そうそう!そうでした。そうでしたねぇ。

ちょうど一年二ヶ月前からのことでした。
私たち消費者の震災直後からの意識と
行動の変化をデータを基にみせていただきました。

昨日のMCEI大阪支部 2012年 5月度 定例会は
我が国のNo.1マーケティングリサーチ会社である
株式会社インテージの西日本支社の平井公一さんが講師でした。
http://www.intage.co.jp/

定例会5月1.jpg

「SCIデータ」というのをぼくが初めて知ったのは
東京の商業施設企画会社でプランナーの卵として
働き始めた35年前くらいの時でした。

「SCIデータ」ですからソーシャルナントカという
英語の三文字略語と思い込んでいたのですが
ナント社会調査研究所の日本語の略と教えられました。

そうなんですね。
株式会社インテージの前身は株式会社社会調査研究所
1960年3月2日創業とHPに書かれています。
http://www.intage.co.jp/intagegroup/history/

消費者定点観測としてSCI(全国消費世帯パネル調査)や
SLI(全国女性消費者パネル調査)からスタートして
現在はSCI-personal (全国個人 消費者購買パネル調査)です。

これは日本全国約50,000人の男女のモニターが
購入した商品のバーコードを携帯端末でスキャンし、
24時間/365日の消費者購買行動を把握・分析されています。

もうひとつはカスタムリサーチです。
現在はインターネット調査を中心に
面接、インタビューや郵送などでアンケート調査をしています。

株式会社インテージはこのようなデータを基に
各企業のマーケティング戦略の策定支援も実施する
国内No.1コンサルティング&マーケティングリサーチ会社です。

今回はその調査データを基に震災前と震災後の
消費者の意識と行動の変化を話していただこうと
西日本支社の平井さんお越しいただきました。

スライドに映し出されるデータの数々。
震災直後から一ヶ月ぐらいのデータ。
そして半年後と一年後のデータの比較です。

意識の変化と行動の変化に分けてお話いただきました。
直後のパニック状態での強い不安は一ヶ月ぐらいでは薄れますが
その後「絆」に表される家族やコミュニティへの参加意識は持続します。

東北地区や首都圏と京阪神地区とでは温度差はありますが
エコロジーや節電意識、寄付活動や
被災地の産品購入で支援意識は強いです。

情報源はテレビやネットでS-N-Sからの情報の
役立ち度はテレビと同等ぐらいであった
というデータもありました。

日常行動では外出、外食が減少し家にいる時間が増え
テレビを見ていることが多いです。支出を控える。
特にレジャーや旅行などの支出の減少が目立ちます。
ガソリンや食費は増えレトルト食品や乾電池の購入が増えています。

そうでしたねぇ。
震災直後にはミネラルウォーターの大型PETや
トイレットペーパーや生理用品が商品棚から消えましたね。

半年後には福島第一原発が不安の大きな要因になってきます。
特に小さいお子さんをもつ女性にとっては大きな不安です。
再び起きるかもしれない地震、津波に対する不安も根強いです。

外出、外食はやや戻るが震災以前には戻っていません。
食品の購買はほぼ6月頃には元に戻っています。
買い物金額が増えているが買い物回数は減ったままです。

そして震災一年後。
意識の差はほぼ震災以前に戻ります。
被災地との距離感は心理的な距離感に比例しています。

特に距離感がある遠くに住んでいる人でも
被災地や被災した人と何らかの縁がある人は
心理的にも被災支援  社会協力の意識が強いです。

ぼくにとってもこの一年のことはあまり記憶がありません。
多分日本人全員が程度の差はあっても
PTSD(心的外傷後ストレス障害)だったように思います。

定例会5月2.jpg

いみじくも今日は5月11日。
あれから一年二ヶ月です。
満開のさくらはもう津軽海峡を超えて北海道を北上しています。
http://www.1101.com/sakura2012/index.html

今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

今この時代に再びマーケティングができることを考え、
また、マーケティングの本来の姿を
考えてみたいと思っています。

今年は地震・つなみ・原発の被害からの復興であり
再構築への長い闘いの一歩を踏むだす時です。
そのためにマーケティングができることを考えなければなりません。

将来の世代のためにできることを考えなければなりません。
マーケティングならきっとなにかをやれる可能性は
いくらでもあるはずです。

そして今年MCEI大阪支部は40周年を迎えます。
先人たちが遺してくれたマーケティングの鼓動や熱情を受け継ぎ、
次世代マーケティングを構築していかなければなりません。

講演が終わった後、平井さんお願いしました。
「二年後、三年後にどんな変化が表れるのか知りたいので
 ぜひ毎年この時期にご講演をお願いします」と。

いやあぁぁっ!まさに旬の話題です。
重いです。響きます。
マーケティングにできることを考えなければなりません。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。
ご期待ください。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

「地球の呼吸を止めてはいけません」

さくらの花に浮かれ気味だった気持ちに
しずかに突き刺さる言葉でした。
昨日のMCEI大阪支部 2012年 4月度 定例会。

MCEI大阪支部の2012年度の年間テーマは「Re:Marketing
」です。
Re:Marketingとはマーケティングの原点回帰
今マーケティングができることを原点に立ち返って考える。

そしてもうひとつ「Re」はRe:mailなどの繋がりの意味もあります。

MCEI大阪支部の去年2011年度の年間テーマは
「素」(す)のマーケティングでした。

「これからの企業は日頃の《素》の顔が試されることになります」と
昨年の3月の定例会でお話した翌日にあの震災が起きました。
そして今年は改めてマーケティングにできることを考えるテーマです。

今までの現場のマーケティングの成功事例だけでなく
もっと人間の本質やイノベーションを突き動かす熱情なども
定例会のテーマにしようと考えています。

ということで東京からお越しいただいたのが
建築家の児島 学敏(こじま がくとし)さん。
都市文化研究会の代表であり武蔵野美術大学の講師です。

4月定例会3.jpg

児島さんは1945年土佐生まれとか。
長らく『街並みの美学』や都市景観という概念で有名な
芦原義信さんの芦原建築設計研究所で仕事をされています。

「地球の呼吸を止めてはいけません。
 ヨーロッパでは道路の舗装を剥がして土に戻していますが
 我が国ではせっせ、せっせとアスファルトで固めています」

「それは地球の呼吸を止めることではありませんか」
それを聞いて思わずぼくが大学の授業でつかっている
pptのスライドのぼくの文章を想い出しました。

「我が国は四方を海に囲まれた島国。
 亜熱帯から亜寒帯までの気候四季があり雨も多い。
 
 長い海岸線で、内陸には急峻な山並みがあり、
 その山々から流れ出る豊かで清らかな水が
 河川や平野をつくる。

 それらは米や野菜を作る農地を生み出し、
 海では豊かな魚介が育まれた。」

児島さんは「水が止まると町が死ぬ」とも仰る。
そして「風も止まってはいけない」と仰る。
アジア大陸の東端に位置する我が島国です。

日本の国土の七割が山であり急峻な山並みで
そして海に囲まれた島国であり海岸線は長い。

その山並みと海岸線に挟まれた狭い土地に
里地里山があり私たちの暮らしは自然との関わりでした。
風土  風流  風が流れる  四季がある。
 
自然(じねん)  山で働く 海で働く
夏の高温多湿と冬の豪雪があります。
想い出したように襲ってくる地震があります。

津波もあります。
台風もやってくる島国です。
決して暮らしやすい土地ではありません。
 
しかし私たちの先祖は知恵をだし助け合い暮らしてきました。
夏の暑さと冬の寒さはありますが少し我慢すれば
なんとか暮らしていけることができました。

それが戦後の復興の中でまるで狂ったように
古いものを壊しコンクリートで固められた
画一的な町づくりで都会を作り上げました。

「見渡せば花ももみぢもなかりけり 浦のとまやのあきの夕ぐれ」
児島さんはこの有名な藤原定家の歌(新古今集363番)を
なにもない景色ですが実は一番美しい歌と紹介されました。

また京都の枯山水の庭をとりあげ
「見る人の想像力で無数の景色が見える」と説明された。
そして記憶力が大事と話された。

多くの記憶が残っている町がいい。
多くの生活のドラマの記憶がある町がいい。
記憶が無くなれば町が消える。

私たちは雄大なものより優しさを求める民族です。
強いものより弱いものに惹かれます。
ですから「弱さを知る」ことができます。

強くて雄大なものはいつかは崩れます。
弱さを知る。永遠とはいったいなになのか。
それがこの国に住む民の知恵であり生きることです。

講演の後半は3・11以降取組まれている
東日本大震災「森は海の恋人運動」や
渋谷地区の再開発「東急Hikarie」などを紹介いただきました。

もう一度便利さだけを求め続ける生活を
今、考え直さなければなりませんと
最後にまとめられました。

4月定例会1.jpg

いやあぁぁっ!すごいです。
重いです。響きます。
今、まさにマーケティングにできることです。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。
ご期待ください。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

「すべてはソーテー内でした!」

昨日のMCEI大阪支部2012年3月度の定例会は
千葉県浦安市の東京ディズニーリゾート(TDR)から
お越しいただいたオリエンタルランドさん。

昨年の3月11日に発生した東日本大震災。
そのときのすばらしい顧客対応で注目を浴びた
オリエンタルランドさんの危機管理のお話でした。

株式会社オリエンタルランド(OLC)は1960年設立。
ディズニー・エンタプライゼズ・インクのライセンスを受け、
ディズニーブランド施設を運営している日本企業です。

いろいろ企業展開はされていますがメインは
東京ディズニーリゾート(TDR)の二つのテーマパーク
東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)の運営です。

TDL(東京ディズニーランド)は1983年4月オープンです。
そしてTDS(東京ディズニーシー)は2001年オープン。
365日無休で開園し年間2500万人以上の来園者がある
国内最大最高のテーマパークです。

