「今どきの消費者と、これからの消費者コミュニケーション」
このテーマでMCEI大阪支部6月定例会の場で株式会社インテージ様のプレゼンテーションをいただきました。
1960年創業、従業員2527人の大手マーケティング調査会社です。
東京に情報が集中する中、情報ビジネスが圧倒的に少ない関西中心に地方を拠点とするビジネスを強化しています。
アジアにおいても7か国にて拠点を置いているそうです。

2006年より人口減に転じている日本の社会は、その世帯構造が大きく変わっている。
晩婚率、未婚率が増え、シニアの単身世帯が増加し、全ての年代で15年前に比べて収入が伸びない、さらに所得の2極化も鮮明になっています。
物価においても過去10年間で最も上昇している。
このような状況の中で消費者の価値観はどうなっているのか。
自分のライフスタイルへのこだわりが細分化し重複するなか、消費マインドのインサイトは「カテゴリーNO1ブランド」の存在をも曖昧にしている。
あふれる情報の海の中で消費者が消費できる情報は限られている。
混沌とした情報の海で泳ぐ多様な消費者、そのような世界でできることは!

インテージの若きマーケッターは悩み、考えている。
そのような中で、企業経営者の課題にインテージシングルソースパネルは答えようとしている。
5万人のシングルソース対象者から「購買履歴」と「メディア接触」データを収集しクロスメディアにおけるコミュニケーション施策のPDCAサイクルを高速化させる支援ツールである。
TVとWebを重ねると体験が深まり記憶に残る。
消費者のインサイトの細かく、深く、複層する襞にどこまで迫れるか・・・・
今どきの消費者は、実体験することに価値を見出し、お金を払ってでもと思っている。
スタバのコンセプトはThird Place 洗練された場でゆったりと。
場と体験で情報の洪水を泳ぎ渡るのか!

人は対話をしながら自分の話を聞いて自動的に頭の整理をしたり行動を確認したりする「オートクライン」が起きている。
他者と切り結ぶ偶有的な世界においていかに秩序が生成するのかという問題がマーケティング研究の第一義的問題である。
隣り合う個と個が互いに刺激し合い価値が生成する。
コミュニケーションについて考えさせられる研究会であった。
MCEI大阪支部 橋詰 仁