澤田です。

いやあぁぁっ!さすが我らミズグーの教え子たちです。

出来のよしあしはすいぶん違いますし、
ぼくなどは不肖の弟子に違いないのですが
それでもみなさんの仕事はすばらしかった。

先週の木曜日はMCEI大阪支部の2014年1月度定例会でした。
それは今年度設立40周年を迎えての三ケ月連続開催
(2014年1月〜3月)の最初の40周年記念講演定例会でした。

MCEI大阪支部は1971年昭和46年に創立されました。
途中2年間の休会期間があり今年度が創立40周年になります。
MCEI東京支部はその2年前1969年昭和44年に創立されています。

あの♪こんにちわぁ!こんにちわぁ!世界のぉ国からぁ♪
あの歌声で日本中が沸騰していた1970年の大阪万国博の時でした。
あの時代からマーケティングといことを考えていた人がいたのです。

40周年を記念してぜひ三ケ月連続開催開催したいと
かなり強引に理事の皆さんにお願いし
実現できた一回目の定例会です。


201401定例会1.jpg


テーマは『MCEI大阪支部40年を振り返る』
〜水口健次創設理事長に教えられたこと〜。

そして無茶を承知でそんなテーマで話してくれる人を選びました。
キリンビールマーケティング株式会社営業部営業開発室長の大北さんと
カルビー株式会社執行役員営業本部長の石辺さんです。

たまたまそんな話をJMRサイエンスの館岡さんにしたら
「こんなVTRがあるぞ」と事務所のロッカーに眠っていた
故・水口健次創設理事長の講演映像を提供いただきました。

90分間の講演映像が収録された2本のVTRにです。
なんと1991年松下電器産業での講演と
1997年6月13日MCEI大阪支部特別定例会の講演VTRです。

テープが劣化して切れるかも知れないというのを
ぼくがHDDに読み込むためリアルタイムで器材を動かし
なんとか読み取り2枚のDVDに焼き付けました。

その90分の2枚のDVDをJMRサイエンスの館岡さんと
大阪支部理事のワコールの橋詰さんとぼくの3人で
またオンタイムで回しながら定例会で見せるところを選びました。

そして切り取り編集したDVDが出来上がったのが昨年の暮れでした。
そのDVDをキリンの大北さんとカルビーの石辺さんに送りました。
「こんなVTRを見せるからその後をうまく講演してね」とメモをつけて。

するとどうですか!いやあぁっ!ほんとに流石です。
一度の顔合わせもなく、事前mtgもせず、
一切のメールのやり取りもないままのぶっつけ本番でした。

ぼくはこの定例会の進行役と認識していたので
30枚ほどのスライドのpptを作りました。
舘岡さんは時代背景や水口さんの行動など説明資料を作ってくれました。



大北さん.jpg


大北さんはそれこそ水口さんに「はよぉ!やらんかい!」という
キリン全社が教わった「再びメーカーマーケティング」の要約から
それが現在の新製品開発に生かされているのを
pptにまとめたものを当日持参してくれました。



石辺さん.jpg


カルビーの石辺さんは大手広域量販チェーンとの
取り引き協定などの生々しいビジネスの話と
水口さんが病床に伏してもなお「通念への反論」への
話を聞いたとpptにまとめて話してくれました。

まさに4人が4人とも求められている役割を正確に理解し
「それがわかっているなら、早よう!やらんかい!」と
水口さんに怒られたことを思い出したようなことでした。

ちょっと掟破りですがおとつい届いたNさんからのケメ通返信があります。
その一部をちょっとご披露します。

【転載ここから】

 昨日はそれこそ何年かぶりのMCEIに参加させていただきました。
 (残念ながら送別会があったのでコミサロは欠席でしたが。)

 今、自分の所属する会社の存在自体が揺れ動いていて、おそらく結論が
 容易に想像できる立場にいて、自分の中でいろいろなことがぐらついて
 いるところです。今まで自分はずっと運が付いている、恵まれている、
 と言い聞かせながらここまでやってきました。まして世間はアベノミク
 スだの株価が回復だの春闘で久しぶりにアップ回答だの言っている中、
 今の状況。正直、行き詰っていたところでした。

 でも久しぶりに水口さんの映像を見せていただき、大北さん、石辺さん
 舘岡さん、そして何よりもうるうるしている澤田さんの声を聞かせてい
 ただき、今からがスタートなんだと改めて気付かされました。私の後に
 ついてきてくれている彼ら彼女らを前向かせてあげないといけないんだ
 と、当たり前のことを思い出させてもらえました。

 よくよく考えればやっぱり自分はずっと運が付いている、恵まれている
 ということを考えられるだけのパワーをもらえたMCEIでした。本来
 はマーケティングの在り方について気付くことができる場だとは思うの
 ですが、それよりももっと大きな視点で人間を温かく観察・分析された
 水口さんの優しさに元気づけられました。ありがとうございました。

【転載ここまで】

うれしいですねぇ!
まさにぼくらが40周年を迎えて
今考えていることなんですね。



201401定例会2.jpg


MCEI大阪支部はマーケティングを金儲けの手段や
テクノロジーに陥れてはいけないと考えています。

マーケティングは人間が人間らしく暮すための
提案や指針を指し示すものと考えています。
マーケティングの可能性でしょうか。

MCEIのMはMarketingのMです。

マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの
儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

いやあぁ!今月の定例会もすごいものを見せていただきました。
MCEI大阪支部の定例会はずっとマーケティングのことを考えています。
旬のマーケティングです。エキサイティングです。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えました。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEI大阪支部は創立40周年を迎え、
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を三ケ月にわたり開催します。

●2月定例会

 ・開催年月日:2014年2月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:『日本を変える3つのシフト
       〜コミュニケーション・シフト、プラットフォーム・シフト、  ソーシャル・シフト』
 ・講師:株式会社ツナグ 代表 コミュニケーションディレクター 佐藤尚之氏
 ・会場:グランフロント大阪ナレッジキャピタルカンファレンスルームB0102
  (大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪タワーB 10 階)
 ・募集中

●3月定例会
 ・開催年月日:2014年3月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:『マーケティング思考の可能性』
 ・講師:流通科学大学 学長 日本マーケティング学会会長 石井淳蔵先生
 ・会場:OMMビル1+2+3号室(大阪市中央区大手前1-7-31)
 ・募集開始:2月18日頃

ぜひこの機会に定例会にご参加ください。

そしてMCEI大阪支部の来年度
2014年度の年間テーマを決定しました。
「生活者とともに進む—マーケティングの可能性—」

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

そうです。MCEIのMは水口健次のMなんです。


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澤田です。

知らなかった!

AIDMA(アイドマ)でもなくAISAS(アイサス)でもなく、
AMTUL(アムツール)の法則は我らがMCEIの師匠
水口健次MCEI創設理事長が提唱した購買行動のプロセスモデルだった。

昨日は水口健次さんが1969年にMCEI東京支部を
そして1972年にMCEI大阪支部を設立された
その大阪支部の12月度の定例会でした。

お呼びした講師はこれも水口健次さんが設立に参画し
その後、代表取締役社長に就任した
日本マーケティング研究所(略JMR)グループの
株式会社JMRサイエンスさんです。 
http://www.marketing.co.jp/

お話しいただいたのは株式会社JMRサイエンス
高林貴子さんと竹重美咲さんの女性お二人。

テーマは
「食品・飲料分野でヒットした
 新製品の普及・波及のメカニズム」


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JMRサイエンスが2000年から毎年実施されている
ライフスタイル調査で全国20歳以上の男女の
Webモニターに対する調査があります。

今年の10月に実施されたライフスタイル調査の
結果速報を発表していただきました。

今回の調査の背景と目的はスマホの浸透に伴って
S-N-Sの情報拡散が拡大し既存メディアの関係など
購買情報の波及経路とキーパーソンとキーメディアを整理し
新製品を普及するための情報拡散経路を明らかにするというもの。

私たち生活者をとりまくメディアは
Paid media、Owned media、Earned mediaの三つがある。
Paid mediaはいわゆる4マスと言われる既存メディアです。

Owned mediaはメーカーなど企業が自ら発信するメディア
一方Earned mediaは私たち生活者が自ら発信するメディアです。

フェイスブックなどはOwned mediaとEarned mediaの
両方に関与しています。

今年の秋までに食品・飲料分野でヒットした
15の新製品についての情報のトラフィックの
分析結果のうち5アイテムについて発表がありました。


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そしてその発表後にMCEIの会員にとっての
我らがシショーの水口健次さんの略歴と
彼が自ら1959年に社長に就任した
日本マーケティング研究所(略JMR)との
関係について説明がありました。

そして私たちのMCEIも水口健次によって
1969年にMCEI東京支部が、そして1972年に
MCEI大阪支部を設立されたことが
JMRサイエンスの元社長で現取締役の
舘岡さんから説明がありました。

AIDMA(アイドマ)とは1920年代に
サミュエル・ローランド・ホールが
広告宣伝に対する消費者の心理のプロセスを示した略語です。

AIDMAの法則では、消費者がある商品を知って
購入に至るまでに次のような段階があるとされています。

Attention(注意)
Interest(関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)

その後ネットでの購買行動が変化して
プロセスモデルとしてAIDMAに対比されるものとして
電通が提唱したのがAISAS(アイサス)です。

Attention(注意)
Interest(関心)
Search(検索)
Action(行動、購入)
Share(共有、商品評価をネット上で共有しあう)

そして水口モデルのAMTUL(アムツール)の法則です。

AIDMAが、短期的な購買衝動を説明するのに対し、
AMTULは、消費者のより長期的な心理の移り変わりに
着目したモデルであり、試用、現在使用、愛用固定というように
購買後の段階分けをしている。

認知、記憶、試用、現在使用、愛用固定の各段階について、
「再認知名率」「再生知名率」「使用経験率」
「主使用率」「今後の購買意向率」という指標で
調査をすることで、消費者に対するコミュニケーション目標を
達成できたかを定量的に捕捉することができる。

1. Aware(認知)
2. Memory(記憶)
3. Trial(試用)
4. Usage(現在使用)
5. Loyalty(愛用固定)

私たち生活者の心の奥襞に潜む
Loyaltyに対する滲透度を測定する
消費者行動の購買モデルであります。

それを水口健次がネットが拡がる前に提唱されていたらしい。
いやあぁ!昨日もええもん見せていただきました。
MCEI大阪支部の定例会はエキサイティングです。


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2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEI大阪支部は創立40周年を迎え、
2014年1月〜3月までを記念月間と位置づけ
創立40周年記念講演を3カ月にわたり開催します。

●1月定例会

 ・開催年月日:2014年1月16日(木)18:00〜
 ・テーマ:MCEI大阪支部40年を振り返って
 ・講師:カルビー株式会社 執行役員営業本部長 石辺秀規氏
     キリンビール・マーケティング株式会社 営業部営業開発室長、大北博一氏
     株式会社JMRサイエンス 取締役 館岡成之氏 他
 ・会場:大阪府男女共同参画・青少年センター 特別会議室
           (大阪市中央区大手前1-3-49)

●2月定例会

 ・開催年月日:2014年2月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:我が国のコミュニケーションの変遷とこれからの展望(仮)
 ・講師:株式会社ツナグ 代表 佐藤尚之氏
 ・会場:グランフロント大阪ナレッジキャピタルカンファレンスルームB0102
  (大阪府市北区深町3-1グランフロト大阪タワー B 10 階)

●3月定例会
 ・開催年月日:2014年3月13日(木)18:00〜
 ・テーマ:これからのマーケティングのあるべき姿(仮)
 ・講師:流通科学大学 学長 日本マーケティング学会会長 石井淳蔵先生
 ・会場:OMMビル1+2+3号室(大阪市中央区大手前1-7-31)