そして昨年 2011年3・11が。
TDRは震度5強。開園以来最大の地震が襲います。
当時来園者は7万人。ほとんどが家族ずれです。

講演ではCX制作の「Mr.サンデー」という番組で
「7万人の命守った3・11ディズニーの危機管理!」
というビデオが流されました。

そこで語られ見せつけられたのは
冒頭の「すべてはソーテー内でした!」
全ては「想定内」の範囲でしたということです。

TDR地震対策基本計画(マニュアル)に基づき
「冬の午後6時。震度6強。ゲスト10万人」という想定で
年間延べ180回にも及ぶ訓練を実施されているといいます。

オープン前とクローズ後にどこかのエリアで訓練です。
年間延べ180回ということは二日に一回は
この訓練が行われている計算になります。

「すべてはゲストの安全・安心のために」
TDRでは来園者をゲストと呼んでいます。
一方出迎える従業員はキャストと呼ばれます。

約1万人いるキャストは、9割以上がアルバイトです。
そのキャストが冷静沈着に対応して
初動の30分で情報収集とゲストの不安を取り除いたのです。

「みなさまにお知らせいたします。ただいま地震がありました。
 建物のそばにいらっしゃる方は 建物から離れて  
 広いところでお待ち下さい」

地震発生40秒後に流れた園内緊急放送です。
映像の中でもキャストが冷静に
「頭を守って、しゃがんでください」と呼びかけています。

<防災ずきん代わりにぬいぐるみを配布>というエピソードも紹介されます。
ショップの売り物のテディベアのぬいぐるみをキャストが持ち出し
ゲストの頭を守ってくださいと配られ
ショップの商品棚や倉庫が空になりました。

「ゲストの安全のため、店内にあるものを
 全て使っていいと訓練で教えられました」と
若い女子キャストのことばが印象的です。

そして夜が来て交通機関の復旧がめどがつかないため
園内に残った帰宅困難者は約2万人に

気温は4℃までに冷え込んだ屋外で
それでも笑顔を絶やさなくブルーシートや
食料を配布するキャストたち。

VTRはここで終わりました。
講演はその後はテーブルごとに座った参加者たちと
クイズやゲームなども織り込み
ディズニーフィロソフィ(哲学)を学びました。

キャリアのアルバイト代を聞いても
それほど高いものではありません。

それでもあのTDLやTDSで働いたという満足感が
彼らのモチベーションを高めるのでしょう。

ディズニーブランドをいかにハイポジションに維持するか。
周到に計算されたそのマニュアルとオペレーションが
すばらしい顧客対応を生んでいるのです。

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

昨日の定例会が2011年度の最後の定例会でした。
2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。

昨日のお話もオリエンタルランドという企業の
「素」の顔や日常が見えてきました。
来月の定例会は2012年度の最初の定例会です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
来年度のMCEI大阪支部にご期待ください。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

「夏休みの間には…」

「夏休みの間にはポテチと清涼飲料水と
 カップラーメンを食べてはいけません」

小学生の我が子が学校からもらってきた
連絡事項のお手紙を読んだカルビーの社員は
私たちが作っている商品って悪者?って思ったのが始まりです。

カルビースナックスクールは
こんなカルビーの社員の思いから始まりました。
そんなお話を聞きました。

昨日のMCEI大阪支部 2012年2月度 定例会です。
カルビーの食育活動を聞きたいとお願いして
東京から女性お二人、部長さんとご担当にお越しいただきました。

カルビー株式会社 総合企画事業開発本部
カスタマーリレーション部 部長 二宮 かおるさんと
同じくカスタマーリレーション部の太田 江美さん。

定例会1.jpg

テーマは
「お菓子会社がする 小学校出張事業
 カルビースナックスクール」です。

カルビーの創業は戦後間もない1949年(昭和24年)
焼け野原の広島での創業です。
オーナー創業者の熱き思いが詰まった創業です。

非上場のままでの業務拡大が続いてきましたが
昨年2011年3月11日、東京証券取引所市場第一部に
上場して改めて上場企業としてのスタートを切りました。
 
そして2011年4月カスタマーリレーション部が設立され
二宮 かおるさんが部長として就任されました。
カスタマーリレーション部には三つの大きな仕事があります。

先ずは「お客様相談室」としての対応です。
クレームからお問い合わせまでを担当しています。
特にクレームのお客さんをどう離反することなく
ロイヤルカスタマーになっていただくかが重要です。

そして今日のテーマ「カルビースナックスクール」を
推進するフードコミュニケーション活動です。

子供の身近なおやつから大切な“食”を考える。
これをテーマに「カルビースナックスクール」は
2003年から始まりました。

冒頭に書いたように「ポテチは悪くありませんからっ!」
という熱き思いをもった社員から上がってきた活動です。
でも最初は苦労なさったようです。

教育界とはなにもコネがなかったスナック菓子メーカーです。
担当の太田さんは小学校をアポなしで回られ
ピンポーン!とインターフォンを押して回られたといいます。

「間にあってまーす!」
教材メーカーの営業に間違えられることもあり
なかなかお話を聞いてもらうことができなかったようです。

ようやく2005年にマスコミに取り上げられ
小学校からも来てほしいという申し込みも増え
2010年には全国で417校で実施できました。

カルビーの社員によるスナックスクールの展開です。
小学生小学校3〜6年生を対象としての45分間の授業です。
基本プログラムは三つのテーマです。

1.おやつの量を知る。
2.おやつを食べる時間を知る。
3.パッケージ表示の見方を知る。

昨日の講演でも参加者がグループになって
10歳ぐらいの男の子のおやつの
適正な量を知るというリアル体験もしました。
両手でこんもりいっぱいが一回のオヤツの量らしい。

ついついお酒を飲みすぎてしまうおじさんたちには
おいしいお酒もおいしいポテチも
「やめられない とまらない」なんですけどねぇ。

直接お客様と社員が話をする。
お客様がカルビー製品とどう関わっていただくのか。
どうすればカルビーらしさを伝えることができるのか。
それがカスタマーリレーション部のミッションと仰る。

単純でなーんも考えていない男どもの単品思考でなく
女性の持つ人間理解力をフルに発揮しての活躍が
まだまだ続きそうです。

定例会2.jpg

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

昨日定例会終了後のコミュニケーションサロンで
ぼくの定例会レポートは起伏が激しすぎるとご指摘を受けましたので
今回は出来るだけクールにレポーティングでした。

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
来月の定例会が2011年度の最後の定例会です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい!

♪ヨロコビィノォサケェェェ! ショーチクバイ!♪

誰もが歌えるコマーシャルソング。
石原裕次郎さんから渡哲也さんに歌い継がれる
喜びの酒 松竹梅のテレビCM。

昨日はMCEI大阪支部の2012年1月度の定例会でした。
年に一回だけの京都での開催と言うこともあり
お正月ということもあり日本酒のお話を聞きました。

講師は京都伏見に本社がある宝酒造さんの林研三さん。
宝酒造株式会社 酒類事業本部 商品部 清酒グループ長
という宝の清酒カテゴリーのブランドマネージャーさん。

1月定例会2.jpg

テーマは「ユーザビリティの向上に向けて」
〜松竹梅「天」パウチパックの取組み〜でした。
宝酒造は天保年間創業の京都伏見の大手酒造メーカーです。

現在は宝ホールディングスグループの一員です。
売上は1750億円ほどで約半分弱が焼酎部門で
清酒と缶チューハイなどで500億円ほどの売上です。

清酒が売れません。
長期減少傾向ずっと続いており
ピーク時の1/3までに落ち込んでいます。

林さんは焼酎部門から清酒部門に担当が代わり
生週のデータを分析しました。
年配の方にはそこそこ売れていますが若者や女性には苦戦しています。

多分日本酒を無理やり飲ませれてエライ目に会ったことで
ネガティブイメージが植え付けられているのかもしれません。
しかし最近では海外の日本食ブームで日本酒が売れ始めています。

20歳代の若者にも少しだけですが売れているようです
多分イヤなネガティブイメージがない
ニュートラルな世代に受けているようです。

特に宝酒造の「松竹梅」はヨロコビィノォサケェェェ!ですから
一般の贈答用としてはNo. 1 ブランドなんですがそれが強すぎて
家庭用の日常用や和食などの業務用では劣勢です。

お父さんが卓袱台の前で胡坐をかいて一升瓶を傾ける。
昔はそんなことが当たり前でしたが今では
そんな景色は見ることはできません。

一升瓶に加えて紙パックが主流になってきています。
そこで紙パックに対して大規模なMR
マーケティングリサーチを実施しました。

紙パックユーザーは安くてうまい日本酒の紙パックには
好意的な反応でしたがどのブランドでも構わないと言う
低関与度の実態が分かりました。

つまり紙パックは安くてうまいが
差別化が出来ていなくてブランドも
確立されていないということなんです。

さらに詳しく調べると紙パックユーザーは
不満が少ないが飲み終えた時に
捨てにくい!解体しにくい!分別しにくい!底に残る!という
廃棄に対する不満が主婦層にあることが分かりました。

そこで廃棄に対する不満の解決という、
新しい価値提案があるのではないかと研究し
容器のパウチパックの商品化に挑みました。

日本酒をスタンディングパウチに容れる。
パウチパックはシャンプーや洗剤の詰め替え用でしょ!
最近では食品にも使われかけていますが本当に売れるのか!

社内外から聞こえてくるそんな声をひとつづつ
理解してもらい種々の改良を加えて昨年
2011年の9月に松竹梅「天」900mlエコパウチが発売されました。

スーパーの日本酒売り場の棚割り提案や
関連販売の売り方提案などもこれでもかというぐらい
豊富に用意し、テレビのCMまで投入しました。
http://www.takarashuzo.co.jp/movie/seishu_01.htm

その結果まだ4カ月ほどの実績ですが発売以降の売り上げは
好調に推移し今までの紙パックをカニバリすることなく
エコパウチ分が純増しています。

林さんは震災の影響もありエコ意識の高まりに
この商品で新価値提案ができたと思うと
講演を締めくくられました。

1月定例会写真.jpg

パッケージ変更だけでこれだけの新価値提案ができる。
いやぁぁっ!すごいですねぇ。
商品そのものの改良でなくてもブランディングできる。

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
昨日をいれてあと三回定例会があります。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。

まぁぁっ!よぉぉぅ しゃべらはりますぅ!

