「卵 一日20万個、豚肉12トン、餃子100万個 食は王将に在り」

昨日のMCEI大阪支部12月度の定例会は京都で開催されました。
お越しいただいた講師は京都が本社のあの餃子の王将の
株式会社王将フードサービスの鈴木和久専務取締役さん。

今年の夏ごろからぜひ王将さんの話を聞きたいと
事務局のスタッフがなんどもお願いして交渉をつづけ
ようやく12月の定例会にお越しいただきました。

テーマは「オンリーワンを目指す王将商法」です。
でもこれには講演の最後にお話されましたが
追加の説明語句がありました。

「他社と競い合って戦って勝ち残って
 ナンバーワンを目指すのでなく誰にも追随できない領域で
 オンリーワンを目指す王将商法」ということです。

1967年(昭和42年)12月25日京都の四条大宮にあった
大宮東映のビルの一角を借りて創業されました。
当時ぼくは大学2年生でケメ子の歌がヤンタンでヒットして
急遽レコーディングの話が持ち上がっていたころです。

それからちょうど42年が経過し全国に540店舗を抱える大企業になられました。
外食産業が昨年から軒並み大不況の中で疲弊している中で
なんと28カ月間、既存店ベースで売上が前月割れをしていません。

講師の鈴木専務さんはぼくより2歳年上の1945年(昭和20年)生まれ。
昨日の講演では現在のシステム化された外食産業では
ちょっと考えれないようないろんなお話がつぎつぎと飛び出しました。

いわく「商売に標準はない」
「マニュアルもシステムもない」
「王将には食品部も宣伝部もない」

王将チェーンはチェーン店でありながらチェーン店ではありません。
アメリカから直輸入されたファストフードのような
チェーン企業の画一され標準化された店舗でなく
あくまでも地域に密着した個店の集合体です。

店長にすべての裁量が任されています。
本日の定食の献立からプロモーションや
価格設定まですべてが店長が決定できます。
店長と言うサラリーマンでなく独立オーナーの店主に近いです。

本部の仕事はそれらの店舗から毎日上がってくるデータを分析して
業績評価をし、業績不振の店舗の早期発見と早期対応です。
店長を卒業したベテラン社員がエリアマネージャーとなって
店舗に出向き相談しサポートしますが命令者ではありません。

店舗のスタッフが本部の指示を待つのでなく
自ら考え・行動することで地元のニーズに対応できる仕組みです。
それは地元に“なくてはならない店”であり続けるためなのです。

講演は今では当たり前になってしまったPCのpptではなく
数枚のレジュメだけでそれもほとんど見ることもなく
100分近い時間をものすごい熱意でお話しされました。

敵と戦わない!敵を作らない!
ナンバーワンでなくオンリーワンを目指す。
毎日毎日昨日とちがうお店を目指して進むだけ。

汗をかいているとお客様の笑顔がみえてくる。
苦しんで苦しんでいたらいつか神様が降りてくる。
そんな熱いお話が印象的でした。


閉会後には近くの餃子の王将にお邪魔して
王将の基本メニューのトップテンを全部お願いして
ビールとともに食べ尽くしました。

ごちそうさまでした!