キーンとするような冷たい京都の年の暮れです。
もうそんな季節になっているんですね。
昨日は大阪でのMCEI大阪支部 2010年12月度 定例会でした。

講師はものづくり集団として、大阪を拠点に世界で活躍する
「graf」の代表 服部滋樹さんです。
テーマは「grafの考える“暮らし”のデザイン」

右手を掲げて手のひらをかぁるく丸めて服部さん立ちます。
この中に収まるくらいの大きさで赤い玉を想像してください。
それにはヘタがあって一枚の葉っぱもいあって…。

それはいったいなんでしょう?
そんな言葉から服部さんの講演が始まりました。
垂直のタテの組織でなくヨコに拡がる仕組みを作りたい。

まるで少年探偵団のようないろんな技能をもった仲間。
誰一人として同じ業種のひとはいないそんな集団を作りたい。
それが「graf」でした。

最初はたったの6名の集団。
料理人から建築家まで同じ業種のひとはいない。
それが今は30数名でスタジオもレストランもあるビルに入る。

「graf」の範疇はチョコレート一粒から建築までのデザイン。
モノが生まれるプロセスを大事にする。
デザインワークそのものよりその事前のヒアリングに時間をかける。

テイスト オブ フォークロア。
敢えて日本語に訳せば「民族を喰らう」。
モノには存在する理由がありその地に繋がる歴史がある。

民族を検証する。各地へ出掛ける。
日本各地同じテイストを持った仲間ができる。
現在はロンドンからロスアンジェルスまで仲間がいる。

20世紀はモノの時代だった
最初にモノがありコトがありヒトがいた。
しかし21世紀は最初にヒトがいる。

ヒトがそれぞれ手を挙げて情報を発して
同じ価値観を持つヒトが集まり。
ヒトがあつまればコトが生まれモノができる。

モノには理由がある。
プロダクトもブランドも同じこと。
暮らしをデザインする。

ボーダレス。日常と非日常。
デザインとアートが唯一非日常を創り出せる。
日常に非日常を差し込む。

そんなキラキラした言葉を朴訥と話していただきました。
なんと!聞くと服部さんのお父さんとぼくが同じ歳とか。
お若いの!やるじゃないか!

今年はほんとにいろんなことがあった一年ですが
こんな若者が世界で活躍しているなんていいじゃないですか?
世の中、まだまだ捨てたもんじゃない!と確信しました。

MCEIは多様なマーケティングの現場で仕事をしている実務家の組織です。

メーカー、流通、エージェンシー、メディア、コンサルタント。
どこに所属していても、すべて困難な課題に挑戦している実務の人ばかりです。

毎回困難な現場で活躍している人たちのアグレッシブな話が聞けます。
熱くなります!元気になります!
ぜひみなさんもMCEIにお越しください。