100分以上を原稿もPPTもなぁぁんもナシにしゃべり放しでした。
昨日はMCEI大阪支部2011年12月度の定例会。
講師は株式会社日本旅行の営業部長で添乗員の平田進也さん。

会場は最近よくお借りさせていただいている
株式会社内田洋行大阪支店の
大阪ユビキタス協創広場CANVASです。

「浪花(なにわ、ナニワ)のカリスマ添乗員」と
いえばこの方、平田進也さんと頭に浮かぶくらい
関西ではチョー有名な旅行代理店の営業マン。

12月定例会3.jpg

旅行業界初の個人的ファンクラブがあり
なんと2万2千人の熱狂的なファンがおられます。
テレビ出演600回以上 芸歴38年以上とか。

「きみまろ添乗員」と異名をとり
「平田進也と行くツアー」では4時間、5時間の
マイクパフォーマンスでおばさま方を爆笑の渦に。

年間個人売り上げ5億円を計上。
3年ほど前に社長に業績を認められ
日本旅行の社内プロジェクトとして
「おもしろ旅企画 ヒラタ屋」を立ち上げます。

そして昨年度の平田さんの売上はなんと7億9千800万円
大手旅行代理店の営業マンの平均売り上げは良くて1億円。
昨今はネットでの価格競争が激しく厳しい状況です。

その中で「おもしろ旅企画 ヒラタ屋」の
「平田進也と行くツアー」はそれほど安くなくても
予約がとるのが困難なほどの人気商品です。

「観光とは光を観る」と平田さんは仰る。
旅行は非日常  ホカホカ弁当なんて食べたくない。
あくまでもネガティブではないプランを提案する。

平田さんのお客さんは50代後半60代の女性
誰を悦ばせばいいのか。
埋蔵金はどこに眠っているのか。

その在り方を知っているのかは50代後半60代の女性。
男性なんかには目もくれない。
徹底して女性を褒めちぎる。

旅行は単なる地図の移動ではなく時空の移動。
どうしたらこっちを向いてくるか。
お客さんに可愛がれるためには徹底する。

売り物はコミュニティー  コミュニケーション
そのためにはマイクパフォーマンスもあれば歌もうたう。
高級化粧品をふんだんに使っての女装作戦は大受け!。

徹底的にエンドユーザーお客の立場で考える。
三方よしどころか八方よし  毛細血管まで喜ばす。
元気産業  アナログ  こころ産業とまとめられました。

年間添乗業務150日、講演100日をこなすと仰る。
当然土曜日日曜日などお休みは無関係。
それでも仕事は楽しいらしい。

「部長社長なんぼのモンじゃ!
 お客さんあっての社長、部長やろ!
 それならぼくはお客さんの中で社長になる!」

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2時間近い講演時間を目一杯つかって
赤井 英和にちょっと似た大阪のおっちゃんの
元気の素を振りまいていただきました。

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業もそこで働く人々も
日頃の「素」顔が試されることになります。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。

さっそく平田さんとフェースブックでお友達になりました。

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♪大阪で生まれた駅やさかい 大阪の街 よう捨てん♪

昨日はMCEI大阪支部2011年11月度定例会でした。
そして年に一回の屋外研修定例会です。

以前は夏休み企画として8月に屋外研修を実施していたのですが
暑すぎるという声があり秋に企画いたしました。
今回は今年5月4日にオープンした大阪ステーションシティ見学です。
http://osakastationcity.com/

先ず第一部で設計に関わられたジェイアール西日本コンサルタンツの
槌田豊氏に施設全体のコンセプトのお話をお聞きし、
午後からの第二部は音声ガイドツアーで現地を見学しました。

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木曜日の午前11時からの講演、午後1時半からの見学という
普通のビジネスマンにはなかなか参加しづらい
プログラムでしたが予定通り30名近い方に参加いただきました。

大阪駅が“まち”になる。
“まち”から駅へ   駅から“まち”
OSAKA STATION CITY は今年2011年5月4日にオープンしました。
http://osakastationcity.com/about/

といってもJRの大阪駅ですから列車は止めるわけにはいけません。
工事はボルト一本落とすことができないという
大変な苦労と緊張の連続だったようです。

今回のOSAKA STATION CITYで大阪駅は五代目になります。

計画段階から10年も経たずに完成させることができました。
この速さは今までにない速さらしいです。

OSAKA STATION CITYのロゴマークは輪(わ)です。
大阪のオーとも読めますがゼロでもあります。
それは中心の“点”でありスタートの“0”あり人々の“輪”とか。

鉄道の駅としての交通アクセスや賑わいや
そして時を刻む時計も重視したという槌田さんのお話です。
南北連絡通路を創り橋上駅屋上をつくり八つの広場を創りました。

結果ここ数年の大阪駅の利用者が85万人前後で推移していたのが
5月4日の開業から4カ月後の9月末には6万人も増えたらしいです。
今も大忙しの槌田さんの講演は1時間弱で終わりました。

昼食休憩を入れて昼からは音声ガイドツアーで見学です。
最近の美術展などでよく見かけるヘッドフォーンをつけてのツアーです。
聞くと申し込みをすれば一般の方でも500円で参加できるようです。

kengakukai1101.jpg

音声ガイドに従ってやれ屋上へ行けとか1階に降りろとか
ええ加減にしてほしいと思うくらい
いろいろ引っ張り回されました。

kengakukai1102.jpg

八つの広場を中心に見ていきます。
みんな一緒に動いていますから全員揃って一斉に
ぼやぁっと見上げたり壁に近づいたりという行動ですから
他の人からはきっと「なんや!こいつら!」でしょうねぇ。

槌田さんに言わすと「なにを創っても数千万円かかった」という
時計や植木やオブジェなどが見ることができます。
いったいいくら掛かったのかと調べると総事業費は2,100億円とか。

大阪駅周辺ではまだまだ他の工事が続いており
最終の完成した姿が見えるところまで行っていませんが
京都に比べるとエライ景気がええんやなぁと感じます。

kengakukai1103.jpg

人も多いです。
やあぁぁ!エエモン見せてもらいました!
MCEIの定例会はおもしろい!です。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
仕事をしている実務家の組織です。

今、旬の話題を取り上げます。
マーケティングの現場に出かけます。

勝負はこれから 
これから面白くなる
元気出していこう です!

今日は2011年11月11日。
11・11・11です。
11が三つ並びます。

クリスマスまで45日。
年末まで51日です
そして3・11から八ヵ月です。

あの日に生まれた赤ちゃんは八ヵ月。
もう八ヵ月。
まだまだ八ヵ月。

「現実はすべて異常値と例外、その中に真実がある」

もう3年前になる2008年10月29日に76歳で亡くなられた
我がシショーでありMCEIジャパンの創設理事長
ミズグーこと水口健次さんの言葉です。

昨日はMCEI大阪支部 2011年10月度 定例会でした。
講師は大阪ガス行動観察研究所所長であり
株式会社エルネット技術顧問 松波晴人さん

講演テーマは「サービスサイエンス
行動観察技術のビジネスへの応用」というもの。
サービスサイエンス?行動観察の技術?

会場で配布された「大阪ガス行動観察研究所」と
金文字箔押しされた立派なパンフレットをみると
「サービスイノベーション、マーケティングイノベーション」と書かれ
続いて「サービスを科学する。マーケティングを高度化する」と
「起点は「現場」の観察から」とも書かれています。

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講師の松波さんはお聞きすると1966年大阪生まれ。
大学、大学院では建築を学ばれ大阪ガスに入社されてから
生理心理学、人間工学関係の研究活動に従事され
その後アメリカコーネル大学院に留学後行動観察ビジネスを開始された。

「行動観察」とは本人すら気付いていない行動を
観察・分析することで潜在的なニーズや
リスク、スキルなどを見える化する手法と書かれています。

人間の意識の領域は4つのフェーズがあり
通常の意識領域は「言語化領域」であり顕在的意識で
深い思考を促すことなく、比較的簡単に引き出せます。
アンケート、グループインタビューなどで分かります。

次は「非言語化領域」人の潜在意識の表層部。
これも聞き方により潜在意識を刺激し、引き出すことが可能。
対応する手法:グループインタビュー、デプスインタビューなど

そして今回のテーマ「行動観察の領域」非言語化領域
人の潜在意識の深層部。
本人も無意識のため、言葉として聞き出すことは困難だが、
行動を科学的に分析することにより把握できる。
最後は「非言語化領域」人の潜在意識の最深部。

行動観察研究所はまさに「行動観察の領域」
非言語化領域を観察・分析・改善によって
サービスサイエンス 科学するわけです。

世界のビックカンパニーも競ってこの行動観察や
人間心理学の専門家を採用して単なる
表層的なデータでない心の動きを重視しています。

従来では製品を開発する場合、対象へのまず
アンケートやグループインタビューです。
マーケティングに原則は「困ったらターゲットに聞け!」です。

ところがアンケートを取ると、困っていることは書いてくれますが
そこに書かれているのは「思っていること」だけしかありません。
つまり「言語化領域」というフィルターが掛かっているのです。

「非言語化領域」つまり本人も気付いていないことは、
当然アンケートには書けないし言葉にもなりません。
つまり「消費者に聞いてもなにも答えは返って来ない」ということになります。

イノベーションは観察から。
イノベーションを起こすなら行動観察。
言語化できないニーズや社会的正義のバイアスを排除する。

ものすごい量のスライドと事例のVTRを
クリックしながら見せてもらいます。
ワーキングママへのインタビューや
5000人の顧客を憶えているホテルマンの話などなど。

「言語化領域」と「非言語化領域」
世界中どこへ行っても非言語化以下の領域は変わりません。

「言語化領域」である民族や国籍や文化は変わっても
人間そのものをつかさどる「非言語化領域」は変わらない。
スキルと知見  本質を見抜く行動観察がますます重要になります。

「現実はすべて異常値と例外、その中に真実がある」
「全体と平均はウソ、非現実、戦略の根拠にならない」
我がシショー、水口健次さんの言葉を思い出しました。

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いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

MCEIは今一番知りたいテーマについて、
今一番議論できる、日本で一番実践的な組織だ!

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織だ。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。

いやあぁっ!ほんとに立派です!すごいです!

