理事長の澤田です。10月の定例会レポートです。

「現実はすべて異常値と例外、その中に真実がある」

もう3年前になる2008年10月29日に76歳で亡くなられた
我がシショーでありMCEIジャパンの創設理事長
ミズグーこと水口健次さんの言葉です。

昨日はMCEI大阪支部 2011年10月度 定例会でした。
講師は大阪ガス行動観察研究所所長であり
株式会社エルネット技術顧問 松波晴人さん

講演テーマは「サービスサイエンス
行動観察技術のビジネスへの応用」というもの。
サービスサイエンス?行動観察の技術?

会場で配布された「大阪ガス行動観察研究所」と
金文字箔押しされた立派なパンフレットをみると
「サービスイノベーション、マーケティングイノベーション」と書かれ
続いて「サービスを科学する。マーケティングを高度化する」と
「起点は「現場」の観察から」とも書かれています。

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講師の松波さんはお聞きすると1966年大阪生まれ。
大学、大学院では建築を学ばれ大阪ガスに入社されてから
生理心理学、人間工学関係の研究活動に従事され
その後アメリカコーネル大学院に留学後行動観察ビジネスを開始された。

「行動観察」とは本人すら気付いていない行動を
観察・分析することで潜在的なニーズや
リスク、スキルなどを見える化する手法と書かれています。

人間の意識の領域は4つのフェーズがあり
通常の意識領域は「言語化領域」であり顕在的意識で
深い思考を促すことなく、比較的簡単に引き出せます。
アンケート、グループインタビューなどで分かります。

次は「非言語化領域」人の潜在意識の表層部。
これも聞き方により潜在意識を刺激し、引き出すことが可能。
対応する手法:グループインタビュー、デプスインタビューなど

そして今回のテーマ「行動観察の領域」非言語化領域
人の潜在意識の深層部。
本人も無意識のため、言葉として聞き出すことは困難だが、
行動を科学的に分析することにより把握できる。
最後は「非言語化領域」人の潜在意識の最深部。

行動観察研究所はまさに「行動観察の領域」
非言語化領域を観察・分析・改善によって
サービスサイエンス 科学するわけです。

世界のビックカンパニーも競ってこの行動観察や
人間心理学の専門家を採用して単なる
表層的なデータでない心の動きを重視しています。

従来では製品を開発する場合、対象へのまず
アンケートやグループインタビューです。
マーケティングに原則は「困ったらターゲットに聞け!」です。

ところがアンケートを取ると、困っていることは書いてくれますが
そこに書かれているのは「思っていること」だけしかありません。
つまり「言語化領域」というフィルターが掛かっているのです。

「非言語化領域」つまり本人も気付いていないことは、
当然アンケートには書けないし言葉にもなりません。
つまり「消費者に聞いてもなにも答えは返って来ない」ということになります。

イノベーションは観察から。
イノベーションを起こすなら行動観察。
言語化できないニーズや社会的正義のバイアスを排除する。

ものすごい量のスライドと事例のVTRを
クリックしながら見せてもらいます。
ワーキングママへのインタビューや
5000人の顧客を憶えているホテルマンの話などなど。

「言語化領域」と「非言語化領域」
世界中どこへ行っても非言語化以下の領域は変わりません。

「言語化領域」である民族や国籍や文化は変わっても
人間そのものをつかさどる「非言語化領域」は変わらない。
スキルと知見  本質を見抜く行動観察がますます重要になります。

「現実はすべて異常値と例外、その中に真実がある」
「全体と平均はウソ、非現実、戦略の根拠にならない」
我がシショー、水口健次さんの言葉を思い出しました。

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いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

MCEIは今一番知りたいテーマについて、
今一番議論できる、日本で一番実践的な組織だ!

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織だ。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。