ぜひこの機会に定例会にご参加ください。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

「難関だと思っているのは自分だけ」塚本幸一

「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」稲盛和夫

生まれたところは違っても京都で創業し
一代で世界企業まで発展させたお二人。
塚本幸一さんと稲盛和夫さん。

昨日のMCEI大阪支部11月定例会は野外研修でした。
テーマは「塚本幸一氏、稲盛和夫氏、二人の名起業家の足跡を探る」
ワコールの創業者塚本幸一さん、京セラの稲盛和夫さんの足跡を探る。

ここ2,3日の猛烈な冷え込みの京都でしたが
昨日は快晴無風で絶好の遠足日和。
参加者は木曜日の午後1時半集合でしたが20人が集まりました。

先ずは一軒目の訪問先
塚本さんが遺した「幸和館」に向かいます。
集合場所の北大路駅からゆっくり歩いて20分ぐらいです。

北大路通りを東に進み北大路橋を渡り
鴨川の東岸を川に沿って南に下ります。
現在は河川法ですべて鴨川の表記に統一されています。

ぼくは京都人として貴船口から御園橋までを「加茂川」
そして御園橋から出町デルタまでを「賀茂川」
出町デルタから桂川と合流地点までは「鴨川」と呼んでいます。

ですから「賀茂川」東岸なんですが
この北大路橋から出町デルタまでの「賀茂川」東岸までは
京都でも有数の豪邸が連なる通りです。

北大路通りから少し下がったところに
塚本幸一さんがワコールに社名変更されたころの
40歳過ぎに建てられた自宅「幸和館」はあります。


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その南隣りには息子さんであり現社長の塚本能交さん宅があります。
そしてその南側には塚本能交さんのお子さんのご自宅もありました。
「幸和館」は築50年を越え荒れていたものを最近改修整備されたものです。

普段は一般開放はされていません。
今回はMCEI大阪支部の理事でありワコールの社員であり
この「幸和館」の改修工事も担当された方が
交渉していただき見せていただくことになりました。

地下1階地上3階の白亜の洋風の建物です。
日本風のお庭もあり屋上に上がると東山連峰
比叡山と大文字山が真正面に見えます。

北を向くと妙法の送り火の火床も見えます
そして西側真下には太陽に煌めく「賀茂川」の流れです。
ワコールの新入社員の研修にも使える教室もあります。


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ぼくのような人間が棲むには広すぎて立派過ぎて
とても無理ですが京都で金持ちになるということは
こんな借景の景色を我が物とできることなんでしょうか。

そして「幸和館」を辞して南隣に塚本家の表札が掛かる
二軒をみてから「賀茂川」堤防にでて歩いて地下鉄の駅に。
二軒目の訪問地京セラ本社の「稲盛ライブラリー」に向かいます。

4時過ぎに到着したのですが5時までの開館ということで
ビデオを見せていただき説明を聞きあとはそれぞれ
5フロアーある展示物を見に向かいました。

「稲盛ライブラリー」は山科にある元本社ビルから
今年の7月に伏見区竹田の本社ビル敷地内にあった
ビルのなかに移設展示されました。


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ここは一般開放されていて申し込みすれば見ることができます。
稲盛和夫さんが現在も提唱され続けている人生哲学、経営哲学である
「京セラフィロソフィ」を学び、継承することを目的とされています。

「敬天愛人」
稲盛和夫さんが生れた鹿児島の偉人西郷隆盛の言葉を
京セラの社是とされています。

「常に公明正大 謙虚な心で 仕事にあたり
 天を敬い 人を愛し 仕事を愛し
 会社を愛し 国を愛する心」と書かれています。 

稲盛ライブラリーは稲盛さんの足跡をフロアごとに
技術・経営 思想 社会活動などに分かれて
パネル展示されています。

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

すばらしい人生をおくるために
一日一日をど真剣に生きる
心に描いたとおりにする
夢を描く

すばらしい秋に京都の一日でした。
C.C コーポレートコミュニケーション
京都創業の二社の企業ミュージアム見学でした。

塚本幸一さんと稲盛和夫さんが遺されている言葉には
かなりの部分で共通することが見られます。
常に明るく、謙虚で、素直な心をもつ。


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それが偉人のポイントなのでしょうか。
我がMCEIの創設理事長だったミズグーこと
水口健次さんのことばにもちかいものがあります。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

いやあぁ!昨日もええもん見せていただきました。
MCEI大阪支部の定例会はエキサイティングです。
アグレッシブです。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

ぜひ来月の定例会にもご期待ください。

澤田です。

リ・クリエイト絵画作品てご存知かな。

ペインティングをプリンティングに
まっ!言ってみれば複製画なんですが
それが本物以上に本物らしい。

昨日はMCEI大阪支部 2013年 10月度 定例会でした。
お越しいただいたのは数年前までMCEI大阪支部の理事で
国内有数の印刷会社のエライさんだった木村文男さん。

彼が印刷業界41年の勤務を終えて、すきなことをしたいと
国内外の美術館巡りで培った知見やネットワークを活かして
アートビジネス担当としてまったく新しいビジネスを起ち上げました。



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「フェルメール 光の王国展」

日本でも人気の高い、17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメ
ール。
現存するフェルメールの作品は現在確認できるだけで34点ですが
幻の作品も入れると37点になるらしい。

その誰も見たことがない37点すべてを
見られるようにしてアートギャラリーを作る。
り・クリエイト作品でそれを実現する。

先ずは版権の問題を解決します。
可能な限りのフェルメール作品と対峙してきた
生物学者の福岡伸一氏が企画・監修してもらいました。

オランダ・デルフトにある「フェルメール・センター デルフト」と提携し、

そこが所有している37点の原画のデータを基に復元します。
それも実際に描かれた350年前の状態をリアルに再現です。

カンバスの麻糸の本数から顔料やインクの彩度や明度。
光の反射角を計算して350年前の原画を忠実に再現しました。
その結果複製画に版権が3年間国内に限って認められます。

額縁も世界の美術館で展示されているフェルメールの作品と
ほとんど同じものを新たに作成し額装もしました。
それを当時日本に来ていた作品と比較し完成度をチェックもしました。

その全37作品をファンのみなさんに
できるだけ心地よく鑑賞してもらいたい。
場所は画廊が日本一集まっている東京銀座。

ギャラリーには音楽が流れ写真撮影もOKで
夜になるとワインも飲める。
開館時間は10時から20時までという展覧会では考えられないものです。

流されている音楽は久石譲さん作曲のオリジナルのもの。
館内の音声ガイドはドラマ仕立てのもので
声優は父親役が小林薫さんで娘役は宮沢りえさん。



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凝りに凝って妥協を許さずホンモノ以上の
リ・クリエイト作品を展示し
オリジナルグッツも販売する。

なんと昨年には当初の予定の6ヶ月間の会期を延長し
11ヶ月に及んだ光の王国展は目標12万人を大きく上回り
16万人超の来場者を集めました。

複製画ですから一点ものの作品ではありません
複製は可能です。デパートなどで
同時開催もありました。

今年も全国で開催中です。
そしてそれがすべて版権ビジネスとなり
会場設営から物販物まですべて独占で展開しています。

売上も予想以上のものらしいです。
しかし売上もうれしいですがそれ以上に
うれしいのは入場者の反応です。

「決してニセモノの複製画を見るという
 ネガティブな行為でなく本物以上の複製画をみることで
 ますますフェルメールが好きになった!」

「カンどーです。
 350年前の時代背景が見えてきそうです!」
という声が事務局に多数寄せられました。

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いいものを作ればみんなによろこばれる。
いいものを作れば売れる
いいものを作れば儲かる。

昨日もほんとうにエキサイティングなお話でした。
木村さんは澤田と同じ歳の1947年生まれ。
彼がすきなことを仕事にして今輝いています。

MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD
 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。

MCEIのMはMarketingのMです。
マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

しゅっとしたはります。
汗一杯かいてがんばっているなんて思えません。
それでいてすごいことを周到に考え抜いておられます。

こんな若者がいるんだと思うと
まだまだこの国も捨てたもんじゃないと
すっかり年寄り目線で思ってしまいました。


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昨日はMCEI大阪支部 2013年9月度の定例会でした。
お越しいただいたのは西辻一真(にしつじ・かずま)さん
株式会社マイファームの創業者であり社長さんです。

といってもまだ創業7年目の会社です。
福井県三国町出身 京都大学農学部卒業。
まだ31歳

株式会社マイファーム  はhttp://myfarm.co.jp/
「自産自消」を通じて全ての人に、農業と食、
そしていきることに向き合ってもらいたい。という会社。

そして2013年テーマには
「自産自消」から「自産自消」の循環で農業に革命を!
とも書かれています。

講演の間はずっとにこにこされていて
マイクをさりげなく握って歩き回りながら
ゆっくりと落ち着いて分かりやすく話していかれます。

西辻さんはこんなことを書くと嫌われるかも知りませんが
多分小さい時から頭がよくてぼくらの時代では
ひょっこりひょうたん島の「博士」みたいな人だと思います。
※西辻さんごめん!

小さい時から作物を作るのが好きで京大農学部では
「世の中にない、すごい作物をつくる」と、
バイオや遺伝子組み換えの研究を続けますが、
プロの農家が欲する収穫量や効率を求められ断念。

農学部なのに農作業ができない。
おもしろい作物をつくる。 おもしろい農業。
そしてそのおもしろい経験を伝える。

そんなことを考え卒業後1年間だけ
ネットワークコミュニケーション企業に勤め
2007年春に退職し半年かけて事業計画を練り
2007年9月にマイファームを立ち上げました。

そのときの事業計画書にはこんなことが書かれています。
2008年  第1ステージ 体験農園事業
2010年  第2ステージ マイファームアカデミー事業
2012年  第3ステージ 畑師創出事業

子どものときから気になっていた広大な耕作放棄地。
この耕作放棄地をなんとか活用したい。
農業作業の中に入り込んで農家の方から信頼を得ます。

農家の人は眼で見えるものしか信じません。
農家はいままでは「なになにしてね!」と絶えず言われ続けてきました。
それは農水省からの政策でありJAから指示なのです。

農家の人と仲良くなれる必殺トークは
国の農業政策を批判することらしい。
農作業を手伝わさせてもらいながら
「今度の農業政策はねぇ」とつぶやくらしい。

9月定例会2.jpg


体験農園のビジネスモデルを教えてもらいました。


体験農園の料金は7万円


これは行政などの料金より数倍高い設定です。



7万円の内訳は原価3割、販管費4割、利益3割らしい。


原価は主に農家から借りる地代です。


販管費はコミュニケーションという管理の費用です。



週末しかやってこれない30歳代40歳代の


週末ファーマーファミリーです。


作物の生育具合を写メに撮って送ったり


休みなしで作物の生育を見届けています。



仮に1反(300坪、約1000平方m 約10アール)で換算すると


7万円×50人で売り上げは350万円になります。


仮に1反でお米をつくると約9万円で野菜をつくると約20万円。



もちろんお米も野菜も農作業があり天候の心配もあります。


耕作放棄農地をできるだけ高い地代で借り上げる。


農家は借りてもらったほうが確実に地代が入ってきます。



その結果、マイファームは耕作放棄地の


借り上げ申し込みが同業他社の比べて


ずば抜けて多いと自負されています。



マイファームアカデミーも開設されています。


農業大学では教えてもらえないアグリビジネス。


それを農業サービス業と名付けておられました。



卒業生は農業をしてもいいですが


体験農園の管理人になるという道もあります。


にこにこ笑いながら週末ファーマーの要望に応えるサービスマンです。



アグリビジネスやTPPなど問題がいろいろあります。


一時は一気に増えた農業生産法人がつぶれていっています。


いま農家では「自立」ということばが取りざたされています。



西辻さんは東北の震災以後会社の事業を忘れて


津波被害の塩害の東北の農地にはいり


農業での復興に奔走します。



やりすぎて社長を取締役会議で解任されるということも


勃発するほどの情熱がどこにあるのかと思うほど


にこにこと笑いながら説明してくれました。



これからは農のイノベーションが起きる。


そのための農業人材をつくり人材派遣も考える。


2016年度には30億円の会社を目指すとおっしゃる。



それはJAのライバル会社になるということらしい。


JAにはライバルがいなかったから。


31歳のソーシャルビジネスの夢は拡がります。

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昨日もほんとうにエキサイティングなお話でした。


いやいや!本当にがんばっているひとがいる。


まだまだこの国も捨てたもんじゃないと思います。



MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは


「MARKETING NEW ROAD


 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。



MCEIのMはMarketingのMです。


マーケティングになにが出来ることを考える。


マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。



人が生きていくために真に役にたつ


根源的なマーケティングでありたいと考えています。



2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。


40周年は未来に向けての40周年でもあり、


50周年、100周年を見据えての40周年です。



MCEIは多様なマーケティングの現場で


困難な課題に挑戦し続けている


実務家の組織です。



希望はここから、


勝負はこれから。


これから面白くなる



今日、ここからまた新しい出発


元気出していこう。


(水口語録より)

澤田です。

奈良で震度7!