こんなまちづくりのコンサルなんていません。
さすが立命のパラサン!産業社会学部出身。
ちゃんと地面に足がついた活動をしたはります。

昨日のMCEI大阪支部 2011年9月度 定例会は
神戸・新開地まちづくりNPOの事務局長の古田 篤司さんを
お招きして「衰退商業地再生の戦略
〜一言でいえば、ファンづくり〜」を熱く語っていただきました。

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じつは昨年10月の屋外定例会でこの新開地を歩いています。
雨の中、平日の昼間だったので少人数の参加者でしたが
神戸在住の理事のみなさんの企画で三部構成の充実した内容でした。

そのときの模様を書いた理事長ブログが
MCEI大阪支部のHPにアップされています。

MCEI大阪支部10月度定例会「神戸、光と影」
<オールドハーバーとオールドタウンを歩く>
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/13812821.html

今回はいみじくも9月定例会であり9月1日が防災の日で
そして今度の日曜日が9・11で10年目のあの日であり
3・11からちょうど半年目ということで
16年前からの復興を古田さんに語ってもらおうとお願いしました。

ところが最初はなかなか承諾してもらえませんでした。
彼曰く震災のときに神戸に住んでいたわけではないので
復興と言うことはうまく話せませんということでした。

ということで今回のテーマ「「衰退商業地再生の戦略
〜一言でいえば、ファンづくり〜」です。
ちょっとpptのデータのトラブルがあり持参されてた
iPad2を使っての講演になりました。

【ツイッターから】

@Furuta0501 古田篤司
古田篤司の「実践!生・まちづくり日誌」(なままち日誌)
 : 講演会出講のお知らせ(大阪) lb.to/oy6MQy

@Furuta0501古田篤司
今日のお座敷が終了!
いきなりのデータトラブルで、講演できないか、とちょっと慌てた。
iPadの画面を紙のように映してプロジェクターへ出力、
という変則プレゼンで、ペースをつかめないで終わってしまった。
ちょっと、聞きに来た人にはわかりにくくて
申し訳ないことをしてしまった。すごく反省…。

@MRML1949
MCEI9月例会終了。
本日の講師は、新開地まちづくり NPO事務局長古田篤司さん。
マーケティングに基づいたまちづくり、 とても参考になった。

【転載ここまで】

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明治〜大正〜昭和と繁栄を極めた神戸・新開地。
それは東京新宿、大阪道頓堀、名古屋大須などに
代表される庶民の盛り場として繁栄してきた町でした。

ところが高度成長期に入り、映画興行の衰退や都市構造の変化で
街の荒廃が始まり、80年代には「危ない街・
行ってはいけない街」になっていました。

おしゃれでセンスのいい表通りの神戸ではありませんが
映画館や芝居小屋などがある商業やエンターテイメントの中心地でした
それが衰退し「こわい!汚い!暗い(3K) 」の町に転落し
それが95年の阪神淡路大震災で一気に廃墟となってしまいました。

新開地まちづくりNPOは一キロの商店街に連なる
商店主が作り上げたまったく純粋の民間団体です。
古田さんは12年前にそこに雇われ給料をもらいまちづくりに励んでいます。

ちょいと昨年の10月の理事長ブログから引用
MCEI大阪支部10月度定例会「神戸、光と影」
<オールドハーバーとオールドタウンを歩く>

【一部転載ここから できれば全文をお読みください】

〜新開地のまちづくり〜
ファンづくりのためのマーケティング戦略
まちづくりでマーケティング戦略は実際にはあまり聞きません。

なぜ「ファンづくり」を戦略にしたのか?
戦略なき、個別事業の積み上げでない。
事業ありきでなくビジョンありき。

先ずは衰退したまちを直視する。
新開地地区は3K(こわい・汚い・暗い)のまちのイメージ。
「行ってはいけないまち」からの脱却

特色、魅力を徹底的に伸ばす
「〜B面の神戸・新開地〜」顧客づくり
未来の顧客を創造する。

ポジョショニングを考える。
まちの見える化。
シーダー(種まく人)探し。

神戸新開地音楽祭やザ・シンカイチツアーの開催
女性限定新開地映画祭「ラブ&エロス」や社会見学会などなど
広報の専任担当を設置する。

ちょっとやってきて分析だけして去っていくコンサルではなく
現地に常駐する実践タウンマネージャーのコーディネートが
まちに新たな価値を生み出すというお話を聞きました。

【転載ここまで】

今回改めてお話を聞くと徹底してやってきたことは
行政主導のハコモノづくりではなく町の活性化のための
ファンづくりをしてきたことです。

今は古田さんはご結婚されて新開地に通勤する形ですが
最初のころは新開地に住み込んでどっぷり浸っていました。
10月に案内してもらったときも行きかう人すべてから
声がかかるほどこの町に溶け込んでおられました。

まちづくりにマーケティングの手法を取り入れるきっかけとなったのが
ジョン スポールストラの名著:「エスキモーに氷を売る」
―魅力のない商品を、いかにセールスするか だったとか。

それが古田流ファン三か条になり、シーダー(種まく人)を探し、
エリアのポジショニングを考え、座標軸を考える。
クロスSWOT分析やマズローの欲求階層説までを駆使しています。

昨日の講演を聞いていてやはりさとなおさんが
提唱されている「SIPS」の概念を思いうかべます。
http://www.dentsu.co.jp/sips/index.html

「SIPS」のSはSympathize(共感する)です。
まさに古田さんのいうところのファンづくりです。
ぼくの言葉では心ふるえる共振でしょうか。

そしてIdentify(確認する) →Participate(参加する)
最後はあくまでもShare&Spread(共有・拡散する)
そしてこの新開地が好きだというファンが集まってくるのです。

女性限定新開地映画祭「ラブ&エロス」を開催すると
着飾った情勢たちが集まってきて終演後興奮で火照った
身体を冷ますためにバーや喫茶店で二次会が開くと聞きました。

女性限定ですから商店街のおじさんたちは
一切入場することは禁止されていますから
中でなにが行われているのかはまったく分かりません。

でもそれでもええんです!とおじさんたちは喜んでいるらしい。
いやぁぁっ!全国の威張っているまちづくりのコンサルに
ぜひ聞かせてやりたい講演でした。

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2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。

2011年度のMCEI大阪支部の活動に参加したひと
すべてが「素」(す)の美しさや素直さを
改めて感じさせるマーケティング活動。

そんなMCEIでありたいと思っています。

「この歴史的な困難の中で、マーケティングは、
 どういうことになるのであろうか。
 勝負はこれから。元気出していこう。」(水口語録より)

今日9月9日は重陽の節句。
菊酒を飲み交わす日。
被災地ではそれどころではありますまい。

それはリーディングカンパニーの為せるワザなのか!
はたまたトップブランドを負かされている自負なのか!

昨日のMCEI大阪支部8月度定例会もすばらしいお話を聞けました。
お越しいただいたのはキリンビバレッジ東京本社の
マーケティング本部マーケティング部商品担当 西村 努さん。

MCEI大阪支部の定例会のテーマを探していたとき
キリンビレッジさんになにかありませんかとお願いしたところ
昨年大ヒットした「キリン 午後の紅茶エスプレッソティー」を薦められました。

西村さんとは昨日が初対面でした。
会場に入って来られたときは東京から来られたせいか
どこかの疲れた営業マンかアルバイトかと思ったくらいでした。

西村さんには大変失礼だったのですが勝手に
キリンビバレッジというリーディングカンパニーの
トップブランド午後の紅茶商品担当という重責のお仕事を想像していました。

ところが西村さんはお若くてまったく脂ぎってなく飄々とされていて
いわゆるバリバリのマーケッターというイメージではありません。
思わず「何年入社なんですか?」と大変失礼な質問をしてしまいました。

そんな失礼な質問にもちゃんと答えていただきました。
キリンビバレッジに入社してまだ12年目。
最初の2年は関西支社にいてその後本社で商品担当。
ずっと缶コーヒー担当でその後紅茶担当とか。

ぼくにとって仕事上の永遠のお得意先は
キリングループが一生のお得意先だと勝手に思っています。
最近は仕事の声もかかりませんがまだお世話になった方が大勢おられます。

ぼくの悪い癖でキリングループの若い人を見ると
ついあの人もこの人も知ってるでぇとネットワークを
自慢げに振り回すいやな奴になってしまいます。

大いに反省をしているのですが昨日も西村さんの社歴を聞くと
彼の周りにいるエライさんはほとんど知っている人。
そんなことで講演前にちょっと萎縮されたかと心配しました。

先月7月14日に開催したMCEI定例会のときに
ちょうど今日で「キリン 午後の紅茶」が
発売25周年!になりましたとお話がありました。

25周年になった「キリン 午後の紅茶」を
社歴12年の西村さんが缶コーヒー担当だった経験を生かして
「キリン 午後の紅茶」の新しい商品戦略を創造します。

「キリン 午後の紅茶」は25年前の1986年に開発がスタート。
紅茶は抽出してから冷やすとどうしても濁ってしまいます。
それを独自のクリアアイスティー製法を開発します。

その結果他の紅茶飲料が中身が見えない缶だけだったのを
中が透けてみえるペットボトルに入れました。
家庭用冷蔵庫を意識した初の1.5リットルペットボトル入り紅茶です。

1996年には500ミリリットルのペットのペットボトルが
自販機に装填が許可されてアウトドア用途が一気に広がります。
「キリン 午後の紅茶」は紅茶飲料の約34%シェアを維持し
輸入紅茶葉の20%を使用しているというトップブランドです。

先輩たちが築きあげてきたトップブランド。
それを今度は長く缶コーヒー担当だった西村さんが担当に。
自らも缶コーヒー人間をおっしゃる西村さんのマーケティングプラン。

それは缶コーヒーの代わりを目指す。ということ。
市場調査をしてみると「午後の紅茶」は
飲んでる人は多いが飲用本数が少ない。

缶コーヒーのショートブレーク時に飲むような紅茶飲料を開発する。
そうしてたどり着いたのがエスプレッソ紅茶でした。
エスプレッソとは高温高圧の濃厚抽出、カテキン総量が多いという特徴。

2010年新発売時の広告コピーは
「これからはエスプレッソと言えば紅茶です。」

パッケージはあくまでも缶コーヒーヘビーユーザーにむけて
あえてペットボトルではなく190g缶で発売しました。
コンビニの棚も紅茶の棚でなく缶コーヒーの棚に置かれました。

結果缶コーヒーの棚には立ち寄らなかった女性の購入比率が増え、
朝しか売れない缶コーヒーがこの「エスプレッソティー」は
女性が会社の帰りにということで夕方にも売れることになりました。

結果なんと目標100万ケースが4倍以上の売り上げを達成!

