と
もうひとつは過酷な経済環境のなかでの
価格に厳しい生活人という面が存在します。

もちろん環境に優しい買物へのニーズは大きいのですが
スーパーなどの購買接点での情報提供が価格に偏るなかで
ついつい価格訴求の商品を買い求めてしまう傾向がある。

女性のあした研究所 HER STORY社の
http://www.herstory.co.jp/index.html
女性・生活者のCSR調査分析によると

生活者の購買行動は7割から9割を女性が決定しているらしい
車や住宅などの高額商品の購買決定は7割で
関与度の低い低価格帯の商品は9割りを女性が決定権を握っている。

このデータを逆からみると男どもが独断で購買決定できる
商品はたった3割しかないということになります。
さらに企業の行動・姿勢・取り組みで望むことを調べました。

決してこんなお堅い項目を書いたアンケート郵送調査ではありません。
「ナマ声」データと名付けられた女性の座談会からでてきた
なにげない言葉を収集し整理したものです。

「企業の行動・姿勢・取り組みで望むこと」については
「気になる企業はどこ?」であり
「その気になる理由はなに?」というヒアリングです。

その結果、女性・生活者は
“対等かつ賢い消費者としての情報提供・開示”を求めており
製品やサービスを通じた、社会的責任や価値の創出を望んでいる。

環境への取り組みは商品や企業イメージを良くする。
キーワードは「安全」「誠実」「環境」「地球・次世代」
「情報公開」「女性」「地域貢献」などなどです。

そしてもっとも重要なことは女性は商品から
その企業のイメージをふくらますということです。

いくら清涼飲料のメーカーはゴミ分別に貢献していると
HPなどで言っていてもペットボトルを廃棄するときに
フィルムをどれだけカンタンにマニキュアを傷つけることなく
スムーズに剥がせるかによってその企業の評価は決まります。

そしてそのとき感じた印象はいいことなら3人に伝えますが
悪いことならなんと8人に伝えるということであります。

いかがですか?企業のエライさんのおっさんたち!
もうCSRはグリーン決算書を見てもらったらええやん!
ではないのですよ!

講演の最後に価値創出のキーワードを教わりました。
「顧客満足」から「顧客成功」
顧客は受身ですがこれからは企業と顧客が対等。

顧客成功・協働・パートナー・貢献/自由意思・社会的価値の創出
参画感と達成感を得られる仕組みがこれからのニーズと
教えていただきました。

「平均値なんてみていたら何も見えんぞ!
異常値を探せ!異端値を見つめろ!
そこに真実が潜んでいる!」

我がシショーミズグーこと水口健次さんの言葉です。
ぼくが営業力の講義の最後に使っているスライドにも
ミズグーの言葉があります。

21世紀。すべての産業は、すべての事業は、
なんであろうとも人間ビジネスになる。
個人企業、中小企業、すべての企業に
人間を理解する力の必要性が圧倒的に大きくなる
人が求めることに対するあたらしい理解力の上で
あらゆることを組み直していかなければならない。
企業のあらゆる活動は、生活者の視点に基づいて
おこなわれなければならない。

営業は理解力!営業は想像力!そして…愛
と書いています。

単品!単純!短絡!アタマの男どもには
到底分からないことかもしれませんね。

そして女性・生活者にとっての最高価値は
「未来の子どもたちのためになるから」です。

いみじくも65年前の今日です。
今日のように晴れて暑かった廣島です。
未来の子どもたちの命がどれだけ消えてしまったか。

いやあぁぁっ!
MCEI大阪支部の定例会はおもしろい!
今!旬の話題を旬なスピーカーが語ります。

理事長の澤田です。7月の定例会レポートです。

コーバイセッテンとは生活者が購買したい商品と出会う接点です。

購買接点は最近ではヴァーチャルとリアルの二つの業態が存在します。
ヴァーチャルはツーハン!通信販売、無店舗販売です。
最近ではネット通販が大隆盛しています。

一方リアルはまさに生活者が欲しい商品を
手にとって見ることができる小売業です。
小売業には組織小売業と業種別小売業があります。

組織小売業とは組織的に広域でチェーン展開する小売業。
1960年以降に我が国に上陸した業態でGMSやSM・CVSや
家電量販店・スーパードラック・HCなどがあります。

これらも最近こそ売上を落としていますが
その勢いはとどまるところを知りません。
そして最後が業種別小売業です。

業種別ということはまさに業種ごとの小売業です。
魚屋さん八百屋さん肉屋さん米屋さん酒屋さん薬屋さんなどなど。
基本的にはメーカーが作った商品を問屋と呼ばれる
卸売業を通じて仕入れて生活者に再販売します。

我が国の伝統的な取引制度は
「特約店制度」と「多段階建値制」です。
W/R比率で表わされるように我が国の商流は長いです。
「川上」から流れ出した商流の出口に小売業が存在します。

業種別小売業が集まったものが「市場(いちば)」です。
業種別小売業が通りに連なっているのが商店街です。
アーケードやカラー舗装などが施され昔は隆盛していました

しかしこの業種別小売業が組織小売業が我が国に上陸して以来
その商業機能の狭さのためなのか社会環境の変化に
ついていけないのか分かりませんが斜陽の一途を辿っており
全国各地に「シャッター商店街」が出現しています。

これはまさに京産大の「営業力」の講義でも
昨日の午後あった大阪天満橋での大手前栄養専門学院での
カンリエーヨーシさんを目指す若い学生さんの前で
大いに声を枯らして講義している内容です。

昨日授業を終えて駆け付けたのがすぐ近くの天満橋の
ドーンセンターであったNPO MCEI大阪支部の7月定例会でした。
講師にお迎えしたのは大阪商工会議所
中小企業振興部 次長の堤 成光(つつみしげあき)さん。

大阪の商売繁盛の素の発信所 
大阪の商工業者の経営者さんが集まる大阪商工会議所。

昨日の講演のテーマは現在大阪商工会議所が推進する
「商店街・賑わいプロジェクト」のお話です。
2008年4月に始まったプロジェクトです。
http://www.osaka.cci.or.jp/nigiwai/

今大阪市内には商店街が約500弱存在するらしいですが
その大阪市内の商店街は繁盛していると感じているのは
たった2.5%しかありません。

ちょっと上向きになっていると感じているところも7.8%です。
合わせるとたったの10.3%なんですがこれでも全国平均より
圧倒的に高い水準とか。全国平均は合わせても3%しかありません。