え”ぇぇぇっ!震度7って!
一斉にみんなのケータイが鳴っています。
ぼくのiPhone5が緊急地震速報が鳴ったのは初めてでした。

MCEIの定例会前で理事会をしていたのですが
だれも立ち上がらず、机の下にもぐらずでした。
「ちょっとやばいのとちゃう?」

もし本当だったら大変なことでした。
南海トラフ地震が起きれば梅田地区も水没すると
つい最近ニュースになっていました。

今日は68回目の長崎原爆の日
原爆が投下された午前11時02分です。
黙祷をしましょう。


「カルビーのポテトチップス原爆忌」中田美子

「おそらくは 今も宇宙を走りゆく 二つの光 水ヲクダサイ」岩井謙一


どれだけ多くの命がその動きを突然止めらたのか。
第二次世界大戦では亡くなった方が約6000万人と言われています。
かれらがもし死ぬことなく生きていれば今の世界がどう変わっていたでしょう。

昨日はMCEIMCEI大阪支部 8月度 定例会でした。
お越しいただいたのは公益財団法人 みちのく未来基金
代表理事 長沼 孝義さんです。

長沼さんは元カルビー株式会社 上級副社長執行役でしたが
カゴメとカルビーとロート製薬の三社が協同で立ち上げた
公益財団法人 みちのく未来基金を応援するため
カルビーを退社され代表理事に就任されました。

2011年3月11日はカルビー社にとって忘れられない日になりました。

カルビーがポテチの大手メーカーですが非上場で創業者松尾一族の
ファミリー企業でしたが2009年にペプシコとの業務・資本提携し
2011年3月11日に上場を果たしました。

まさに震災が起きた14時46分は記者会見の最中だったとか。
カルビー社も宇都宮工場の壊滅的な被害も受けました。
しかし被害を受けたのは決して企業だけではありません。

多くの命が亡くなりそれまでの暮らしが出来なくなった人たち。
特に親をこの震災で失った子供たちのこれからの人生です。
多くの子どもたちは進学を諦め働かざるを得なくなっていました。

201308-01.jpg


カゴメ、カルビー、ロート製薬の3社は高校卒業後の遺児たちの


進学支援がほとんどないことを知り、急ぎ3社による震災遺児の


「奨学基金」を設立し進学支援の活動を始めることにしました。



2011年3月当時で高校2年生、2012年4月には高校3年生になります。


そのときの東北地区の教育環境がどんな状態だったか


そして住環境がどうだったのか想像すらできません。



活動履歴を見せてもらうと震災の一ヶ月後の


2011年4月にはロート製薬の山田社長から提案があり


5月にはカルビー、6月にはカゴメの賛同があり


7月には3社プロジェクトを始動し8月10日に稟議が決定します。



8月20日には高校訪問を開始しています。


学校を回ってみると、ことは急を要することは分かります。



高校3年になった彼らはほとんどが


夏休みまでに進学志望校を決めて


最後の受験勉強に時期に突入しています。



公益財団法人を修得する為にいろんな出会いもあり


11月には公益財団法人認定委員会で承認され


12月に晴れて公益財団法人「みちのく未来基金」がスタートしました。


http://michinoku-mirai.org/



カルビー社の取締役会に提出した稟議書はたったの二枚。


支援対象者は両親及び片親を亡くした18歳以上の震災遺児で


高校卒業後大学、各種専門学校への


就学資金の給付と進学のための生活支援。



大学、短大、専門学校の入学金・授業料を


返済不要で全額給付し年間上限額は300万円まで。



支援期間は12年春卒業生から始め


2011年3月に生まれた乳幼児たちが卒業するまでの


約25年間支援するという長期の活動です。。

201308-02.jpg


現在は1期生が96名


そして2期生121名それぞれ進学しており


現在受付中の3期生が109名らしい。



かれらに共通する気持ちは三つです。


戦災で経験したことから看護師、栄養士、美容師、薬剤師などの


資格取得を目指しています。



法学部が一人いるだけで文学部や経済、経営学部志望はいません。


そして残された親や妹、弟を支えていく。


いずれがふるさとに帰って役に立ちたい。



いろんな話を聞きました。


なんどか胸に熱いものがこみ上げてきました。


ぼくが長沼さんだったら話している途中で泣き出しているでしょう。



講演終了後にその話をすると長沼さんは


「もう今までイッパイ泣いてきましたから」と


笑いながら話していただきました。



「今この仕事をしないと一生後悔する」


カルビーの基金への社内公募に手を上げて今は仙台を拠点に


高校めぐりをしている東北出身の若手女子社員の決意です。

201308-03.jpg



「心に悲しみを閉じ込め、夢に向かって歩む


 遺児たちがいることを覚えておいてください


 ぜひご支援を宜しくお願いします。」



この長沼さんはMCEIのぼくらとと同様


水口健次さんの教え子であるらしい。


「ばかもーん!なにを言うとる」と怒られましたと仰っていました。。



じつはカゴメの喜岡会長、ロート製薬の山田社長も


水口健次さんを信奉する教え子です。


ここにも水口健次さんの教えを請うた仲間がいました。




昨日から始まった高校野球の選手宣誓です。



宣誓。



 私たちは今、この甲子園球場に立てることに幸せを感じています。



 第95回を数える長い歴史の中で、様々な困難を乗り越え、本当に多くの先


輩方が、前を向き、夢、感動、勇気を与えてくれました。それを、私たちも継


承し、また、先輩方に負けないように、決してあきらめず、仲間を信じ、未来


を信じ、今よりも一歩でも前進します。



 今、生きていること、全てのいのちに生かされている重みをしっかりと受け


止め、高校生らしく爽やかに、すがすがしいプレーをすることを誓います。



平成25年8月8日



選手代表



北海道帯広大谷高等学校野球部主将



杉浦 大斗



昨日もほんとうに旬のお話を聞けました。


エキサイティングなお話でした。


いやいや!まだまだがんばっているひとがいる。



MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは


「MARKETING NEW ROAD


 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。



MCEIのMはMarketingのMです。


マーケティングになにが出来ることを考える。


マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。



人が生きていくために真に役にたつ


根源的なマーケティングでありたいと考えています。



2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。


40周年は未来に向けての40周年でもあり、


50周年、100周年を見据えての40周年です。



MCEIは多様なマーケティングの現場で


困難な課題に挑戦し続けている


実務家の組織です。



希望はここから、


勝負はこれから。


これから面白くなる



今日、ここからまた新しい出発


元気出していこう。


(水口語録より)

澤田です。

「人は生まれついての人生の経営者です」

昨日のMCEI大阪支部2013年7月度定例会は
そんな講師のお話から始まりました。
お越しいただいたのは神戸の伍魚福の山中勧社長さん。

1966年昭和41年生まれで47歳の三代目社長さん。
1966年といえば♪なーおまえ、天国ちゅうとこは
そんなに甘いもんやおまへんや もっとまじめにやれー♪

そうなんですよ!あの「帰って来たヨッパライ」が
レコードレビューし大ヒットした年なんです。
ぼくが大学に入学した年でもあります。

♪天国よいとこ一度はおいで
 酒はうまいしねえちゃんはきれいだ
 わっ!わっ!わっ!わぁぁぁっ!♪

というわけではないと思いますが伍魚福さんは
お酒のおつまみである「珍味」メーカー。
伍魚福はごぎょふくと読みます。

創業者であるお爺さんの時代に占いで
「五種類の魚を煮たものをつくりなさい」と言われ
それが伍魚福という社名になったらしい。


20137月定例会1.jpg


三代目の若社長は静かに淡々としかし
しっかりとその信念を述べられました。
お聞きした話は盛りだくさんです。

戴いた配布資料のpptのスライド枚数も60枚もあります。
テーマは「神戸で一番おもしろい会社を目指して」です。
おもしろい会社ってなによ!

それはエンターテイニング(entertaining)
単年度の経営計画が社員の豊かな人生につながる
社員全員で毎年個人の「ライフプラン」を作る。

伍魚福の経営理念も聞きました。
会社概要も商品カタログも聞きました。
社員数は65名ほどでもパートさんもアルバイト
http://www.gogyofuku.co.jp/

「くぎ煮」は地域ブランドとして
伍魚福が見つけだし現在もコンテストなどのイベントで
育成し登録商標もとっておられます。

ファブレスメーカーという話を聞きました。
ファブレスというのは自社工場を持たないメーカー。
協力工場だけで生産するメーカーです。

確かにそれはメーカーと呼べるのかとも思いますが
全国に約200社の協力工場があって
ファブレスだからできることがあると仰る。

伍魚福の営業担当は「お客さま繁盛係」と呼ばれています。
エンターテイニングをキーワードとして
珍味が活きる食のシーンの彩りを提供したい!

それがスーパーへの売り場シーン提案に繋がります。
なんと受注はFAXで本部経由でなくお店直からの受注。
配送もセンター納品でなく宅配便での店直送です。

結果、神戸の震災も東日本の震災にもいち早く対応でき
まさにファブレスとFAXと宅急便の
トライアングルビジネスモデルの力を見せつけました。


20137月定例会2.jpg


経営革新は「経営品質」「自創経営」です。
山中社長にとっての「品質経営」は
「評価するのはお客様」です。

商品・サービスを評価するのはお得意先と消費者。
そうあのドラッカーも言うたはります。
そして「結果がでなければ行動を変える」

目標管理システムを導入し社長面談も取り入れます。
正社員だけでなくパートさんもアルバイトも
時間をとって個人面談を繰り返します。

MVP表彰制度
ヒット商品提案制度
TEAM GOGYOFUKU提案

結果がでなければなりませんが
結果だけが仕事ではありません。
人はすべて人生の経営者にならなければなりません。

3年先、5年先、10年先
持続可能な経営は
持続可能な社員の人生でもあります。

昨日もほんとうに旬のお話を聞けました。
エキサイティングなお話でした。
いやいや!まだまだがんばっているひとがいる。


20137月定例会3.jpg


MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD
 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。

MCEIのMはMarketingのMです。
マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。

人が生きていくために真に役にたつ
根源的なマーケティングでありたいと考えています。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

MCEI大阪支部は2014年1月から3月までを
40周年記念定例会にするための企画がほぼ固まりました。
まもなく皆さん方にもお知らせできると思います。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

ヒアリングの秘訣はシンプルで「人の話を良く聞く」。

笑顔で「はー!」、「そうすか!」、「すごいですね!」
この3つを繰り返せば相手は3時間くらい話してくれる。
2週間後にまたいくと山崎はなかなかすごい!となる。

めっちゃ!おもしろかった!ほんとうにおもしろかった!
なんでこんなおもしろい話を聞きにこないのですか!
あぁぁた!

