澤田です。

「とてもおもしろいでしょ!」って話されながら


くっくっくっって楽しそうに笑われる笑顔がすばらしい。


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昨日はMCEI大阪支部 8月度 定例会 でした。
栃木県那須高原からお招きしたのは
非電化工房代表で発明家の藤村靖之さん。

会場の大阪本町にあるトッパン・フォームズさんの
会議室に入ってこられて開口一番「大阪に来たのを後悔しました」
余りの暑さにそのまま帰ってしまいたいと思われたらしい。

クーラーが入って涼しい会場ですが藤村さんの那須高原にある
完成途上の約3千坪のテーマパーク内にあるご自宅では
クーラーを入れなくてもこれぐらいの涼しさらしい。

「マーケティングの実務家の集まりなんですよね」
理事長としてご挨拶を申し上げるとそう切り出されました。
そして開演寸前に「なにを話しましょうかねぇ」

PPTのプロジェクターもスクリーンもスイッチが入っています。
ご持参された小さなノートPCも立ち上がっています。
しかし藤村さんは一才触れずに穏やかにほほ笑みながら話し始められました。

「『月3万ビジネス』の話をしましょう。」
かつて経済の地域循環。地方の活性化が叫ばれたときがありました。
地方で暮らそう。地方で若い人が稼げる仕事をつくろう。

でもそれは結局掛け声倒れで終わりました。
地方で仕事作りをするけれどうまくいかない。
地方では気軽に仕事を選べないし失敗は許されない。

どうやら私たちは農耕民族で仕事ということを真剣に重く考えている。
だからちょっと気楽に仕事をつまみ食いしてみるなんてできない。
結果仕事の創出も活性化も進まない。

藤村さんは日ごろ思っていることをまとめて
『月3万円ビジネス』という本2011年7月に出版される。
http://amzn.to/ne2DbD

仕事を真剣に考えないでノーリスクで
ゲーム感覚でワイワイガヤガヤで仕事を考える。
仕事が人質になっているのを断ち切る。

これが思いもよらず隠れたベストセラーになる。
毎月増刷。20代の若者が読んでいる。
勢いで月3万円ビジネスフォーラムも立ち上げられる。
http://30000yen.biz/

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「月 3万円ビジネス」というのは、
月に3万円しか稼げないビジネスのことです。
ですからいくらでも仕事はつくることはできる。

「月 3万円ビジネス」のオヤクソク。
困ってる人にとっていいことしかやらない。
家賃や人件費のような固定費は持たずにノーリスクにする。

月3万円ビジネスに掛ける時間は二日以内。
月3万円ビジネスを何個やりますか?
例えば二日ですから10個をやれば20日稼働で30万です。

でも藤村さんのお薦めは
月に三つの3万円ビジネスをやる。
ということは月6日働く。

これは30日マイナス6日で24日。
ということは週休6日ということ。
これだけ時間があればいろんなことができると仰る。

時間があれば自分が食べる分位の食物は作ることができる。
エネルギーも家もそれほど苦労しないで作ることができる。
時間があればすべての自給率は上がる。

月3万円ビジネスで6万円稼げるようになったら
3万円分のビジネスを他人に分けてあげる。
うばいあわないで わかちあう。

  いいことしか しごとにしない
  うばいあわないで わかちあう
  月3万円ビジネスのオヤクソク

文明が繁栄期のときは仕事は専業化していく。
効率を求めます、専門家を求めます。
経済は発展すればするほど人や企業は競い合います。

しかし文明の変わり目のときは仕事は複業化する。
複業は競争しない。
そおこでは仕事と社会活動と家庭生活が融合する。

学生は単位を取るためにする勉強するのでなく
自身の幸せのための勉強する。
競争に勝って市場占有率を高めるのが今までのマーケティング。

増収増益の企業の共感が得られるのは株主や素テイクホルダーだけ。
しかしほとんどの人からはその共感を得られない。
垂直関係ではなくて水平関係。

そこまでお話されてようやく「非電化工房」の話になりました。
非電化掃除機のスライドを出してゴミを吸い取るには電気は要らない。
でもこの国で掃除機が使っている電気は原発1基以上必要らしい。

便利を得れば何かを失う。
それでも便利が欲しかった。
でも便利なものはなんですか?

便利を少し棄てればなにかが得られる。
高校生にあなたにとって不便なものはなんですかと聞いてみた。
35人全員が「不便なものはなし」と答えた。

藤村さんは那須高原の約3千坪の土地に
「エネルギーと金を使わないで得られる幸せ」を
実感できるテーマパークを建設中です。

  いいことしか しごとにしない
  うばいあわないで わかちあう
  月3万円ビジネスのオヤクソク

いやあぁぁっ!
始まったときはどうなるのかと思った昨日の講演会でしたが
ちゃんと最後はマーケティングのお話にまとめていただきました。

思いもよらない展開でしたがおもしろかったです。
まだまだこの国にはすごい人がおられて
すごいことをやられてることを実感しました。

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まだまだこの国は棄てたもんじゃありません。
ぼくたちが目の前に突き付けられている心の問題。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。