澤田です。

奈良で震度7!

え”ぇぇぇっ!震度7って!
一斉にみんなのケータイが鳴っています。
ぼくのiPhone5が緊急地震速報が鳴ったのは初めてでした。

MCEIの定例会前で理事会をしていたのですが
だれも立ち上がらず、机の下にもぐらずでした。
「ちょっとやばいのとちゃう?」

もし本当だったら大変なことでした。
南海トラフ地震が起きれば梅田地区も水没すると
つい最近ニュースになっていました。

今日は68回目の長崎原爆の日
原爆が投下された午前11時02分です。
黙祷をしましょう。


「カルビーのポテトチップス原爆忌」中田美子

「おそらくは 今も宇宙を走りゆく 二つの光 水ヲクダサイ」岩井謙一


どれだけ多くの命がその動きを突然止めらたのか。
第二次世界大戦では亡くなった方が約6000万人と言われています。
かれらがもし死ぬことなく生きていれば今の世界がどう変わっていたでしょう。

昨日はMCEIMCEI大阪支部 8月度 定例会でした。
お越しいただいたのは公益財団法人 みちのく未来基金
代表理事 長沼 孝義さんです。

長沼さんは元カルビー株式会社 上級副社長執行役でしたが
カゴメとカルビーとロート製薬の三社が協同で立ち上げた
公益財団法人 みちのく未来基金を応援するため
カルビーを退社され代表理事に就任されました。

2011年3月11日はカルビー社にとって忘れられない日になりました。

カルビーがポテチの大手メーカーですが非上場で創業者松尾一族の
ファミリー企業でしたが2009年にペプシコとの業務・資本提携し
2011年3月11日に上場を果たしました。

まさに震災が起きた14時46分は記者会見の最中だったとか。
カルビー社も宇都宮工場の壊滅的な被害も受けました。
しかし被害を受けたのは決して企業だけではありません。

多くの命が亡くなりそれまでの暮らしが出来なくなった人たち。
特に親をこの震災で失った子供たちのこれからの人生です。
多くの子どもたちは進学を諦め働かざるを得なくなっていました。

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カゴメ、カルビー、ロート製薬の3社は高校卒業後の遺児たちの


進学支援がほとんどないことを知り、急ぎ3社による震災遺児の


「奨学基金」を設立し進学支援の活動を始めることにしました。



2011年3月当時で高校2年生、2012年4月には高校3年生になります。


そのときの東北地区の教育環境がどんな状態だったか


そして住環境がどうだったのか想像すらできません。



活動履歴を見せてもらうと震災の一ヶ月後の


2011年4月にはロート製薬の山田社長から提案があり


5月にはカルビー、6月にはカゴメの賛同があり


7月には3社プロジェクトを始動し8月10日に稟議が決定します。



8月20日には高校訪問を開始しています。


学校を回ってみると、ことは急を要することは分かります。



高校3年になった彼らはほとんどが


夏休みまでに進学志望校を決めて


最後の受験勉強に時期に突入しています。



公益財団法人を修得する為にいろんな出会いもあり


11月には公益財団法人認定委員会で承認され


12月に晴れて公益財団法人「みちのく未来基金」がスタートしました。


http://michinoku-mirai.org/



カルビー社の取締役会に提出した稟議書はたったの二枚。


支援対象者は両親及び片親を亡くした18歳以上の震災遺児で


高校卒業後大学、各種専門学校への


就学資金の給付と進学のための生活支援。



大学、短大、専門学校の入学金・授業料を


返済不要で全額給付し年間上限額は300万円まで。



支援期間は12年春卒業生から始め


2011年3月に生まれた乳幼児たちが卒業するまでの


約25年間支援するという長期の活動です。。

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現在は1期生が96名


そして2期生121名それぞれ進学しており


現在受付中の3期生が109名らしい。



かれらに共通する気持ちは三つです。


戦災で経験したことから看護師、栄養士、美容師、薬剤師などの


資格取得を目指しています。



法学部が一人いるだけで文学部や経済、経営学部志望はいません。


そして残された親や妹、弟を支えていく。


いずれがふるさとに帰って役に立ちたい。



いろんな話を聞きました。


なんどか胸に熱いものがこみ上げてきました。


ぼくが長沼さんだったら話している途中で泣き出しているでしょう。



講演終了後にその話をすると長沼さんは


「もう今までイッパイ泣いてきましたから」と


笑いながら話していただきました。



「今この仕事をしないと一生後悔する」


カルビーの基金への社内公募に手を上げて今は仙台を拠点に


高校めぐりをしている東北出身の若手女子社員の決意です。

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「心に悲しみを閉じ込め、夢に向かって歩む


 遺児たちがいることを覚えておいてください


 ぜひご支援を宜しくお願いします。」



この長沼さんはMCEIのぼくらとと同様


水口健次さんの教え子であるらしい。


「ばかもーん!なにを言うとる」と怒られましたと仰っていました。。



じつはカゴメの喜岡会長、ロート製薬の山田社長も


水口健次さんを信奉する教え子です。


ここにも水口健次さんの教えを請うた仲間がいました。




昨日から始まった高校野球の選手宣誓です。



宣誓。



 私たちは今、この甲子園球場に立てることに幸せを感じています。



 第95回を数える長い歴史の中で、様々な困難を乗り越え、本当に多くの先


輩方が、前を向き、夢、感動、勇気を与えてくれました。それを、私たちも継


承し、また、先輩方に負けないように、決してあきらめず、仲間を信じ、未来


を信じ、今よりも一歩でも前進します。



 今、生きていること、全てのいのちに生かされている重みをしっかりと受け


止め、高校生らしく爽やかに、すがすがしいプレーをすることを誓います。



平成25年8月8日



選手代表



北海道帯広大谷高等学校野球部主将



杉浦 大斗



昨日もほんとうに旬のお話を聞けました。


エキサイティングなお話でした。


いやいや!まだまだがんばっているひとがいる。



MCEI大阪支部の2013年度の年間テーマは


「MARKETING NEW ROAD


 −新しいマーケティングの道をデザインする−」です。



MCEIのMはMarketingのMです。


マーケティングになにが出来ることを考える。


マーケティングを単なるビジネスの儲け話のテクノロジーに陥れない。



人が生きていくために真に役にたつ


根源的なマーケティングでありたいと考えています。



2013年度、MCEI大阪支部は40周年を迎えます。


40周年は未来に向けての40周年でもあり、


50周年、100周年を見据えての40周年です。



MCEIは多様なマーケティングの現場で


困難な課題に挑戦し続けている


実務家の組織です。



希望はここから、


勝負はこれから。


これから面白くなる



今日、ここからまた新しい出発


元気出していこう。


(水口語録より)