昨日はMCEI大阪支部2013年6月度定例会でした。
お越しいただいたのはコミュニティデザイナー集団として
全国各地を飛び回るstudio-Lの代表山崎亮さん。
http://www.studio-l.org/

山崎 亮(やまざき・りょう)さんは
コミュニティデザイナー/studio-L代表
1973年愛知県生まれ。大阪府立大学農学部卒業。

テーマは『ふるさとを元気にする仕事』です。
冒頭6月ですのでNPO MCEIとしての年次総会を開催
その終了後から講演が始まりました。

会場は内田洋行さんの「大阪 ユビキタス協創広場 CANVAS 」
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/osaka.html
大ホールの壁にマルチスクリーンがワイドに拡がります。

20136月定例会1.jpg

studio-Lの事務所は大阪北区のGFO(グランフロント大阪)の近く。
ご自宅も阪神間にあるというのにほとんど大阪にいない。
今回も10日ほど振りに帰阪とかでものすごく大きなごろごろ持参でした。

山崎さんたちは「コミュニティデザイナー」と名乗っています。
箱モノなどのランドスケープデザインなどのハードのデザインではなく、
コミュニティというソフトのデザインをすることを大事にしています。

「コミュニティデザイン」というのは、
「良質な人のつながり」をつくること、
地域の人が地域の課題を自分たちで解決するために、
「人がつながる仕組み」を設計することです。

つまりデザイナーが空間をマネジメントする。
人と人との関係性をマネジメントする。
人びとの行動をマネジメントすることによって風景をデザインする。
自分たちで自分たちのふるさとを元気にするのが仕事と仰る。

先ずは「コミュニティデザイン」のとっかかりになった
有馬富士公園のお話でした。
なんで、公園には園長はいないのか。
公園にはマネジメントがなくていいのか。

それなら公園にひとと人が繋がる仕掛けをつくってみよう。
そのためには地域の人へのヒアリングです。
笑顔で「はー!」、「そうすか!」、「すごいですね!」

ひとつづつ具体例を挙げてお話いただきました。
おもしろいです。
よおぉ、喋らはります。

PPTのスライドだけで手元には原稿は一切ありません。
ひとつひとつ具体例をここでレポートしたいぐらいですが
ちょっとページ数が足りません。

20136月定例会2.jpg

studio-LのHPに詳細なレポートがあったので
そのままお借りしてリンク先を記します。

兵庫 有馬富士公園パークマネジメント支援
http://www.studio-l.org/project/01_arimafuji.html

鹿児島 マルヤガーデンズ(百貨店) コミュニティデザイン
http://www.studio-l.org/project/27_maruyagardens.html

大分 延岡駅周辺整備プロジェクト
http://www.studio-l.org/project/12_nobeoka.html

香川 観音寺まちなか活性プロジェクトRe:born.K
http://www.studio-l.org/project/29_kannonji.html

とくにこの観音寺の話はサイコ―でした。
「今宵もはじまりました」Fbです。

ワークショップの後、みんなと打ち上げもできなかった
地域のおじさんたちがひとり淋しく飲みに行って
ぽつりとつぶやいた「今宵もはじまりました」

それがいいね!を仲間内で繰り返しているうちに
それを見た若者が参加し始めリアルの飲み会もでき
地域住民と若者たちは交流なんてできないと思っていたのに
今やUSTREAM番組、「今宵もはじまりました」です。

小豆島コミュニティアート 瀬戸内国際芸術祭2013もおもしろい
離島は捨てるものはない。捨てるのに大変な費用と手間がかかる。
だからとことん使いふるす。

これにスポットをあてる。
小豆島は醤油醸造の島。
駅弁に入れる醤油のたれ瓶が規格が変わると廃棄処理になる。

これも捨てられない。
どうするか。
様々の濃度の醤油を並べる。たれ瓶詰めワークショップ。

醤油たれ壁。
ひしお会のまちづくりの活動。
http://www.youtube.com/watch?v=s6Xxhj76BuY

そして直近の話題は昨日オープンしたばかりの
あべのハルカス近鉄本店です。
近鉄百貨店コミュニティ運営支援
http://www.studio-l.org/project/19_kintetsu.html

studio-LのHPのコンセプトのところに書かれている
「06.いま。そしてこれから」のところに
こんなことが書かれています。
http://www.studio-l.org/about/

社会はいろいろな変化を経験してきました。
今、多くの人々が、「人と人とのつながり」の
大切さに気づき始めています。

そしてその人たちが、新たな結びつきを通じて、
自分たちの力で課題を解決しようと動き出しています。
これこそが私たちが考える「コミュニティデザイン」です。

私たちの最終的な目標は、自分たちの仕事が
社会的に必要なくなること。
コミュニティデザイナーがいなくても、
人々が自らの力で人生を切り開く社会です。

【転載ここまで】

そうなんです。
主役は地域のみなさん!あぁぁた!ですよ!
だってあぁぁた!はそこがふるさと!なんですよ。

コンサルとかいう輩はちゃんと帰るところがあります。
でもあぁぁた!は逃げることはできません。
帰るところはそこなんです。

そのまちで暮らし続け、生きていかなければなりません。
ですからまちづくりも生抜いていくことも
あぁぁた!が主役なんですよ!

ぼくがまちづくりのミーティングで
いつも大声で言っていることです。
いやあぁぁっ!ほんとにおもしろかった。

20136月定例会3.jpg

昨日もほんとうに旬のお話を聞けました。
エキサイティングなお話でした。
いやいや!まだまだがんばっているひとがいる。

MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD−新しいマーケティングの道をデザ
インする−」です。
MCEIのMはMarketingのMです。

あの震災以来、私たちは復興を願い再生を考えてきました。
もちろん復興や再生は最低限必要なことではありますが
単なる元に戻すのではなくそれ以上の新しいものをつくりあげるということです。

マーケティングになにが出来ることを考える。
マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れるのではなく、
人が生きていくために真に役にたつ根源的なマーケティングでありたいと考えました。

2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
40周年は未来に向けての40周年でもあり、
50周年、100周年を見据えての40周年です。

先人たちが遺してくれたマーケティングの
鼓動や熱情を受け継ぎ、次世代マーケティングを
構築していかなければなりません。

今、40年の歴史を紐解き私たちの先人たちがなにを考え、
なにをMCEI大阪支部に求めてきたかを探る活動が始まっています。

そして2014年1月から3月までを
40周年記念定例会にするための企画が始まっています。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

いやあぁっ!じつにおもしろかったぁっ!

まるで目の前で川が流れ海に注ぎその水が
海底にもぐり沈んだ水は、太平洋の底を這って、
南極までいき、今度は北上し北緯50度辺りで突然吹き上がる。

それが地球を2000年かけて上がってくる深層大循環。


話はそんなところでとどまらず地球誕生のビックバンから


最後は放射能汚染駆除まで拡がりました。


碧き宇宙船「大地球号」のCGを見ているようでした。


DSC_1230.JPG

昨日のMCEI大阪支部2013年5月度定例会の講師は
三陸海岸の気仙沼湾で牡蛎やホタテ貝の
養殖業を営まれている畠山重篤さんでした。

PO法人「森は海の恋人」理事長でもあります。
テーマは『森は海の恋人 人の心に木を植える』
海で働く男として大柄で冒頓でやさしい目をされていました。

話は25年前に遡ります。
畠山さんの牡蠣養殖はお父さんが始められ二代目。
現在三代目の息子さんたちが跡を継いでいます。

四代目を継ぐ孫が今、小学6年生で、
孫が跡を継いでくれれば
もうひと安心というところでした。

小学生を体験学習ということで牡蠣の養殖場に
子どもたちを呼ぶ機会をずっとやってこられています。
山の上の小学生を海によんで海のことを教えるのです。

ところが子供たちは餌はどうするのかと質問されます。
何かを育てるのに餌がいるはず。
山の上で鶏を買ったり畑を耕したりすれば餌や肥料がいります。

牡蠣やホタテなどの二枚貝の養殖は一切餌を与えない。
牡蠣は呼吸するために海水を一日
200リットルも飲み込みプラントンを取り込みます。

そんな話をすると子供たちは
「漁師さんは泥棒みたいですね」と言います。
まさに牡蛎養殖業者は、泥棒家業です。

しかし単なる「泥棒稼業」にならないために


漁師が魚を獲るために山に木を植えるという


気が遠くなるような運動を始めて25年です。


いまだに漁師が植樹をするなんてという人もいます。


DSC_1232.JPG

しかしこれが「森は海の恋人運動」なんです。
川が山から運んできた養分が植物プランクトンになる。
子どもたちに川の水を飲んでもらいます。

植物プランクトンが動いている川の水です。
嫌がっていた子供たちが飲んでみると
「キュウリの味がする」と叫びます。
植物プランクトンはキュウリの味がするのです。

体験学習にやってきた子供たちから感想文が届きますく。
朝シャンのシャンプーの量を半分に減らした。
カキフライのお皿を洗う洗剤の量を半分に減らすようママに言った。

川の上流にいて海のことなんか
まったく考えたことがなかった
子供達が海のためになにかをする。

里山が荒れ消えかけている。


結果山が衰えるプランクトンが減り変わる


赤潮プランクトンを食べた牡蠣は赤くなる。


DSC_1233.JPG

そして川の汚染です。
水産加工場から垂れ流される汚水や一般家庭からの雑排水、
農業現場で農薬、除草剤の使用。

さらに手入れのされていない針葉樹林からの
赤土流出など、多岐に渡っていました。
落葉樹の雑木林が必要。

大川上流の室根山に自然界の母である落葉広葉樹の森を創ろう。
平成元年から植樹祭が続けられ、これまで約3万本の
落葉広葉樹の植樹が行われました。

その結果大川の上流で石を持ち上げて水中昆虫を調べます。
そして汽水域と呼ばれる河口で同じように調べる
すると上流にいた同じ水中昆虫がそのままいます。

川の途中で死ぬことなく生きていたのです。
二級河川の大川が日本で二番目にきれいな川になったのです。
もう少しは安心かと思ったときにあの震災と津波が襲いました。

震災以後海を見ていたら「沈黙の海」になってしまった。
海の生き物、生命が全くみられない「沈黙の海」になった。

震災の前約10年ほど前から京都大学フィールド科学教育センター
という組織とお付き合いができそこの研究者の先生方が
震災以後の自然の変化を調べたいと来られました。

従来の学問では、縦割で世界を捉えており、
森・川・海は別々の範畴に置かれていましたが、
京都大学フィールド科学教育センターでは
「森里海連環学」という新しい概念いわゆる境界学問です。

さっそく調べたくれも器具を無くしたため調べられなかった
気仙沼湾のプランクトンを調べてもらいました。
結果は「牡蠣が食べられないほどのプランクトンがいます」。

津波の被害は昔、海があったとこが海になったということ。


人間が埋め立てたところに津波が襲ったもです。


津波の瓦礫の真っ黒な海は実は芙蓉な海だったのです。


海底が攪拌され川上から養分が流れ込んでいたのです。


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講演は三陸沖がなぜ世界三大漁場なのかから
北海道の昆布の話やニシンと農業の関係など
畠山さんはスライドも原稿も使わず
大きな手振りで動き回りながらお話されます。

そして後半はなんと地球規模のお話です。
地球は水の惑星ではない。
地球には0.03%しか水はありません。

鉄分は三分の一もあります。
地球は鉄分の惑星なのです。

植物の光合成はCO2をCとO2に別けること。
酸化は酸素と結びつくことで
酸素をとってやるこが還元で還元酵素が必要。
それには鉄分が必要となる。

沖にいけばいくほど砂漠のような海になる
それは川から流れ込む鉄分が無くなるからです。
HNLC海域というものがあります。

HはhighでNは窒素リン、LはlowでCはクロロフィルで植物プランクトン。
窒素リンの肥料分はいっぱい海にあるけれども、プランクトンが
増えない広大な海域が世界の海にあり、HNLC水域といいます。