そもそも商店街振興なんて必要なんですか?
冒頭から過激的な投げ掛けから講演は始まりました。
うまくお話できても1時間ぐらいと仰っていましたが
なんの!なんの!定刻の90分を超えても
まだまだお話はつきませんでした。

「なんぼ金を出してくれるんやぁ!」とオネダリ体質になっている
最近の商店街のエライさんたちの意識を変えてもらうために
1円も提供しない前提での大阪商工会の地域振興のお手伝いです。

最近の実績事例としてお話されたのがプロジェクト立ち上げと
同時に開始された「商店街観光ガイドツアー」です。
外部のエライセンセーやプロのガイドさんが案内するのでなく
店主自ら店頭に立ち我が店の商品やウンチクを熱く語ります。

二つ目は今異常なほどの盛り上がりをみせる「100円商店街」です。
今年の4月3日に千林商店街で実施してからワレモワレモという
商店街で一気に盛り上がり今年度中に約50もの商店街が
実施するかもしれないぐらいの異常盛り上がりらしいです。

最後はアメリカ村の落書き消去を成功させた事例です。
かつて同じように落書きや治安の悪化に悩まされていた
アメリカNYの時のジュリアーノ市長が取り上げた「割れ窓理論」

路上に置いた車の窓を1枚割っておくと車がボロボロにされる
という実験結果をもとに犯罪予防には早期発見、早期対応が
効果的であるということをうけての地域の活動の報告です。

堤 次長さんは一連の商店街振興策について
「決してこれは万能薬ではありません」と仰る。
しかし今までの机上のプランでなく
より「具体的・現場密着・地域協働」がテーマと続けられました。

高齢化が進む地域と同じように高齢化に悩む商店街事務局
平均年齢65歳の青年部会という笑えない話も聞きました。
ますますボス化するレンゴーカイカイチョーさんたち。

イベントがあるときだけが通行人で賑わう
商店街であってはいけないと思います。

もちろんイベントもなにもないシャッター商店街よりは
よっぽどましなんでしょうが組織小売業が日々行っている
マーケティング活動に打ち勝つためにはイベントだけでなく
絶え間ない日々の商店街活動が必要だと思います。

ケメコはうすの近くの比較的元気な商店街
三条通り商店街(京都三条会商店街)の
キャッチフレーズは「365日晴れの町」です。

接客業はモノをうってお金をもらうのでなく
モノを売ってその生活者の課題を解決して初めて
その代金をもらう365日の活動です。

ですから営業力は愛!なんですよね。
いやあぁぁっ!おもしろいお話しでした。
来月もMCEIはますますパワーアップです。

理事長の澤田です。6月の定例会レポートです。

キッザニアジャパンの目指すところは「人間塾」でした!
昨日のNPO法人MCEI大阪支部 2010年6月度 定例会は 東京からお越しいただいたキッズシティージャパン 代表取締役謙CEOの住谷栄之資(すみたにえいのすけ)さんのお話を聞きました。
毎年6月のMCEIはNPO法人としての会員総会の開催月です。 定例会を始める前に2009年度の3月末決算のご報告と 2010年度の計画をご報告して会員さんにご承認いただきました。
そしていよいよ住谷社長のご講演です。 いろいろのお話をつないでいくとどうやら ぼくより4歳ぐらい年上のすてきなおじさんです。
2003年まではあのハードロックカフェなど外食産業に34年間ほど トップとして関わってこられオバカン(オーバーカンレキ)直前に 職を辞されその後2004年にメキシコでキッザニアに出逢れます。
メキシコ生まれのキッザニアは決して 「ハコモノ」「ハリボテ」の 軽薄なテーマパークではありません。
キッザニアはこども達が好きな仕事にチャレンジし、 楽しみながら社会の仕組みを学ぶことができる “エデュテインメントタウン”と言われています。
エデュテインメントはエデュケーション(学び)と エンタテインメント(楽しさ)を組み合わせた造語であり 決して教育機関ではないエンタテインメイトあふれる施設です。
実は今年の4月の半ばにMCEIの理事で現在キッザニア甲子園の スポンサードをされているFM802さんのエライさんのはからいで ぼくをはじめMCEIの理事だけで特別に見学をさせていただいています。
その時の様子をぼくのブログ「ケメコ通信ブログ版U」にアップしています。 「エエモン!みせてもらいましたぁ。 10/04/16」 http://kemeko-guitar.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/100416-8c6b.html
一緒に行った他の理事の女性で主婦としての訪問記もあります。 ブログ「主婦っとサーベイ」・キッザニア甲子園 2010年4月17日 http://blog.goo.ne.jp/shufutto/e/13dace277d09640a579d468499c845fe
昨日の講演で住谷社長は「体験は先生!」と仰る。 「体験」することで「自信」につながり それがそのひとのネクストステップにつながる。
「進化する科学技術 退化する人間力 社会に通用する人間力」とも仰る。
ぼくも先日のツイッターでこんなことを書きました
@kemekoguitar どれだけ人間として… 10/05/25
大学というところは ビジネススクールでも専門学校でもありません。 シュウーカツのやり方を憶える場所ではありません。
社会に出てちゃんと暮らしていけるための 人間力をつけるところです。
つまり・・・・ どれだけ人間として魅力ある人間になれるかです http://qqa.jp/yREA
人間力などという曖昧模糊な言葉は…という RTのするどいご指摘もいただきました。 「イマドキの弱体化する若者」などと嘆いている暇はありません。
ご指摘のようにぼくたちオバカンたちは 未来に向けて曖昧模糊の言葉遊びで終わるのでなく なにを遺して伝えていかなければならないのかという もっと明確なロードマップをプログラミングしなければなりません。
碧き宇宙船「地球号」の次世代乗組員である 若者たちになんとかこの地球を引き継ぐために なにをしなければならないのかを考えなければなりません。
講演を聞き終わってから思わず質問をしてしまいました。 「人間塾」はビジネスモデルになりえるのかと。 そんなことは考えてはいけないのではと答えてもらいました。
「人間力養成ギブス」を星一徹おやじさんに ここはひとつ作ってもらわなければなるまいて。

理事長の澤田です。5月の定例会レポートです。

「近年の流動化社会は「愛より経済!」なってしまった」

昨日はMCEI大阪支部2010年5月度定例会でした。
お招きした講師は株式会社ニトリの
取締役特命担当阪本美樹(さかもとよしき)さん

お聞きするとぼくより4歳年上。
一見すると声が大きくて関西弁の
どこにでもおられそうなおっちゃんです。

現在はあの「お、ねだん以上。ニトリ」の似鳥社長に
特別に請われて現在取締役特命担当の就任され
似鳥社長のガードマンを自任されておられます。

阪本さんは宇治山田高校を卒業後、1962年に四日市にあった、
ジャスコ(現イオン)の前身岡田屋に就職され
永らく岡田会長とともに現在のイオンを築いてこられました。

