ワタシにピッタリ、ワタシらしい、ワクワクする
女性・生活者の社会的価値や個人的価値は
企業と顧客が共創することで実現。
これらの価値を高めることで企業は
女性・生活者から選ばれ・支持を高める。
昨日のMCEI大阪支部 2010年8月度 定例会で講師の
大阪市立大学大学院創造都市研究科 准教授の 
永田潤子先生に教えていただいた現代女性の価値観です。
大阪市立大学の永田先生は元は海上保安庁の
巡視艇「まつなみ」の女性初・最年少の船長でした。
現場で感じた問題意識を解決したいとキャリアアップされ
現在は大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授であり
2008年9月からは大阪府橋下知事の特別顧問として
行政側からの改革に携わっておられます。
昨日の講演のテーマは
「選ばれる企業とは 
〜女性・生活者の視点から〜」でした。
先生の種々の調査・ヒヤリングなどで得られたデータを駆使して
女性・生活者の購買行動の原点を紹介していただきました。
「Shopping for a Better World」
永田先生の講演はこんな言葉の紹介から始まりました
Shopping for a Better World
〜あなたの買い物がよりよい世界をつくる〜
アメリカのアリス・テッパー・マーリーンさんが
1988年に出版された小さな本に書かれたことです。
まだ我が国にはCSRの概念はおろか言葉さえありませんでした。
毎日の買い物で何を選ぶか。何を買って、何を買わないか。
そのことが、企業を、そして世の中を動かしているという事実。
企業の良心を市場を通じ社会改革ができるという衝撃的な発想です。
先生のデータによると女性の購買行動には二つの面があり
ひとつは地球市民としてのエコを考える面と
もうひとつは過酷な経済環境のなかでの
価格に厳しい生活人という面が存在します。
もちろん環境に優しい買物へのニーズは大きいのですが
スーパーなどの購買接点での情報提供が価格に偏るなかで
ついつい価格訴求の商品を買い求めてしまう傾向がある。
女性のあした研究所 HER STORY社の
http://www.herstory.co.jp/index.html
女性・生活者のCSR調査分析によると
生活者の購買行動は7割から9割を女性が決定しているらしい
車や住宅などの高額商品の購買決定は7割で
関与度の低い低価格帯の商品は9割りを女性が決定権を握っている。
このデータを逆からみると男どもが独断で購買決定できる
商品はたった3割しかないということになります。
さらに企業の行動・姿勢・取り組みで望むことを調べました。
決してこんなお堅い項目を書いたアンケート郵送調査ではありません。
「ナマ声」データと名付けられた女性の座談会からでてきた
なにげない言葉を収集し整理したものです。
「企業の行動・姿勢・取り組みで望むこと」については
「気になる企業はどこ?」であり
「その気になる理由はなに?」というヒアリングです。
その結果、女性・生活者は
“対等かつ賢い消費者としての情報提供・開示”を求めており
製品やサービスを通じた、社会的責任や価値の創出を望んでいる。
環境への取り組みは商品や企業イメージを良くする。
キーワードは「安全」「誠実」「環境」「地球・次世代」
「情報公開」「女性」「地域貢献」などなどです。
そしてもっとも重要なことは女性は商品から
その企業のイメージをふくらますということです。
いくら清涼飲料のメーカーはゴミ分別に貢献していると
HPなどで言っていてもペットボトルを廃棄するときに
フィルムをどれだけカンタンにマニキュアを傷つけることなく
スムーズに剥がせるかによってその企業の評価は決まります。
そしてそのとき感じた印象はいいことなら3人に伝えますが
悪いことならなんと8人に伝えるということであります。
いかがですか?企業のエライさんのおっさんたち!
もうCSRはグリーン決算書を見てもらったらええやん!
ではないのですよ!
講演の最後に価値創出のキーワードを教わりました。
「顧客満足」から「顧客成功」
顧客は受身ですがこれからは企業と顧客が対等。
顧客成功・協働・パートナー・貢献/自由意思・社会的価値の創出
参画感と達成感を得られる仕組みがこれからのニーズと
教えていただきました。
「平均値なんてみていたら何も見えんぞ!
異常値を探せ!異端値を見つめろ!
そこに真実が潜んでいる!」
我がシショーミズグーこと水口健次さんの言葉です。
ぼくが営業力の講義の最後に使っているスライドにも
ミズグーの言葉があります。
21世紀。すべての産業は、すべての事業は、
なんであろうとも人間ビジネスになる。
個人企業、中小企業、すべての企業に
人間を理解する力の必要性が圧倒的に大きくなる
人が求めることに対するあたらしい理解力の上で
あらゆることを組み直していかなければならない。
企業のあらゆる活動は、生活者の視点に基づいて
おこなわれなければならない。
営業は理解力!営業は想像力!そして…愛
と書いています。
単品!単純!短絡!アタマの男どもには
到底分からないことかもしれませんね。
そして女性・生活者にとっての最高価値は
「未来の子どもたちのためになるから」です。
いみじくも65年前の今日です。
今日のように晴れて暑かった廣島です。
未来の子どもたちの命がどれだけ消えてしまったか。
いやあぁぁっ!
MCEI大阪支部の定例会はおもしろい!
今!旬の話題を旬なスピーカーが語ります。