そこで、実は鉄分が足らないことを発見したのが
アメリカのジョン・マーチンという分析学者でした。
20年ほど前にちょっとだけわかりました。

山にブナの木の林があり冬には枯葉が落ちる。
それが何万枚も何年も積もって腐葉土になります。
それを通して流れ出た水が川となり海に注ぎます。

そこには大量のフルボ酸鉄は含まれます。
鉄を酸化させずにフルボ酸がくっついいます。
ようやくフルボ酸の働きが今解明されつつあります。

すべての生物を元気にし不要なものを排出してくれる。
そんなフルボ酸の働きが解明されつつあります。
ひょっとしたらノーベル賞ものの発見になるかもしれません。

畠山さんはそのフルボ酸のことを
古い母さん、つまりおばあちゃんと呼んでいます。
まさに「柞」(ははそ)は 自然界の母なんです。

The sea is longing for the forest


森は海の恋人を英語に訳すと、こうなるらしい。


この運動が今年の英語の教科書に載っています。


DSC_1237.JPG

いやあぁ!ほんとにおもしろかった!
「マーケティングは儲かりまっか!じゃないんですか?
どんな話をすればいいのでしょう」と仰った畠山さん。

まさに「川上・川中・川下」という
流通用語そのままですべてが連鎖して動いていくSCM
サプライチェーン・マネジメント supply chain manage
mentのお手本です。

2013年度のMCEI大阪支部の新しい年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD」
−新しいマーケティングの道をデザインする−

いやあぁっ!昨日もエキサイティングなお話を聞きました。
いやいや!まだまだこの国にはいろんな可能性があります。
6月2日が25回目の植樹祭とか、みんなで行ってみましょうかね。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

いやあぁっ!こんな世界があるなんて知らなかった。

2000年にデザイナーのナガオカケンメイさんによって創設された
「ロングライフデザイン」をテーマとするストアスタイルの活動体。
それがD&DEPARTMENT ディアンドデパートメント株式会社です。

昨日はMCEI大阪支部2013年4月度の定例会でした。
2013年度になっての最初の定例会は今その熱い活動が
注目を浴びているデザイナーのナガオカケンメイさんをお呼びするはずでした。

ところが急遽ケンメイさんが来れなくなりピンチヒッターで
ディアンドデパートメント株式会社 代表取締役社長 相馬夕輝氏に
代わりに来ていただきお話をお伺いしました。

20134月定例会1.jpg

相馬夕輝(あいま ゆうき)さんは80年生まれの33歳。
今どきのシュッとした、お若いかっこいい方。
昂ぶることもなく淡々とお話されました。

ディアンドデパートメントD&DEPARTMENTのディDは
デザインdesignの「d」と話し始められました。
そしてそのデザインは「Long Life Design」

D&DEPARTMENT PROJECT(ディアンドデパートメントプロジェクト)は、
2000年にデザイナーのナガオカケンメイさんによって創設された
「ロングライフデザイン」をテーマとするストアスタイルの活動体。

日本をよくするにはデザイン事務所が売り場をデザインする。
消費生活の吐き出す大いなるゴミを産みだす売り場でなく
「ロングライフデザイン」をテーマにデザインとリサイクルを
融合させた新事業として東京・奥沢を起点に始まりました。

デザインリサイクルショップ
D&DEPARTMENTは『ものを新しくつくらないこと』をテーマにしています。
つねに新しいデザインを生み、新製品を発売しつづけることだけが、
デザイナーやメーカーの使命ではありません。

すでに生み出されているデザインや製品の中にも、
普遍性を持ち、しっかりと売り続けられ、
使い続けられる製品は存在します。

D&DEPARTMENTではそういった、
長く使いつづけられる商品だけをセレクトして販売し、
お客様が手放す際には買い取って再び販売するという
『消費の現場からのリサイクル』を提唱しています。

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そんな商品の選定の5つの基準を教えていただきました。
1.作り手を知る
2.自分たちでまず使う
3.引き取る 買い取れる価値のものを販売  モデルチェンジなし 廃番もなし
4.直す 修理できないものは扱わない
5.続く ずっと作る気持ちがあるか。

それが「USED G MARK」いわゆる「GOOD DESIGN MARK」のUSED版を
グッドデザイン賞を開催している協会に認めさせ
その展示会場内にUSED G MARKショップ&カフェを出展します。

「60VISION(ロクマルビジョン)」
60年代を意識しメーカー企業の原点商品を
復刻する働きかけをメーカーに始めます。

しかし彼らはデザインや生産はしません。
あくまでも企業側がつくるのを応援します。
企業にとって鏡のような存在でありつづけます。

「NIPPON VISION 47都道府県」
メーカー企業を今度は地域に置き換えてみる。
そこにあったのは「デザイン ブッサン ニッポン」

日本じゅうを歩き回って感じたこと。
それは作り手が若い。しかし展示される場所がダサイ。
そういうものにたどり着く手段がない。

それならデザイン感覚のある道の駅のようなショップを
47都道府県につくって地域の良さを見直したい。
各地区でオーナーを探し、フライチャイズではないパートナーシップ。

現在はそんなお店が5店舗(東京本店、大阪直営店、札幌店、静岡店、鹿児島店)
将来的には47都道府県に1カ所づつ作り、全国的な規模で
「息の長いその土地らしいデザイン」の発掘、紹介をしていきたいと仰る。

そして2009年より若い作り手と若い生産者を交流させるきっかけとしての、
新しい観光をイメージした観光ガイドブック
「d design travel」を年3号(3カ所)発刊。
これも将来的には47の都道府県を1号ずつ出版していく計画。

2012年には、渋谷ヒカリエ8階に47都道府県の魅力を展示する
日本初のデザイン物産美術館、「d47 MUSEUM」をオープン。
「d47 design travel store」「d47食堂」を併設し、
立体的に日本を伝える新しいスタイルを創造。

長く続いているものの中から、本質をさぐる勉強会「d勉強の会」をはじめ、
トラベル誌で取材した場所を毎年定例でめぐるトラベルツアーなど、
物販、飲食、出版、観光を通して、47日本の「らしさ」を
見直す活動を展開されています。

そんなD&DEPARTMENTの活動に共感する多くの人が集まっています。
それが全国的な拡がりになりつつあります。
彼らのブログなどの情報発信力もすごいです。

いったいデザイン事務所の仕事が
どこまで拡がっていくのでしょうか。と
最後に相馬さんがそう話されました。

デザインは単なるデザイン作業をするのでなく
いろんな事象が起きてくるのを整理することかも知れません。
ものごとを切り取り、まとめ、方向付けする。

それが新しい価値や不変の価値を創造する。
それがデザインということかも
知れませんとまとめられました。

それってぼくたちがやっている
マーケティングではありませんか?
まさに今マーケティングに求められていることがそれなんですよね。

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2013年度のMCEI大阪支部の新しい年間テーマは
「MARKETING NEW ROAD」
−新しいマーケティングの道をデザインする−

いやあぁっ!昨日もエキサイティングなお話を聞きました。
いやいや!まだまだこの国にはいろんな可能性があります。
お若いの!見直しましたよ。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

「乗客は電車が創造する」

阪急・東宝グループの創業者小林一三の言葉です。
阪急百貨店梅田本店は1929年(昭和4年)4月15日に
いわゆる電鉄系百貨店として開業されました。

2008年(平成20年)例の村上ファンド騒動で阪神百貨店と合併し
現在は、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社傘下の
株式会社阪急阪神百貨店が運営する百貨店です。

昨日のMCEI大阪支部2012年度最後の3月度定例会は
昨年11月21日、7年間の建て替え工事を経て
グランドオープンした阪急うめだ本店の
開発コンセプトと店内見学会でした。

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テーマは『激戦区に展開する「劇場型百貨店」を知る』
講師は株式会社阪急阪神百貨店店舗企画室部長
店舗企画担当の中尾 宏之さん。

創業者小林一三の「乗客は電車が創造する」は
なにもない郊外に線路をひきその周辺の土地を買占め
宅地造成開発をしてマーケットを創造するという方式。

さらに箕面に動物園、宝塚に大浴場「宝塚新温泉」を作り
1914年(大正3年)には宝塚唱歌隊、後の宝塚歌劇団を創り、
京阪神エリアに路線を拡げ阪神急行電鉄となり
東京宝塚も含めて阪急・東宝グループとなっています。

そして2007年に梅田での永遠のライバルだった
阪急百貨店と阪神百貨店が青天の霹靂で合併し、
エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)が誕生しました。

百貨店業界の売り上げは1991年バブル崩壊には9.7兆円
それが2008年リーマンショックを経て2012年6.1兆円。
なんと63%に減ってしまっているのです。

講師の中尾さんはそんな歴史から話し始められました。
まだ合併話がなかった2005年から始まったうめだ本店の
建て替え工事の概要を聞きました。

工事完成時の現在の延床面積約252,000平米で
特に売り場面積は旧店舗61,000平米から
新店舗は80,000平米に増床しました。

そして注目すべきはその80,000平米の2割に当たる
16,000平米が非物販面積となり
旧店舗の2.3倍となっているということです。

生活者の成熟化が強まり既存店舗が
生活者のニーズに応えられなくなっていたという
反省のもとに再度原点に戻って「生活文化業態」であり
「生活提案力と総合力」を強化する。

「モノにまつわる文化的価値の提供
 ×顧客の求める付加価値ニーズ
 =楽しい買い物体験の提供」です。

ストアコンセプトは「素適な時間の過ごし方 暮らしの劇場」
「情報」リテーラーという新しいコンセプトを導入し
 全館各フロアに「コトコトステージ」を20ヶ所作ります。

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そして9階には12階まで4層吹き抜け祝祭広場を
「暮らしの劇場」のメインステージとし
またHPも社員のネット記者が常駐しスタッフブログなど
ライフスタイルニュースを毎日更新し続けています。

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実際店舗を見て回ると贅沢なレイアウトになっています。
9階までは天井高が約3600メートルくらいの高さがあります。
通路も広いですが地下の食品売り場はそれでも人が一杯です。

講演の最後にちょっと意地悪な質問をしました。
「この建て替えは成功でしたか?」

中尾さんのお答えは
「まだわからない、売上数字はちょっと厳しいか?
 でも滞在時間は確実に増えていますからどうキャッチするかです」

いやあぁっ!今回もエキサイティングなお話を聞きました。
まさに「わくわく!どきどき!」です
「わくわく!どきどき!」の劇場空間の創造です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

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澤田です。

「ヘアーアクセサリーを売るのでなく
 ヘアーアレンジを提案する」

これが文さんが創業され12年目に入った
リトルムーンインターナショナル株式会社の
コンセプトであり使命です。

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昨日はMCEI大阪支部2013年2月度の定例会でした。
お呼びした講師は二児の母であり妻である文美月さん。
12年前ご自宅のPC一台から始められたビジネスです。

文さんは在日三世で非常に厳格な家庭で育ちました。
そして生命保険会社に総合職で入社され
大学以降使うようになった本名で働きます。

そして韓国に滞在しているときに知り合った
同じく在日の男性と結婚し二人の子供を育てます。
生保の会社は退職していました。

二人の子供を育てながらそれでも
なんとか働きたい、社会と関わりたいと思い
二児の母で再就職にチャレンしますが現実は厳しい。

それならば「自分の雇用は自分で作る」と起業されます。
二児の子育ての母であり妻でありその環境をそのままで
転勤することもなく退職させられることもない環境を自らつくる。

子供二人産まれてから2001年に起業して12年目。
文さんが創業され楽天市場には2001年出店。
2003年ヘアーアクセサリーEC(イーコマース)に特化。

現在はご主人もお勤めを辞め社長に就任され文さんは副社長。
SPA(製造小売業)を主軸にオリジナル商品と仕入れ商品も。
中国、韓国に事務所と自社工房をつくり物流も外注化しています。