2年目の今年2011年の戦略は商品ラインの拡充。
「ブラック無糖」が 2011・4に新発売。
そして「アイスラテ」も 2011.6に新発売されています。

あくまでもターゲットは缶コーヒーの
ヘビー・ミドル・スタンダードユーザーです。
社内の缶コーヒー担当者からはウラギリモノ!の声もあったとか。

そんな成功事例をデータを交えて淡々と話していただきました。
予定より早く終わったのでみなさんからの質疑応答がありました。
そのなかできらりと光った西村さんの言葉。

「ブランドは企業のものでもなく、
 担当者のものでもなく、
 お客様のものなんです」

いやぁぁっ!こんな現役バリバリのお話が聞ける。
MCEI大阪支部の定例会のテーマはおもしろいです。
まさに今が旬の話題を聞くことができます。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110215/bsc1102150501002-n1.htm

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。

2011年度のMCEI大阪支部の活動に参加したひと
すべてが「素」(す)の美しさや素直さを
改めて感じさせるマーケティング活動。
そんなMCEIでありたいと思っています。

「この歴史的な困難の中で、マーケティングは、
 どういうことになるのであろうか。
 勝負はこれから。元気出していこう。」(水口語録より)

場「働く」場「学ぶ」場「集う」場「商う」場「創る」場「もてなす」

内田洋行のHPのトップページにならぶ言葉です
http://www.uchida.co.jp/index.html#backtop
昨日のMCEI大阪支部の7月度定例会は「内田洋行」さんでした。

かつてはあのクェッションマークのパッケージの
マジックインキを開発し一躍トップメーカーに
1910年創業で昨年100周年を迎えられました。

内田洋行の現在の事業領域は
1.オフィス関連事業 2.教育関連事業 3.情報関連事業
とくにICT取り入れた事業が中心です。

ICTとは、Information and Communication
s Technology(情報通信技術)の略で、
いわゆるIT(Information Technology:情報技術)
に代わる概念と言われています。

会場は株式会社内田洋行 大阪支店 大阪ユビキタス協創広場 CANVAS
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/osaka.html
講師は情報エンジニアリング事業部 プロデュユーサーで
営業のプロを自認されてる三好 一之さん

会場のショールームは昨年11月の改装されました
プログラムはまずこのビルの1階に各ブースを見学することに
参加者は4つのグループに分けられ引率されてショートツアーへ。

このツアーが実に面白かった!
度肝を抜かされました。
ICT革命はここまでできるのかと痛感しました。

未来のICTを使った学校の教室のモデル
ヒューチャークラスルームというコーナーを見学
ヒューチャースクールというのは総務省文科省が推進している事業です。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/kyoudou_kyouiku/30382.html

まるでテレビの天気予報の画面です。
書き込んだり、お天気マークを張り付けたり
それがスクリーンでなく白い壁ならどこでもOKなんです。
こんなん!京産大にも欲しいなぁ!と思わず駄々をこねそうです。

ウエルカムホールというコーナーでは企業の社史を壁一面だけに描き
そこに新製品やらトピックのICチップを埋め込んだキューブが嵌めこまれ
そのキューブをモニターのテーブルに置くとその画面や説明が流れます。

更におもしろかったのは3DになるAR(拡張現実)と言われるもので
まるでQRコードのような資格の枠をカメラで読み取ると
PCの中にある3D情報が画面に映し出されます。
東京タワーがほんとに飛び出して見えました。

残りのコーナーも面白くツアーはあっという間にタイムアップ。
そして2階の広大なホールに戻りました。
なにもない普通の白い壁がなんとタッチパネルになっています。

その3連の画面の前でタッチしながらスライドを進行する講師の三好さん。
今回の講演依頼を受けてわざわざ前回のさとなおさんの講演も
参考にするために参加されていました。

開講一番は「マーケティングとは」から始まりました
ドラッカーやコトラーの定義も引き出しながら
営業のプロの三好さんは「商売を促進すること」と断じました。

会場から連続ツイートしてくれた
@kanbai_banjo 橋長 達/realfeelsにツイッターから転載

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
マーケティングから見た「場」のプロデュース
三好一之氏。内田洋行、MCEI大阪なう。
#mcei yfrog.com/kjd7mibj

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
不満 不急 不適 不要 不信 好きになってもらうこと。
的確な情報を提供すること。
好きになってもらうこと。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
「場」の理由、日をのあたる所=ひとの集まる。
ある方向に突き動かす。
スペース、人、仕掛け この3つが場の構成要素。
を体験する。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
人 仕掛け 今 スペース 体験 的確な情報を提供すること。
好きになってもらうこと。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
ICTの急激な発展
スペースを変えた。 人を変えた。 ス
トック型の知価からリアルタイム型の知価。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
人 リアルスペース 仕掛け 今 サイバースペース
体験 的確な情報を提供すること。
 好きになってもらうこと。 #mcei

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
個人 今 体験 好きになってもらうこと。

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
個人が好きになるものは? =もてなし(ホスピタリティ)
どうやって 情報を最大限見せない。
カテゴライズすると無理がでる。
美しい空間を作る。
固有のイメージを、伝える。
個人にフィットした情報を、体感を通じて提供する。

@kanbai_banjo 橋長 達/realfeels
個人 Vs 組織 から 個人 Vs 個人 に
写真は、Googleの検索量を地球儀に高さで表現(Google本社)。
マーケティングから見た「場」のプロデュース
三次一之氏。内田洋行、MCEI大阪
#mcei yfrog.com/kkj2cxqj

【転載ここまで】

企業ミュージアムを40舘創った三好さんはあくまでも「場」こだわります。

「場」という漢字を分解して説明してくれました
右側の「昜」という字は日を持ち上げると読みます。

手で日を持ち上げたら「揚」あげる。
柳の陰が「楊」
そして太陽が当たる広場が「場」と仰る。

ICTの急激な発展はリアルスペースとサイバースペースの
境界をどんどん飛び越えていっているのではないか。
地滑り現象も起きているのではないか。

いやあぁぁぁっ!
とても言葉ではあの面白さは表現できません。
ぜひ!一度行ってみられて体験されてはいかがですか。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

MCEIが問題にするマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、さらに組織や経営も取り上げます。
実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。

MCEIは、非営利のマーケティング研究組織として、
会員のボランティアで運営されています。
永年の活動が評価され、NPO法人として認証されています。

ざひ一度ご参加ください。

昨日はMCEI大阪支部6月総会&定例会でした。
講師はこの4月から電通を退職してフリーランスになられた
さとなおさんこと佐藤尚之さん。

テーマはソーシャルメディアと新生活者消費行動モデル概念「SIPS」。
昨年の4月の定例会にお呼びして二回目の登壇です。
この13か月の間の出来事が異様に凝縮されて思い出されます。

昨日のケメ通にも書きましたのでそこいらあたりは割愛します。
フリーランスのなられたさとなおさんのスライドには
コミュニケーション・ディレクターという肩書がありました。

テーマは「SIPS」です。
さなメモをチェックするとこんな文章がありました。

【転載ここから】

これは、このさなメモで去年の9月21日に書いた
「AIDMA → AISAS の次は、『SIPS』かな」を元に、
http://www.satonao.com/archives/2010/09/aidma_aisas_sip.html
電通のサトナオ・オープン・ラボで考察を深めたものである。

次世代のコミュニケーションを考察する場である「サトナオ・オープン・ラボ」では、
これからのソーシャルメディアに対応した生活者消費行動を
『共感する:Sympathize → 確認する:Identify
 →参加する:Participate →共有・拡散する:Share&Spread』と
シンプルに整理し、その考え方を略して「SIPS」と名付けました。
<詳細・解説はhttp://www.dentsu.co.jp/sips/index.html

【転載ここまで】

生活者の消費行動論における購買行動モデルには
古くからAIDMA(アイドマ)というのがあります。

A:Attention(注意)   「ん?これなんや!」
   ↓
I:Interest (関心・興味)「おもろそう!」
   ↓
D: Desire(欲求)      「欲しいなぁ〜」
   ↓
M: Memory(記憶)       「憶えておこう!」
   ↓
A: Action (行動)    「よっしゃ!買おうぞ」

こんな購買行動の段階に合わせて
企業側は生活者が欲しがる情報を適時提供しなければなりません。
電通さんはそのAIDMAをインターネットの普及を背景に、
2004年から「AISAS」という消費行動モデルを提唱しています。

この二つに共通しているのがA:Attention(注意)であり
I:Interest (関心・興味)であり
最終ゴールがA:Action (行動)です。

ところが「SIPS」にはAもIもゴールのAもありません。
注意を惹くためのA:Attentionがあれば声は大きくなります。
目だってナンボの押し付けパワーマーケティングです。

「SIPS」のSはSympathize(共感する)です。
そこには声高に押し付ける言葉はありません。
あくまでも共感があるだけです。

ぼくの言葉では心ふるえる共振でしょうか。
そしてIdentify(確認する) →Participate(参加する)
最後はあくまでもShare&Spread(共有・拡散する)
決してゴールは売ってしまえがそれで終わり
売り切りゴメンではありません。

【昨日の講演メモから】

ソーシャルメディアはまだまだ弱い。まだまだ一部のヒトのもの。
しかし関与する人たちを結べつけた。関与する生活者。
関与したかったけど今まで関与する方法を持たなかった生活者をつなげる。

情報洪水  成熟市場  信頼できる情報を短時間で知りたい。
ネットの洪水  リーマンショック  行き過ぎた資本主義
そして3・11 人とヒトとつながりが再度考えられる

