「(才能ある)わたしを見つけてね!」

digmeout(ディグミーアウト)をこんな風に
昨日のMCEIの7月定例会で講師のFM802の谷口プロデューサーは
洒脱なやさしいカンサイベンで教えてくれました。

NPO MCEI大阪支部の7月定例会です。

蒸し暑い大阪の天満橋ドーンセンターの
特別会議室をお借りして開催しました。

今月もおかげさまで大勢の参加者でした。
講演テーマは「大阪から世界へ。
若手クリエイターを発掘・育成するFM802のアートプロジェクト
digmeout(ディグミーアウト)の秘密」という長いテーマです。

今年度から新理事に就任をお願いした方のお一人がFM802のエライさん。

その方のコネクションで今回のテーマが決まりました。
昨日聞いてみるとなんと講師の谷口さんの直接の上司でした。

しかし、このお話がおもしろかった!
京都生まれらしいのでベタベタの大阪弁ではありませんが
柔らかい京都弁ですが内容は辛辣な批判精神がいっぱい詰まったものでした。

FM802は1989年に放送を開始した
今年で開局20周年を迎えた大阪ローカルのFM放送局です。
東京支配が強くなるなかで大阪エリアにこだわった独立色が強いFM局です。

「多分今日の話はラジオ屋さんによるラジオの話やろ!」
このところ理事会に出席できてなかったぼくは単純にそう思っていました。
ところが話はまったくちがったのです。

なんとラジオの話が一切なかったのです。
ラジオの番組もパーソナリティの話題も
まったく出てきませんでした。

後のコミサロ(コミュニケーションサロン)で聞くと
最初からラジオの話はしないと決めておられたらしい。
講演の冒頭は開局以来活動をつづけているFM802のARTプロジェクトで
した。

FM802バンパーステッカーキャンペーンです。
そういえば20年前の我が家の中古車の後ろのボディーは
FM802のバンパーステッカーに埋め尽くされていました。

そしてその後にはじまり現在もアクティブに活動を続けている
digmeoutプロジェクトのお話です。
発掘された新人アーティストの作品などがこれでもかとばかり見せていただき
ました。

これはラジオ屋さんの仕事とちゃうやろ!
思わず賞賛の気持ちでつっこみたくなるほどでした。
番組を作って番組を売っているラジオ屋さんではありません。

すくなくとも広告業界の片隅に席を置く我が身としては
「これはホンマはエージェンシーがやらんとアカンでしょ!」と
正直ナサケナイ気持もしないわけではありませんでした。

しかしそれよりも若手アーティストの変な連中と毎日毎日
面と向かって話を聞いてやりその才能を育ててきた
谷口さんたちの活動がすばらしいです。

その活動を売上やノルマなんていわずに
FM802の根幹の売りものにしようとした
上司のみなさんのサポートもすばらしい。

「放送局も広告代理店もなかなか変わらない」
「リスナーはどんどん変わっていくし
 スポンサーもそれを必死に追いかけていっている」

「FM802くらいが少しぐらい変なことをやって変わらないとね」
そんな谷口さんの最後の言葉が印象的でした。
いやぁぁぁっ!ひさしぶりにエキサイティングなお話でした。

MCEIは毎月定例会を開催中です。