澤田です。

「壊すのでなく創るのです」

講演の最後の質疑応答の中での回答でした。
昨日はMCEI大阪支部 2014年 6月度 定例会でした。
お越しいただいたのはイオンモール株式会社 
開発本部 開発統括部長 岩村 康次さん。

千葉の幕張本社からお越しいただいたのですが
昨日のJALのトラブルで大阪到着が遅れ
大急ぎで駆けつけていただきました。

イオンモールの仕事は、
ショッピングモールという「まち」をつくり、
その価値を可能な限り高め続けていくことです。

開発前の立地評価から開発、日々の運営・管理まで、
トータルなモール事業に携わっています。
とHPを見ると書かれています。


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現在国内にあるイオンモールは135カ所
そのディベロップメントからテナントリーシング
そしてオープン後のオペレーションまで一貫運営されています。

イオンモールはイオングループ、12企業、250社の中核企業。
イオンモールの基本理念お客さま第一
そして経営理念は、「輝きのあるまちづくり」を目指します。

私たちは、パートナーとともに、輝きのあるまちを創造し、
地域で生活する人々の、より彩りあるくらしの実現に貢献し続けます。

輝きのあるまちとは、私たちが創る「驚き、感動、喜び」のある
生活拠点によって魅力あふれる新しい生活があるまちのことを指します。

そしてパートナーとは地域社会、行政、NPO、
テナント企業、協力企業、地権者、投資家など、
街づくりにかかわるすべての人を指します。
コーポレートメッセージはひとも、まちも、きらきら。

最近のイオンモールはまさに巨大なものとなっています。
昨年12月にオープンした旗艦店「イオンモール幕張新都心」は
劇場、職業体験テーマパークなどの「体験型施設」を
かなり充実させており、大きな注目を浴びました。

今後開発予定の沖縄や京都などのデザインパースも
特別にみせていただきました。
イオンモールは建物ではないですね。

建造物と言う範疇ではとてもとらえきれません。
それはまさに町づくりそのものです、
もちろん商業施設ですから住む人はいません。

しかしイオンモールにやってくる人。
そこに集う人、家族があり、出会いがあります
ペットもいればスポーツするひともいます。

こころをみたす「かたちのないもの」を望む生活者。
それは旅行、趣味、貯金、外食などにお金を支払います。
お互いは顔の見えるつながりです。

ハード面では地域の防災拠点 避難所を目指します。
セキュリティの保安関係もワンランク上の基準です。
そして環境マネジメントに関しても厳しい基準をつくっています。

同友会と名付けられたテナント専門店からも選ばれるモールでありたい。
接客研修やキメの細かいイベントなどもあります。
コトラーのマーケティング3.0の概念の話もありました。


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5年先の環境変化が読めない現在。
とくに急速に変化する人口減少時代に対して
小売業として、ショッピングセンターとして、
デベロッパーとしてどうあるべきか?

答えはまだ見つからないと仰る。
しかし巨額の投資を回収して
サステナブルな企業活動にするにはどうするのか。

講演終了後の懇親会でちょっと意地悪な質問をしました。
昨日のケメコ通信のテーマだった
「もはや成長は善ではない」に関連した話。

「以前大手スーパーが出店してくると
 その町では犯罪が増えるというデータがありました。
 大型店舗が商店街を疲弊させシャッター通り商店街に変えます。

 シャッター通り商店街はそれまでの人の往来を停めてしまいます。
 24時間営業の大型店舗の屋上には広大な駐車場があり
 そこには誰も立ち入らない暗闇が生まれます。
 反対運動はなにのですか?」

岩村さんは嫌な顔もせず明快でした。
「そのような事情はよく分かります。
 でもだからといって立ち止まっていていいのですか?」

イオンモールは2017年に国内外150モール体制 グローバル5を目指します。
中国では、既に出店している北京・天津に加え、
河北省、浙江省、江蘇省、湖北省、山東省、広東省において計画が進んでいます。

アセアン地域も2015年2月期(2014年度)以降、
ベトナム、カンボジア、インドネシアにおける
新規モール開設を積極的に進めていくと宣言されています。

そしてオムニチャネルへの対応として
2012年9月よりインターネットにおけるオンラインサイト
「イオンモールオンライン」をスタートさせ、Eコマース事業で
「コト・モノ・ネット イオンのオムニチャネル」目指します。

よどまることをしらないまるで巨大な宇宙船のイオンモールです。
昨日90分の講演でお聞きした内容のほんの少ししか書けません。
それぐらい、ものすごい予算と労力がつぎ込まれています。

イオンモールつくば  Area Only One. ここならでは
イオンモール幕張新都心  夢中が生まれる
そしてイオンモール京都桂川はどうなるのか


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いやあぁぁっ!さすがに旬なお話でした。
熱き思いを聞かせていただきました。

MCEI大阪支部41年目の2014年度の年間テーマは
「生活者とともに進む-マーケティングの可能性-」です。
まさに生活者とともにを再認識した昨日の定例会でした。

MCEIは多様なマーケティングの現場で
困難な課題に挑戦し続けている
実務家の組織です。

希望はここから、
勝負はこれから。
これから面白くなる

今日、ここからまた新しい出発
元気出していこう。
(水口語録より)