楽天市場では楽天ショップオブザイヤーエリア賞(関西)や
ジュエリー・腕時計ジャンル大賞などなどの受賞もされ
30歳代を中心に多くの女性に支持されています。

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Eコーマース業界では生き残っている企業は少ないです。
楽天市場でもここ4年くらいの出店の店が7割を占めるほどで
入れ替わりが激しい業界です。

その中でリトルムーンが生き残れた理由を
いろいろ事例を挙げて教えていただきました。

1.選択と集中 徹底して専門店化。
2.業界で一番に参入。螺旋の進化が加速。
何故このお店で買うのか。強みはなにか。
3.徐々にメーカー化、SPA。オリジナルと仕入れ。
4.ネットの特性を活かす。
何かを調べる。人と繋がりたい。
面倒くささを解消 ソリューション。
広告でなくコンテンツをつくる。
5.付加価値をつける。
セールスポイントでなくバイイングポイント
顧客の購入後のストーリー。急がば回れ。
6.商品開発
知らないことは顧客に聞く、アンケート。

当たり前のことをきっちり丁寧に立ち向かっていく。
文さんがリーダーシップを発揮してスタッフと一緒になって
お客様と同じ目線でものづくりと使い方を開発する。

「ヘアーアクセサリーを売るのでなく
 ヘアーアレンジを提案する」

ネット上のHPのコンテンツに出てくるのは
決してプロのモデルさんでなくヘアメイクさんでなく
普通のスタッフが自らヘアスタイルをくるくると作り上げています。

「ヘアアクセサリーで世の中を元気にします」

リトルムーンの社会的使命は、
女性に美しくなって頂くお手伝いをすること。
お客様が、もっといきいきと輝くために。
「おしゃれの応援団」でありたいとおっしゃる。

価値観の変化
社会環境の変化。
経済社会を牛耳る男性社会が変化し始める。

女性の感性が活かされる時代。
消費の決定権は女性が持つ。
そしてリトルムーンが出来ることはなに?

これからやることを口に出して言ってみる。
言葉にして話してみる。
Fbで言ってみる。

するとアドバイスをしてくれる人が出てくる。
CSR 社会貢献
ラオス、カンボジアの女の子に奨学金をだす。

するとECの旅行代理店がこのラオスの女の子に
会いに行くというツアーを企画してくれる。
2010年ラオスに女の子に会いに行く。

世界中どこでも女性や女の子にとって
可愛くなる事は生きる力だと確信する。
でも施すだけでは続かない。

見下し目線の施すのは嫌だ。
なんとか循環できるシステムをつくりたい。
笑顔を作ったヘアアクを次の笑顔に渡す。

それがLittle ECO プロジェクトに発展します。
ユースドヘアアクを運賃自己負担で送ってもらえば
500円クーポンを発行してそれで購買につなげる。

ヘアアクの回収は年4000点に達しています。
そして今年2013年 第四段階に入ります。
カンボジア女性の自立を目指すとおっしゃる。

これからは「応援してもらえる」企業になる。
と講演の最後を締めくくられました。

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いやあぁっ!
今回もすばらしいお話を
聞かせてもらいました。

「もっとおいしいものを食べたい、
 もっと楽しいことに出会いたい。
 もっとスマートに生きたい。

 すべての人がそう願い、そう望んでいます。
 それが、人間の願望です。
 マーケティングはこの願望に応えようとする企業の活動です」
(水口健次著「マーケティング戦略の実際」)

MCEI Japan 創設理事長であり、
私たちのマーケティングの師匠、
ミズグーこと故水口健次さんの名言です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

顧客を探すのでなく働きかけ共感し変化(成長)させる。

みかん農家と自ら仰る森 賢三さんの言葉です。
昨日のMCEI大阪支部 2013年 1月度 定例会の講師は
和歌山海南市で2年半前からみかん農家をされている森さんでした。

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森さんはそれまではSCIデータで有名なマーケティングリサーチ会社
株式会社インテージに30年間在籍し企業のマーケティング戦略や
環境政策プランの策定などに携わっておられました。

2010年に実家の事情で退職され実家の和歌山に戻り
目の前に拡がるみかん農家の諸問題に
否応なしに取り組み始められました。

「私」が変われば「地域」が変わる。
「地域」が変われば「世界」が変わる。
 踏み出そう、「私」の一歩!

これは森さんのブログ「むすび・ねっと」の
冒頭に掲げられていることばです。
http://musubi.air-nifty.com/blog/

失礼言い方ですが見てくれは
すっかりみかん農家のおっさんですが
頭の中はまだまだ現役のマーケッターです。

SVIセグメントという言葉を教わりました。
ソーシャルバリューインデックスセグメント。
社会的価値という観点で人間や事象を分析する。

森さんがインテージ社で考え出した概念です。
結果見えてきたのは人(の価値観)は
絶えず変化するということでした。

変化する人(顧客)をどう捉まえるか。
ころころブランドスイッチする顧客、
浮気する顧客から浮気しない顧客にするには。

結論は人の変化をウォッチするのでなく
人を変化させる(育てる)ということでした。
そのためにはどうすればいいのか。

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森さんが育てられたみかんを
いただきながら講演は続きます。

森さんのみかんは無農薬・乳酸菌栽培です。
食べてみると濃ぉぉい味がほとばしります。

みかんづくりはほとんど素人に近い森さんが
チャレンジした今まで誰もやっていない
無農薬みかんをいただきました。

既存のみかんづくりは
ただただ甘いみかんを目指します。

そのためには糖度(光合成)を上げ
酸を下げてその差を開ければ開くほど
甘いみかんになると教えらました。

酸を落とすためにはみかんにストレスを与える。
ストレスを与えると危機感をもったみかんが
持っていた酸をつかって防御します。

その結果、酸が下がります。
与えるストレスは農薬です。
それで甘いみかんができると周りから教わります。

しかし農薬の多用は結果的にみかんの
栄養バランスを崩し、病気や害虫が発生します。
反対に栄養バランスがいいと味の濃さに繋がる。

森さんは無農薬で乳酸菌栽培で
甘味も酸味も多いみかんづくりを目指します。
そのためには元々あった酸を落とさずにアップさせる。

身体にいいものを食べれば身体がおいしいと言う。
おいしさは感動です。
感動は理性ではなく情念の感動です。

身体がおいしいと叫んでくれるものをつくる。
それには自らの成長が必要です。
自らの成長が魂を喜ばせ、魂が成長する。

作り手の人間性を高めることなしに、
「本物」の作物は作れない。

ということで自ら提唱されている
育ちあいネットワークビジネス(SNB)の
取り組みも話されました。

最後に組織(企業)が目指すこととして
目の前の売り上げを増やすことでなく
組織を成長させること。
それには社員個人を成長させること。

ひとり一人の社員が成長して企業が成長する。
それを見て共感してもらった顧客が成長する。

「明日の顧客を創造せよ!」

これはぼくがドラッカーの「顧客の創造」に刺激され
昨日の、今日の顧客でなく「明日の顧客を創造する」と
考え出したキーワードです。

20131月定例会3.jpg

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

MCEI大阪支部では10年ほど前から
一年間の定例会活動の基本方向を定める
「年間テーマを」決めています。

09年度「関西元気印!」1
10年度「わくわく!どきどき!」
11年度「素(す)のマーケティング」
12年度「Re:Marketing」

いやあぁぁっ!
まさにこの数年の年間テーマをそのまま
実践されているような森さんの活動です。

みかん農家として生産者として
太陽と土と栽培の現場で続けられている
すばらしい活動をお話いただきました。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

昨日はMCEI大阪支部 2012年12月度 定例会。
今年初めての「野外研修」でした。

出かけたところは企業会員でもある
黄桜さんの京都・伏見の酒蔵です。

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黄桜株式会社は1951年(昭和26年)創業で
62年目の比較的新しい日本酒メーカーですが
日本酒メーカー1600社の内でベスト10に入っています。

先ずは研究所の技術者さんから
製造について説明を受けます。

「灘のおとこ酒 伏見のおんな酒」
それは伏見の地名の由来ともいわれる軟水
「伏水」をつかって作られます。

京都市内の地下にはもともと大量の水が
蓄えられていると言われています。
一説によれば琵琶湖の半分くらいの水があるとも言われています。

その水は下賀茂神社では御手洗池の水であり
西陣織の染色に使われ、伏見では酒造りに使われます。

95年に亡くなったぼく父親はよく言っていました。
「京都の地下水はもともと東から西へ流れとった。
 それを地下鉄を掘ってその水流を壊してしまいよった」

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さらに酒造りの講義がつづきます。
先ずは「米」
酒米「山田錦」 や京都産の「祝」など。

蒸米  麹、酵母、
三段仕込などの仕込 糖化と発酵と絞り
酒造りは一麹、ニモト(酒母)、三つくり(醪)
※モトは酉に元

12月定例会もろみ.jpg

駆け足で講義を聞いた後は工場見学です。
黄桜の工場には見学コースなどはありません。
ほんとうにめったに見られない酒蔵見学です。

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ヘヤ―キャップを被り長靴を履いて工場内に入るときは
その長靴を殺菌水に浸して酒蔵に入ります。
試飲も特別にさせていただきました。

絞りたてのそれこそ「あらばしり」とも思える
まだ発泡が残っている新酒も飲ませていただきました。
そして黄桜さんがこだわる生モト山廃(きもとやまはい)の酒母づくり

その生モト山廃づくりの「にごり」も特別に飲まさせていただきました。
これがうまかった!
とてもおいしかったです。

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この後の懇親会の時間が迫っていたのですが
去りがたいうまさ!でした。

いやあぁぁっ!一工程、一工程、
実に丁寧にひとつも手ぬき
することなく造られています。

夜間電力を利用しての精米工程。
醸造や仕込作業はほとんど午前中に終わり
午後は清掃、ピカピカに磨き上げられています。

愚直なまでに酒造りにこだわる。
最後に「営業が製造に発注するのですか」と
尋ねたのですが「とんでもない!」と返事が返ってきました。

「杜氏が神様です」
「神様がつくったお酒をぼくらが売らせていただく」
なるほどきっと杜氏は社長さんよりエライですよね。

いやあぁぁっ!
今回は本当にものづくりの現場で続けられている
伝統と革新の技を見せていただきました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

澤田です。

「客と呼ばれて喜ぶ客はおらん!」

「顧客は固有名詞を持っている」
もう4年前に亡くなった我がシショー!ミズグーこと
水口健次MCEI創設理事長に教わった言葉です。

昨日のMCEI大阪支部11月度定例会は
昨年4月の定例会で「共感で繁盛する!」というタイトルでお話しいただいた
株式会社JOYWOW取締役会長の阪本啓一さんを再度お招きしました。

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今回は、阪本氏累計31冊目の新刊を出版され
『たった一人を確実に振り返らせると、100万人に届く
「市場の空席」を見つけるフォーカス・マーケティング』がテーマです。

IT革命から始まった現在を「第4次産業革命」と呼ばれる阪本さん。
まずはスマホの発達により受信よりも発信が先行する
生活者の変化の事例を話していただきました。

それを受けてファネル理論のことも。
消費者を顧客へと導くプロセスを「マーケティングファネル」と呼びます。
「ファネル」は、じょうご、漏斗のことで大勢の消費者を集めても
顧客になってくれるのは少数しかないという理論です。

自分の満足にお金を出す。
不満、不便、不安を解決させる。
伝えたい人、伝えたいこと。コミュニティは狭く濃く。

そんな事例を多数見せていただきました。
そして「全員の平均点でなく、一人の百点満点」
変化と解決を売る。「も」は売らない(○○もありますはダメ)

