澤田です。

昨日はMCEI大阪支部 2012年12月度 定例会。
今年初めての「野外研修」でした。

出かけたところは企業会員でもある
黄桜さんの京都・伏見の酒蔵です。

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黄桜株式会社は1951年(昭和26年)創業で
62年目の比較的新しい日本酒メーカーですが
日本酒メーカー1600社の内でベスト10に入っています。

先ずは研究所の技術者さんから
製造について説明を受けます。

「灘のおとこ酒 伏見のおんな酒」
それは伏見の地名の由来ともいわれる軟水
「伏水」をつかって作られます。

京都市内の地下にはもともと大量の水が
蓄えられていると言われています。
一説によれば琵琶湖の半分くらいの水があるとも言われています。

その水は下賀茂神社では御手洗池の水であり
西陣織の染色に使われ、伏見では酒造りに使われます。

95年に亡くなったぼく父親はよく言っていました。
「京都の地下水はもともと東から西へ流れとった。
 それを地下鉄を掘ってその水流を壊してしまいよった」

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さらに酒造りの講義がつづきます。
先ずは「米」
酒米「山田錦」 や京都産の「祝」など。

蒸米  麹、酵母、
三段仕込などの仕込 糖化と発酵と絞り
酒造りは一麹、ニモト(酒母)、三つくり(醪)
※モトは酉に元

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駆け足で講義を聞いた後は工場見学です。
黄桜の工場には見学コースなどはありません。
ほんとうにめったに見られない酒蔵見学です。

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ヘヤ―キャップを被り長靴を履いて工場内に入るときは
その長靴を殺菌水に浸して酒蔵に入ります。
試飲も特別にさせていただきました。

絞りたてのそれこそ「あらばしり」とも思える
まだ発泡が残っている新酒も飲ませていただきました。
そして黄桜さんがこだわる生モト山廃(きもとやまはい)の酒母づくり

その生モト山廃づくりの「にごり」も特別に飲まさせていただきました。
これがうまかった!
とてもおいしかったです。

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この後の懇親会の時間が迫っていたのですが
去りがたいうまさ!でした。

いやあぁぁっ!一工程、一工程、
実に丁寧にひとつも手ぬき
することなく造られています。

夜間電力を利用しての精米工程。
醸造や仕込作業はほとんど午前中に終わり
午後は清掃、ピカピカに磨き上げられています。

愚直なまでに酒造りにこだわる。
最後に「営業が製造に発注するのですか」と
尋ねたのですが「とんでもない!」と返事が返ってきました。

「杜氏が神様です」
「神様がつくったお酒をぼくらが売らせていただく」
なるほどきっと杜氏は社長さんよりエライですよね。

いやあぁぁっ!
今回は本当にものづくりの現場で続けられている
伝統と革新の技を見せていただきました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)