理事長の橋詰です。7月定例会(2016/07/14)のレポートです。

Hello FM802 から始まった7月の定例研究会は久しぶりに谷口氏にお越し頂きました。前回の登場は2007年なのでほぼ9年振りです。谷口氏は昭和36年生まれで、1998年FM802に入局し今年で26年目です。

 

Radio Visual

「ラジオ局なのにアートディレクション」は、見えない電波を扱うのに見えるアートのことをなぜ扱うのか。過去にFM802は自動車に貼るステッカーキャンペーンを手掛けている。アメリカのウエストコーストの様なRadio Stationを目指した。

アメリカは当時一つのエリアに100局以上凌ぎをけずるRadio激戦区であった。大阪はもともと何かが当たるというとすぐに反応するエリア、ステッカーが当たると必ず車に貼る、当時5台に1台はFM802のステッカーを貼ってそのステッカーを貼った車が広範囲に出かけて行った、いわば勝手に全国区の営業を展開したことになる。

そのステッカーのデザインを若いクリエイターに任せてみるといい作品を創る人が多いことに気付く、長友敬介さん後押しもあり若いクリエイター志望の人達にポスターのデザインも任せていくキャンペーンへと開かれていった。

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Musick Art: 

もともとラジオ局が扱う音楽とアートとは親和性が高い。そのような流れの中でdigmeoutという若いアーティストを見つけ出す本を出版していく。

1〜6号各々5000部を完売し、ポートランド、香港、そして世界へと広げ流通させていく。

これをきっかけに様々なジャンルからオファーが来るようになる。ジャケット、DVD、Tシャツ、スニーカー、企業とのコラボレーションは京阪電車京橋駅外壁ファサードのイラスト、銀座SONYビルの高さ40メートルアート、ナイキのスニーカー、そして公共的環境として大阪環状線車両にTrain×Art、Osaka Power Roop、そして上海万博パビリオンの外壁にもアート。谷口氏は大量のプレゼンテーションで多くの成果を実現していった。

 

RESONA ART :

りそな銀行とFM802はそのコラボでコンサバな銀行業界にイノベーションをもたらした。キャッシュカードにアートを貼り付けた。

3種類各々5000枚が2週間で完売、累計 794495の新規口座はそのほとんどが高校生と20歳前後の女子であった。海外の銀行格付け調査でも好評価を獲得した。

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CAFE ART

10年前からdigmeout cafeを大阪ミナミで運営し様々なイベントを展開。

 

DMO ARTS

2011年から大阪伊勢丹百貨店でアートギャラリーを運営。コムデギャルソンの隣でファッションショップの谷間で5年間継続している。

eimi,神田ゆみこ、大御所 HIROSHI NAGAIは8月2日から、DMOは運営主体者が自分の身の丈で買えるアートをこれまでARTを買ったことの無い人たちに@9000円で販売し、My First Art Clubは自分の買った絵を飾っているところもホームページにアップし公開できる。台北でもMy First Artは2780元で半年間のキャンペーンを行い、実績を上げ、さらにシンガポールでも反響を呼ぶ。

 

ASIA ART

ASIAで何か仕掛けていきたい思いが・・・Vison Track Artists<堀江>との出会いやバンコックでのアートブック交換、ASIAN CREATIVE AWARDSに3000の応募者が、アジアは面白い、日本のクリエイターとアジアの交流会を2年前から立ち上げる。東京ではなく大阪でやるアジアのアートフェアの意味を求めていく。

 

UNKNOWN/ASIA 

digmeoutとアジア各国でクリエィテイブ業に携わる団体「ASIAN CREATIVE NETWORK(ACN)」が共同で企画する。「大阪からアジアへ、アジアから大阪へ」がテーマで「新感覚のアートフェア」を目指している。

2015年10月は6488人の来場者、中之島公会堂で開催され大きな反響を呼んだ。グランプリは台湾の新鋭若手写真家 Fang Yen Wen 氏(21歳)で台湾の古くからある店舗空間の写真であった。時と空間を超越した不思議な表現であった。現在アートシーンにおけるアジアのポジションを示唆させるレベルの作品である。

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ART SCENE NOW

現代アートシーンは1990年代以降停滞している。20世紀初頭ヨーロッパは急速に近代文明化に染め上げられていくなか、美術表現は様々な還元的情熱を展開させていった。還元的な情熱とは反省的な情熱である。「自分はいったい何をしているのか」と問い直す、振り返る意識である。表現行為の最も根深いもとへ戻ろうとするエネルギーが彼らの内にあふれ、フォーヴィズム、キュービズム、シュール・レアリズム、ダダイズムなどが展開した。

マルセル・デュシャンのような存在が、いわばその時代奇跡であった。ピカソ、デュシャン、モンドリアン・・・彼らは表現行為の動乱期を作った。表現方法や内容が激変した時代であり、それらは観念世界へと表現をひろげ、他方何が描かれているか解らない抽象表現の誕生をもたらした。しかしその爆発は同時にもうそれ以上先には人間的世界が広がっていない表現行為の限界を示すものであった。それは第二次世界大戦が示した核戦争が象徴するように、文明の急速な加速が地球=世界の限界を示していることと対応する。

 

このまま20世紀アートシーンの延長に呑み込まれるのかそうではなくASIAに還元させて未来を切り開くのか、どうやら我々は今 TURNING PINTに立っている。より根本的な形而上学の変革と人間の生きるスタイル全体の!ターニングポイントの中心は<人間の身体としての存在>であろう。

 

芸術表現は文明の一形態として、それを各種イズムとの対立と並立的存在によって示すべきである。

「私のしたことは一にも還元、二にも還元だった」 マルセル・デュシャン

 

Marketeing of The Future from Osaka 

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