最後は専務取締役ディベロッパー事業担当をされ
多くの大型店舗を日本各地に作られてきました。
ですから昨日の講演の多くは日本の流通革命についてでした。

「なぜ中内さんをダイエー葬やスーパーマーケット葬で送れなかったのか!」
冒頭の坂本さんの言葉を聞いて思わず涙がこぼれそうになりました。
ぼくも中内さんの偉業を認めるものとしての同じ思いを持ち続けていました。

1950年代から始まった我が国の近代工業化社会のなかで
三人の若者がアメリカに向かいチェーンストアを学びます。
セルフサービスディスカウントデパートメントストアです。

東京の上野に開業していたイトーヨーカードーの伊藤さん。
四日市にあった岡田屋の岡田さん。
そして大阪千林商店街の主婦の店ダイエーの中内さんです。

戦後の焼け野原のなかを泥水を飲みながら
それこそはいずりまわって働き続け
今のこの国の繁栄を創り上げてきた人たちです。

1975年ごろには我が国の近代工業化時代は終焉を迎え
いままで我が国の発展を支える基盤になっていた
大家族制が崩壊し核家族になり組織も資産も
絶対的価値がなくなりすべては流動化していきます。

そして世の中は技術革新のなかで「愛より経済へ」に移行します。
阪本さんは講演のなかでこんなことを話されました。
流通業というのはもともと「不」をとる仕事なんです。

お客様の「不」満、「不」安、「不」信の「不」を取る仕事です。
「不」をとって満足してもらい、安心してもらい、
信用してもらうことが仕事ですと仰る。

ところが流動化社会のなかでは効率や売上が重視され
「不」を取る仕事が重視されなくなってしまった。
その結果流通業で構造改革ができなくなってしまった。

流通革命、価格革命などの革命っていうのは
主役が代わることなんです。
決して流通破壊、価格破壊ではありません。

阪本さんの講演は熱かった!
なんと最後にドラッカーまで登場した。
「会社のためでなく自分のためにドラッカーを読め!」と締めくくられた。

ぼくも担当している京産大での営業力の講義のシリーズに
営業力W「流通業の営業力」という講義を受け持っています。
その授業の中で話していることがあります。

戦後から今日に至るまで流通業人が挑戦し続けてきたものは、
狭く流通革命という問題だけでなく、我が国において
長く続いてきている「士農工商」というものに対しての
戦いと挑戦の歴史であった。

それは商品の価格決定権をメーカーから奪い取り、
商品そのものの価値を認めるのは消費者であり、
それを実感できるのは消費者の側にいる流通業が
成し遂げなければならないことである。

いやあぁぁっ!MCEIっていうのは
ホントにおもしろいですよ!
ぜひ来月の定例会にはお越しになりませんか?

理事長の澤田です。新年度4月の定例会レポートです。

いやぁぁぁっ!おもしろかったですねぇ。
講師は@satonao310さんこと佐藤 尚之さん。

今やツイッターでのチョー有名人ですがれっきとした
電通のシニア・クリエーティブ・ディレクターで
自らの名前がついたサトナオ・オープン・ラボのリーダーです。

実はぼくは不勉強でさとなおさんのことを
よく知らなかったので今回のお話は
ツイッター中心のお話かと思っていました。

ところがとんでもない。お話は急激に変化する社会の中での
広告の役割という大きなテーマの中での
ツイッターを含めたこれからのソーシャルメディアの
可能性について熱く語っていただきました。

さとなおさんは検索すると1961年6月1日東京のお生まれ。
大学を卒業して電通に入られ電通関西に転勤して14年間
CMプランナー&コピーライターや営業を経験され現在は東京勤務。

ですから講演ででてくる言葉がおもしろかったですね。

●消費されない情報が急増中!

これは1995年から12年間で社会に流される情報が
なんと637倍になっているというお話。

ということは今まで外にでると10人と会っていたのが
なんと6370人になっているということになる。
ですから…

●生活者は消化できない情報をほとんどスル―する。

●自分ごと以外の情報はスル―する

既成メディアが情報を握っていたころは
情報はトップダウンのTo Peopleの一方通行でした。
大衆(マス)は情報を受けるだけで情報弱者でした。

ところがITのテクノロジーは「発信する生活者」を生み出した。
ボトムアップのWith Peopleでありレアデータが集まる
ソーシャル・メディアの誕生であり情報強者に生まれ変わった。

●商品丸裸時代

●広告は待ち伏せ戦略

もう生活者は賢くてだまされない!
今までの広告は情報のすき間に挟まれて
たまたま見られるものであった。

●4マスで待ち伏せしてもだめ!

●生活者の行動を理解してコンタクトポイントを探し出す。

これからの予想

●ネットは環境になり検索は空気みたいなものになる
 プッシュ型広告はリアリティをなくす。

●デジタルネイティブ(生まれついてのデジタル世代)が
 あと5年で20歳になる

●すべてのメディアはソーシャルメディアが包括する

なるほど!まさにコトラーの言うところの
ホリスティクマーケティングであります。
いやぁぁぁっ!刺激的なお話でありました。 

そんな講演の会場からは参加者がツイッターで発信する人も

@kanbai_banjoさん

MCEI大阪で「さとなお.comさん」の講演中であります
動画の音声の調子がイマイチ、まぁいいか

俯瞰してモノを見る棟梁さんが重要ポジション
=コミュニケーション・デザイナー、
すべてが満遍なく重要、MCEI大阪で「さとなお.comさん」

顧客接点の営業は戦略家としての立場を持ち
全体を俯瞰すべき、とのこと、
MCEI大阪で「さとなお.comさん」、
やろう営業、頼むぞ営業、ねえ棟梁

ソーシャルネットワーク、
ツイッターやっていないビジネスパーソンさん、
ヤバいよ、で締めくくり、MCEI大阪で「さとなお.comさん」

@SATO_MIKIさん

自分ごとにさせる 。大事ですね。


そして終了後の懇親会で飲んで帰宅した参加者からも

@seri_guitarさん

今日の勉強会、「twitterは、
はじめてインターネットを体現したメディアとのこと・・・」
そうかもしれない。上も下も右も左も無い。

本日、もう昨日ですね。「コミュニケーションの未来予想図」
良い刺激になりました。twitterも
もっとどっぷり浸かって見ないといけませんで・・・キャリアー含めて。

とツイッターでのつぶやきが続いていました。

いやぁぁぁっ!さとなおさん!
カンドーした!コーフンした!シゲキされた!
ありがとうございましたぁぁぁぁっ!