ソーシャルメディアレボリューション

ツイッターはRT あっという間(数分)で拡がる。
RT いいね!、は発信 Fbのいいね!ボタン。
否定から始まるのでなく肯定から始まる
情報は肯定されるものになった。共感という重みづけ

受信者=発信者になった。
真のブログになった。
共感されない情報は価値を持たない。拡がらない。

情報に出会う順番が変わった。
AttentionやInterestでなく共感から始まる。

検索は能動メディアだがソーシャルメディアは受動メディア
有益な情報があなたを見つける。
受動的に有益な情報に出会う場所

LINKからLIKE.
検索して探すより いいね!ボタンの友人の共感を重視
Googleの検索はもういや!リアルタイムでない。
情報より人が来る。検索よりも友人、知人の言葉

相関図  ソーシャルグラフ複層的に繋がる。
個別プラットフォーム時代 ばらばらにつながりを持つ。
ソーシャル・プラットフォームは複層的につながる。
自動的無自覚的に拡散が起きる。
善意の連鎖  社会貢献  CSR

SIPS 共感には2種類ある。
「発信元への共感」
「情報そのものへの共感」

参加者 → 応援者 → 支援者 → 伝道者
伝道者のお薦めは最強。エバジェリストからリコメンドしてもらう。
100万人に薄く伝えるのでなく100人の伝道者を捉まえる。

ロング・エンゲージメント  長い関係性を関与する生活者と構築する。

【講義メモここまで】

●MCEIとは
<Marketing Communications Executives International OSAKA>
http://www.mcei-osk.gr.jp/

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

MCEIが問題にするマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、さらに組織や経営も取り上げます。
実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。

MCEIは、非営利のマーケティング研究組織として、
会員のボランティアで運営されています。
永年の活動が評価され、NPO法人として認証されています。

●2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは「素」(す)のマーケティング。

これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。
2011年度のMCEI大阪支部の活動に参加したひとすべてが
「素」(す)の美しさや素直さを改めて感じさせるマーケティング活動。
そんなMCEIでありたいと思っています。

私たちはまだ、復興への長い闘いの始まりのほんのとば口に着いただけです。
この災害の復興は長期間に渡ります。まだやるべきことはたくさんあります。
そのひとつがマーケティング活動です。

マーケティングができることを考えなければなりません。
未曾有の大災害を目の前にして将来の世代のためにできることを考えなければ
なりません。
マーケティングならきっとなにかをやれる可能性はいくらでもあるはずです。

かつて水口健次先生もおっしゃっていました。
「この歴史的な困難の中で、マーケティングは、どういうことになるのであろうか。
 勝負はこれから。元気出していこう。」

大阪支部は2012年に創立40周年を迎えます。
40年間マーケティングの最前線の現場で活躍している
会員の皆さんの応援をいただきMCEIは活動をつづけてきました。
そしてこれからもますますパワフルに活動を続けてまいります。

ぜひMCEI大阪支部の活動にご参加ください。

澤田です。
あんたのかあーちゃんが今日何をしていたか知っていますか。
最近のあんたのかあーちゃんがなにをしているか知っていますか。
いまあんたのかあーちゃんの頭の中は
なにでいっぱいなのか知っていますか。
昨日のMCEI大阪支部 2011年5月度 定例会は
なーんも考えとらん男どもに今の「女ゴコロ」が
どうなっているのかを教えていただきました。
お招きしたのは(株)レスコフォーメイション 常務取締役
女ゴコロマーケティング研究所 所長 木田 理恵さん
ぼくより23歳もお若い1児の主婦でもあります。
講演の前半は今なぜ「女ゴコロ」なのか?という
何をいまさらというテーマではありますが
「女ゴコロ」視点がここまで拡がっている事例をご紹介いただきました。
すなわち女性市場戦略プロジェクトは
極々当たり前のことでいろんな業界に拡がっています。
今まで「男ゴコロ」市場と思われていた業界です。
自動車業界、家電業界、東急ハンズ、CVS、などなど。
その各業界が女性市場に取り組むワケも聞きました。
先ず消費の環境変化が生まれる。
・女性は消費財の8割を購買決定権を握っている。
・女性は、夫、子供、親の消費にも口を出す。
妻が代理購買をする。
・ダンナの服や下着、子供用品を代理購買
・生活コミュニティーを持ち横へのクチコミ
・経済力を持ち、時間をお金で購入する
育児や主婦労働のストレスから逃れることができる
ツールを購入し、そのご褒美も欲しい。
・男性より購買意欲が高い。
男女は平等ではあるが性差がある。
役割がちがう。価値観も違う。
男性はシステム・スペックを重視し、
女性は共感.・イメージを考える。
男女買い物価値観の違い
男:勝負、商品知識、内緒  ハンティング
女:親和、共感、クチコミ 共感しあう
なぜバック売り場に姿見の鏡があるのか。
鞄はA4のファイルを入れるためではなく
持って歩くファッションアイテム!なるほど!
そして講演の後半は女性の購買心理と女性の心をつかむ
メーカー側や接点企業からの
8つのキーワードについてのアプローチを聞きました。
愛、育む、選ぶ、共感、誠実、特別、ご褒美、学び
お話を聞きながらぼくはミズグーシショーこと
水口健次MCEI創設理事長のことを思い出していました。
「うちのかーちゃんがなぁ」とよく講演されていました。
以下ミズグーが数年前に遺してくれた名言の数々です
●日本の消費
我が国の消費構造は豊かで大きく変化が激しい
情報量が多く、価格に敏感で高級品、新製品が売れる。
非計画購入率が高い。
同じものからぴったりのもの
モノ・単品からコト・ソリューション
メーカーの時代から接点企業の時代
品質にウルサイ、値段の安さではすまない。
接客にウルサイ、大事に扱われたい。
そして消費リーダーは女性だ。
●ネクスト・エコノミーの主役たち
女は始発!男は終着
リタイアしシニアデビューするD-ジェネ
オールド・エコノミーからネクスト・エコノミー
【引用ここまで】
2008年に76歳でお亡くなりになったミズグーと
昨日の講師の木田さんのお言葉が
驚くほどぴったりと重なります。
と言っても世の中には男と女しかいません。
対立軸で考えるのでなく共存・共感で
暮らしていけることがすばらしいと
木田さんは講演を締めくくられました。
MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。
メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。
MCEIが問題にするマーケティングの領域は広範です。
商品開発、広告、販促、営業、流通、さらに組織や経営も取り上げます。
実務の世界では、すべて分かちがたく結びついているからです。
MCEIは、非営利のマーケティング研究組織として、
会員のボランティアで運営されています。
永年の活動が評価され、NPO法人として認証されています。
いやあぁぁっ!やっぱりMCEIはおもしろい!
MCEI大阪支部の2011年度の年間テーマは「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。
来月は講師にあのwww.さとなお.comの佐藤尚之さんを約1年ぶりに
再びお招きしてソーシャルメディアについて語っていただきます。
ぜひ!MCEI大阪支部の定例会に参加されませんか。

「志(こころざし)とは十の心をひとつにすると書きます」

講師の阪本さんの講演の最後の言葉でした。
昨日はMCEI大阪支部2011年4月度定例会。
2011年度になってからの最初の定例会でした。

2011年度のMCEI大阪支部定例会の年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
これからの企業は日頃の「素」顔が試されることになります。

そう先月の2010年度の最後になる3月定例会で締めくくった
その翌日にあの震災が起きました。
そして早くも一か月が過ぎて新年度4月度定例会がやってきました。

講師の阪本啓一さんは1958年大阪府生まれで尼崎育ちとか。
アマァッ!ですかっ!って
思わずつっこむぐらいのコテコテ関西人です。

でもプロフィールをみると阪大出身で旭化成に入社後
独立して渡米しNYでコンサルティング会社を設立され
現在は横浜にオフィスを構えて世界を飛び回る国際人。
関西弁で講演できるのがとてもうれしいと仰る。

あぁぁぁっ!ぼくが阪本さんと同年齢のもう10歳若かったら
昨日教えてもらったことを使って
ビジネスを立ち上げられたかもしれません。
そんなことを思わずおもってしまう講演でした。

今回の定例会も理事長としてのぼくの司会から始まりました。
先月と同様今年のテーマは「
素」(す)のマーケティングですとお話しました。

阪本さんはそのテーマをちゃんんと受けてもらって
被災地のコンサルティング先と電話で安否確認の時の
先様のオーナーの方の会話を話されました。

「なにもなくなってしまったんだから
 カッコなんてつけてられません」
だからそれこそ「素」(す)のマーケティングですよっと。

「あたりまえ」の時代。
飾らない味や品質。
期待を上回ることの重要さ。

いろんな企業の事例も教えてもらいました。

福井永平寺の米五のカレー味噌の事例。
眼鏡屋は眼鏡を売るのなく視力をデザインするという眼鏡屋さん事例。
まさに生活者が買う理由は共感!であり、企業が売る理由ではありません。

共感企業はフェースブックでいうところの「いいね!」であり
ツイッターのRTなんです。
それが社名でもある「JOY+WOW」

企業は顧客に商品を奨めるときには
先ずSpec(機能)を説明し次にValue(価値)を話し、
最後にようやくScene(生活シーン)を説明します。

しかし顧客はまずScene(生活シーン)が知りたいのです。
その商品を購入すればどんなわくわく・どきどきが
もたらされるのかが最大の購買決定要因です。

専門的なテクノロジーのSpec(機能)や
それがいかに企業にとって大変なValue(価値)なのかは
生活者にとって関係ありません。

Spec. Value. Scene  この順序を逆にしないといけません。
ビジネスがうまく進捗しないということはつまり
前提が変わっているということを自覚しなければなりません。

ブランドは記憶に粘りつくもの。憶えてもらう。
ネーミングはそれの最たるものであり
他社がやらないことをやるからブランドになる。
ブランドは顧客の中に蓄積されるもので商品の中にない。

パッケージはモノを包むモノ。約束事。
価格は価値のマニフェスト。
比較指標。相対指標でなく絶対指標。

今回の震災をきっかけに根本的な洗い直しが必要。
満たされていないものを見つける。
不足、不満、不安を見つけ解決していく。

商売のトライポッドと ビジネスのマネジメント・ボール
もう一度トライポッドとマネジメント・ボールを考え直す。
企業の価値資産は本物価値資産 時間資産 環境資産(自然資産)

最後には「YAZAWA指数」という言葉も飛び出しました。
あの矢沢永吉です。彼の渇き指数です。
ハングリー指数でしょうか。

私たちはもっと渇き指数を上げないといけない。
Who am I 私ってなに?を考える。
そして最後が「志は十の心をひとつする」でした。

いやあぁっ!ネイティブカンサイベンでぼそぼそと
話される内容はものすごく熱いものでした。
まさにMCEI大阪支部の2011年度のテーマ「素」そのものでした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

いやあぁぁっ!MCEIの定例会はおもしろい!
元気をもらえます!
元気になれます!

ぜひ次回の定例会には一度お越しになりませんか?

「イシダバイガン センセー」ってご存知かな。

昨日はMCEI大阪支部2010年度3月定例会でした。
2010年度としての最後の定例会は
MCEI大阪支部の強化委員であのスーパーの
イズミヤのシンクタンク イズミヤ総研社長の

清水正博さんが講師でした。

石田 梅岩(1685年〜1744年)

石田梅岩語録(都鄙問答まどから)

実(まこと)の商人は先も立ち、我も立つことを思うなり。

先は先方であり世間そのものです。
いわゆるWin-Winの関係でしょうか。
それが商人道という教えです。

最近話題の近江商人の「三方よし」は
売り手よし、買い手よし、世間よしで
これもWin-Win-Winに通じます。

石田梅岩は江戸中期に商人道を説いた実践の人。
士農工商という古い階級制度は
明治維新の商工立国によってそれまで最下層だった
商人が尊敬を集める実業家・商人が出現します。

しかし石田梅岩はその時よりもはるか以前に
商人道ということを説き私塾を開講し
「人に人たる道を教えたい」と庶民に教えました。

彼の著した「都鄙(とひ)問答」(1739)の都鄙とは
都はミヤコであり都会です。鄙はヒナビタであり田舎です。
つまり都会と田舎の両端のように両立することが書かれています。

「売利を得るは商人の道なり」と商行為の正当性を説きながら
「仁・義・礼・智の心が信を生む」では商人の心構えとして
目先の利益やひとときの我欲に惑わされてはならないと説きました。

梅岩を祖とする石門(せきもん)心学が
日本の資本主義の原点とする説もあります。

江戸期に創設された学び舎がその教えを普及し
現代も経済界に多くの信奉者が存在している。

現在の閉塞感あふれる我が国を打破するために
もう一度石門心学の原点に立ち戻ることが必要と
講師の清水さんが話されました。

昨日のMCEI定例会は珍しく2部構成でした。
前半は清水さんの講演で後半はなんと落語会です。
林家染雀が創作心学落語 「都鄙問答」を語っていただきました。

来年度2011年度のMCEI大阪支部の年間テーマは
『「素」のマーケティング』です。
企業の「素顔」が問われる時代です。

2010年度の締めくくりとして悪徳商人ではなく
善なる商人道の「素」である石田梅岩のお話を
お二人に話していただきました。

21世紀が始まってからの10年は、
20世紀の整理と見直しの時期でした。
そして本当の21世紀は2011年から始まります。
4月以降の定例会の講師もどしどし決定しています。

現在決定している講演者………………………………………………

4月14日(木)「共感企業」の著者でも知られるJOYWOWの阪本啓一氏

5月12日(木) 女性市場マーケティング専門家である
       レスコフォーメイション
       女ゴコロマーケティング研究所木田理恵氏

6月 9日(木)「明日の広告」の著者でもある「さとなお」さんこと
       電通の佐藤尚之氏

※12月にはカリスマツアーコンダクター平田進也氏の講演も
 予定しております。

2011年度のMCEIにご期待ください。
そんなMCEIを支えるサポーターとして
ぜひあなたも会員になっていただければうれしいです。

昨日はMCEI大阪支部の2011年2月度定例会でした。
講師は東京からお呼びしたレブロン株式会社(Revlon Japan)の
代表取締役社長の浅見 隆さんです。
http://www.revlon-japan.com/

昨年の6月にMCEI東京支部の定例会で初めてお会いして
おじさん二人、こんな言い方がいいのか分かりませんが
まるで「ひとめぼれ」状態でどんなテーマも確認せずに
大阪支部で講演してもらう約束をしてしまいました。

そして半年後の昨日、ようやく講演を聞くことができました。
テーマは「Ryoma-The dreamer」グローバル企業に学ぶ『仕事術』」
浅見さんはぼくより1歳年下の62歳とか。

ずぅぅっと外資系企業というかグローバル企業に在籍されており
レブロンも業績低迷時にヘッドハンティングされて入社され
社長に就任されて業績をV字回復され現在もトップマネジメントです。

まあぁぁ!すごいです!迫力あります!
なんで!そんなに元気なんすかっ!と思うほど
90分の講演中フルパワー!ものすごい迫力で
彼の経験から身につけられた哲学を話していただきました。

先ずは現在の我が国の惨状の確認から始まりました。
この失われた20年の間に変化した我が国の散々たる現状を
世界各国との比較資料をつかって見せてもらいました。

じゃあぁっ!どうするんじゃぁぁぁっ!
そしてこんなスライドからアジテーションは始まりました。
「夢なき者に・・・ 始めにビジョン(夢)ありき!」

 “夢なき者に目標なし、・・・
 目標なき者に計画なし、・・・
 計画なき者に実行なし、・・・
 実行なき者に成功なし、・・・
 成功なき者に幸せなし”

今後の日本の生きる道を具体的に
グローバル化の視点で話してもらいました。
強いリーダーシップと真の変革!正しい戦略が必要と。

グローバル企業が採用している目標管理システムも聞きました。
1.意識(Mindset)関する大変革
MPR Mentai Process Reengineering

2.ビジネス・プロセスの大変革
BPR Business Process Reengineering
そのための目標管理システム OGSM

OGSM それは戦略の具体的な立案、実践!です。
Objective(目的)Goal(目標)
Strategy(戦略)Measurement(測定)

目標管理制度 MBO
Management  By  Objectives And  Self-Control
聞いているとまるで営業力の講義そのものです。

「意識が行動を変え、行動が習慣を変え、
 習慣が人格を変え、人格が“運命”を変える」
 それがマインドセットの変革です。

久しぶりに「24時間戦えますか」っていう
あの時代の熱きコピーを思い出しました。
今でも現役でつらい現場で斗い続けておられる浅見さん。

いやあぁぁっ!久しぶりに
今なお現場で戦いつづけている
戦友の話を聞いて血が沸き立ちました。

ワレ!イマダ トウタツセズ。
ゼンシンアルノミ!

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

来月もおもしろいお話が聞けます。
ぜひ一度お越しください。

いやあぁぁっ!おもしろかったぁ!ですぅ。

久しぶりに元気をもらいました。
昨日はMCEI大阪支部 2011年1月度 定例会でした。
講師はグンゼ株式会社の元木雄一朗さん。

1日に2回もパンツを穿き替えるというパンツ大好き人間の元木さん。
グンゼのインナーウェア事業本部営業開発本部
マーチャンダイジング部マネージャーというリーダーです

京都府何鹿郡(いかるがぐん)(現・京都府綾部市)で創立されて
114年という歴史のあるイトヘン大企業のグンゼは
"郡"の方針を意味する「郡是」から社名となりました。

ところが最近は若者の間では「グンゼ」の認知率が下がっているらしい。
グンゼという社名も企業も知らない若者が増えているとか。
ということはその製品も知られていないのか。

グンゼの長い企業活動を支えてきた事業のひとつに
アパレル事業があります。
その中の大きな柱がインナーウエアです。

肌着の快適性を徹底的に追及している
パンツ大好き人間が日夜研究している
研究施設「快適工房」も持っています。

その中のブランドのひとつが「BODY WILD」です。
http://www.bodywild.com/
社名が認知されていなかったようにこのブランドも
実は認知されていなかったのかも知れません。

グンゼという長大企業がモノづくりをしてきて
研究開発をし、普通のマーケティングで作り上げた
「BODY WILD」というパンツです。

ところが市場調査して「良い」と評価されてもなかなか売れません。
決して他社と比べても遜色はないと自信があったはずです。
しかしそれは他社の製品とあまり代わり映えしないということに気が付いた。

どうも消費者の評価は「鮮度低い、ニュース性に乏しい」
危機感を持った元木さんは社内で立ち上がりました。
担当領域が違う30名のコアメンバーを選出して
宿泊の合宿してのワークショップを開催します。

消費者の評価よりメンバーの夢を実現しよう。
3年後にどんなブランドになりたいか。
3年後にグンゼがどんな会社になっていたいか。

抽象的な言葉ではなく徹底的に直感とビジュアルを重視して
KJ法でメンバーの夢を形作っていきました。
完全なプロダクトアウトで夢の実現に突き進みました。

「ENJOY UNDER」これがみんなで決めた
ボディワイルドの新しいテーマです。
それが2008年のことだったらしい。

そして元木さんは2009年7月のMCEI大阪支部の定例会に参加されてたらしい。
そのときの講演のスピーカーはFM802の谷口さん
テーマはアートプロジェクトdigmeoutでした。
詳しくはぼくの理事長ブログをお読みください。
http://www.mcei-osk.gr.jp/article/13489639.html

そうしてグンゼ「BODYWILD」とFM802「digmeout」が
タッグを組んだアートプロジェクト
「PANTS ARTOGETHER」が始まります。

他にもパンツの万国博覧会「PANPAKU2010」や
パンツギフトキャンペーンやバレンタイン企画の
パンツタワーディスプレーなどアグレッシブな企画が
どんどん広がっていきます。

圧巻は自分の好みのオリジナルパンツをつくるシステム
100色ボディ×100色のゴムベルト×100色のポケット=なんと100万パターン。
ネットに選んで注文すると翌日にもう完成品が届くという。
これを可能にするため工場の稼働時間さえ変更させたらしい。
http://www.bw-fit.com/

