「イシダバイガン センセー」ってご存知かな。

昨日はMCEI大阪支部2010年度3月定例会でした。
2010年度としての最後の定例会は
MCEI大阪支部の強化委員であのスーパーの
イズミヤのシンクタンク イズミヤ総研社長の

清水正博さんが講師でした。

石田 梅岩(1685年〜1744年)

石田梅岩語録(都鄙問答まどから)

実(まこと)の商人は先も立ち、我も立つことを思うなり。

先は先方であり世間そのものです。
いわゆるWin-Winの関係でしょうか。
それが商人道という教えです。

最近話題の近江商人の「三方よし」は
売り手よし、買い手よし、世間よしで
これもWin-Win-Winに通じます。

石田梅岩は江戸中期に商人道を説いた実践の人。
士農工商という古い階級制度は
明治維新の商工立国によってそれまで最下層だった
商人が尊敬を集める実業家・商人が出現します。

しかし石田梅岩はその時よりもはるか以前に
商人道ということを説き私塾を開講し
「人に人たる道を教えたい」と庶民に教えました。

彼の著した「都鄙(とひ)問答」(1739)の都鄙とは
都はミヤコであり都会です。鄙はヒナビタであり田舎です。
つまり都会と田舎の両端のように両立することが書かれています。

「売利を得るは商人の道なり」と商行為の正当性を説きながら
「仁・義・礼・智の心が信を生む」では商人の心構えとして
目先の利益やひとときの我欲に惑わされてはならないと説きました。

梅岩を祖とする石門(せきもん)心学が
日本の資本主義の原点とする説もあります。

江戸期に創設された学び舎がその教えを普及し
現代も経済界に多くの信奉者が存在している。

現在の閉塞感あふれる我が国を打破するために
もう一度石門心学の原点に立ち戻ることが必要と
講師の清水さんが話されました。

昨日のMCEI定例会は珍しく2部構成でした。
前半は清水さんの講演で後半はなんと落語会です。
林家染雀が創作心学落語 「都鄙問答」を語っていただきました。

来年度2011年度のMCEI大阪支部の年間テーマは
『「素」のマーケティング』です。
企業の「素顔」が問われる時代です。

2010年度の締めくくりとして悪徳商人ではなく
善なる商人道の「素」である石田梅岩のお話を
お二人に話していただきました。

21世紀が始まってからの10年は、
20世紀の整理と見直しの時期でした。
そして本当の21世紀は2011年から始まります。
4月以降の定例会の講師もどしどし決定しています。

現在決定している講演者………………………………………………

4月14日(木)「共感企業」の著者でも知られるJOYWOWの阪本啓一氏

5月12日(木) 女性市場マーケティング専門家である
       レスコフォーメイション
       女ゴコロマーケティング研究所木田理恵氏

6月 9日(木)「明日の広告」の著者でもある「さとなお」さんこと
       電通の佐藤尚之氏

※12月にはカリスマツアーコンダクター平田進也氏の講演も
 予定しております。

2011年度のMCEIにご期待ください。
そんなMCEIを支えるサポーターとして
ぜひあなたも会員になっていただければうれしいです。