再び水口語録を思い出しました。
「全体と平均のウソ、現実はすべて異常値と例外、
 その中に真実がある」とミズグーは吠えていました。

当て物から確実にヒットさせるのがいわゆるマーケティング手法。
でもそんなことが通じなくなってきている
現状の事例を多くみせてもらいました。

阪本さんになんとアマゾンからご本人の本を
買いませんかというバカなメールが届いているというはなし。
レコメンデーションはすでにシステム障害を起こしている。

もう一度手動に戻して真のOneToOneマーケティングが必要。
それがFOCUSマーケティングであり対話、信頼、物語、記憶、思い出など

価値創造マーケティングになる。

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いやあぁぁっ!今回は阪本さんが自ら取材された
多くの成功事例を見せていただきました。
今回もまさに旬な話題を聞きました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)

「巨人阪神はおもろいなぁ、何回見てもネタがちがうでぇ」

NGK(なんばグランド花月)のロビーでのお客さんの会話です。
そんな声をお客様を見送りながらそっと聞くのが
竹中さん一番お気に入りのマーケティングリサーチです。

昨日はMCEI大阪支部10月度定例会でした。
講師はあの「よしもと」。
株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーの 
専務取締役 竹中 功さんです。

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旧新宿区四谷第五小学校にそのまま入居している
東京本部から駆けつけていただきました。
現在は収益も居場所も東京の方が多いらしいですが
やっぱり大阪でコテコテの大阪弁での講演でした。

テーマは『吉本興業100周年の戦略』というものでしたが
最近では当たり前になったPPTもPCも使わずに
ホワイトボードに手書きの文字だけという講演でした。

講演の最後にお歳を聞くとぼくと同じ「イノシシ」生まれ。
といっても同じ歳ではありません。一回り違います。
お生まれは大阪香里とかで高校までを過ごし大学は同志社とか。

そしてなんとあのよしもとに81年に入社。
おかあさんは息子がよしもとに入ったなんて言えなくて
「どこに入らはったんですぅ?」「あのぉぉっ!ちょっとぉ」

そうでしたねぇ。
「おまえなんか!よしもとでも行っとけぇ!」
っていうのが当時のよしもとでしたからねぇ。

「芸人は商品やからなぁ。あほぉぉっ」
これが配属された直属の上司からの最初の言葉だったらしい。
「おまえぇなぁ!タダでよしもとの事を宣伝してもらえるようにせぇ」

ということで新設された広報宣伝室に配属されました。
「なんでもええねん!悪いことしても警察に捕まっても
 それで大きく新聞に載ったらええねん。あほぉぉっ」

「大阪おもろナーレ!」で始まった吉本興業創業100周年記念キャンペーン。
1912年(明治45年)100年前に吉本せいが天満八軒のひとつ「第二文芸館」
という小さな寄席小屋を購入したのが現在の吉本興業の始まりです。

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“漫才”は大阪の発明品とおっしゃる竹中さん。
大阪の風土がナニワの芸人を生み出している。
「人づくり、モノづくりと金づくりが大事です」

竹中さんは82年(昭和57年)「吉本総合芸能学院(NSC)」を開設し
入社以来ずっとタレント養成にも関わっておられます。
講演の後半はタレント養成で話されているお話をお聞きしました。

「HAVE YOUR OWN OPINIONS!」
 自分の意見を持て!とでも訳するのでしょうか。
ロンドン留学していた友人に教えられた言葉らしいです。

LND/OSK (ロンドン/大阪)は
がんばってもゼロが1になるくらいですが
それが結果としてONLY ONEを目指すことができる

一方NY/TKY(ニューヨーク/東京)は
がんばればゼロが100になるところ。
そして勝ち抜けばNo.ONEになれるところ。

よしもとも東京の方が売り上げは多いけれど
だから東京に集中するのでなく
だからこそ大阪を大事にしたい。

若手の芸人に「HAVE YOUR OWN OPINIONS!」
「自分の意見を持て!もっと!もっと!感じろ!
 考えるのではなく感じること」

考えるのではなく感じること。自覚する。
なんとなく感じるのでなくちゃんと理解する。
頭の中にモヤモヤが生まれる。

そのモヤモヤを言葉にして話すと
1/10ぐらいしか伝えられない。
さらに文書に書いたらそれのまた1/10になる。

カンコピせえよぉ!
村上春樹を手書きで全編完全コピーしたら
少しだけ村上春樹になれる。

「一人しりとり」というのを見せていただいた。
あのなんでもない「しりとり」を二人でするのでなく
ひとりでする。それを周りで見ている。

それを「メタ認知」というらしい。
お前が知っていることを知る。
頭の中にあるハードディスクの中から引き出す。

「あなたも明日から爆笑王になれる!」として
その秘訣も教えてもらいました。
それは情報とデータというテーマ。

情報は属人的  データは日属人的
データを情報化するのが笑いであり属人的
そしてデータを共有 共通化するのが笑いの土台。

笑いを生むメカニズム。
それがマーケティング。ということは
なんとすべてがマーケティングなんですよね。

大阪が芸人を育てる。
よしもとの仕事はエンドユーザーに笑いを届けること。
最近ではまちづくりにも参画しておられるとか。

47都道府県すべてによしもとの芸人と社員を住まわす
「あなたの街に“住みます”プロジェクト」が始まり
地域の中にちゃんと根を張って活動が拡がっているらしい。

「最後に絶対に売れる秘訣を教えまひょかぁ!
 それはなぁ
 売れる秘訣は売れるまで辞めないこと!ですわぁ」

いやあぁぁっ!ほんとうにマーケティングでした。
ぼくらが今必死で考えているマーケティングに出来ることを
とっくの前からやったはります。

よしもとの大阪のDNAはこうやって磨かれ脈々と伝えられていきます。
今年、創業100周年を迎えた吉本興業では、4月からの1年間、
月替わりのお芝居『吉本百年物語』を上演しています。

いやあぁっ!今回もまさに旬な話題を聞きました。
MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」

皆さんは毎日の食事をそんな風に考えたことはありますか?
昨日のMCEI大阪支部 2012年 9月度 定例会は
味の素社の「ビクトリープロジェクト」について講演いただきました。

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講師は東京からお越しいただいた味の素株式会社
営業企画部 営業戦略グループ 専任課長の遠藤 雅巳さん
1993年入社の一番働き盛りの課長さんです。

講演会場も無理をお願いして大阪中之島にある
味の素グループ大阪ビルをお借りしました。
懇親会場は11階のカフェテリアでおいしい味の素の冷凍食品をいただきまし
た。

講演テーマは「ロンドンオリンピック日本代表選手への
支援活動 及び 量販店に於ける販促活動について」です。
スポーツ・社会への支援活動を、どの様な方法で販売に結びつけたか?

先ずは味の素社の概要とアミノ酸事業について述べられました。
数年前にもここ味の素グループ大阪ビルのこの会場で
「アミノバイタル」の開発から販売まで当時の担当者に聞いています。

そして2002年に始まった「ビクトリープロジェクト」です。
これは、国際的な競技力の向上を目指すチーム・選手と監督・コーチたちに、
最先端のスポーツ栄養科学研究で対応するアスリート支援活動です。

2002年に「JOCオフィシャルパートナー」としてこの活動を立ち上げ、
2004年アテネ・2006年トリノ・2008年北京、
そして2009年からは「JOCゴールドパートナー」となり、
2010年バンクーバー、そして今年のロンドン大会と
オリンピック日本代表選手団のサポートを続けてきました。

JOCのゴールドパートナーはたったの7社です。
契約カテゴリーは厳しく分けられており
各ゴールドパートナーの支援領域を侵さないように
JOCがロイヤリティ管理をおこなっています。

味の素社の契約カテゴリーは栄養補助食品(粉状・タブレット)
/調味料(食用油脂関連商品は除く)/甘味料/
スープ類(固形・粉末)/冷凍食品(食肉加工品等を除く)です。

最近の味の素社はネーミングライツも盛んで
東京調布にある味の素スタジアム(味スタ)があります。
サッカーやアメフトのグランドがあります。

そして「味の素ナショナルトレーニングセンター」
通称「味トレ」です。
国立施設の日本初のネーミングライツです。

国内最先端の設備がそろう大規模屋内トレーニングセンター
世界大会の準備にも利用されるテニスコートや陸上トレーニング場に加え、
休養・栄養の面からアスリートを支えるアスリートヴィレッジを備えています。

また、隣接する国立スポーツ科学センターでは、
最先端のスポーツ情報・医・科学を提供しています。

味の素社は、2009年にこの施設のネーミングライツを取得し、
100年以上のアミノ酸研究で培った技術とノウハウをもとにした
「食と栄養」分野において包括的なサポートを行っています。

「味の素ナショナルトレーニングセンター」内の
栄養管理食堂「SAKURA Dining」においても、
勝てるカラダづくりのための食事プログラム「勝ち飯」を展開しています。

ということで「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」は
「がんばれ!ニッポン!の、からだ」ということで
勝つためのカラダを目指す「勝ち飯」キャンペーンです。

しかしこれはあくまでも「JOCゴールドパートナー」としての
厳しく管理されたキャンペーンです。
講演の後半は「量販店に於ける販促活動」です。

「JOCゴールドパートナー」としてでなく食品メーカーが
スーパーマーケット店頭でなにが訴求できるかを
任されたのがこの遠藤さんです。

いろいろ知恵を絞り得意先のスーパーのバイヤーさんからの
要望も聞き、自社の営業担当とも打ち合わせを重ねた結果
「がんばる人のチカラになる味の素kkの勝ち飯」ができました。

味トレのアスリートヴィレッジ内の食堂「SAKURA Dining」で
アスリートたちに好きな食べ物を聞きました。
「あの人は何を食べて強くなった?」

「がんばれ!ニッポン!の、カラダ」「勝ち飯」キャンペーンです。
今年の春から始まったこのキャンペーンは全国74企業
約4000店舗の実施ができたらしい。

最後に売り上げ数字にどれだけの効果があったのかについては
8月末段階ではまだそれほど顕著な効果は見られないらしい。
いったいどれだけの経費がかかっているのでしょう。

しかし確実に味の素社はアスリートたちが勝つための
カラダづくりに貢献するだけでなく普通の人が勝ち抜くための
「勝ち飯」「価値飯」を提供する世界的な食料品メーカーの
ポジショニングを作り上げています。

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今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

いやあぁっ!今回もまさに旬な話題を聞きました。
終ったばかりのロンドンオリンピックのお話でした。
まだパラリンピックはこの日曜日まで競技が続いています。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

澤田です。

「とてもおもしろいでしょ!」って話されながら


くっくっくっって楽しそうに笑われる笑顔がすばらしい。


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昨日はMCEI大阪支部 8月度 定例会 でした。
栃木県那須高原からお招きしたのは
非電化工房代表で発明家の藤村靖之さん。

会場の大阪本町にあるトッパン・フォームズさんの
会議室に入ってこられて開口一番「大阪に来たのを後悔しました」
余りの暑さにそのまま帰ってしまいたいと思われたらしい。

クーラーが入って涼しい会場ですが藤村さんの那須高原にある
完成途上の約3千坪のテーマパーク内にあるご自宅では
クーラーを入れなくてもこれぐらいの涼しさらしい。

「マーケティングの実務家の集まりなんですよね」
理事長としてご挨拶を申し上げるとそう切り出されました。
そして開演寸前に「なにを話しましょうかねぇ」

PPTのプロジェクターもスクリーンもスイッチが入っています。
ご持参された小さなノートPCも立ち上がっています。
しかし藤村さんは一才触れずに穏やかにほほ笑みながら話し始められました。