理事長の澤田です。3月度の定例会レポートです。

「5時間以上寝てたらロクなことはおまへんでぇ」

昨日は2009年度の年度末になる大阪での3月定例会でした。
会場は初めてお借りした淀屋橋の立命館アカデミア@大阪。

講師は株式会社吉寿屋の代表取締役会長神吉武司さん
1941年徳島県生まれで今年69歳になられます。
1964年23歳のときに大阪で菓子卸業を創立され
それ以来現在に至るまで増収増益を続けられています。

「会社をつくったときは見渡せば横綱や大関クラスの会社ばっかりやった」
徳島弁なんでしょうか。やわらかいイントネーションで
ときたま冗談をはさんで見せられる笑顔がやさしい会長さんです。

そんな幕下の生まれたてのヒヨッコの会社が
先輩方の会社と対等に戦えるためには
武器が必要と思ったと仰います。

そこで三つの武器を考えられた。
@早朝出勤A年中無休B現金支払い
なにもないヒヨッコにもこの三つならなんとかできる。

そしてなんとか歯をくいしばってそれをやってきて今があると仰る。
今年の1月に今回の講演のお願いにご挨拶にうかがいました。
今でこそ会長さんは6時出社されますが最初の頃はもっと早かったらしい。

現社長の弟さんはなんと今でも4時出社を続けられている。
ひと・モノ・カネがなんでもそろっている大企業に
対等に戦える「理想の中小企業」になるには早起き力と言われる。

そして「小さなかことを継続する力」が必要。
決めたら必ず実行し、それを継続する。
そうすれば業績は一気に好転していくと仰る。

整理整頓清掃
一にも二にも掃除!掃除!
ピカピカに磨き上げることをひたすら続ける。

早寝!早起き!トイレソージ!そして年中無休!
それをずうぅぅっと続けるために強く念じる力がいると。
そうやって会社を考え社員を考えてきたと飄々とお話された。

まるで一見アナログの根性論のようにしか
聞こえないかもしれませんがそこには業界ナンバーワンの
利益率、在庫回転率、返品率に裏付けされた現代企業があります。

早寝!早起き!トイレソージ!そして年中無休!
ぼくが以前在籍していた会社にもこれ以上の
強烈な創立者の社長がいました。

あるとき女子社員が社長室で社長が居眠りしているのを見て
社内に「公私混同」やと言いふらした時に烈火のごとく怒って
「ワシには公も私もない!すべては公や!」と言い放ちました。

公イコール私であり、私イコール公なんです。
中小企業のトップに立つ人はそうなんです。
ですからその奥さんと家族が大変なんだと思います。

狂ったように会社のことに必死になって走りまわる
そんな男たちを支えてきた奥さんとその家族です。
そのサポートがあっての現在の会社です。

参加者全員がその決意を書くようにと
わざわざ全員分の色紙とフレームスタンドを
大きな袋にいれて自ら持参されました。

タイマーも持参されてきっちり
時間通りの講演をいただきました。
ものすごい精緻な心遣いが感じられます。

講演が終わったあとにMCEI大阪支部の理事のお一人で
大阪のFM放送局のエライさんがいま局がサポートしている曲
「トイレの神様」のCDをそっと手渡されているのを見ました。

そんな小さな心遣いが積み重なって私たち国の
歴史があり繁栄につながり
私たちの生活があると確信しました。

ぼくも早寝!早起き!年中無休!でケメコ通信を配信しています。
ありがたいことです。
感謝!感謝!であります。

理事長の澤田です。2月度の定例会レポートです

3年ぶりのREENALプロジェクトはますますパワーアップしていました。

昨日のMCEI大阪支部 2010年2月度 定例会は
りそな総合研究所の藤原 明さんをお招きして
りそな銀行が様々な企業や地域、大学などとの
コラボレーション(協働)企画を推進している
「REENALプロジェクト」のお話をお聞きしました。

会場はJR京都駅前コンソーシアム京都の4階
300人収容可能な第2講義室です。
流通業の年度末を迎えてメーカーさんが忙しかったのか
それとも京都までが遠いのかちょっとすくなかったです。

藤原さんが初めてMCEI大阪支部の定例会で
講演していただいたのが2007年5月でした。
かつてのぼくのお得意先のエライさんで
今はすっかり友人ですがに彼が銀行マンと思えない
おもしろいひとがいるから推薦しますとご紹介いただきました。

大和銀行とあさひ銀行が合併したのが2003年の3月
その2カ月後にはなんと公的資金の注入を申請するという
りそなショックと呼ばれる大暴風に見舞われます。

旧経営陣が退陣して外部から新しい経営陣が招かれ
「新しい銀行を創ろう」と全社員にメッセージが送られます。
メガバンクでもない地方銀行でもないそれぞれの地域を生かした
「REENAL」(RESONA+REGIONAL)プロジェクトが始まります。

前回の講演では「REENAL」プロジェクトが立ち上げって4年目のとき。
それから約3年経過してどんな風に成長したかを聞きたくて
忙しい藤原さんに京都までお越しいただきました。

いやあぁ!7年間これをやりつづけるというのはすごいです。
REENALプロジェクトが手掛けた施策は400以上
REENALプロジェクトのコラボレーション先は300以上。

始まりは小さなこと。そしてカタチにすること。
そうすれば「本気の」参画者が集まってくる。
クォリティにこだわってどんどん具現化すれば「拡がる」「つながっていく」

まるで町おこしです。
しらない町に飛び込んでいって課題を発見して解決する。
解決できなければできるひとを連れてくる。

もう金貸しの銀行マンではありません。
自らを広告代理店みたいと仰るぐらい
その活動は多岐にわたっています。

フローティングプラットフォームとぼくは思っています。
エージェンシービジネスはその業界、その企業、その生活者の
現場のレベル(プラットフォーム)にまで降りて行って
コミュニケ―ションをしなければなりません。

かつてのふんぞり返っている銀行マンの姿はそこにはありません。
まだまだ社内ではすべてがアウェーと仰っていました。
ぜひまた3年後にどんなふうに成長したかを聞いてみたいもんです。

理事長の澤田です。1月度の定例会レポートです

いやぁぁっ!うまく伝わったでしょうか?
ぼくが講師をさせていただいた昨日のMCEI大阪支部
2010年1月度 定例会「2010年理事長提言」です。

今までは我がシショーでありMCEIの東京・大阪支部の創設理事長の
ミズグーこと水口健次さんが毎年1月に講演されていた理事長提言。
一昨年の秋に亡くなられてもう理事長提言は聞くことができなくなりました。

そしてついに今年、ぼくにとっては初めての理事長提言です。
テーマは「わくわく!どきどきっ!」
〜未来の顧客を創造せよ!〜です。

認知的体験より情緒的体験が消費者行動の大きな
ファクターになると大学院での恩師に教えていただきました。

つまり消費者がイノベーションを見たときに、
「わっ、すごそう」などという「ポジティブな強い心の揺れ」が
その後につづく採用行動に大きな影響を与えるという考え方です

そのためには消費者の持って生まれた心理学的な性格の
パーソナリティ・スコアがその後につづく
「わっ、すごそう」という「わくわく度」にどう育っていくのか。

その心の揺れの程度が高ければ直ぐに採用という行動となり
中程度だといろいろ調べたりリスクを判断したりして
購入資金も計算して判断するための情報を収集します。。

そしてついに「わくわく度」が充分に高まると
採用意思決定過程である「AIDMA」や「AISAS」などの
イノベーション採用意思決定過程へ向かうのです。

だから!提供側の企業は消費者の心の中に
企業としての「わくわく度」「どきどき度」などの
グッドウィルを蓄積してもらうための周到な計画が必要になります。

今までの企業の宣伝・広報活動の中では
あまり考えられてなかった要素ですが
未来の顧客を創造するためには必要不可欠な要素です。

あれも話したい!これも話さなければと思っているうちに
90分の講演にpptのスライドが117枚にもなってしまいました。
ちょっと詰め込みすぎましたね。ハンセーです。

最後には我がシショー、ミズグーこと
水口健次さんに教えてもらった言葉で
講演を締めくくりました。

MCEIは今一番知りたいテーマについて、
今一番議論できる、日本で一番実践的な組織だ!

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織だ。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。

理事長の澤田です。12月度の定例会レポートです

「卵 一日20万個、豚肉12トン、餃子100万個 食は王将に在り」

昨日のMCEI大阪支部12月度の定例会は京都で開催されました。
お越しいただいた講師は京都が本社のあの餃子の王将の
株式会社王将フードサービスの鈴木和久専務取締役さん。

今年の夏ごろからぜひ王将さんの話を聞きたいと
事務局のスタッフがなんどもお願いして交渉をつづけ
ようやく12月の定例会にお越しいただきました。

テーマは「オンリーワンを目指す王将商法」です。
でもこれには講演の最後にお話されましたが
追加の説明語句がありました。

「他社と競い合って戦って勝ち残って
 ナンバーワンを目指すのでなく誰にも追随できない領域で
 オンリーワンを目指す王将商法」ということです。

1967年(昭和42年)12月25日京都の四条大宮にあった
大宮東映のビルの一角を借りて創業されました。
当時ぼくは大学2年生でケメ子の歌がヤンタンでヒットして
急遽レコーディングの話が持ち上がっていたころです。

それからちょうど42年が経過し全国に540店舗を抱える大企業になられました。
外食産業が昨年から軒並み大不況の中で疲弊している中で
なんと28カ月間、既存店ベースで売上が前月割れをしていません。

講師の鈴木専務さんはぼくより2歳年上の1945年(昭和20年)生まれ。
昨日の講演では現在のシステム化された外食産業では
ちょっと考えれないようないろんなお話がつぎつぎと飛び出しました。

いわく「商売に標準はない」
「マニュアルもシステムもない」
「王将には食品部も宣伝部もない」

王将チェーンはチェーン店でありながらチェーン店ではありません。
アメリカから直輸入されたファストフードのような
チェーン企業の画一され標準化された店舗でなく
あくまでも地域に密着した個店の集合体です。

店長にすべての裁量が任されています。
本日の定食の献立からプロモーションや
価格設定まですべてが店長が決定できます。
店長と言うサラリーマンでなく独立オーナーの店主に近いです。

本部の仕事はそれらの店舗から毎日上がってくるデータを分析して
業績評価をし、業績不振の店舗の早期発見と早期対応です。
店長を卒業したベテラン社員がエリアマネージャーとなって
店舗に出向き相談しサポートしますが命令者ではありません。

店舗のスタッフが本部の指示を待つのでなく
自ら考え・行動することで地元のニーズに対応できる仕組みです。
それは地元に“なくてはならない店”であり続けるためなのです。

講演は今では当たり前になってしまったPCのpptではなく
数枚のレジュメだけでそれもほとんど見ることもなく
100分近い時間をものすごい熱意でお話しされました。

敵と戦わない!敵を作らない!
ナンバーワンでなくオンリーワンを目指す。
毎日毎日昨日とちがうお店を目指して進むだけ。

汗をかいているとお客様の笑顔がみえてくる。
苦しんで苦しんでいたらいつか神様が降りてくる。
そんな熱いお話が印象的でした。


閉会後には近くの餃子の王将にお邪魔して
王将の基本メニューのトップテンを全部お願いして
ビールとともに食べ尽くしました。

ごちそうさまでした!

理事長の澤田です。11月度の定例会レポートです

掘りだそう、自然の力。
これがカルビー社のコーポレットメッセージです。

昨日のMCEI大阪支部の11月定例会は
カルビーのトレーサビリティのお話を聞きました。

開場は今回初めてお願いしてお借りした
大阪本町にあるグンゼさんの会議室です。
3つに分けられる会議室を全部お借りしました。

講師はカルビー湖南工場の原料専門官の川崎滋生さん
現在は分社化になって正確にはカルビー湖南株式会社。

カルビー社はカンパニー制をひいていて原料専門官は
各カンパニーに必ずひとりづつおられるという
非常に重要なセクションです。

マツイヒデキと同年齢で大学院で農学を学ばれた川崎さんは
現在近畿圏では二番目にじゃがいもに詳しいと
仰る研究者であり実務家です。

トレーサビリティとは、英語の
「トレース(Trace: 足跡をたどる)」と
「アビリティ(Ability:できること)」の合成語です。

北海道の道央や道東の契約農家さんがつくるじゃがいもは
4月に植え付けられ6月に花が咲き9月に収穫されます。
それを9月から翌年4月までのポテトチップスの生産に使用しています。

5月から8月までは九州産や滋賀県産のじゃがいもも使っています。
北海道のじゃがいものは収穫されると現地の定温倉庫に
工場に出荷されるまで保管されています。

生産者から畑の環境、農薬の使用状況そして保管状況
その間のありとあらゆることを記録していただき、
それをデータ化し瞬時に検索できるようになっています。

もうひとつは工場の生産ラインの記録もあります。
北海道の定温倉庫からは毎日湖南工場へ向かって
じゃがいもを積んだ大型トレーラーが走ります。
運転手やコースはもちろん荷台の積載順まで記録されています。

そして工場について生産ラインに投入されてポテトチップスに
完成するまでのたった20分の間の記録もデータ化されて瞬時に分かります。

このシステムはカルビーさんの自社開発らしいです。

お客さんがパッケージに印字された生産工場の記号や生産日を
ケータイやパソコンから打ち込むと使用したじゃがいもの
生産者の顔写真や生産履歴までもが公開されます。

このシステムを導入してまだ数年しかたっていないらしいですが
ここまでやらないともうお客さんからの信頼は勝ち取れません。
カルビー社と契約農家はまさに一心同体です。

「じゃがいもに命をかけています!」と川崎さん。
過去の偽装事件のようなトラブルが発生したら我が社はつぶれます。
そうなれば契約農家さんも倒れます。ですから命をかけています。

毎年厳寒の2月にカルビー社の全国のセールスが現地の
契約農家さんを訪ねてポテトチップスの市場動向などを説明し
夜はどんちゃんさわぎの交流会があるといいます。

ポテトチップスはまさに生鮮食品。
大量生産大量販売の産業化された商品ですが
材料は生きているひとつひとつが違う自然の恵みのじゃがいもです。

それらを完璧に安心安全とするためにカルビー社の
トレーサビリティシステムと鮮度管理システムが
両輪となって動いているのです。

まさにフードメーカーの切磋琢磨を目のあたりにしました。

理事長の澤田です。10月度の定例会レポートです

一昨日の時点では中止も考えたMCEI大阪支部の昨日の定例会
一気に台風一過の晴天までにはなりませんでしたが
夕方には完全に雨もやんで大阪市内は青空が拡がりました。

昨日のMCEI大阪支部10月度定例会の講師はキリンビールの伊藤さん。
今年の4月に近畿圏営業企画部長に着任され
同時にMCEI大阪支部の理事にも就任いただきました。

着任後の忙しさでなかなかMCEIには出席いただけなかったのですが
夏になってようやく理事会に出席いただいたときに
理事長のぼくから半ば強引に定例会でのご講演をお願いしました。

テーマは「熱闘ビール甲子園」
長らくアサヒビールが独占していた甲子園球場でのビール販売。
今年初めてこの甲子園球場の外野席に生ビールの販売にキリンが挑みました。


この様子はぼくが今年夏の高校野球で甲子園球場に出かけときの模様を
ぼくのブログ「ケメコ通信ブログ版U」(ビール甲子園 09/08/21)

写真付きでアップしています。
http://kemeko-guitar.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/090821-701c.html

今月の定例会はそのチャレンジはいかにして成しえたか。
そして、今年の結果はどうだったのかを、キリン社内部からの
リアルタイムの情報で総括してもらおうとお願いしました。

ちょうど1年前の9月29日に亡くなられたMCEI東京大阪創設理事長で
ぼくにとっては永遠の師匠であるミズグーこと水口健次さんに
教えられたことばがあります。

「澤田なぁ、日本の、世界のメーカーというアホどもは
 メーカーとい字のとおりモノを大量に均一に作るだけのアホで
 できあがったモノを売るのは問屋や小売に任せておる」

そうなんですねぇ。
すべては産業革命から始まりました。
大量生産、大量宣伝、大量消費。

大量にモノを作れば作るほど一つ当たりのコストが下がり
利益が増えるという規模の経済性の呪縛に縛られた
世界中のメーカーがいまも続けている生産活動です。

しかし社会は変化し続けています。
とくに社会構造がかわり消費構造が根底から変わっています。
生前にいつも言っておられた言葉があります。

「酒は食品になる」 水口健次

酒は食品になる。

なぜか。
消費リーダー、特に女性が、
酒の消費をリードしはじめたからである。

彼女たちは、  酔うための酒を求めない
食事をおいしくする酒、
おしゃべりを楽しくする酒を求める。

それがワインであり、ビールであり、
吟醸酒であり、低アルコールのカクテルである。

酒は、食の続き、
食の一部になってきたのである。

転載ここまで

昨日のキリンの伊藤さんのお話は
ミズグーの教えを受けてきたキリンが
それまでのモノつくりだけのメーカーから
お客様に一歩も二歩も近づいた結果のお話でした。

そしてぼくが教わった一番大事にしているミズグー語録のひとつに
「たったひとつの真実」というものがあります。

「もっとおいしいものを食べたい、
 もっと楽しいことに出会いたい。
 もっとスマートに生きたい。

 すべての人がそう願い、そう望んでいます。
 それが、人間の願望です。

 マーケティングはこの願望に
 応えようとする企業の活動です」

(水口健次著「マーケティング戦略の実際」)

ミズグーこと水口健次さんは40年前にMCEI東京支部を創設され
その3年後に大阪支部を創設され永きにわたって指導をされてこられました。

MCEIは水口さんの人生そのものです。

そして昨年9月に亡くなられました。
ミズグーはMCEIに対してこんな思いも残しておられます。

「MCEIは今一番知りたいテーマについて、
 今一番議論できる、日本で一番実践的な組織だ!」

「MCEIは多様なマーケティングの現場で
 困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織だ」

ミズグゥゥゥッ!
あなたが教えてくれたこと
あなたが残してくれたこと!

大丈夫ですよ!
ちゃんと教え子たちの心の中に育っていますよ!
あなたの信念が脈々と受け継がれていますよ!

「勝負はこれから。これから面白くなる。元気出していこう」

理事長の澤田です。9月度の定例会レポートです

「くいだおれ太郎」の太郎カンパニーはなにわのディズニーでした。

昨日はMCEI大阪支部の9月定例会でした。
会場は毎年この時期にお借りしている三洋電機の本社ビル

今月の講師は昨年秋に立ち上げられた「太郎カンパニー」の
代表取締役社長の柿木 央久(かきのき てるひさ)さん
あの「くいだおれ太郎」のキャラクター作りを仕掛ける社長さんです。

今期から理事に就任してもらっている某FM局のエライさんのご紹介です。
ぼくは初めてお会いするので事前にネット検索で調べてみました。
ぼくより20歳お若い42歳で国立大学の卒論のテーマはボサノバだったとか


あの「くいだおれ太郎」の付添としていつもおられる女将さんの息子さん。
講演は先々代の創業者が1949年に道頓堀に
「大阪名物くいだおれ」を開業してところから始まりました。

当時の写真をいろいろ見せていただきながら終戦後の
ベビーブーマーが生まれてくる中で「これからは子供の時代や」と考え、
文楽人形からヒントを得たからくり人形を造りお店の前に置きました。

それからは赤・白縦じまのコスチュームの製作や
大阪万博への出店で店頭での設置にまつわるひと悶着や
道頓堀の店頭風刺イベントの開催などなどを見せていただきました。

そして先々代の遺言の「人形を絶対なくしてはあかん!
人形があったから今がある」を守り、後を継いだ先代が
人形をさらにより成長させるために意思表示の吹き出しをつけます。

関空が完成したときにはその一番機に搭乗してオーストラリアへ。
パスポートや搭乗者名簿のために「くいだおれ人形」に命名します。
初めてついたその名は「くいだおれ太郎」でした。

その後も「おでかけ太郎」は野茂の応援にロサンゼルスに行き
なみはや国体の開会式や2年前の世界陸上の開会式にも出席します。
しかし昨年の春に「大阪名物くいだおれ」は閉店に。

それでも「くいだおれ太郎」は消えるどころか
ますますタレントとしての活躍の場をつくり
九州の温泉や東京へ進出していきます。

そして昨年秋に「くいだおれ太郎プロジェクト」がスタートします。
一連の「くいだおれ太郎」のタレントとしての
すべてのキャラクターコントロールを掌るのが
太郎カンパニー社長の柿木さんです。

これからの「くいだおれ太郎プロジェクト」は
大きく分けて二つの方向が考えられます。
太郎のキャラクターをめぐっての各業界サプライヤーとの
商品化契約と宣伝契約です。

それはまさにディズニーが世界各地で
展開しているビジネスモデルです。
キャラクタービジネスには新製品はありません。

毎年毎年生まれてくる新製品のキャラクターはありません。
ミッキーを乗り越える新製品は存在しないのです。
「くいだおれ太郎」は永遠に「くいだおれ太郎」です。

ですから昨年比300%なんていう瞬間沸騰のビジネスはできません。
50年前に生まれ出た「くいだおれ太郎」というキャラクターを
ゆっくりゆっくり成長させていくのです。

今年のMCEI大阪支部の年間テーマは「関西元気印」です。
まさに昨日の講演はそのテーマ「関西元気印」そのものでした。
来月のMCEI大阪支部の定例会は10月8日です。

理事長の澤田です。8月度の定例会レポートです。

入ったとたんアメリカのショッピングモールの匂いに圧倒されました。

昨日8月6日はMCEI大阪支部8月度の定例会でした。
いつもは法人会員企業さんの会議室をお借りして
講師の先生をお招きしてお話を聞いています。

毎年この8月だけは外へ出かけて行こうという屋外研修です。
今年は2008年11月に誕生した「阪急西宮ガーデンズ」に出かけました。
http://nishinomiya-gardens.com/profile.html
関係者がいろいろ骨折り折衝していただいて二部構成のすばらしい定例会にな
りました。

第一部は「阪急西宮ガーデンズ」の開発から設計まで担当された
阪急阪神ビルマネジメントの奥土部長さんに説明していただきました。
阪急西宮北口駅は大阪梅田と神戸三宮のちょうど真ん中にあたります。

阪急の特急電車に乗るとどちらからもちょうど15分で到着します。
商圏でいえば10キロを超える広域商圏ですがなんと来店者は
海を越えて四国四県や兵庫の日本海側からも来られるといいます。

来店方法は阪急電車がトップでその次が車で
その他自転車や徒歩ですがほとんどが3/1づつくらいで
それほど大きな差はないらしいです。

その結果開店以後は阪急西宮北口駅は阪急電鉄の中では
乗降客数が京都烏丸駅を抜いて梅田・三宮についで三位に
なったとかで京都にすむぼくにとってはちょっとグヤシィという感じ。

講演の後は奥土部長さんが自ら引率いただいて
広大なスペースに並ぶショップや館内施設
そしてめったに入れないバックヤードも案内頂きました。

西宮阪急、TOHOシネマズ、西宮OS、イズミヤを核に
大型7店舗など268店舗が集う西日本最大のショッピングセンター
「阪急西宮ガーデンズ」をくるっとまわると2キロぐらいとか。

小柄でカワイイ女性の奥土部長さん
大勢の参加者にかこまれて人ごみのなかで
見えなくなることもしばしばでした。

つづいて二部はイズミヤさんのお話
イズミヤ西宮ガーデンズ店の今泉店長さんと松下さんに
イズミヤ西宮ガーデンズ店のお話をうかがいました。

そして同じくお店見学に出かけました。
3階のライフスタイルマーケットから始まり
2階のファッション、1階の食品と丁寧に店長さんから
マーチャンダイジングを中心にお話を聞きました。

昨日は木曜日で店内を見たのが専門店街が5時過ぎ
イズミヤのスーパの店内は7時前で
京都の年寄りしかいないスーパーを見慣れているぼくにとっては
若い人や家族連れも多くてにぎわっていると感じたのですが
店員さんは今日はいつもより少ないと仰っていました。

百年に一度の大不況の嵐にちょうどぶつかった
「阪急西宮ガーデンズ」の初年度ですが奥土部長さんは
なんとか当初目標の売り上げはクリアできそうと仰っていました。

一昨日に発表されたJR尼崎駅前のキリンビール尼崎工場跡地に
今秋オープン予定の「COCOE(ココエ)」はちょうど5キロ商圏です。
阪急京都線でいえばこれもキリンビール京都工場跡地の計画も進行中です。

ますます激化する近畿圏の商業施設ですが
この不況にどう立ち向かっていくかは注目の的です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している
実務の人ばかりです。

MCEIが問題にするマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、さらに組織や経営も取り上げます。
実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。

MCEIは、非営利のマーケティング研究組織として、
会員のボランティアで運営されています。
永年の活動が評価され、NPO法人として認証されています。

NPO(特定非営利活動法人)MCEI大阪支部の定例会に一度ご参加くださ
い。
事務局:〒600-8881 京都市下京区西七条掛越町55 (大平印刷内)
TEL:075-325-3231 
E-mail:jimukyoku@mcei-osk.gr.jp

理事長の澤田です。7月度の定例会レポートです

「(才能ある)わたしを見つけてね!」

digmeout(ディグミーアウト)をこんな風に
昨日のMCEIの7月定例会で講師のFM802の谷口プロデューサーは
洒脱なやさしいカンサイベンで教えてくれました。

NPO MCEI大阪支部の7月定例会です。

蒸し暑い大阪の天満橋ドーンセンターの
特別会議室をお借りして開催しました。

今月もおかげさまで大勢の参加者でした。
講演テーマは「大阪から世界へ。
若手クリエイターを発掘・育成するFM802のアートプロジェクト
digmeout(ディグミーアウト)の秘密」という長いテーマです。

今年度から新理事に就任をお願いした方のお一人がFM802のエライさん。

その方のコネクションで今回のテーマが決まりました。
昨日聞いてみるとなんと講師の谷口さんの直接の上司でした。

しかし、このお話がおもしろかった!
京都生まれらしいのでベタベタの大阪弁ではありませんが
柔らかい京都弁ですが内容は辛辣な批判精神がいっぱい詰まったものでした。

FM802は1989年に放送を開始した
今年で開局20周年を迎えた大阪ローカルのFM放送局です。
東京支配が強くなるなかで大阪エリアにこだわった独立色が強いFM局です。

「多分今日の話はラジオ屋さんによるラジオの話やろ!」
このところ理事会に出席できてなかったぼくは単純にそう思っていました。
ところが話はまったくちがったのです。

なんとラジオの話が一切なかったのです。
ラジオの番組もパーソナリティの話題も
まったく出てきませんでした。

後のコミサロ(コミュニケーションサロン)で聞くと
最初からラジオの話はしないと決めておられたらしい。
講演の冒頭は開局以来活動をつづけているFM802のARTプロジェクトで
した。

FM802バンパーステッカーキャンペーンです。
そういえば20年前の我が家の中古車の後ろのボディーは
FM802のバンパーステッカーに埋め尽くされていました。

そしてその後にはじまり現在もアクティブに活動を続けている
digmeoutプロジェクトのお話です。
発掘された新人アーティストの作品などがこれでもかとばかり見せていただき
ました。

これはラジオ屋さんの仕事とちゃうやろ!
思わず賞賛の気持ちでつっこみたくなるほどでした。
番組を作って番組を売っているラジオ屋さんではありません。

すくなくとも広告業界の片隅に席を置く我が身としては
「これはホンマはエージェンシーがやらんとアカンでしょ!」と
正直ナサケナイ気持もしないわけではありませんでした。

しかしそれよりも若手アーティストの変な連中と毎日毎日
面と向かって話を聞いてやりその才能を育ててきた
谷口さんたちの活動がすばらしいです。

その活動を売上やノルマなんていわずに
FM802の根幹の売りものにしようとした
上司のみなさんのサポートもすばらしい。

「放送局も広告代理店もなかなか変わらない」
「リスナーはどんどん変わっていくし
 スポンサーもそれを必死に追いかけていっている」

「FM802くらいが少しぐらい変なことをやって変わらないとね」
そんな谷口さんの最後の言葉が印象的でした。
いやぁぁぁっ!ひさしぶりにエキサイティングなお話でした。

MCEIは毎月定例会を開催中です。

MCEI大阪支部理事長の澤田です。

「不況またよし!」

昨日木曜日(6/11)はMCEI大阪支部の6月定例会でした。
講師はPHP研究所松下理念研究部主任研究員の川上 恒雄さん
テーマは「いま 松下 幸之助なら」という壮大なテーマです。

スクリーンには1895年(M27年)に生まれ1989年(H01年)94
歳まで生きられた松下幸之助さんの
写真や生い立ち、そして格言が講師の川上さんの説明で映し出されます。

幸之助さん成功の理由
それは三つのないないないです。
いわばサンナイ秘訣です

@学歴がない
→知識がないので他人の意見をよく聞く(衆知の経営)

Aカネがない
→節約の大切さや儲けのありがたみがわかる

B健康でない
→病気がちのため、部下に仕事を任せる(事業部制)

そして人事の哲学については
・運の強い人を採用する
・秀才ばかり集めてもうまくいかない

採用面接の最後には必ず人事担当者が求職者に尋ねたらしいです。
「あなたは運が強いですか?弱いですか?」
そして「強いです」と回答した人だけを採用したらしい。

ぅんんん!なるほどねぇ。
ということは現在のパナソニックには
運の強い人の最強軍団が集まっているということなんですねぇ。

その他には
・上に立つ者が苦労する
・大きな失敗は叱らない
・短所は苦にせず、長所を見る
・部下を尊敬する などなど

ふんぞり返っている管理職に聞かせてやりたい話ばかりでした。
それにしても日本経済の黎明期や戦後の高度成長期を支え続けてきた
同年代の関西の創業者たちはどうしてほぼ全員が
ストイックで理念でそして宗教掛かるのでしょうか。

泥水を飲みながらそれこそ「血のションベン」を垂れ流すまでの
壮絶な日々の斗いの向こうには思わず寄りかかりたくなるような
自然の摂理の大きな慈悲の力に抱きしめられたくなるのでしょうか。

この松下と30年戦争と呼ばれる戦いをつづけたダイエーの中内さんも
まったく立場は相容れない存在でしたがぼくからみれば
まったく同じのタイプの関西のカリスマ創業者です。

今日は休みたいとか、会社を辞めたいとか、
そんな言葉は彼らの辞書にはきっとないのでしょう。
走りぬけていった先達の心を教えていただいた昨日でした。

はじめまして!大阪支部理事長の澤田です。

今回MCEI大阪支部のHPをリニューアルいたしました。
理事長ブログというコーナーも新設されました。
いろいろ思うところを書き込んでいこうと思います。
よろしくお願いいたします。

2009年度のMCEI大阪支部は「関西元気印!」です。
MCEIに参加したひとがすべて「元気印になれる!」
そんなMCEIでありたいと思っています。

さて今月の定例会の講演テーマは
『いま 松下 幸之助なら』です。

これは先日産経新聞に3回にわたって連載されました
【話の肖像画】いま幸之助ならというテーマで
PHP総合研究所の江口克彦社長さんのインタビュー記事がありました。

【話の肖像画】いま幸之助なら(上)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090407/biz0904070356001-n1.htm

【話の肖像画】いま幸之助なら(中)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090408/biz0904080314000-n1.htm

【話の肖像画】いま幸之助なら(下)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090409/biz0904090352004-n1.htm

そこでPHP社に無理をお願いして同様のテーマでご講演を賜りたいと
お願いしたところPHP研究所松下理念研究部 主任研究員 の
川上 恒雄さんがご快諾いただき今回の講師をお願いしました。

きっと熱いお話が聞けるかと思います。

ぜひお越しください。
お待ちしております。