「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」

皆さんは毎日の食事をそんな風に考えたことはありますか?
昨日のMCEI大阪支部 2012年 9月度 定例会は
味の素社の「ビクトリープロジェクト」について講演いただきました。

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講師は東京からお越しいただいた味の素株式会社
営業企画部 営業戦略グループ 専任課長の遠藤 雅巳さん
1993年入社の一番働き盛りの課長さんです。

講演会場も無理をお願いして大阪中之島にある
味の素グループ大阪ビルをお借りしました。
懇親会場は11階のカフェテリアでおいしい味の素の冷凍食品をいただきまし
た。

講演テーマは「ロンドンオリンピック日本代表選手への
支援活動 及び 量販店に於ける販促活動について」です。
スポーツ・社会への支援活動を、どの様な方法で販売に結びつけたか?

先ずは味の素社の概要とアミノ酸事業について述べられました。
数年前にもここ味の素グループ大阪ビルのこの会場で
「アミノバイタル」の開発から販売まで当時の担当者に聞いています。

そして2002年に始まった「ビクトリープロジェクト」です。
これは、国際的な競技力の向上を目指すチーム・選手と監督・コーチたちに、
最先端のスポーツ栄養科学研究で対応するアスリート支援活動です。

2002年に「JOCオフィシャルパートナー」としてこの活動を立ち上げ、
2004年アテネ・2006年トリノ・2008年北京、
そして2009年からは「JOCゴールドパートナー」となり、
2010年バンクーバー、そして今年のロンドン大会と
オリンピック日本代表選手団のサポートを続けてきました。

JOCのゴールドパートナーはたったの7社です。
契約カテゴリーは厳しく分けられており
各ゴールドパートナーの支援領域を侵さないように
JOCがロイヤリティ管理をおこなっています。

味の素社の契約カテゴリーは栄養補助食品(粉状・タブレット)
/調味料(食用油脂関連商品は除く)/甘味料/
スープ類(固形・粉末)/冷凍食品(食肉加工品等を除く)です。

最近の味の素社はネーミングライツも盛んで
東京調布にある味の素スタジアム(味スタ)があります。
サッカーやアメフトのグランドがあります。

そして「味の素ナショナルトレーニングセンター」
通称「味トレ」です。
国立施設の日本初のネーミングライツです。

国内最先端の設備がそろう大規模屋内トレーニングセンター
世界大会の準備にも利用されるテニスコートや陸上トレーニング場に加え、
休養・栄養の面からアスリートを支えるアスリートヴィレッジを備えています。

また、隣接する国立スポーツ科学センターでは、
最先端のスポーツ情報・医・科学を提供しています。

味の素社は、2009年にこの施設のネーミングライツを取得し、
100年以上のアミノ酸研究で培った技術とノウハウをもとにした
「食と栄養」分野において包括的なサポートを行っています。

「味の素ナショナルトレーニングセンター」内の
栄養管理食堂「SAKURA Dining」においても、
勝てるカラダづくりのための食事プログラム「勝ち飯」を展開しています。

ということで「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」は
「がんばれ!ニッポン!の、からだ」ということで
勝つためのカラダを目指す「勝ち飯」キャンペーンです。

しかしこれはあくまでも「JOCゴールドパートナー」としての
厳しく管理されたキャンペーンです。
講演の後半は「量販店に於ける販促活動」です。

「JOCゴールドパートナー」としてでなく食品メーカーが
スーパーマーケット店頭でなにが訴求できるかを
任されたのがこの遠藤さんです。

いろいろ知恵を絞り得意先のスーパーのバイヤーさんからの
要望も聞き、自社の営業担当とも打ち合わせを重ねた結果
「がんばる人のチカラになる味の素kkの勝ち飯」ができました。

味トレのアスリートヴィレッジ内の食堂「SAKURA Dining」で
アスリートたちに好きな食べ物を聞きました。
「あの人は何を食べて強くなった?」

「がんばれ!ニッポン!の、カラダ」「勝ち飯」キャンペーンです。
今年の春から始まったこのキャンペーンは全国74企業
約4000店舗の実施ができたらしい。

最後に売り上げ数字にどれだけの効果があったのかについては
8月末段階ではまだそれほど顕著な効果は見られないらしい。
いったいどれだけの経費がかかっているのでしょう。

しかし確実に味の素社はアスリートたちが勝つための
カラダづくりに貢献するだけでなく普通の人が勝ち抜くための
「勝ち飯」「価値飯」を提供する世界的な食料品メーカーの
ポジショニングを作り上げています。

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今年度のMCEI大阪支部の年間テーマは「Re:Marketing」です。
Re:Marketingの「Re」は原点回帰の意味と
Re:mailなどの繋がりの意味でもあります。

いやあぁっ!今回もまさに旬な話題を聞きました。
終ったばかりのロンドンオリンピックのお話でした。
まだパラリンピックはこの日曜日まで競技が続いています。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
今年度のMCEI大阪支部もすごいです。

勝負はこれから。
これからが面白くなる。
元気出していきまっしょい。