「『月3万ビジネス』の話をしましょう。」
かつて経済の地域循環。地方の活性化が叫ばれたときがありました。
地方で暮らそう。地方で若い人が稼げる仕事をつくろう。

でもそれは結局掛け声倒れで終わりました。
地方で仕事作りをするけれどうまくいかない。
地方では気軽に仕事を選べないし失敗は許されない。

どうやら私たちは農耕民族で仕事ということを真剣に重く考えている。
だからちょっと気楽に仕事をつまみ食いしてみるなんてできない。
結果仕事の創出も活性化も進まない。

藤村さんは日ごろ思っていることをまとめて
『月3万円ビジネス』という本2011年7月に出版される。
http://amzn.to/ne2DbD

仕事を真剣に考えないでノーリスクで
ゲーム感覚でワイワイガヤガヤで仕事を考える。
仕事が人質になっているのを断ち切る。

これが思いもよらず隠れたベストセラーになる。
毎月増刷。20代の若者が読んでいる。
勢いで月3万円ビジネスフォーラムも立ち上げられる。
http://30000yen.biz/

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「月 3万円ビジネス」というのは、
月に3万円しか稼げないビジネスのことです。
ですからいくらでも仕事はつくることはできる。

「月 3万円ビジネス」のオヤクソク。
困ってる人にとっていいことしかやらない。
家賃や人件費のような固定費は持たずにノーリスクにする。

月3万円ビジネスに掛ける時間は二日以内。
月3万円ビジネスを何個やりますか?
例えば二日ですから10個をやれば20日稼働で30万です。

でも藤村さんのお薦めは
月に三つの3万円ビジネスをやる。
ということは月6日働く。

これは30日マイナス6日で24日。
ということは週休6日ということ。
これだけ時間があればいろんなことができると仰る。

時間があれば自分が食べる分位の食物は作ることができる。
エネルギーも家もそれほど苦労しないで作ることができる。
時間があればすべての自給率は上がる。

月3万円ビジネスで6万円稼げるようになったら
3万円分のビジネスを他人に分けてあげる。
うばいあわないで わかちあう。

  いいことしか しごとにしない
  うばいあわないで わかちあう
  月3万円ビジネスのオヤクソク

文明が繁栄期のときは仕事は専業化していく。
効率を求めます、専門家を求めます。
経済は発展すればするほど人や企業は競い合います。

しかし文明の変わり目のときは仕事は複業化する。
複業は競争しない。
そおこでは仕事と社会活動と家庭生活が融合する。

学生は単位を取るためにする勉強するのでなく
自身の幸せのための勉強する。
競争に勝って市場占有率を高めるのが今までのマーケティング。

増収増益の企業の共感が得られるのは株主や素テイクホルダーだけ。
しかしほとんどの人からはその共感を得られない。
垂直関係ではなくて水平関係。

そこまでお話されてようやく「非電化工房」の話になりました。
非電化掃除機のスライドを出してゴミを吸い取るには電気は要らない。
でもこの国で掃除機が使っている電気は原発1基以上必要らしい。

便利を得れば何かを失う。
それでも便利が欲しかった。
でも便利なものはなんですか?

便利を少し棄てればなにかが得られる。
高校生にあなたにとって不便なものはなんですかと聞いてみた。
35人全員が「不便なものはなし」と答えた。

藤村さんは那須高原の約3千坪の土地に
「エネルギーと金を使わないで得られる幸せ」を
実感できるテーマパークを建設中です。

  いいことしか しごとにしない
  うばいあわないで わかちあう
  月3万円ビジネスのオヤクソク

いやあぁぁっ!
始まったときはどうなるのかと思った昨日の講演会でしたが
ちゃんと最後はマーケティングのお話にまとめていただきました。

思いもよらない展開でしたがおもしろかったです。
まだまだこの国にはすごい人がおられて
すごいことをやられてることを実感しました。

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まだまだこの国は棄てたもんじゃありません。
ぼくたちが目の前に突き付けられている心の問題。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

澤田です。

   本屋ですが
   ベストセラーは
   おいてません

昨日はMCEI大阪支部7月度の定例会でした。
講師は「スタンダードブックストア」を運営する
株式会社鉢の木 代表取締役 中川和彦さん

会場も「スタンダードブックストア」心斎橋店をお願いして
併設のカフェに特別に講演会場を用意していただきました。

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雨が小止みになった京都から大阪心斎橋に向かいます。

心斎橋から御堂筋を南に歩き「ミッテラスジ(三津寺筋)」を西に。
ちょっと時間に余裕があったのでアメ村からディープみなみを歩きます。
久しぶりですが相変わらず国際的な猥雑さが溢れています。

講演は講師の中川和彦さんのプロフィールから始まりました。
中川さんは1961年生まれ  51歳 
大阪市立大 生活科学部住居学科卒業

本の取次店(卸店)の営業されていたお父さんが
会社を辞め独立して本屋をやろうと興した会社が
株式会社鉢の木で由来は鉢は本が金になるという意らしい。

1985年大阪市立大卒業、本屋見習いを修業するため紹介され書店入社
労働環境は酷いが仕入れた本が売れるのがおもしろいと発見。
しかし一年ちょっとで退社、建築設計事務所入社 1986・5

その後お父さんの具合が悪くなり1987・3 株式会社鉢の木入社
そしてお父さんが亡くなり代表取締役就任
高島屋大阪店の書籍売り場がメインの売り場。

1989・11 高島屋大阪店書籍売場がBFに移転増床。
その結果場所が良かったのか月額1億円以上の売上を計上。 
ベストセラーしかおかない商品回転重視の本屋。

チェーンストア企業が集まるセミナーに参加
アメリカ視察にもなんども参加してそのとき知った
アメリカの本屋のまちなかでの存在意義が後に生かされます。

2002・3 高島屋大阪店書籍売り場が移転縮小され
恐れていた売り上げの大幅な減少に遭遇します。
なんとかしようと飲食業界に転身し東京に単身で乗り込みます。

その後飲食業界を転々とされますが東大阪の本屋さんの
物件を紹介されて再び大阪に戻り弟さんと一緒に本屋を開店。
2004・12 東大阪 吉田書店 オープン。

もうその頃にはネットでのオンライン本屋はあったのですが
東大阪の吉田書店にはPCなんかいじれないお客さんから
本の「取り寄せ」を頼まれ、まちに本屋の必要性を痛感。

そして2006・12 スタンダードブックストア心斎橋店を開業

   本屋ですが
   ベストセラーは
   おいてません

スタンダードブックストア心斎橋店は
普通の本屋が好きになれなかった中川兄弟が
「自分たちにしかできなくて、
 自分たちが行きたくなる店をやろう!」
と、始めた本屋です。

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村上春樹がでればおいているけど、
ベストセラーを極力置かず、店に置いている本は
全部内容をチェックして置いています。

アメリカ大好き、アメリカの本屋のスタイル。
立ち読み大歓迎でアメリカの本屋にスタバがあるように
カフェを併設してそこでお茶しながら売り物の本を読んでもらう。

それがお店への来店動機になる。
品揃えは取りあえず新刊はストップする。
雰囲気は気取らない店

照明も暗いと苦情が出るくらいの明るさ。
スチール棚が並び、煌々たる蛍光灯の明るさはありません。
決して本屋のオマケではない広すぎるぐらいのカフェを併設 。

そこは「人とひとが触れ合える場」です。
有名作家のサイン会などは来てもらえませんが
手作りのイベントを目白押しに開催し
2011年には年間104本実施し参加人数4753名にも。

   本屋ですが
   ベストセラーは
   おいてません

自分が楽しいと思えることをやりたい。
自分が嫌なことはやりたくない。
本はこれからも売れ続くのか。

大きくなることがいいのか。
チェーン店は社会に貢献しているのか?
効率って何なのか?

本屋とよばれなくていい。
本屋は決して文化の発信基地ではない。
まちに必要な装置として本屋でなくてもかまわない。

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スキマを持っている。
お店は永遠に完成するのでなく
スキマがイッパイある。

自分と違う領域のひとと交わる。
そして本屋自身がメディアになる。
と講演を締めくくられました。

その後のカフェでの懇親会では
世界的コンベンションで連続受賞されている
「 箕面ビール」社の社長さんと娘さんで工場長さんも来られ
ビアサーバーを持ち込んでいただき
三種類の生ビールを堪能させていただきました。

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今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

講演の最後に中川さんが
「マーケティングなんてきらい!
と仰りました。

経済至上主義でなくもっと
ヒューマンスティックな交わり。
効率至上主義でない生き方。

そんな思いがつまった「スタンダードブックストア」
その店内には若いカップルや友達同士の来店客が
静かに本を手に取りページをめくっていました。

いやあぁぁっ!まさに旬の話題でした。
ぼくたちが目の前に突き付けられている心の問題。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。

「何有(かいう)とは、何か有るようで何もない」

しかし、何もないようで何かある。
何有荘とは、言葉に出来ない宇宙の真理が
秘められた聖空間である。

昨日は大阪でのMCEI大阪支部 2012年6月度 定例会でした。
お越しいただいた講師はノブレスグループ 代表 川井徳子さん。
『物語力とマーケティング〜何有荘が教えてくれること〜』
というテーマでお話を伺いました。

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裁判所の競売物件になっていた
南禅寺界隈別荘群の一つであり
我が国有数の日本庭園「何有荘(かいうそう)」

その「何有荘」を裁判所の競売によって買い取り
その係争中に2億円をかけて庭園整備をし
きな臭い風評を払拭するためのイベントも行いました。

最終的にはアメリカのオークションハウスである
クリスティーズの仲介によって売りに出され
オラクル社CEOでありアメリカで三番目の金持ちの実業家で
川井さんたちが望んだ「ビル・ゲイツみたいな人」のひとり
ラリー・エリソンが購入し現在に至ります。

今回のテーマである「物語力」について「何有荘」の
明治維新以降の南禅寺境内の塔頭跡地に築造された歴史、
琵琶湖疏水や東山の借景などのロケーションについて話されました。

そして所有者の変遷や二代目所有者の宝酒造社長であり
中興の祖と呼ばれる大宮庫吉が名付けた
「何有荘」という名前。

疏水の水量を利用して落差のある滝を配置した
日本庭園を造った「植冶(うえじ)」と呼ばれる
庭師小川治兵衛。

その日本庭園には鐘楼や複数の滝、水車小屋などがあり
秋の紅葉期には紅葉の「赤」と滝の「白」が輝き
春の新緑には芝生や苔の「緑」がすばらしいと仰る。

川井さんは「文脈をつなぐ」と話されました。
言い換えれば「コンテクスト」
コンテクストを理解し掘り起こす。

明治維新以降の近代日本における政治家や豪商や文化人たち。
海外留学を経験した彼らは改めて日本的なものを望みました。
それは禅であり、茶道であり生け花であり、幽玄であります。

「幽玄とは
 幽けきもの(かそけきもの)、玄きもの(くろきもの)
 すなわち見えないものを見る力」

そんな日本的なものをグローバルな視点で見つめなおし
外人たちにも理解できるものとして差し出すことが
グローバル時代の「物語力」と最後にまとめられました。

最初の頃は静かにやさしくお話しされていましたが
「何有荘」の薀蓄に入るころからは一気にヒートアップ
川井さんには「何有荘」への思い入れが大きいと分かりました。

今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

川井さんは昨日の講演の最後に「Re Japan」とまとめられました。
昨日の定例会の前にNPO法人としての総会を開催しました。
昨年度のご報告と新年度方針を発表し承認いただきました。

今年は地震・つなみ・原発の被害からの復興であり
再構築への長い闘いの一歩を踏むだす時です。
そのためにマーケティングができることを考えなければなりません。

将来の世代のためにできることを考えなければなりません。
マーケティングならきっとなにかをやれる可能性は
いくらでもあるはずです。

6月定例会2.jpg

そして今年MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
先人たちが遺してくれたマーケティングの鼓動や熱情を受け継ぎ、
次世代マーケティングを構築していかなければなりません。

いやあぁぁっ!まさに旬の話題でした。
重いです。響きます。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい