理事長の澤田です。1月の定例会レポートです。

♪ヨロコビィノォサケェェェ! ショーチクバイ!♪

誰もが歌えるコマーシャルソング。
石原裕次郎さんから渡哲也さんに歌い継がれる
喜びの酒 松竹梅のテレビCM。

昨日はMCEI大阪支部の2012年1月度の定例会でした。
年に一回だけの京都での開催と言うこともあり
お正月ということもあり日本酒のお話を聞きました。

講師は京都伏見に本社がある宝酒造さんの林研三さん。
宝酒造株式会社 酒類事業本部 商品部 清酒グループ長
という宝の清酒カテゴリーのブランドマネージャーさん。

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テーマは「ユーザビリティの向上に向けて」
〜松竹梅「天」パウチパックの取組み〜でした。
宝酒造は天保年間創業の京都伏見の大手酒造メーカーです。

現在は宝ホールディングスグループの一員です。
売上は1750億円ほどで約半分弱が焼酎部門で
清酒と缶チューハイなどで500億円ほどの売上です。

清酒が売れません。
長期減少傾向ずっと続いており
ピーク時の1/3までに落ち込んでいます。

林さんは焼酎部門から清酒部門に担当が代わり
生週のデータを分析しました。
年配の方にはそこそこ売れていますが若者や女性には苦戦しています。

多分日本酒を無理やり飲ませれてエライ目に会ったことで
ネガティブイメージが植え付けられているのかもしれません。
しかし最近では海外の日本食ブームで日本酒が売れ始めています。

20歳代の若者にも少しだけですが売れているようです
多分イヤなネガティブイメージがない
ニュートラルな世代に受けているようです。

特に宝酒造の「松竹梅」はヨロコビィノォサケェェェ!ですから
一般の贈答用としてはNo. 1 ブランドなんですがそれが強すぎて
家庭用の日常用や和食などの業務用では劣勢です。

お父さんが卓袱台の前で胡坐をかいて一升瓶を傾ける。
昔はそんなことが当たり前でしたが今では
そんな景色は見ることはできません。

一升瓶に加えて紙パックが主流になってきています。
そこで紙パックに対して大規模なMR
マーケティングリサーチを実施しました。

紙パックユーザーは安くてうまい日本酒の紙パックには
好意的な反応でしたがどのブランドでも構わないと言う
低関与度の実態が分かりました。

つまり紙パックは安くてうまいが
差別化が出来ていなくてブランドも
確立されていないということなんです。

さらに詳しく調べると紙パックユーザーは
不満が少ないが飲み終えた時に
捨てにくい!解体しにくい!分別しにくい!底に残る!という
廃棄に対する不満が主婦層にあることが分かりました。

そこで廃棄に対する不満の解決という、
新しい価値提案があるのではないかと研究し
容器のパウチパックの商品化に挑みました。

日本酒をスタンディングパウチに容れる。
パウチパックはシャンプーや洗剤の詰め替え用でしょ!
最近では食品にも使われかけていますが本当に売れるのか!

社内外から聞こえてくるそんな声をひとつづつ
理解してもらい種々の改良を加えて昨年
2011年の9月に松竹梅「天」900mlエコパウチが発売されました。

スーパーの日本酒売り場の棚割り提案や
関連販売の売り方提案などもこれでもかというぐらい
豊富に用意し、テレビのCMまで投入しました。
http://www.takarashuzo.co.jp/movie/seishu_01.htm

その結果まだ4カ月ほどの実績ですが発売以降の売り上げは
好調に推移し今までの紙パックをカニバリすることなく
エコパウチ分が純増しています。

林さんは震災の影響もありエコ意識の高まりに
この商品で新価値提案ができたと思うと
講演を締めくくられました。

1月定例会写真.jpg

パッケージ変更だけでこれだけの新価値提案ができる。
いやぁぁっ!すごいですねぇ。
商品そのものの改良でなくてもブランディングできる。

いやあぁぁっ!
昨日もおもしろいお話を聞くことができました。
MCEI大阪支部は今「旬」のお話が聞けます。

2011年度のMCEI大阪支部のは年間テーマは
「素」(す)のマーケティング。
昨日をいれてあと三回定例会があります。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。

勝負はこれから。
これから面白くなる。
元気出していこう。