そしてそのシステムを使った極めつけのキャンペーン
「パパパンツキャンペーン」はたった1枚だけの
子供が書いたお父さんの絵が入ったパンツです。

お父さんはこのパンツは穿けません。
一生の宝物ですよね。
奥さんからもらったパンツも宝物です。

夢の実現が少しづつ目の前に広がりつつあります。
元木さんの夢は「毎朝どんなパンツを穿いていくか悩ましたい!
パンツをしまっておく箪笥の引き出しをどれだけカラフルにできるか」

一緒にパンツを楽しみたい!
好きになって買って貰うがマーケティングと
講演の最後をまとめられました。

改めて正面切って「夢の実現」と言われて
参加者のみなさんは元気をもらったようでした。
質疑応答も大いに盛り上がりました。

いやぁ!MCEIは本当に実務家の集まりと再認識しました。
最近あまり元気がないと仰るみなさん
ぜひ一度MCEIの定例会にお越しください。元気になります。

キーンとするような冷たい京都の年の暮れです。
もうそんな季節になっているんですね。
昨日は大阪でのMCEI大阪支部 2010年12月度 定例会でした。

講師はものづくり集団として、大阪を拠点に世界で活躍する
「graf」の代表 服部滋樹さんです。
テーマは「grafの考える“暮らし”のデザイン」

右手を掲げて手のひらをかぁるく丸めて服部さん立ちます。
この中に収まるくらいの大きさで赤い玉を想像してください。
それにはヘタがあって一枚の葉っぱもいあって…。

それはいったいなんでしょう?
そんな言葉から服部さんの講演が始まりました。
垂直のタテの組織でなくヨコに拡がる仕組みを作りたい。

まるで少年探偵団のようないろんな技能をもった仲間。
誰一人として同じ業種のひとはいないそんな集団を作りたい。
それが「graf」でした。

最初はたったの6名の集団。
料理人から建築家まで同じ業種のひとはいない。
それが今は30数名でスタジオもレストランもあるビルに入る。

「graf」の範疇はチョコレート一粒から建築までのデザイン。
モノが生まれるプロセスを大事にする。
デザインワークそのものよりその事前のヒアリングに時間をかける。

テイスト オブ フォークロア。
敢えて日本語に訳せば「民族を喰らう」。
モノには存在する理由がありその地に繋がる歴史がある。

民族を検証する。各地へ出掛ける。
日本各地同じテイストを持った仲間ができる。
現在はロンドンからロスアンジェルスまで仲間がいる。

20世紀はモノの時代だった
最初にモノがありコトがありヒトがいた。
しかし21世紀は最初にヒトがいる。

ヒトがそれぞれ手を挙げて情報を発して
同じ価値観を持つヒトが集まり。
ヒトがあつまればコトが生まれモノができる。

モノには理由がある。
プロダクトもブランドも同じこと。
暮らしをデザインする。

ボーダレス。日常と非日常。
デザインとアートが唯一非日常を創り出せる。
日常に非日常を差し込む。

そんなキラキラした言葉を朴訥と話していただきました。
なんと!聞くと服部さんのお父さんとぼくが同じ歳とか。
お若いの!やるじゃないか!

今年はほんとにいろんなことがあった一年ですが
こんな若者が世界で活躍しているなんていいじゃないですか?
世の中、まだまだ捨てたもんじゃない!と確信しました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

毎回困難な現場で活躍している人たちのアグレッシブな話が聞けます。
熱くなります!元気になります!
ぜひみなさんもMCEIにお越しください。

iPhoneやiPadをお持ちの方
三本指でタップすると画面が拡大するのって知ってました?
iPhoneやiPadの画面を三本指でタップすると
画面が拡大する設定を教えてもらいました。
みなさんにも後ほどお教えしえしましょう。
昨日のMCEI大阪支部11月定例会は味の素冷凍食品さんのご協力で
大阪中之島の味の素グループ大阪ビルをお借りして
「iPoneイノベーション」というテーマでの講演会でした。
講師は現在リオプラス社でITコンサルタントをされている久保江勝二さん。
NECにおられた1987年アップル社から送られてきた1本のVTR。
そこに映っていたのは当時のスーティブ・ジョブスの夢。
2010年までにアップル社はこれをつくって売り出すというモノ。
それがまさに今年2010年に発売されたiPadの原型というものが
映し出されたプロモーションビデオだったのです。
それをみた久保江さんはNECを退職してApple社正規代理店を設立
それ以来シリアル番号001のマックを次々購入するITエンジニア。
世間からはバカだ!やめとけ!と散々言われたと仰る。
講演はガラケーと呼ばれるフューチャーフォンと
スマートフォンの違いからの説明から始まりました。
まさにケータイ電話と電話もできるパソコン(PDA)の違いです。
昨日発表になったばかりのチョー新しいニュース
iTunes Storeで映画が買えるようになったという話も。
iTunes Storeというプラットフォームに世界中の
トップ商品が提供されそれを世界中から自由に購入できるという
まったく今までになかったビジネスモデルと改めて痛感しました。
世界のパソコン市場の約18%くらいしかマックのシェアはありません。
ということはウィンドウズのシェアは約82%を占めていることになります。
しかしその82%の市場に400社以上のPCメーカーが群がっています。
一方たった18%のシェアのマックですがなんと
メーカーはアップル社1社しかありません。
たった1社で18%って、それってすごい!って思いませんか。
今年の春から売り出されたiPadはなんと450万台が売れたらしい。
iPadのタブレット世界シェアはなんと95%にもなっている。
世界のスマフォ市場でもiPhone一機種だけでどうどうの4位です。
今やiPhoneアプリは45万個もでているらしい。
昨日のケメ通にも書きましたが久保江さんとは
京産大で特別講義をしてもらったときに
ぼくが無理やりに聴講させてもらい、その場で
この講義をMCEIでも話して欲しいとお願いしました。
ところが昨日の講演は京産大の講義とはまったく違うものでした。
そのことを尋ねると京産大の講義は春学期の終わりの授業。
あれから約半年が過ぎているのですよ。
そんな昔の話なんかできないでしょ!と笑いながら話されました。
5年前のPCをいまだに使っているなんて信じられない!
いまだにウィンドウズXPを使っている人はいますか?
と言われて思わず手を上げました。トホホ。
日本人はモノを大事につかうって言われますが
どんどん新しいものがでてきているのになぜ使わない?
PC技術者は2年もつなんて考えて作っていませんよ!
アップル社の魅力ってなんだろう?
当たり前のことが、当たり前のように使えること
それは一見簡単そうで、とても難しいこと
実現する為には、過去を捨てる事も必要
使う人の笑顔を想像すること
と講演を締めくくられました。
世界で最初にマウスをつくったアップル社が
そのマウスを捨ててiPone,iPadをつくりました。
AppleとGoogleとMicrosoftの闘いはどうなるのでしょうか。
いやあぁ!おもしろかったぁ!
めっちゃ!なう!なう!のお話でした。
わくわく・どきどき!でした。
MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。
メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。
来月もおもしろいお話が聞けますよ。
こちらが講演をしていただけた久保江さんです。
※参考までに【三本タップの設定】
「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「拡大/縮小」
これを「オン」!でOKです。
お試しあれ!
10月9日はMCEI大阪支部10月度定例会でした。
年に1回だけのアウトドア定例会。
今回は神戸地区にお住いの理事・会員さんのご尽力で開催しました。
テーマは神戸、光と影
<オールドハーバーとオールドタウンを歩く>です。
プランニングされたプログラムは三部構成。
第一部:キャナルプロムナード周辺から新開地までを歩く。
朝から雨だったのですが集合時間の直前はものすごい
横殴りの豪雨でどうなることやらと思ったのですが
なんとか小降りになったので完歩できました。
JR神戸駅中央改札口に集合して、地下鉄で1駅移動、
神戸市中央卸売市場からキャナルプロムナードを抜けて
兵庫運河とその周辺にある平清盛塚と琵琶塚や兵庫大仏をみて
古代大輪田泊の石椋から高田屋嘉兵衛本店跡をみて
巨大ビリケンさんが安置されている松尾稲荷神社と
レトロな稲荷市場を通りぬけて新開地ガスビルまで歩きました。
そして新開地まちづくりスクエアをお借りして講演です。
第二部:新開地のまちづくりに学ぶ
「ファンづくりのためのマーケティング戦略」
講師は新開地まちづくりNPO事務局長古田篤司さん。
じつはぼくは今回担当の理事さんたちに企画を
お任せしていたのでほとんど認識しておらず
古田さんもなんとなく勝手に年配の頑固なおっさんを
想像していたのですがまったく違いました。
あとで聞くと大学はぼくの後輩でだいぶお若い方。
それでもこの新開地にやってきて11年と仰る。
その後の夜の散策でもお店の方たちとすっかり顔なじみで
定着されて活動されているのがよく分かります。
〜新開地のまちづくり〜
ファンづくりのためのマーケティング戦略
まちづくりでマーケティング戦略は実際にはあまり聞きません。
1.なぜ「ファンづくり」を戦略にしたのか?
戦略なき、個別事業の積み上げでない。
事業ありきでなくビジョンありき。
先ずは衰退したまちを直視する。
新開地地区は3K(こわい・汚い・暗い)のまちのイメージ。
「行ってはいけないまち」からの脱却
特色、魅力を徹底的に伸ばす
「〜B面の神戸・新開地〜」顧客づくり
未来の顧客を創造する。
ポジョショニングを考える。
まちの見える化。
シーダー(種まく人)探し。
神戸新開地音楽祭やザ・シンカイチツアーの開催
女性限定新開地映画祭「ラブ&エロス」や社会見学会などなど
広報の専任担当を設置する。
ちょっとやってきて分析だけして去っていくコンサルではなく
現地に常駐する実践タウンマネージャーのコーディネートが
まちに新たな価値を生み出すというお話を聞きました。
そのあとはまだ仕事があるという古田さんを無理やり連れ出して
夜の新開地を散策して最後は懇親会でおでんをたらふくいただいて
ようやく雨の上がった神戸・新開地を満喫しました。
MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。
メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。
ぜひ来月の定例会もご期待下さい。
会員でない方も態研参加ができます。
お待ちしております。